第462回 サンデー系の独壇場か?アメリカJCCを分析する|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第462回 サンデー系の独壇場か?アメリカJCCを分析する

2011/1/20(木)

JC馬ローズキングダムやエアグルーヴの仔ルーラーシップの登場で盛り上がりを見せた先週の日経新春杯に続き、今週は関東で今年最初のG2レースとなるアメリカJCCが行なわれる。マツリダゴッホなどの「中山巧者」の好走が目立つ近年。今年は、昨年の有馬記念で5着に健闘したトーセンジョーダンや、同一重賞3連覇が懸かるネヴァブションを中心にレースが繰り広げられそうだ。はたしてどんな結果となるのか、過去10年から東京での施行となった02年を除いた9年分からレース傾向を探っていこう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

2007/1/21 中山11R アメリカジョッキーC(Jpn2)1着 5番 マツリダゴッホ 2010/1/24 中山11R アメリカジョッキーC(G2)1着 9番 ネヴァブション

■表1 人気別成績

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1番人気
2-  0-  0-  7/  9
22.2%
22.2%
22.2%
37%
24%
2番人気
4-  2-  1-  2/  9
44.4%
66.7%
77.8%
191%
128%
3番人気
0-  4-  1-  4/  9
0.0%
44.4%
55.6%
0%
94%
4番人気
1-  0-  1-  7/  9
11.1%
11.1%
22.2%
77%
56%
5番人気
2-  1-  1-  5/  9
22.2%
33.3%
44.4%
207%
141%
6番人気
0-  0-  2-  7/  9
0.0%
0.0%
22.2%
0%
97%
7番人気
0-  0-  1-  8/  9
0.0%
0.0%
11.1%
0%
37%
8番人気
0-  0-  1-  8/  9
0.0%
0.0%
11.1%
0%
62%
9番人気
0-  2-  1-  6/  9
0.0%
22.2%
33.3%
0%
214%
10番人気
0-  0-  0-  9/  9
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
11番人気
0-  0-  0-  7/  7
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
12番人気
0-  0-  0-  6/  6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
13番人気
0-  0-  0-  6/  6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
14番人気
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
15番人気
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
16番人気
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

まずは人気別成績から。2勝している1番人気だが、残る7頭はすべて着外と全体的には不本意な結果に終わっている。昨年も皐月賞馬のキャプテントゥーレが11着の大敗を喫した。一方で、2番人気は4勝2着2回で連対率66.7と信頼性が高い。単純に人気から軸馬を選ぶのであれば、2番人気からということになるだろう。また、5番人気も2勝2着1回の好成績。勝った2頭はいずれもG2勝ちのある7歳馬で、実績ある古豪がやや人気を落としたケースに注意したい。以下、9番人気までは馬券圏内にはいったことがあるが、10番人気以下の馬は1回も3着以内がない。穴馬を狙うにしてもひとケタ人気から選ぶようにしておきたい。集計対象の9年でフルゲートになったのは1回だけと、さほど頭数が揃うレースではないこともあり、大穴馬が台頭するような紛れが生じる可能性が低いのかもしれない。今年も1週前の時点で12頭の登録となっている。

■表2 年齢別成績

年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
4歳
1-  4-  0- 11/ 16
6.3%
31.3%
31.3%
20%
56%
5歳
2-  2-  2- 15/ 21
9.5%
19.0%
28.6%
23%
63%
6歳
2-  0-  4- 26/ 32
6.3%
6.3%
18.8%
36%
67%
7歳以上
4-  3-  3- 33/ 43
9.3%
16.3%
23.3%
61%
76%

年齢別では、7歳以上の馬が4勝。7歳馬の健闘には前項でもすこし触れたが、高齢馬だけにあまり人気にはならず、4〜6歳馬に比べると単勝回収率も高い。すくなくとも、年齢を理由に馬券で嫌う理由はない。4歳馬は1勝のみながら、連対率は31.3%と連の軸としての安定感では一歩リード。特に、今年の4歳世代はハイレベルとされているだけに、数字以上のものを期待することも十分に可能だろう。

