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第506回 「ブエナビスタvs4歳勢」の宝塚記念を分析する

2011/6/23(木)

ファン投票1位に選出されたのは昨年の年度代表馬ブエナビスタ。昨年の宝塚記念では惜しくも2着に敗れて、今年は昨年の雪辱を果たしたいところ。しかし、今年は4歳勢の役者が豊富。天皇賞(春)勝ち馬ヒルノダムールが不在とはいえ、日本ダービー馬エイシンフラッシュ、ジャパンC勝ち馬ローズキングダム、日経賞を圧勝したトゥザグローリー、ドバイ帰りの金鯱賞を快勝したルーラーシップらが出走を予定している。それでもブエナビスタが昨年の雪辱を果たすのか、あるいは4歳勢から新たなニュースターが生まれるのか。いつも通り過去10年のデータを基に分析していきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の宝塚記念連対馬

着順
人気
馬名
主なG1勝ち鞍
10年
1
8
ナカヤマフェスタ  
2
1
ブエナビスタ ヴィクトリアマイル
09年
1
2
ドリームジャーニー 朝日杯FS
2
3
サクラメガワンダー  
08年
1
5
エイシンデピュティ  
2
1
メイショウサムソン 天皇賞(秋)
07年
1
3
アドマイヤムーン ドバイデューティーフリー
2
2
メイショウサムソン 天皇賞(春)
06年
1
1
ディープインパクト 天皇賞(春)
2
10
ナリタセンチュリー  
05年
1
11
スイープトウショウ 秋華賞
2
3
ハーツクライ  
04年
1
1
タップダンスシチー ジャパンC
2
6
シルクフェイマス  
03年
1
6
ヒシミラクル 天皇賞(春)
2
8
ツルマルボーイ  
02年
1
1
ダンツフレーム  
2
4
ツルマルボーイ  
01年
1
2
メイショウドトウ  
2
1
テイエムオペラオー 天皇賞(春)

始めに表1では過去10年の宝塚記念連対馬をまとめてみた。昨年はG1実績のなかったナカヤマフェスタが優勝して、G1・4勝の実績を誇るブエナビスタが2着。前走天皇賞(春)でG1初制覇を成し遂げたジャガーメイル、前年にグランプリ連覇を達成したドリームジャーニー、前年の日本ダービー馬ロジユニヴァースらはそろって敗退した。

昨年の結果が象徴しているように、宝塚記念はG1馬同士のワンツーが少なく、「G1末勝利馬−G1勝ち馬」で決着することが多い。G1馬同士のワンツーは07年のみで、勝ち馬アドマイヤムーンは2走前にドバイデューティーフリーを勝利していたものの、国内のG1は末勝利だった。もしG1勝ち馬(G1末勝利馬)から入るなら、相手にはG1未勝利馬(G1勝ち馬)を中心に選んだほうがいいだろう。

■表2 宝塚記念の年齢別成績(過去10年)

年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
3歳
0-  0-  1-  5/  6
0.0%
0.0%
16.7%
0%
48%
4歳
6-  4-  2- 30/ 42
14.3%
23.8%
28.6%
244%
87%
5歳
2-  4-  3- 35/ 44
4.5%
13.6%
20.5%
23%
50%
6歳
1-  1-  3- 23/ 28
3.6%
7.1%
17.9%
40%
57%
7歳以上
1-  1-  1- 24/ 27
3.7%
7.4%
11.1%
12%
56%

表2は宝塚記念の年齢別成績(過去10年)である。相性がいいのは4歳で、好走率、単・複回収率ともに年齢別で最も優秀な数字をマーク。4歳が3着以内に入らなかった年は、わずか2回のみである。複勝率で見ると、年齢は上がるにつれて下がっており(3歳は除く)、5歳(20.5%)、6歳(17.9%)、7歳以上(11.1%)となっている。

■表3 宝塚記念の前走レース別成績(過去10年)

前走レース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
天皇賞(春) 4- 6- 1-26/37
10.8%
27.0%
29.7%
75%
77%
金鯱賞 2- 3- 3-25/33
6.1%
15.2%
24.2%
44%
79%
安田記念 2- 0- 2-11/15
13.3%
13.3%
26.7%
272%
115%
クイーンエリザベス2世C 1- 0- 0- 1/ 2
50.0%
50.0%
50.0%
335%
95%
メトロポリタンS 1- 0- 0- 1/ 2
50.0%
50.0%
50.0%
1890%
355%
ヴィクトリアマイル 0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0%
60%
目黒記念 0- 0- 2-23/25
0.0%
0.0%
8.0%
0%
24%
有馬記念 0- 0- 1- 1/ 2
0.0%
0.0%
50.0%
0%
80%
駒草賞 0- 0- 1- 0/ 1
0.0%
0.0%
100.0%
0%
290%
そのほか 0- 0- 0-28/28
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

宝塚記念の前走レース別成績(過去10年)をまとめたのが表3。前走レースは三つどもえで、天皇賞(春)、金鯱賞、安田記念が有力。連対馬20頭中17頭はいずれかのレースに出走していた。昨年はメトロポリタンSをステップにしたナカヤマフェスタと前走ヴィクトリアマイルのブエナビスタで決着したが、昨年は例外と見たほうがいい。

