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第507回 「夏の中山」・騎手成績に変化は?

2011/6/27(月)

震災の影響で、例年の福島競馬場から今年は中山競馬場にところを移して行われている関東地区の夏競馬。先週でちょうど半分が終了した。そんな「福島代替の中山」では、例年の福島と比べて騎手成績に大きな変化が出ているのか、比較してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、集計期間は福島が08年から昨年の夏開催、中山は本年夏の2週としている。なお、先週分は執筆段階でまだ速報データしか出ていないため、一部は手作業でデータを追加している。

■表1 08〜10年、夏の福島騎手成績(勝ち鞍上位10名)

騎手
着別度数
勝率
連対率
3着内率
勝利数推移
08年
09年
10年
松岡正海 31- 21- 22- 97/171
18.1%
30.4%
43.3%
12
7
12
内田博幸 28- 28- 21-111/188
14.9%
29.8%
41.0%
6
16
6
後藤浩輝 23- 16- 24-106/169
13.6%
23.1%
37.3%
7
7
9
柴田善臣 23- 16- 12-101/152
15.1%
25.7%
33.6%
9
4
10
蛯名正義 21- 18- 14- 94/147
14.3%
26.5%
36.1%
6
4
11
吉田豊 18- 19- 13-139/189
9.5%
19.6%
26.5%
5
4
9
吉田隼人 13-  7-  6-103/129
10.1%
15.5%
20.2%
7
6
0
田中勝春 10- 12- 15-117/154
6.5%
14.3%
24.0%
4
3
3
田辺裕信 10-  6- 13-122/151
6.6%
10.6%
19.2%
0
5
5
北村宏司 9- 10-  8- 81/108
8.3%
17.6%
25.0%
0
7
2

さて、まずは例年の福島開催における騎手成績を見てみよう。過去3年の勝ち鞍トップは松岡正海騎手。08年、09年はともに6日間の騎乗で12勝、7勝。そして8日間騎乗のあった昨年はまた12勝と、勝ち鞍を重ねている。2位の内田博幸騎手は現在負傷で離脱中。以下後藤浩輝騎手、柴田善臣騎手、蛯名正義騎手と続き、特に夏の福島だからということもなく、関東リーディング上位でよく見かける騎手が主に上位を占めた。
また、勝ち鞍上位の騎手は好走確率も全体的に高く、騎乗数が多い分だけ勝ち鞍は伸びていても信頼性は今ひとつ、という騎手がいないのも特長だ。なお、横山典弘騎手は参戦が少なく【0.1.3.3】。また、中舘英二騎手は【9.6.12.99】で11位。近年は同じ福島でも、いわゆる裏開催の福島での勝ち鞍が多くなっている。

■表2 中山今開催騎手成績−1(2勝以上)

騎手名
初日
2日目
3日目
4日目
蛯名正義
2
2
1
3
8
横山典弘
1
2
3
6
北村宏司
1
3
1
1
6
後藤浩輝
3
2
5
松岡正海
2
1
2
5
田辺裕信
1
1
3
5
武士沢友治
1
1
2
柴田大知
1
1
2

2011/6/26 中山11R 夏至ステークス 1着 1番 フィフスペトル 蛯名正義騎手

そして表2は、今年夏の中山開催における勝ち鞍上位騎手(2勝以上)である。今開催は関東騎手の関西遠征が少なく、先週日曜の宝塚記念に騎乗したのも横山典弘騎手のみとなっている。トップは蛯名正義騎手で、毎日着実に勝利を挙げて計8勝。先週日曜には3勝で、メインの夏至Sも制した。また、1日抜けた横山典弘騎手が第2位。例年は北海道での騎乗が中心だが、今年の中山には先週日曜以外は参戦して3日とも勝利がある。今週以降も継続参戦なら要注目である。そして同じく6勝の北村宏司騎手も好調。今年は先々週まで全国リーディング11位と、09年の通年10位に迫る勢いを見せており、その流れをこの中山開催にも持ち込んでいる形だ。

