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第490回 強力な4歳勢が揃った天皇賞(春)の結末は?

2011/4/28(木)

今週日曜日は京都競馬場で天皇賞(春)が行われる。東北太平洋沖地震の影響で春は開催日程が大きく狂ったが、天皇賞(春)は当初の予定通り。前哨戦は日経賞が例年とは違う条件で行われたが、クラシック路線に比べれば影響は少ない。そんな今年の天皇賞(春)を考える上で、押さえておきたいポイントが一つある。それは明け4歳勢の強さ。それを予感させる出来事は昨年秋から続いていたが、今年に入るとあらためて実感させられる。

■表1 今年1月以降の4歳以上芝1800m以上(全性)重賞の勝ち馬

レース名
馬名
性別
年齢
騎手
斤量
産経大阪G2 ヒルノダムール
4
藤田伸二 57
日経賞G2 トゥザグローリー
4
福永祐一 58
阪神大賞G2 ナムラクレセント
6
和田竜二 57
中京記念HG3 ナリタクリスタル
5
武豊 56
中山記念G2 ヴィクトワールピサ
4
デムーロ 58
ダイヤモHG3 コスモメドウ
4
クラスト 53
京都記念G2 トゥザグローリー
4
リスポリ 56
小倉大賞HG3 サンライズベガ
7
秋山真一 55
アメリカG2 トーセンジョーダン
5
内田博幸 58
日経新春HG2 ルーラーシップ
4
リスポリ 56.5
中山金杯HG3 コスモファントム
4
松岡正海 56

まずは上の表をご覧いただきたい。これは今年1月以降の4歳以上芝1800m以上(全性)重賞の勝ち馬を記したもの(データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用)。芝中距離以上の路線はとにかく4歳馬の活躍が目立つ。中山金杯のコスモファントムを皮切りに、日経新春杯ではルーラーシップが勝利。中山記念を制したヴィクトワールピサは次走ドバイWCを制するという大仕事をやってのけた。天皇賞(春)の重賞ステップレースである日経賞はトゥザグローリー、産経大阪杯はヒルノダムールとやはり4歳馬が優勝。ヴィクトワールピサと昨年の菊花賞馬ビッグウィークという2頭のクラシックホースが不在の今回であっても、続々と別の4歳馬が勝ち名乗りを上げている。

■表2 表1に基づく年齢別重賞勝ち馬数(過去10年)

4歳
5歳
6歳
7歳以上
11年
7
2
1
1
10年
2
2
2
5
09年
1
5
2
3
08年
3
2
1
5
07年
4
4
0
3
06年
4
1
3
3
05年
0
4
5
2
04年
5
4
1
1
03年
7
1
2
1
02年
3
4
4
0
01年
3
2
5
1

次に上の表2をご覧いただきたい。これを見れば今年の4歳馬の活躍ぶりが一目でわかる。表1で示した11レースのうち実に7レースで4歳馬が勝利しているのだ。同様に過去10年を振り返ると、例えば昨年は11レース中4歳馬が勝利したのは2レースのみ。7歳以上の馬が5勝を挙げている年だった。そうしたベテランの活躍が象徴するかのように、その年の天皇賞(春)は6歳のジャガーメイルが勝利し、2着は7歳のマイネルキッツであった。09年も天皇賞(春)直前まで4歳馬はわずか1勝。その結果、同レース優勝は6歳のマイネルキッツ、2着は5歳のアルナスラインだった。

これだけでも今年は4歳馬の活躍が特に凄いということを実感できるはず。4歳馬の層の厚さは近年屈指と言えるだろう。ちなみに今年と同じように4歳馬が7勝を挙げていた年が03年。この年の天皇賞(春)を制したのは4歳馬のヒシミラクルだった。2、3着は5歳馬なので、必ずしも4歳勢が上位を独占するとは言えないが、今年の優勝馬は4歳馬であることが濃厚ではないかと予感させる。

■表3 天皇賞(春)で好走した4歳馬(過去10年)