■表4 天皇賞(春)組の宝塚記念好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走着順
2走前成績
G1実績
09年
1
2
ドリームジャーニー
3着
大阪杯1着 朝日杯FS1着
08年
2
1
メイショウサムソン
2着
大阪杯6着 天皇賞(秋)1着
07年
2
2
メイショウサムソン
1着
大阪杯1着 日本ダービー1着
06年
1
1
ディープインパクト
1着
阪神大賞典1着 菊花賞1着
2
10
ナリタセンチュリー
12着
京都記念1着  
05年
2
3
ハーツクライ
5着
大阪杯2着 日本ダービー2着
04年
2
6
シルクフェイマス
3着
京都記念1着  
3
3
リンカーン
13着
阪神大賞典1着 有馬記念2着
03年
1
6
ヒシミラクル
1着
大阪杯7着 菊花賞1着
01年
1
2
メイショウドトウ
2着
日経賞1着 有馬記念2着
2
1
テイエムオペラオー
1着
大阪杯4着 有馬記念1着

ここからは前走レース別に好走馬の特徴を探っていきたい。まず表4にまとめたのが天皇賞(春)組の宝塚記念好走馬(過去10年)。天皇賞(春)組からは最多の好走馬が出ており、宝塚記念は同組の取捨がカギを握るといってもいい。まず天皇賞(春)の着順を見ると、好走馬11頭中6頭が前走2着以内。5頭は3着以下から好走しており、二けた着順から巻き返した馬も2頭いるので、前走着順に拘る必要はなさそうだ。

ただし、近2走に目を向けると話は別。好走馬すべてが近2走以内に重賞で連対を果たしており、天皇賞(春)で3着以下なら2走前は必ず2着以内に好走していなければならない。またG1実績も重要で、好走馬11頭中9頭は前走天皇賞(春)以外のG1で2着以内に好走していた

■表5 金鯱賞組の宝塚記念好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走着順
過去1年以内の重賞勝ち鞍
10年
3
3
アーネストリー
1着
金鯱賞、中日新聞杯
09年
2
3
サクラメガワンダー
1着
金鯱賞、鳴尾記念
08年
1
5
エイシンデピュティ
1着
金鯱賞、京都金杯
3
11
インティライミ
7着
京都大賞典、朝日チャレンジC
04年
1
1
タップダンスシチー
1着
金鯱賞、ジャパンC、京都大賞典
03年
2
8
ツルマルボーイ
2着
 
3
4
タップダンスシチー
1着
金鯱賞、朝日チャレンジC
02年
2
4
ツルマルボーイ
1着
金鯱賞、中京記念

08年1着エイシンデピュティ、同年3着インティライミ、09年2着サクラメガワンダー、10年3着アーネストリーと3連連続で好走馬を出しているのが金鯱賞組(表5参照)。同組は基本的に前走1着が条件。過去10年、金鯱賞1着馬は【2.2.2.2】なので、金鯱賞勝ち馬が出走していたら迷わず押さえてもいい。また好走馬8頭中7頭は過去1年以内に重賞で2勝以上を上げていた

■表6 安田記念組の宝塚記念好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走着順
備考
09年
3
1
ディープスカイ
2着
日本ダービー1着
06年
3
9
バランスオブゲーム
17着
芝1800m以上の重賞5勝
05年
1
11
スイープトウショウ
2着
秋華賞1着
02年
1
1
ダンツフレーム
2着
日本ダービー2着

表6は安田記念組の宝塚記念好走馬(過去10年)。同組の好走馬はすべて前走2着以下。安田記念勝ち馬は03年13着アグネスデジタル、04年6着ツルマルボーイ、07年12着ダイワメジャーと相性が悪い。好走馬4頭中3頭に共通するのは、芝2000m以上のG1で連対を果たしていたこと。02年1着ダンツフレームは日本ダービーで2着に好走。05年1着スイープトウショウは秋華賞勝ち馬、09年3着ディープスカイは日本ダービー馬だった。例外は06年3着バランスオブゲームだが、同馬は芝1800m以上の重賞で5勝をマーク。基本的に中距離実績がなければ、好走は難しい。

■表7 そのほかの宝塚記念好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走
過去1年以内のG1実績
10年
1
8
ナカヤマフェスタ メトロポリタンS1着  
2
1
ブエナビスタ ヴィクトリアマイル1着 ヴィクトリアマイル1着
07年
1
3
アドマイヤムーン Qエリザベス2世C3着 ドバイデューティーフリー1着
3
4
ポップロック 目黒記念1着 有馬記念2着
05年
3
2
ゼンノロブロイ 有馬記念1着 有馬記念1着
02年
3
3
ローエングリン 駒草賞1着  
01年
3
8
ホットシークレット 目黒記念1着  

最後に表7では上記3レース以外から好走した馬をまとめてみた(過去10年)。前走レースはG1組が3頭、目黒記念組が2頭、オープン特別組が2頭という内訳。前走レースに限らず、注目したいのは前走着順で、好走馬7頭中6頭は前走で勝利していた。また05年3着ゼンノロブロイ、07年1着アドマイヤムーン、同年3着ポップロック、10年2着ブエナビスタは過去1年以内にG1で2着以内に好走していた

<結論>
それでは今年の宝塚記念を展望していこう。出走予定の18頭を天皇賞(春)組、金鯱賞組、安田記念組、そのほかの組にわけて分析してみたい。

■表8 天皇賞(春)組の宝塚記念出走予定馬

馬名
年齢
前走着順
2走前成績
G1実績
エイシンフラッシュ
4
2着
大阪杯3着 日本ダービー1着
トゥザグローリー
4
13着
日経賞1着 有馬記念3着
ナムラクレセント
6
3着
阪神大賞典1着  
ビートブラック
4
7着
大阪−ハンブルクC1着 菊花賞3着
ローズキングダム
4
11着
日経賞3着 ジャパンC1着

2010/5/30 東京10R 東京優駿(G1)1着 1番 エイシンフラッシュ

まず表8にまとめたのが天皇賞(春)組の宝塚記念出走予定馬。「近2走以内に重賞で連対」、「前走天皇賞(春)以外のG1で2着以内」の条件に合致するのはエイシンフラッシュのみ。昨年の日本ダービーを優勝して以来、勝ち星から遠ざかっているものの、今年の2戦はいずれも勝ちに等しい競馬。ここでG1・2勝目を上げても不思議ではない。

トゥザグローリーローズキングダムは好走条件の1つに合致。ただし、トゥザグローリーは有馬記念3着、ローズキングダムは2走前が日経賞3着と惜しいので、2頭はエイシンフラッシュに次ぐ有力馬としたい。

■表9 金鯱賞組の宝塚記念出走予定馬

馬名
年齢
前走着順
過去1年以内の重賞勝ち鞍
アーネストリー
6
3着
札幌記念
ホワイトピルグリム
6
4着
 
ルーラーシップ
4
1着
金鯱賞、日経新春杯、鳴尾記念

2010/5/30 東京10R 東京優駿(G1)1着 1番 エイシンフラッシュ

金鯱賞組の宝塚記念出走予定馬は上の表9のとおり。金鯱賞勝ち馬はルーラーシップ。同馬はG1実績こそないものの、今年の日経新春杯ではのちに天皇賞(春)を制するヒルノダムール、ジャパンC勝ち馬ローズキングダムを完封。すでにG1級のパフォーマンスを見せている。「過去1年以内に重賞を2勝以上」の条件もクリアしており、今年も金鯱賞勝ち馬が好走する可能性は高そうだ。

■表10 安田記念組の宝塚記念出走予定馬

馬名
年齢
前走着順
備考
ダノンヨーヨー
5
10着
マイルCS2着

続いて表10が安田記念組の宝塚記念出走予定馬で、今年はダノンヨーヨーのみ。同馬は昨秋のマイルCSで2着に好走。G1実績はあるが、過去の安田記念組の好走馬はすべて中距離以上の実績を持っていた。同馬は芝2000m以上を末経験というのもマイナスで、好走するにはハードルが高い。

■表11 そのほかの宝塚記念出走予定馬

馬名
年齢
前走
過去1年以内のG1実績
アサクサキングス
7
阪神大賞典4着  
イコピコ
5
目黒記念14着  
シンゲン
8
ジャパンC12着  
トレイルブレイザー
4
目黒記念4着  
トーセンジョーダン
5
アメリカJCC1着  
ドリームジャーニー
7
大阪杯9着  
ハートビートソング
4
目黒記念2着  
フォゲッタブル
5
目黒記念12着  
ブエナビスタ
5
ヴィクトリアマイル2着 天皇賞(秋)1着

最後に表11ではそのほかの宝塚記念出走予定馬をまとめてみた。注目のブエナビスタは「過去1年以内にG1で2着以内」の条件をクリアしているものの、前走ヴィクトリアマイルが2着。惜しい敗戦ではあったが、昨年はドバイSC2着→ヴィクトリアマイル1着と歩んで、このレースで2着。今年はドバイWC8着→ヴィクトリアマイル2着という臨戦過程で、やや物足りない印象はある。それでも国内に限れば、いまだ4着以下に敗れたことがないので、有力馬の1頭には残しておこう。

前走AJCCを優勝したトーセンジョーダンはG1実績が不足。過去10年、中9週以上で宝塚記念に出走した馬は【0.0.1.9】。03年1番人気5着シンボリクリスエス、05年2番人気3着ゼンノロブロイでさえ人気を下回る成績に終わっており、ぶっつけ本番では厳しいだろう。

以上をまとめると、データ的にぴったり合致するのはエイシンフラッシュとルーラーシップ。この2頭を軸に考えるのがベストだろう。そして冒頭で述べたとおり、宝塚記念は「G1末勝利馬−G1勝ち馬」という組み合わせが多いレース。エイシンフラッシュを軸にするなら、相手はトゥザグローリー、ルーラーシップ。ルーラーシップを軸にするなら、相手はエイシンフラッシュ、ローズキングダム、ブエナビスタが有力だ。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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