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第496回 桜花賞の再現か!? オークスを分析!

2011/5/19(木)

今週日曜日には東京競馬場でオークスが行われる。昨年のオークスはアパパネとサンテミリオンによる大接戦。JRAのG1史上初となる1着同着で幕を閉じた。同着ながらアパパネは桜花賞に続く勝利で2冠を達成。一昨年はブエナビスタが再びレッドディザイアを下し、やはり2冠を手中に収めた。そうなると、今年は桜花賞馬マルセリーナに俄然注目が集まるところ。3年連続の2冠馬誕生か、あるいは別の馬が制するのか。今回は桜花賞とオークスの関連性に注目。桜花賞が現在の外回りコースで行われるようになった07年以降とそれ以前に分けて、考えてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 オークス出走馬の前走レース別成績(01〜06年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率
桜花賞G1 4- 5- 3-30/42
9.5%
21.4%
28.6%
フローラG2 1- 1- 2-20/24
4.2%
8.3%
16.7%
スイート 1- 0- 0-19/20
5.0%
5.0%
5.0%
忘れな草 0- 0- 1- 5/ 6
0.0%
0.0%
16.7%

いつものように過去10年のデータを振り返るにあたり、まずは桜花賞が旧コースで行われていた01年から06年までを見ていく。上の表1は01〜06年のオークス出走馬の前走レース別成績。旧コース時代から桜花賞組が主力であることは間違いない。6回中4回で優勝馬を輩出。2着、3着馬の数ともに他路線を凌駕している。あとはトライアルのフローラSとスイートピーSでそれぞれ1頭の勝ち馬。忘れな草賞は3着馬が1頭のみだ。

■表2 オークス出走馬の前走レース別成績(07年以降)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率
桜花賞G1 4- 2- 2-25/33
12.1%
18.2%
24.2%
フローラG2 1- 1- 1-10/13
7.7%
15.4%
23.1%
スイート 0- 0- 1-14/15
0.0%
0.0%
6.7%

続いて桜花賞が現在の新コースで行われるようになった07年以降のデータを見ていく。上の表2は07年から昨年までのオークス出走馬の前走レース別成績。昨年の同着があるので勝ち馬数は4頭になっているが、やはりここでも前走桜花賞組が主力となっている。ただ、連対率は18.2%、複勝率は24.2%で、この点は旧コース時代の成績とさほど変わらない。これだけを見ると、桜花賞のコース替わりによる、オークスへの影響は感じられないのだが、次のデータを見ると違いが明らかになる。

■表3 前走桜花賞組の着順別成績(01〜06年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1着 1- 0- 1- 2/ 4
25.0%
25.0%
50.0%
前走2着 1- 0- 0- 5/ 6
16.7%
16.7%
16.7%
前走3着 0- 0- 0- 5/ 5
0.0%
0.0%
0.0%
前走4着 0- 1- 1- 2/ 4
0.0%
25.0%
50.0%
前走5着 0- 1- 0- 2/ 3
0.0%
33.3%
33.3%
前走6〜9着 2- 1- 1- 7/11
18.2%
27.3%
36.4%
前走10着〜 0- 2- 0- 7/ 9
0.0%
22.2%
22.2%

上の表3は01〜06年のオークスでの、前走桜花賞組着順別成績。桜花賞→オークスと連勝を果たしたのは03年のスティルインラブ1頭。同馬は秋華賞も制して3冠馬となった。前走桜花賞2着からオークス制覇を果たしたのも05年シーザリオ1頭。あとは、前走桜花賞で6〜9着に負けていた馬(スマイルトゥモロー、ダイワエルシエーロ)が巻き返してオークスを制覇している。前走10着以下に敗れていた馬からも2頭の2着馬が誕生している。桜花賞組が強いことは強いのだが、そこで着順はあまり参考にならないことが多かった。

■表4 前走桜花賞組の着順別成績(07年以降)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1着 2- 0- 1- 0/ 3
66.7%
66.7%
100.0%
前走2着 0- 2- 0- 1/ 3
0.0%
66.7%
66.7%
前走3着 0- 0- 1- 3/ 4
0.0%
0.0%
25.0%
前走4着 1- 0- 0- 2/ 3
33.3%
33.3%
33.3%
前走5着 0- 0- 0- 2/ 2
0.0%
0.0%
0.0%
前走6〜9着 1- 0- 0- 7/ 8
12.5%
12.5%
12.5%

ところが07年以降からはその様相が変わってきた。前述したようにブエナビスタ、アパパネと2年連続で桜花賞→オークスを連勝した馬が誕生。前走桜花賞2着馬もオークスで【0.2.0.1】とここまでは好成績(表4参照)。前走桜花賞4着、同8着馬からもオークス馬は出ているが、前走10着以下からの好走馬はまだ出ていない。つまり、以前に比べて桜花賞での結果がオークスに繋がりやすくなっている印象を受ける。おそらくその背景には阪神芝1600mのコース変更が大きくかかわっているはず。以前の桜花賞は「魔の桜花賞ペース」と呼ばれたり、外枠が不利だったりと、実力以外の面が勝敗に関係することが多々あった。しかし、阪神芝1600mが外回りの広々としたコースとなった今は、そうしたことは言われなくなった。個々に能力が発揮しやすい状況になっており、桜花賞でのパフォーマンスが比較的ストレートにオークスでも伝わっているのではないだろうか。

阪神芝1600m→東京芝2400mへ。実際にはとても大きな条件変更なのだが、このレースにおいてはあまり意識しない方がいいかもしれない。桜花賞で好走できるほどの馬であれば、オークスで著しくパフォーマンスを落とすことは少ないと考えるべきだろう。

■表5 前走桜花賞4着以下から巻き返した馬(07年以降)

着順 人気 馬名 前走 2走前 備考
08年
1
4
トールポピー 桜花賞8着 チューリップ賞2着 阪神JF1着
07年
1
5
ローブデコルテ 桜花賞4着 チューリップ賞5着 阪神JF4着

先ほど少し触れた07年以降に前走桜花賞4着、同8着から巻き返してオークスを制した馬を見ておきたい。その2頭は上の表5で示したトールポピーとローブデコルテだ。この2頭に共通しているのは前年の阪神JF→チューリップ賞→桜花賞というローテーションであったこと。すべて阪神芝1600mのレースであり、牝馬クラシックの王道ともいうべき臨戦過程だ。トールポピーは阪神JFを制しており、格・実績から巻き返しても何らおかしくはなかった。ローブデコルテは勝っていなかったが、すべてのレースで掲示板を確保していた。なおかつ、桜花賞で先着を許していたダイワスカーレットとウオッカがオークスでは不在だったことが追い風となった。基本的には桜花賞好走馬を尊重し、巻き返す可能性があるとしたらトールポピーやローブデコルテのようなタイプを狙うという方針としてみたい。

■表6 前走桜花賞以外の組からオークスで好走した馬(07年以降)

着順 人気 馬名 前走 キャリア
10年
1
5
サンテミリオン フローラS1着 3-0-1-0
3
8
アグネスワルツ フローラS2着 2-1-0-1
07年
2
1
ベッラレイア フローラS1着 3-0-1-0
3
8
ラブカーナ スイートピーS2着 1-3-2-5

07年以降、桜花賞組以外からきて好走を果たしたのは上の表6で示した5頭。前走フローラSから3頭、スイートピーSから1頭。トライアル以外からの好走例はない。そのトライアルで連対を果たしていることが最低条件であり、なおかつキャリアが浅く、あまり大崩れしていないタイプであるとなおよい。サンテミリオンとベッラレイアはともにオークスまでのキャリアが【3.0.1.0】。ともに負けたのは1回だけで、その1回の敗戦はオープンのレースで3着だった。アグネスワルツも比較的底を見せていなかったタイプだった。

【結論】
それでは今年のオークスを占っていこう。出走予定馬は以下の表7の通り。

■表7 今年のオークス出走予定馬

順位 馬名 前走成績 備考
1 アカンサス スイートピーS1着 キャリア【2.1.0.1】
1 シシリアンブリーズ スイートピーS2着  
1 バウンシーチューン フローラS1着 キャリア【2.1.1.1】
1 ピュアブリーゼ フローラS3着  
1 ホエールキャプチャ 桜花賞2着  
1 マイネソルシエール フローラS2着  
1 マルセリーナ 桜花賞1着  
1 メデタシ 桜花賞4着 チューリップ賞3着
10 マイネイサベル フローラS5着  
11 スピードリッパー 桜花賞10着  
12 エリンコート 忘れな草賞1着 キャリア【3.0.2.3】
13 ライステラス 桜花賞12着  
14 デルマドゥルガー 桜花賞11着  
15 ハブルバブル 桜花賞6着  
15 グルヴェイグ 矢車賞1着  
17 サイレントソニック 500万1着  
17 カルマート 未勝利1着  
17 サクラプリエール 矢車賞9着  
17 センティラシオン 500万7着  
17 ハッピーグラス フローラS4着  
17 フレンチボウ 未勝利1着  
17 マヒナ フローラS8着  
※フルゲート18頭。順位17は抽選対象。マヒナは回避の模様。

2011/4/10 阪神11R 桜花賞(G1)1着 8番 マルセリーナ 2着 16番 ホエールキャプチャ

07年以降は桜花賞での成績は素直に評価すべきであるため、注目はマルセリーナホエールキャプチャ。レーヴディソールが故障で戦線離脱し、混戦と言われた桜花賞だったが、結局は1番人気のホエールキャプチャと2番人気のマルセリーナが好走を果たしたことから、現時点での能力・完成度はこの2頭が同世代の牝馬の中では一枚上なのかもしれない。

桜花賞3着のトレンドハンターは不在。同レースで4着以下に敗退した馬たちからは、トールポピーやローブデコルテほどの実績馬は見当たらない。あえて探すとすればメデタシか。阪神JFを使っていないが、チューリップ賞では3着と好走している。別路線組に目を移すとトライアルを勝ったアカンサス、バウンシーチューン。忘れな草賞を勝ったエリンコートがいる。ただ、ここまでのキャリアを考えると強力にプッシュできるタイプでもない。アカンサスは一応、4戦して着外が1回だけだが、その1回は500万クラスの平場戦だ。超良血馬として注目を浴びそうなグルヴェイグは前走矢車賞。近年では好走例が全くないパターンの上、あまり人気になるようであれば馬券の妙味は薄い印象を受ける。高配当は望めないものの、潔くマルセリーナとホエールキャプチャの組み合わせのみを推奨としてみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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