馬名
人気
着順
3000m以上実績
京都芝
備考
10年 メイショウドンタク
16
3
万葉S3着 比叡S1着  
08年 アサクサキングス
1
3
1
  きさらぎ賞1着 日本ダービー2着
07年 メイショウサムソン
2
1
4
  きさらぎ賞2着 日本ダービー1着
07年 エリモエクスパイア
11
2
ダイヤモンドS2着 北大路特別1着  
06年 ディープインパクト
1
1
1
  若駒S1着 日本ダービー1着
05年 スズカマンボ
13
1
6
  京都新聞杯2着  
04年 ゼンノロブロイ
4
2
4
    日本ダービー2着
03年 ヒシミラクル
7
1
1
     
02年 マンハッタンカフェ
2
1
1
     
02年 ジャングルポケット
3
2
4
    日本ダービー1着

その4歳馬について詳しく調べていこう。上の表3は過去10年の天皇賞(春)で3着以内に好走した全馬をまとめたもの。1番人気から16番人気までと好走馬の幅が広い。ここで注目したポイントは4点ある。一つは菊花賞での結果。該当馬10頭中8頭もの馬が前年の菊花賞に出走していた。なおかつ、そこで5着以内に好走していた馬が大半。最も着順が悪かったのはスズカマンボの6着。よって、菊花賞に出走していた場合は、そこで大きく負けてはいけないと言える。菊花賞不出走で好走した馬は2頭。メイショウドンタクとエリモエクスパイア。ここでもう一つのポイントとなるのが、3000m以上での実績。エリモエクスパイアはダイヤモンドS2着、メイショウドンタクは万葉S3着の実績があったのだ。芝3000m以上のレースの経験が非常に重要であることがうかがえる。

3つ目のポイントは京都芝コースでの実績。特に1000万クラス以上の芝1800m以上の実績になるが、過去に好走実績を持っていた馬が非常に多い。ヒシミラクル、マンハッタンカフェは菊花賞優勝の実績があるので、10頭中ゼンノロブロイとジャングルポケットを除く8頭が同実績を持っていたことになる。その例外となったゼンノロブロイとジャングルポケットだが、この両馬は前年の日本ダービー連対馬。これが4つ目のポイントで、日本ダービー連対実績はプラス材料であるということ。2頭の他にもアサクサキングス、メイショウサムソン、ディープインパクトがこの実績を持っていた。

■表4 天皇賞(春)で好走した5歳以上の馬(過去10年)

馬名
人気
着順
前走成績
備考
10年 ジャガーメイル
6
2
1
京都記念2着  
10年 マイネルキッツ
7
4
2
日経賞1着  
09年 マイネルキッツ
6
12
1
日経賞2着  
09年 アルナスライン
5
4
2
日経賞1着  
09年 ドリームジャーニー
5
5
3
産経大阪杯1着  
08年 アドマイヤジュピタ
5
3
1
阪神大賞典1着  
08年 メイショウサムソン
5
2
2
産経大阪杯6着 前年1着
07年 トウカイトリック
5
4
3
阪神大賞典3着  
06年 リンカーン
6
2
2
日経賞1着  
06年 ストラタジェム
5
8
3
日経賞2着  
05年 ビッグゴールド
7
14
2
大阪ハンブルクC1着  
05年 アイポッパー
5
4
3
阪神大賞典2着  
04年 イングランディーレ
5
10
1
ダイオライト記念2着  
04年 シルクフェイマス
5
5
3
京都記念1着  
03年 サンライズジェガー
5
8
2
阪神大賞典10着  
03年 ダイタクバートラム
5
1
3
阪神大賞典1着  
02年 ナリタトップロード
6
1
3
阪神大賞典1着  
01年 テイエムオペラオー
5
1
1
産経大阪杯4着 前年1着
01年 メイショウドトウ
5
3
2
日経賞1着着  
01年 ナリタトップロード
5
2
3
阪神大賞典1着  