■表3 枠順別成績

枠順
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1枠 0- 1- 0- 9/10
0.0%
10.0%
10.0%
0%
14%
2枠 0- 0- 3- 7/10
0.0%
0.0%
30.0%
0%
92%
3枠 2- 1- 1- 6/10
20.0%
30.0%
40.0%
131%
154%
4枠 0- 2- 0-13/15
0.0%
13.3%
13.3%
0%
23%
5枠 2- 1- 2-10/15
13.3%
20.0%
33.3%
32%
72%
6枠 1- 1- 0-14/16
6.3%
12.5%
12.5%
56%
56%
7枠 3- 2- 1-12/18
16.7%
27.8%
33.3%
97%
76%
8枠 1- 1- 2-14/18
5.6%
11.1%
22.2%
9%
78%

思わぬ差がついているのが、表3の枠順別成績である。集計対象の9年のうち、7年の勝ち馬は5〜8枠から出ており、逆に1、2枠からは勝ち馬なし。たまたま人気薄の馬が集中したというわけでもないのに、連対例も1回しかないという意外なほどの不振に喘いでいる。前述したように頭数が揃わないこともあり、コースロス以上に、スムーズに走ることのできる外枠の利点が大きいのかもしれない。

■表4 前走レース別(好走例のあるレースのみ)

前走レース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
中山金杯・G3 4- 2- 2-23/31
12.9%
19.4%
25.8%
58%
58%
有馬記念・G1 2- 2- 0- 9/13
15.4%
30.8%
30.8%
104%
93%
京都金杯・G3 1- 0- 0- 1/ 2
50.0%
50.0%
50.0%
485%
150%
クリスマスC・1600万下 1- 0- 1- 1/ 3
33.3%
33.3%
66.7%
106%
200%
ジャパンC・G1 1- 0- 0- 0/ 1
100.0%
100.0%
100.0%
170%
110%
菊花賞・G1 0- 2- 0- 1/ 3
0.0%
66.7%
66.7%
0%
160%
ステイヤーズS・G2 0- 1- 0- 7/ 8
0.0%
12.5%
12.5%
0%
23%
冬至S・1600万下 0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0%
70%
京阪杯・G3 0- 1- 0- 0/ 1
0.0%
100.0%
100.0%
0%
150%
ニューイヤーS 0- 0- 2- 0/ 2
0.0%
0.0%
100.0%
0%
440%
ディセンバーS 0- 0- 1- 3/ 4
0.0%
0.0%
25.0%
0%
85%
寿S・1600万下 0- 0- 1- 1/ 2
0.0%
0.0%
50.0%
0%
210%
グッドラックH・900万下 0- 0- 1- 0/ 1
0.0%
0.0%
100.0%
0%
800%
ジャパンCダート・G1 0- 0- 1- 0/ 1
0.0%
0.0%
100.0%
0%
290%

アメリカJCCで好走例が目立つのが、前走中山金杯組と前走有馬記念組である。表4は前走レース別成績表だが、当然のことながらこの2レースから出走してくる馬が多いことも好走例の多さにつながっている。ほかに出走例は3走のみながらそのうち2頭が2着に好走した前走菊花賞組も侮れないが、今年は出走馬がいない。また、今年は前走で1600万下のレースを勝った馬の登録が3頭あるが、前走が条件戦だった馬の成績は合計で【1.1.3.17】(複勝率22.7%)で、前走がオープン特別〜G2だった馬の【5.4.5.53】(複勝率20.9%)と、好走率自体はむしろ上回っているほどで、前走条件戦から3着以内に入った5頭すべてが前走で勝っていた。なお、前走がG1だった馬は【3.4.1.15】(複勝率34.8%)。別定戦ということもあり、実績上位の馬にやや有利な傾向があるようだ。