一方、表1でトップだった松岡正海騎手は5勝で4位グループ。2週が終わった段階なのでまだトップもうかがえる位置だが、今年は通年でも1着数に比べ2着、3着が多い傾向にあるのは気にかかる(先々週まで【23.42.41.270】)。また、表1で後藤騎手と並んで23勝だった柴田善臣騎手は、3日間の参戦で初日に1勝を挙げたのみ。今年は先々週まで全国リーディング34位で、松岡騎手同様に中山開催がどうというよりは、今年全体の成績がそのまま反映されてしまっている印象がある。

■表3 中山今開催騎手成績−2(2勝以上)

騎手名
騎乗
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
優勝馬の人気
蛯名正義
41
8
7
2
24
19.5%
36.6%
41.5%
4
2
2
1
1
1
1
1
横山典弘
27
6
4
1
16
22.2%
37.0%
40.7%
1
1
2
3
1
1
北村宏司
41
6
1
2
32
14.6%
17.1%
22.0%
1
3
6
5
2
4
後藤浩輝
39
5
8
3
23
12.8%
33.3%
41.0%
1
3
2
2
4
松岡正海
34
5
4
5
20
14.7%
26.5%
41.2%
4
1
1
1
3
田辺裕信
31
5
3
3
20
16.1%
25.8%
35.5%
6
3
6
7
7
武士沢友治
29
2
0
1
26
6.9%
6.9%
10.3%
4
4
柴田大知
24
2
0
1
21
8.3%
8.3%
12.5%
1
8

2011/6/26 中山11R 夏至ステークス 1着 1番 フィフスペトル 蛯名正義騎手

表2の騎手について、もう少し細かいデータを見たのが表3である。右には優勝時の人気を記したが、上位騎手のほとんどが上位人気で多く勝ち鞍を挙げている中、6〜7番人気で計4勝の田辺裕信騎手が非常に目立つ。デビュー以来20勝以下の成績が続いたが、一昨年に33勝、昨年は37勝を挙げると、今年は4月のアンタレスSでJRA重賞初制覇を達成、そして現時点で早くも40勝突破と躍進。これまでは主に裏開催で勝ち鞍を伸ばしていたが、よりトップジョッキーの多い今開催で上位に食い込めれば、さらなる飛躍の足がかりにもなるはずで、今後を占う意味でも注目は欠かせない。この田辺騎手については先週「第505回 第1・2回新潟リーディングを争った二人の騎手を分析!」でフランキー森山氏が分析されているので、そちらもあわせてご覧いただきたい。。

■表4 上位人気成績比較

開催
人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
08〜10夏福島 1番人気
289
93
58
36
102
32.2%
52.2%
64.7%
2番人気
287
60
50
41
136
20.9%
38.3%
52.6%
3番人気
288
37
33
44
174
12.8%
24.3%
39.6%
4番人気
288
23
26
28
211
8.0%
17.0%
26.7%
5番人気
288
22
28
21
217
7.6%
17.4%
24.7%
本年夏中山 1番人気
48
16
10
5
17
33.3%
54.2%
64.6%
2番人気
48
7
13
5
23
14.6%
41.7%
52.1%
3番人気
48
8
7
9
24
16.7%
31.3%
50.0%
4番人気
48
6
3
10
29
12.5%
18.8%
39.6%
5番人気
48
2
9
3
34
4.2%
22.9%
29.2%

最後に、騎手とは直接関係ないが、この中山開催の上位人気馬の成績も調べてみた。1番人気の成績は例年並み。そして、2〜5番人気は全体的に例年の福島開催を上回る好走確率を残している項目が多いことには注意が必要だろう。

以上、この夏の中山開催の騎手成績を中心に調べてみた。まだ開催の半分、計48レースを消化しただけのため、今後変化が出てくる可能性もあるだろう。ただ、現時点では福島から中山になったことよりも、今年の成績、勢いを重視したほうが良さそうな全体的な傾向だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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