次に5歳以上の馬たちを見ていく。上の表4は過去10年の天皇賞(春)で好走した5歳以上の馬。こちらは単純ながら前走成績のみにスポットを当ててみたい。とにかく前走重賞で連対を果たしている馬がほとんど。09年12番人気で優勝したマイネルキッツも前走日経賞は2着だったし、04年に10番人気で逃げ切ったイングランディーレもダートグレードながらダイオライト記念で2着と好走していた。一方、08年に前走産経大阪杯6着から巻き返したのはメイショウサムソン、01年にやはり前走産経大阪杯4着から巻き返したのがテイエムオペラオー。この両馬は前年の天皇賞(春)優勝馬。そうしたような実績馬でない限り、大敗から巻き返すのは難しいのではないだろうか。

【結論】
それでは今年の天皇賞(春)を占っていこう。まずは4歳勢から考える。出走を予定している4歳馬は以下の表5の通り。

■表5 今年の天皇賞(春)出走予定の4歳馬

順位
馬名
3000m以上実績
京都芝
備考
2
ローズキングダム
2
    日本ダービー2着
3
トゥザグローリー
  京都記念1着  
5
エイシンフラッシュ
    日本ダービー1着
7
ペルーサ
     
9
ヒルノダムール
7
  若駒S1着  
11
コスモメドウ
ダイヤモンドS1着 万葉S1着  
12
コスモヘレノス
ステイヤーズS1着    
15
マカニビスティー
     
16
ゲシュタルト
10
  京都新聞杯1着  
17
ビートブラック
3
     

2010/11/28 東京10R ジャパンカップ(G1)1着 6番 ローズキングダム
2011/2/19 中山9R ダイヤモンドS(G3)1着 4番 コスモメドウ

今年の4歳勢は層の厚さもさることながら数も豊富。実際に上位人気に支持されるのも4歳勢だろうし、上位独占も十分に考えられる。だが、前年の菊花賞に出走していた馬はそう多くない。ポイント項目の一つである菊花賞の出走歴。条件を満たしているのはローズキングダムを含めた4頭だけだ。菊花賞に替わって別の芝3000m以上のレースを経験して、好走しているのが2頭。ダイヤモンドSを制したコスモメドウとステイヤーズSを制したコスモヘレノス。この両馬に関しては距離の不安は皆無と言える。3つ目のポイントである京都実績はどうか。今年の京都記念を制したトゥザグローリーは文句なし。ただし、同馬は芝3000m以上の経験がない点は死角であり、未知な部分であると強調しておきたい。4つ目のポイントである日本ダービー実績は当然ローズキングダムとエイシンフラッシュだ。以上の4点を総合的に考えると、ローズキングダムコスモメドウが最有力馬。そのローズキングダムに日経賞で完勝しているのがトゥザグローリーではあるが、ここではローズキングダムを上位に取り、同時にコスモメドウを推奨しておく。

■表6 今年の天皇賞(春)出走予定の5歳以上の馬

順位
馬名
性齢
前走成績
備考
1
ジェントゥー セ7 ライトロイヤル賞2着  
4
マイネルキッツ 牡8 日経賞4着 前年2着
6
メイショウベルーガ 牝6 京都記念2着  
8
オウケンブルースリ 牡6 阪神大賞典8着  
10
トウカイトリック 牡9 阪神大賞典12着  
13
ナムラクレセント 牡6 阪神大賞典1着  
14
ジャミール 牡5 大阪ハンブルクC8着  
18
トーセンクラウン 牡7 日経賞7着  
※フルゲート18頭。(19)フォゲッタブルほか6頭が登録。

続いて5歳以上の出走予定馬を見ていこう。前走重賞連対という意味ではフランスから参戦のジェントゥー、メイショウベルーガ、ナムラクレセント。簡単なふるいにかけただけなので、有力馬とまでは言わないが、買ってもいいというタイプ。前走凡走組で巻き返しがありそうなのはマイネルキッツ1頭。一昨年のこのレースの覇者だ。ただ、昨年のこのレースは2着。表4のメイショウサムソンとテイエムオペラオーよりは少し落ちる評価としてみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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