■表5 前走中山金杯組・着順別成績

前走着順
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
前走1着 1- 0- 0- 0/ 1
100.0%
100.0%
100.0%
170%
110%
前走2着 1- 0- 1- 1/ 3
33.3%
33.3%
66.7%
203%
126%
前走3着 1- 0- 0- 2/ 3
33.3%
33.3%
33.3%
110%
46%
前走4着 0- 0- 0- 3/ 3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
前走5着 1- 1- 0- 0/ 2
50.0%
100.0%
100.0%
350%
205%
前走6〜9着 0- 0- 0- 7/ 7
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
前走10着〜 0- 1- 1-10/12
0.0%
8.3%
16.7%
0%
63%

好走例の多い前走中山金杯組と前走有馬記念組について、もうすこし詳しく見ていこう。まずは前走中山金杯組からだが、その中山金杯での着順別成績を表したのが表5である。中山金杯で1〜3着馬に入った馬は合わせて【3.0.1.3】という成績になっているが、着外に敗れた3頭にはいずれも中山芝で勝ったことがないという共通点があったのが見逃せないポイントだ。逆に、好走した4頭はすべて中山芝での勝ち鞍があった。中山金杯で4着以下に敗れながら、アメリカJCCで3着以内に巻き返した4頭の共通項を探ると、出走時点で芝未勝利だった03年2着のグラスエイコウオーを除いて、過去1年以内に中山のG2での連対歴があった。

■表6 前走有馬記念組・着順別成績

前走着順
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
前走1着 0- 0- 0- 0/ 0          
前走2着 0- 0- 0- 0/ 0          
前走3着 0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0%
85%
前走4着 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
前走5着 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
前走6〜9着 1- 1- 0- 4/ 6
16.7%
33.3%
33.3%
76%
120%
前走10着〜 1- 0- 0- 2/ 3
33.3%
33.3%
33.3%
300%
110%

前走有馬記念組でも同様に着順別成績を見ていくが、前走中山金杯組とは反対に前走で掲示板を外していた馬のほうが好成績を収めているという意外な傾向にあるようだ。有馬記念で5着以内だった馬は【0.1.0.3】(複勝率25.0%)、6着以下だった馬は【2.1.0.6】。有馬記念5着以内から唯一3着以内に入った09年2着のエアシェイディにしても、その前年の08年にアメリカJCCを勝っていた馬なので着順を落としたとも言える。こうしたことを考えると、G1で好走した実績、能力には敬意を表しつつも、その反動についても考慮しておく必要はありそうだ。また、有馬記念の着順を問わず、01年ダイワテキサス8着、06年グラスボンバー4着、08年ドリームパスポート5着、09年ドリームジャーニー8着と、前走有馬記念組で1番人気に推された4頭がすべて4着以下に終わっているのも気になる傾向だ。

■表7 アメリカJCC好走馬の父と母父

年度
着順
馬名
性齢
人気
母父
01
1
アメリカンボス
牡6
2
Kingmambo Dixieland Band
2
ロードプラチナム
牡5
3
トニービン Seeking the Gold
3
コスモブレイザー
牡6
9
ボーザム ハーデイカヌート
03
1
マグナーテン
セ7
1
Danzig Le Nain Jaune
2
グラスエイコウオー
牡5
3
French Deputy Explodent
3
アグネススペシャル
牡6
2
サンデーサイレンス Le Fabuleux
04
1
ダンツジャッジ
牡5
2
ウォーニング ナスルエルアラブ
2
ウインジェネラーレ
牡4
3
タマモクロス ヤマニンスキー
3
ユキノサンロイヤル
牡7
8
サンデーサイレンス Gulch
05
1
クラフトワーク
牡5
1
ペンタイア パドスール
2
エアシェイディ
牡4
3
サンデーサイレンス ノーザンテースト
3
ユキノサンロイヤル
牡8
5
サンデーサイレンス Gulch
06
1
シルクフェイマス
牡7
5
マーベラスサンデー Caerleon
2
フサイチアウステル
牡4
2
Stormin Fever Green Dancer
3
ハイアーゲーム
牡5
4
サンデーサイレンス Law Society
07
1
マツリダゴッホ
牡4
2
サンデーサイレンス Bel Bolide
2
インテレット
牡4
5
アドマイヤベガ リアルシヤダイ
3
シルクネクサス
牡5
6
グラスワンダー スターリフト
08
1
エアシェイディ
牡7
2
サンデーサイレンス ノーザンテースト
2
トウショウナイト
牡7
9
ティンバーカントリー Java Gold
3
ブラックアルタイル
セ6
6
アドマイヤベガ Slew o'Gold
09
1
ネヴァブション
牡6
4
マーベラスサンデー Mill Reef
2
エアシェイディ
牡8
2
サンデーサイレンス ノーザンテースト
3
トウショウシロッコ
牡6
7
アドマイヤベガ ニツポーテイオー
10
1
ネヴァブション
牡7
5
マーベラスサンデー Mill Reef
2
シャドウゲイト
牡8
9
ホワイトマズル サンデーサイレンス
3
トウショウシロッコ
牡7
3
アドマイヤベガ ニツポーテイオー

