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第455回 豪華メンバー集結! 有馬記念を正攻法でデータ分析

2010/12/23(木)

今年の有馬記念は例年以上の豪華メンバーが揃った。名牝ブエナビスタや前年の覇者ドリームジャーニーらの古馬勢に、強いと言われる3歳馬からもローズキングダム、ヴィクトワールピサ、エイシンフラッシュらがスタンバイ。G1ホースは計8頭を数え(登録段階)、さらにはペルーサ、ルーラーシップ、トゥザグローリーなど脇役と呼ぶにはもったいない馬たちも出走を予定している。まさに「グランプリ」と呼ぶにふさわしい熱戦となることは間違いないだろう。もちろん、馬券を買うファンとしても集大成となる一戦。今年の収支がプラスでもマイナスでも、最後に当てて気分良く新年を迎えたいところだ。そんな有馬記念がさらに楽しくなるようなデータを考えてみたい、の一助となるデータ分析していこう。データ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績(近10年)

場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1番人気
5- 2- 0- 3/ 10
50.0%
70.0%
70.0%
101%
85%
2番人気
2- 1- 0- 7/ 10
20.0%
30.0%
30.0%
77%
47%
3番人気
1- 1- 2- 6/ 10
10.0%
20.0%
40.0%
71%
96%
4番人気
1- 1- 0- 8/ 10
10.0%
20.0%
20.0%
171%
49%
5番人気
0- 1- 0- 9/ 10
0.0%
10.0%
10.0%
0%
37%
6番人気
0- 1- 3- 6/ 10
0.0%
10.0%
40.0%
0%
175%
7番人気
0- 0- 0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
8番人気
0- 0- 1- 9/ 10
0.0%
0.0%
10.0%
0%
47%
9番人気
1- 0- 1- 8/ 10
10.0%
10.0%
20.0%
523%
139%
10番人気
0- 0- 1- 9/ 10
0.0%
0.0%
10.0%
0%
60%
11番人気
0- 0- 1- 9/ 10
0.0%
0.0%
10.0%
0%
38%
12番人気
0- 0- 0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
13番人気
0- 2- 1- 6/ 9
0.0%
22.2%
33.3%
0%
508%
14番人気
0- 1- 0- 7/ 8
0.0%
12.5%
12.5%
0%
285%
15番人気
0- 0- 0- 5/ 5
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
16番人気
0- 0- 0- 3/ 3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

まずは人気別成績。コアな競馬ファン以外からも注目を集めるビッグイベントだけに大波乱の印象が強い有馬記念だが、10年では1番人気馬が5勝2着2回で連対率70.0%と高い信頼性を見せている。

逆に4着以下に敗れた3頭、01年のテイエムオペラオー、02年のファインモーション、07年のメイショウサムソンについて少々考えてみたい。まずは牡馬の2頭を振り返ってみると、テイエムオペラオーは3〜5歳の丸3年、メイショウサムソンも2歳夏〜4歳の2年半に渡ってタフに走り続けたものの、蓄積した疲れが出てしまったようなイメージのある敗戦だった。一方、3歳牝馬のファインモーションはキャリアこそ浅かったものの、8月から月1走ペースで出走して有馬記念が6走目。シーズン末に行なわれる有馬記念では消耗度が重要とよく言われるのは、こうした1番人気馬が敗れたこととも関係しているのではないか。今年はブエナビスタの1番人気が予想される。今秋は天皇賞・秋とJCの2走のみだが、2歳秋のデビュー以来これといった休養をとっていないは気がかり。ましてこの馬は牝馬。穴党ならここを減点材料と考える手はあるかもしれない。

■表2 枠順別成績(近10年)

枠順
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1枠
2- 3- 0- 9/14
14.3%
35.7%
35.7%
40%
237%
2枠
1- 0- 4-10/15
6.7%
6.7%
33.3%
348%
182%
3枠
1- 2- 1-14/18
5.6%
16.7%
22.2%
6%
46%
4枠
2- 1- 3-13/19
10.5%
15.8%
31.6%
46%
103%
5枠
2- 2- 0-15/19
10.5%
21.1%
21.1%
111%
101%
6枠
0- 0- 1-19/20
0.0%
0.0%
5.0%
0%
38%
7枠
0- 1- 1-18/20
0.0%
5.0%
10.0%
0%
25%
8枠
2- 1- 0-17/20
10.0%
15.0%
15.0%
26%
126%

先週の朝日杯FSもそうだったが、有馬記念も思った以上に「内枠有利、外枠不利」の傾向があるレースだ。1〜4枠を合わせて複勝率30.3%、複勝回収率134%なのに対して、6〜8枠では複勝率10.0%、複勝回収率63%しかないのである。5枠は複勝率21.1%で、ちょうど中間ぐらいの好走率となっている。できれば真ん中より内、馬番でいえば8番より小さい番号を引きたいところだ。

6〜8枠から連対した馬を見ていくと、00年2着のメイショウドトウ、03年1着のシンボリクリスエス、そして08年1着のダイワスカーレットと同年2着のアドマイヤモナークとなっている。このうち、アドマイヤモナークを除く3頭は1、2番人気に推されていた馬だった。一方、アドマイヤモナークは14番人気とまったく人気がなく、後方一気の競馬で穴を演出した。これらのことから考えると、外枠の不利を克服するには、1、2番人気に支持されるような高い能力を持っているか、(人気薄のほうがしやすい面のある)思い切った作戦を採る必要がある、と言えるのではないか。

■表3 前走レース別成績(近10年)

前走レース名
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
JC(G1)
6- 3- 4-52/65
9.2%
13.8%
20.0%
43%
121%
天皇賞・秋(G1)
3- 0- 2- 4/ 9
33.3%
33.3%
55.6%
654%
252%
菊花賞(G1)
1- 2- 1- 7/11
9.1%
27.3%
36.4%
64%
73%
エリザベス女王杯(G1)
0- 2- 0- 6/ 8
0.0%
25.0%
25.0%
0%
63%
京阪杯(G3)
0- 1- 0- 4/ 5
0.0%
20.0%
20.0%
0%
250%
メルボルンC(G1)
0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0%
180%
凱旋門賞(G1)
0- 1- 0- 0/ 1
0.0%
100.0%
100.0%
0%
270%
マイルチャンピオンシップ(G1)
0- 0- 2- 3/ 5
0.0%
0.0%
40.0%
0%
152%
アルゼンチン共和国杯(G2)
0- 0- 1- 6/ 7
0.0%
0.0%
14.3%
0%
67%

前走レース別成績では、出走馬が圧倒的に多い前走JC組の好走例が多くなるのは必然。ただし、好走率では前走天皇賞・秋組や前走菊花賞組といったJC以外のG1を使っていた組のほうが高い。これは、前走JC組の多くがその前に天皇賞・秋や菊花賞を走っているだけに、JCをスキップして天皇賞・秋や菊花賞から直行してくる馬のほうが余力を残している可能性が高いためと考えられるだろう。

また、凱旋門賞やメルボルンCといった海外レースを含め、好走馬の大半が前走で2000m以上のG1レースを使っていた。前走マイルチャンピオンシップの好走例は06、07年のダイワメジャーのもので、いずれの年も前々走で天皇賞・秋を走っていた。前走がG1以外で馬券になった馬は、02年2着のタップダンスシチー(前走京阪杯)と同年3着のコイントス(前走アルゼンチン共和国杯)の2頭のみ。基本的には、G1の王道路線を歩んできた馬を狙っていきたい。

■表4 出走間隔別成績(近10年)

出走間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
連闘
0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中1週
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中2週
0- 0- 0-14/14
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中3週
6- 4- 4-59/73
8.2%
13.7%
19.2%
38%
125%
中4〜8週
4- 5- 6-31/46
8.7%
19.6%
32.6%
143%
112%
中9週〜
0- 1- 0- 4/ 5
0.0%
20.0%
20.0%
0%
54%

これまでに述べてきたことは、表4の出走間隔別成績を見ても裏付けがとれる。中2週以下の詰まったローテーションで出走してきた馬の好走例は近10年で1頭もおらず、前走JC組が中心となる中3週の馬よりも、前走天皇賞・秋組や前走菊花賞組などが中心となる中4〜8週の馬のほうが好走率は高い。やはり、レースを迎えるまでの消耗度をいかに抑えるかというのが、有馬記念好走のためには大きなテーマなのは間違いないようだ。

■表5 休み明け○戦目別成績(近10年)

明け○戦目
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
明け2戦目
1- 0- 2-11/14
7.1%
7.1%
21.4%
18%
68%
明け3戦目
4- 3- 3-32/42
9.5%
16.7%
23.8%
59%
62%
明け4戦目
4- 4- 4-40/52
7.7%
15.4%
23.1%
114%
112%
明け5戦目
1- 1- 0- 9/11
9.1%
18.2%
18.2%
64%
259%
明け6戦目〜
0- 1- 1-18/20
0.0%
5.0%
10.0%
0%
101%

表4と似たような意味となるが、休み明け何戦目で有馬記念を迎えた馬の成績がいいのかというデータも確認しておきたい。表5を見れば一目瞭然だが、好走例が多いのは休み明け3戦目か4戦目の馬。数は少ないが秋2戦目の馬も好走率自体は悪くない。そして、休み明け5戦目、6戦目以上と数を使っていた馬ほど好走率が下がる傾向にある。基本的には、有馬記念が休み明け2〜4戦目となる馬を狙っていこう。また、回収率に注目すると、休み明け2、3戦目よりも明け4戦目のほうが明らかに高い。すなわち、休み明け2、3戦目では人気サイド、休み明け4戦目では穴馬の好走が多いことを示している。

■表6 6番人気以下の好走馬(近10年)

年度
馬名
性齢
人気
着順
前走
前々走
同年の中山か2200m以上の
G1・G2実績
レース名
着順
レース名
着順
レース名
着順
00
ダイワテキサス
牡7
13
3
JC(G1)
5
天皇賞・秋(G1)
9
中山記念(G2)
1
01
アメリカンボス
牡6
13
2
JC(G1)
10
JBCクラシック(G1)
11
アメリカJCC(G2)
1
トゥザヴィクトリー
牝5
6
3
JC(G1)
14
エリザベス女王杯(G1)
1
エリザベス女王杯(G1)
1
02
タップダンスシチー
牡5
13
2
京阪杯(G3)
5
アルゼンチン共和国杯(G2)
3
日経賞(G2)
2
コイントス
牡4
8
3
アルゼンチン共和国杯(G2)
2
札幌記念(G2)
3
日経賞(G2)
3
04
シルクフェイマス
牡5
9
3
天皇賞・秋(G1)
10
宝塚記念(G1)
2
京都記念(G2)
1
05
リンカーン
牡5
6
3
JC(G1)
4
天皇賞・秋(G1)
15
京都大賞典(G2)
1
06
ポップロック
牡5
6
2
メルボルンC(G1)
2
コーフィールドC(G1)
7
目黒記念(G2)
1
07
マツリダゴッホ
牡4
9
1
天皇賞・秋(G1)
15
オールカマー(G2)
1
アメリカJCC(G2)
1
ダイワメジャー
牡6
6
3
マイルチャンピオンシップ(G1)
1
天皇賞・秋(G1)
10
※前年・有馬記念(G1)
3
08
アドマイヤモナーク
牡7
14
2
JC(G1)
12
オールカマー(G2)
5
日経賞(G2)
3
エアシェイディ
牡7
10
3
天皇賞・秋(G1)
5
天皇賞・秋(G1)
12
アメリカJCC(G2)
1
09
エアシェイディ
牡8
11
3
JC(G1)
5
天皇賞・秋(G1)
8
アメリカJCC(G2)
2

3連単が中心となっている時代だけに、本命党であってもある程度は穴馬を買い目に加える必要がある。6番人気以下から好走した馬を一覧にしたものが表5。こうして見ると、穴馬であっても天皇賞・秋やJCといった古馬中長距離G1の王道路線を歩んできた馬がほとんどということがわかる。つまり、天皇賞・秋やJCで着順の振るわなかった馬からダークホースを探し出すのが大きなポイントになるということだ。

そして、表3の13頭のうち12頭までが、同年の中山重賞で3着以内に入っていたか、同年に芝2200m以上のG1かG2を勝っていたという共通点があった。唯一該当しないのはダイワメジャーだが、前走で(マイルではあるが)G1を勝ち、前年の有馬記念で3着していたのだから、これは同等以上と考えて問題ないだろう。つまり、中山適性や有馬記念に近い距離で適性を見せていた馬が人気を落としているようなら、絶好の狙い目となる。なお、10年では6番人気以下で好走した3歳馬はいないので、穴を狙うのであれば古馬から選んでいきたい。

【結論】

2010/10/31 東京11R 天皇賞・秋(G1)1着 2番 ブエナビスタ

2010/9/26 阪神10R 神戸新聞杯(G2)1着 3番 ローズキングダム

できることであれば、枠順を見てからと言いたいところだが、締め切りの関係でそれは不可。ここでは枠順以外のファクターからの取捨について考えていこう。

まずは1番人気が予想されるブエナビスタ。前述したとおりになるが、この馬にとって問題となるのは状態面だけではないだろうか。2歳秋から長期休養することなく走り、今年は海外遠征も行なっているだけに蓄積した疲れが皆無ではないはず。問題はそれがいつ出るかということだが、それをデータから判断するのは難しいところだ。ただ、今秋に限れば有馬記念が休み明け3戦目。1番人気馬の信頼性は高いし、人気馬の休み明け3戦目は信頼が置けるということも述べただけに、ここは本命とするのが妥当なところだろう。

ローズキングダムは、神戸新聞杯から菊花賞、JCと走って休み明け4戦目。ブエナビスタより1戦多く、菊花賞という長距離戦も走っているだけに、消耗度としてはこちらのほうが気がかりか。休み明け4戦目の好走率も高く、それ自体がマイナス材料にはなるわけではないが、4歳馬が7勝と近10年は古馬有利の傾向があるだけに、ブエナビスタを上位とした。

JCでローズキングダムと僅差の3着だったヴィクトワールピサも同じく休み明け4戦目となるが、こちらは海外帰りでもある。それだけにより消耗度が高い可能性はあるが、表3で見たように有馬記念では海外遠征帰りの馬が好成績を残しているのも事実(同馬はJCを挟んではいるが)。ローズキングダムとは同等の評価としたい。同じ3歳馬ではダービー馬のエイシンフラッシュもいる。同馬は菊花賞を回避していたため、ここが休み明け3戦目。神戸新聞杯でローズキングダムと接戦を演じているように秋になって力が落ちたという心配はなく、JCでも8着に終わっているだけに消耗度も低い。本調子に戻っているようならローズキングダム、ヴィクトワールピサ以上に怖い存在となりうる馬だ。この3歳G1馬3頭はいずれも中山で重賞勝ちを飾っており、コース適性面で問題がなさそうな点も好材料である。

もう1頭の3歳G1ホースのダノンシャンティは、さすがに休み明けではどうか。潜在能力ではG1級と言われるペルーサと合わせて、この2頭は中山コースが初出走ということも、中山適性がものを言うレースだけに減点材料となる。3歳では、前走がG3でやはり中山が初出走となるルーラーシップやトゥザグローリーもデータ面から強くは推せない。

これだけメンバーが揃うと、オールカマー以来となるドリームジャーニーが人気を落とすかもしれない。もちろん前年の覇者、今年もオールカマーで2着しているので中山適性の高さは言うまでもない。6番人気以下に落ちるようならぜひとも押さえたい1頭だ。今年のアメリカJCCを勝っているネヴァブション、ステイヤーズS2着のジャミールもダークホースとして怖い存在。特にネヴァブションはG1での3戦を含む今年の7戦ですべて掲示板に載っているように、7歳にして全盛期を迎えた感もある。近2年、穴をあけたのも7歳以上の高齢馬だった点もデータの後押しとなりうるだろう。

もうひとつの穴馬の条件である同年の2200m以上G1・G2を勝っている馬でいえば、トーセンジョーダン、メイショウベルーガ、フォゲッタブルだが、このなかでは牡馬に混じってG1路線を歩んできたメイショウベルーガを推したい。

以上を買い目にまとめると、本命はブエナビスタ。その対抗馬としてはローズキングダム、ヴィクトワールピサ、本調子ならの条件つきでエイシンフラッシュの3歳馬3頭だが、オッズを見てというのが正直なところである。ダークホースには、人気落ちの場合のドリームジャーニー、そしてネヴァブション、ジャミール、メイショウベルーガを挙げたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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