第485回 関東馬の『阪神遠征』を1週前総括する|競馬情報ならJRA-VAN

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第485回 関東馬の『阪神遠征』を1週前総括する

2011/4/11(月)

2011/3/27 阪神11R 高松宮記念(G1)1着 4番 キンシャサノキセキ
2011/3/21 阪神11R フィリーズレビュー(G2)1着 11番 フレンチカクタス

東日本大震災の影響によって、3月19日以降は関東馬がレースに出走するためには阪神か小倉への遠征を余儀なくされている。そんな困難な状況にありながら、高松宮記念をキンシャサノキセキ、フィリーズレビューをフレンチカクタスが勝つなど、関東馬の頑張りに心を打たれたファンも少なくないはずだ。

とはいえ、心情的には関東馬を応援したくとも、馬券となればシビアにならざるをえない。実際のところ、この阪神遠征で関東馬はどのような成績を残しているのだろうか。健闘が目立つ関東馬を狙うべきなのか、それとも従来から優位とされる関西馬を狙うべきなのか。4月23日からは関東圏(東京と新潟)で競馬が再開されることが決定しているが、今週末の4月16、17日の競馬を有利に戦うためにも、「関東馬の阪神遠征」を中心としたデータを整理しておくことは有意義なはずだ。集計対象は3月19日〜4月10日に阪神競馬場でおこなわれたレース。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

 

 

■表1 2・3回阪神開催 所属別成績

年度
所属
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
2010年
美浦
7- 8- 9- 167/ 191
3.7%
7.9%
12.6%
20
61
栗東
186- 183- 183-2041/2593
7.2%
14.2%
21.3%
65
82
2011年
美浦
30- 44- 44- 670/ 788
3.8%
9.4%
15.0%
39
78
栗東
78- 64- 64- 747/ 953
8.2%
14.9%
21.6%
93
88
※2011年のデータは3月19〜4月10日のもの

表1は、2、3回阪神競馬における関東馬と関西馬のレース成績を比較したもので、今年と昨年の2年分を用意した。こうして見ると、全体的に回収率が高くなっていることがわかる。例年とは異なる状況になっているだけに、波乱傾向となるのは当然といえば当然。ただし、関東馬の健闘が目立つとはいえ、単勝回収率は今年も39%でしかない。一方、今年の関西馬は単勝回収率93と、2010年の65%に比べてかなり高くなっている。「関東馬が頑張っている」という印象があるためか、関西馬の単勝オッズが通常より高くなっているようだ。関東ファンには残念なデータとなってしまったが、通常、誰もが「関西馬は強い」と思っていることもあり、関西馬は回収率が低くなりがち。関西馬を狙える数少ないチャンスと前向きに考えたいところだ。

■表2 「阪神遠征」関東馬・週別成績

着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
3月19〜21日
11- 15- 16-216/258
4.3%
10.1%
16.3%
64%
106%
3月26〜27日
6- 15- 11-164/196
3.1%
10.7%
16.3%
19%
63%
4月2〜3日
8- 6- 11-151/176
4.5%
8.0%
14.2%
31%
79%
4月9〜10日
5- 8- 6-139/158
3.2%
8.2%
12.0%
31%
51%

表2は、3月19日以降の阪神での関東馬の成績を週別に区切ったもの。最初の2週は連対率10%を超え、複勝率もともに16.3%だったに対し、後半の2週は連対率で10%を割り込み、複勝率も徐々に下がってきているのが気になるところ。また、出走数そのものも減ってきている。次週からの関東圏での競馬再開が決定したこともあり、今週末の4月16、17日は、遠征を見送って地元の競馬に待機する馬が増えることも予想される。そう考えると、さらに数字は下がると考えるのが自然。3回阪神最終週の関東馬は、基本的にはこれまでより狙いづらくなると考えておきたい。

■表3 「複数回阪神遠征」関東馬・○走目別成績

阪神遠征
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1走目
2- 6- 6-31/45
4.4%
17.8%
31.1%
29%
369%
2走目
4- 3- 2-36/45
8.9%
15.6%
20.0%
94%
42%

ただし、一概に狙えないわけではない、というのが次のデータ。3月19日以降、阪神へ2回遠征した馬は45頭いる。その1走目と2走目の成績を比較したのが表3だが、勝率では2走目のほうが倍以上あるのに、複勝率では2走目になると10%以上ダウンしてしまうというおもしろい傾向がある。ここで注目したいのは2走目の勝率。短期間に2回の遠征となると疲労が気になるところだが、再度の遠征して勝負できるだけの好調を維持している、と考えることもできる。勝機があると考えるからこそ2回目の遠征をかけている、というわけだ。2回目の遠征で勝率が大幅にアップするというデータは、こうしたことを表しているのではないだろうか。

■表4 「阪神遠征」関東馬・騎手所属別成績

騎手所属
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
美浦
27- 36- 41-565/669
4.0%
9.4%
15.5%
42%
83%
栗東
2- 8- 3- 95/108
1.9%
9.3%
12.0%
19%
54%
地方
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
外国
1- 0- 0- 4/ 5
20.0%
20.0%
20.0%
90%
34%

騎手についてはどうだろうか。騎乗する関東馬についてはもちろん関東所属騎手のほうがよく知っているはずだが、舞台となる阪神コースに関しては関西所属騎手に一日の長がある。表4は、騎手の所属別成績だが、特に勝率に関しては関東所属騎手のほうが優秀。というより、全体の関東馬勝率が3.8%なので、関西所属騎手の勝率1.9%が明らかに数字を落としている、と考えるべきだろう。現在の阪神で関東馬に関西所属騎手が騎乗するケースについては、ややイレギュラーな代打騎乗的な意味合いが強いと考えられそうだ。

■表5 「阪神遠征」関東馬・クラス別成績

クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
新馬
0- 1- 2- 24/ 27
0.0%
3.7%
11.1%
0%
52%
未勝利
17- 16- 13-225/271
6.3%
12.2%
17.0%
59%
81%
500万下
3- 12- 16-152/183
1.6%
8.2%
16.9%
21%
115%
1000万下
4- 4- 5-107/120
3.3%
6.7%
10.8%
23%
45%
1600万下
1- 3- 1- 38/ 43
2.3%
9.3%
11.6%
9%
74%
OPEN特別
1- 1- 2- 42/ 46
2.2%
4.3%
8.7%
7%
21%
重賞
4- 7- 5- 82/ 98
4.1%
11.2%
16.3%
75%
79%
障害
3- 1- 3- 28/ 35
8.6%
11.4%
20.0%
132%
124%

クラス別成績を見ると、関東馬は重賞で健闘していることがわかる。開催場所が変更になったとはいえ、重賞に関しては元々そのレースに出走を予定した馬が多いと考えられ、条件馬に比べれば日程面での不利はあまりなかったのだろう。今週末の重賞はマイラーズカップ。ここに当初より出走を予定していた関東馬がいるようなら、狙ってみる手はありそうだ。一方、苦戦しているのが1000万下、1600万下、オープン特別の3クラス。重賞のようにレースそのものが移設されるわけでもなく、強いとされる関西馬の層が厚いクラスでもある。そこに混じって走らざるをえないだけに、苦しい結果となってしまっているようだ。未勝利や500万下なら相手関係が多少楽になるようで、複勝率や複勝回収率は悪くない数字を残している。また、障害戦も狙い目のひとつだ。

■表6 「阪神遠征」関東馬・人気別成績

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1番人気
4- 6- 1- 10/ 21
19.0%
47.6%
52.4%
62%
79%
2番人気
6- 11- 3- 19/ 39
15.4%
43.6%
51.3%
67%
87%
3番人気
7- 5- 4- 27/ 43
16.3%
27.9%
37.2%
87%
72%
4番人気
0- 3- 7- 31/ 41
0.0%
7.3%
24.4%
0%
57%
5番人気
5- 2- 2- 38/ 47
10.6%
14.9%
19.1%
113%
54%
6番人気
1- 4- 3- 41/ 49
2.0%
10.2%
16.3%
20%
57%
7番人気
2- 1- 5- 46/ 54
3.7%
5.6%
14.8%
59%
61%
8番人気
2- 5- 3- 43/ 53
3.8%
13.2%
18.9%
77%
107%
9番人気
2- 2- 4- 39/ 47
4.3%
8.5%
17.0%
147%
170%
10番人気
1- 2- 4- 49/ 56
1.8%
5.4%
12.5%
48%
107%
11番人気
0- 1- 3- 47/ 51
0.0%
2.0%
7.8%
0%
90%
12番人気
0- 0- 0- 46/ 46
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
13番人気
0- 1- 3- 51/ 55
0.0%
1.8%
7.3%
0%
125%
14番人気
0- 1- 1- 58/ 60
0.0%
1.7%
3.3%
0%
74%
15番人気
0- 0- 0- 58/ 58
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
16番人気
0- 0- 1- 44/ 45
0.0%
0.0%
2.2%
0%
156%
17番人気
0- 0- 0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
18番人気
0- 0- 0- 13/ 13
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

人気別成績を見ると1、2番人気が振るわない。応援票であったり、重賞での活躍から「関東馬が頑張っている」という印象もあって、1、2番人気馬はやや過剰人気の面があるのかもしれない。おもしろそうなのは、複勝回収率がいずれも100%を超えている8〜10番人気あたりだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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