最後に、アメリカJCC好走馬の父と母父を確認しておきたい。というのも、特に05年以降はサンデーサイレンスの血を持った馬が必ず2頭以上3着以内に入っており、近2年は3着までを独占しているからだ。サンデーサイレンスの血を持った馬が強いのはアメリカJCCに限ったことではないが、ここまで偏った傾向となると珍しい。上位人気も穴馬もここから出ているとなれば、あまり血統に関心がない方でも、さすがに看過することのできないデータなのではないだろうか。

【結論】

冒頭に「中山巧者の好走が目立つ」ということを述べたが、出走登録馬を見た感じ、各厩舎陣営も中山適性の高い馬を出走させてくる傾向が年々強まっているようにも感じる。そういう意味では、単純に中山実績の高い馬だけを狙うわけにもいかなくなっているのではないか。

データの紹介順だと最後になってしまったが、今年のアメリカJCCにおいて絞り込みやすさという点で有効になってきそうなのが血統である。というのも、1週前登録のあった12頭のうち、サンデーサイレンスの血を持った馬がサンライズベガ、ダンスインザモア、ネヴァブション、マルカボルトの4頭しかいないからだ。

この4頭のなかでもっとも有力なのは、やはり3連覇が懸かるマーベラスサンデー産駒のネヴァブションだろう。好走例の多い前走有馬記念組。8着に敗れてしまったが、むしろ有馬記念では掲示板を外していた馬のほうがアメリカJCCでは好成績を収めている。ネオユニヴァース産駒のマルカボルトは前走で1600万下を勝ったばかりだが、条件戦上がりの馬でも十分に好走できるレース。条件戦ながら2戦して1勝3着1回と中山実績もあり、連対率の高い4歳馬でもある。4頭登録のある前走条件戦組では筆頭の評価ができる馬だ。残る2頭、アドマイヤベガ産駒のサンライズベガダンスインザダーク産駒のダンスインザモアは、1着となるとこれといった強調材料はないが、サンデーの血を持っているというだけでも買い目には押さえておきたい。

実際に人気を集めそうなのは、有馬記念5着のトーセンジョーダンと中山金杯勝ち馬のコスモファントムだろうか。データ的に不安材料が多いのはトーセンジョーダン。アメリカJCCの1番人気馬はやや不振傾向で、なかでも前走有馬記念組の1番人気馬4頭はすべて4着以下に敗れている。そして、サンデーサイレンスの血も持っていない。専門誌などの印を参考にすると1番人気になりそうな評価だが、実際に1番人気に推されるようなら嫌ってみたい。後者のコスモファントムは信頼性の高い中山金杯好走馬、しかも1着馬であり、強い4歳世代の1頭でもある。サンデーの血を持たないこと以外にはマイナス材料はなく、まったくの無印にするにはかなりの決断が求められそうだ。

実際のレースでは、登録した12頭よりさらに頭数が少なくなることが考えられるので、なるべく絞り込みたいところ。そこで、不安材料が目立つトーセンジョーダンは思い切って無印としてみたい。軸にはネヴァブション。そしてサンデー系のマルカボルト、サンライズベガ、ダンスインザモアに、中山金杯勝ち馬のコスモファントム。ネヴァブションとコスモファントムの2頭軸マルチからサンデー系の3頭に流す、3連単計18点で狙ってみてもおもしろそうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN