第441回 前走オープンクラス組が強いファンタジーS|競馬情報ならJRA-VAN

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第441回 前走オープンクラス組が強いファンタジーS

2010/11/4(木)

以前のファンタジーSは実力馬がしっかりと勝つレースだった。98年プリモディーネ、02年ピースオブワールド、03年スイープトウショウ、04年ラインクラフト、06年アストンマーチャンとのちのG1ホースを多数輩出。しかし、過去2年は傾向が一変。08年は13番人気イナズマアマリリスが勝利して、馬連は208倍の配当。昨年は8番人気タガノエリザベートが最後方から大外一気を決めて、2着は5番人気ベストクルーズ。馬連は127倍で2年連続の馬連万馬券決着となった。果たして、今年も波乱の結末になるのだろうか。過去10年のデータを基に分析していきたい。なおデータ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 ファンタジーSの前走クラス別成績

前走クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
00〜09年
新馬
2-  1-  1- 13/ 17
11.8%
17.6%
23.5%
36%
71%
未勝利
0-  1-  2- 13/ 16
0.0%
6.3%
18.8%
0%
78%
500万下
2-  4-  3- 43/ 52
3.8%
11.5%
17.3%
18%
31%
OPEN特別
4-  1-  2- 14/ 21
19.0%
23.8%
33.3%
456%
148%
G3
1-  2-  2- 18/ 23
4.3%
13.0%
21.7%
20%
41%
G2
1-  1-  0-  3/  5
20.0%
40.0%
40.0%
448%
178%
05〜09年
新馬
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
未勝利
0- 1- 2- 7/10
0.0%
10.0%
30.0%
0%
126%
500万下
1- 1- 1-24/27
3.7%
7.4%
11.1%
30%
20%
OPEN特別
2- 0- 1- 5/ 8
25.0%
25.0%
37.5%
963%
238%
G3
1- 2- 1-12/16
6.3%
18.8%
25.0%
30%
43%
G2
1- 1- 0- 2/ 4
25.0%
50.0%
50.0%
560%
222%

表1ではファンタジーSの前走クラス別成績をまとめた。上段が過去10年、下段が過去5年の成績となっている。まず過去10年を見ると、勝ち馬はさまざまなクラスから出ているが、好走率はOPEN特別、G2組が優秀。そして近年(過去5年)になると、その傾向は強まり、連対馬10頭中7頭は前走オープンクラス組。特に過去10年と同じくOPEN特別、G2組の成績が良い。新馬、未勝利組からは勝ち馬が1頭も出ておらず、昇級の壁にぶつかっている。同様に500万下組も不振といえるだろう。

■表2 前走新馬組のファンタジーS好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走着差
前走コース
04年
1
2
ラインクラフト
0.8秒
京都芝1400m
03年
1
2
スイープトウショウ
0.5秒
京都芝1400m
3
8
マルターズヒート
0.7秒
京都ダート1400m
01年
2
4
ツルマルグラマー
0.3秒
小倉芝1200m

ここからは前走クラス別に好走馬の特徴を探っていこう。表2は前走新馬組のファンタジーS好走馬で、04年1着ラインクラフトを始め4頭が該当。過去5年で前走新馬組はすべて4着以下に敗れているので、基本的に同組はそれほど期待できない。それでも4頭の共通点を探すと、前走着差と前走コースに注目できる。4頭中3頭は前走で2着馬に0.5秒以上の着差をつける完勝。新馬→ファンタジーSと連勝するには、新馬で圧倒的なパフォーマンスを見せている必要があるのだろう。そして03年1着スイープトウショウと04年1着ラインクラフトは前走が京都芝1400m。新馬戦で同コースを完勝しているなら、好走する可能性があるのかもしれない。

■表3 前走未勝利組のファンタジーS好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走コース
通算成績
09年
2
5
ベストクルーズ 京都芝1600m 1-1-1-0
08年
3
2
アディアフォーン 京都芝1400m 1-2-0-0
05年
3
10
ニシノタカラヅカ 札幌芝1200m 1-2-0-1

続いて前走未勝利組のファンタジーS好走馬をまとめたのが表3。好走馬はわずか3頭だが、2年連続で同組の好走馬が出ているので注意は必要だ。09年2着ベストクルーズ、08年3着アディアフォーンに共通しているのは、前走が京都芝コースで通算成績の複勝率が100%だったことである

■表4 前走500万下組のファンタジーS好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走
前走上がり
通算成績
09年
3
3
グレナディーン りんどう賞2着
2位
1-1-0-0
07年
1
4
オディール りんどう賞2着
1位
1-1-1-0
2
1
エイムアットビップ りんどう賞1着
3位
2-2-0-0
04年
2
4
モンローブランド りんどう賞1着
1位
2-0-0-0
3
3
リヴァプール サフラン賞1着
1位
2-1-1-0
03年
2
3
ロイヤルセランガー りんどう賞1着
2位
2-3-0-0
02年
1
1
ピースオブワールド かえで賞1着
1位
2-0-0-0
2
5
シーイズトウショウ りんどう賞3着
6位
1-2-1-0
01年
3
6
ブライアンズイブ サフラン賞1着
3位
2-0-1-1

前走500万下組のファンタジーS好走馬(表4参照)は、りんどう賞組が中心。そのほかにサフラン賞から2頭、かえで賞から1頭の好走馬が出ている。まず注目したいのは前走上がりで、好走馬9頭中8頭が前走上がり3位以内。そして通算成績の複勝率が100%を維持しているのも9頭中8頭に該当する

■表5 前走OPEN特別組のファンタジーS好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走
備考
08年
1
13
イナズマアマリリス すずらん賞2着 500万下1着
06年
3
1
ハロースピード マリーゴールド賞1着  
05年
1
1
アルーリングボイス ききょうS1着  
01年
1
1
キタサンハボタン すずらん賞1着  
00年
1
4
タシロスプリング すずらん賞3着 500万下1着
2
2
テンザンデザート アイビーS3着 ラベンダー賞1着
3
6
オイスターチケット すずらん賞1着  

次に注目の前走OPEN特別組のファンタジーS好走馬が表5。前走レースではすずらん賞組が最も多い。そして前走でOPEN特別を勝利しているのが06年1着ハロースピードを始め4頭そのほかの好走馬は過去に500万下かOPEN特別を勝利していた

■表6 前走重賞組のファンタジーS好走馬(過去10年)

着順
人気
馬名
前走
キャリア
09年
1
8
タガノエリザベート デイリー杯2歳S6着
3戦
08年
2
5
ワンカラット デイリー杯2歳S6着
3戦
07年
3
2
エイシンパンサー 新潟2歳S4着
2戦
06年
1
3
アストンマーチャン 小倉2歳S1着
3戦
2
2
イクスキューズ 札幌2歳S3着
3戦
05年
2
4
ラッシュライフ 函館2歳S2着
2戦
02年
3
4
トーホウアスカ 函館2歳S2着
3戦

最後に前走G3、G2組をまとめて見ていこう(表6参照)。まずG3組はすべての馬が前走5着以内。一方、G2組は2頭ともにデイリー杯で6着。G2組なら6着以下でも巻き返しがあるようだ。そして重賞組の好走馬すべてに共通しているのは、キャリア3戦以内だったことだ。

<結論>
それでは今年のファンタジーSを展望していこう。今年の出走予定馬を前走クラス別にわけて分析していきたい。

■表7 今年のファンタジーS出走予定馬(1)

馬名
前走着差
前走コース
キョウワジャンヌ
0.2秒
阪神芝1200m
ケイティーズジェム
0.2秒
京都芝1600m
ホーマンフリップ
0.1秒
阪神芝1400m

まず前走新馬組(表7参照)で、今年はキョウワジャンヌを始め3頭が該当。前走で2着馬に0.5秒以上の着差をつけた馬は不在で、前走が京都コースだったのはケイティーズジェムのみ。さすがに前走が京都コースだっただけでは強調材料に乏しく、推奨はしがたい。

■表8 今年のファンタジーS出走予定馬(2)

馬名
前走コース
通算成績
ゼフィランサス 札幌芝1200m 1-4-0-0
マルモセーラ 京都芝1400m 1-1-0-0
レッドマーベル 京都芝1200m 1-0-0-1

次に前走未勝利組(表8参照)で、同組も3頭が該当。前走が京都コースで、通算成績の複勝率が100%の条件に合致するのは、マルモセーラ。同馬は新馬戦で、16番人気の低評価だったが、勝ち馬からクビ差の2着に好走。そして約3ヶ月の休み明けで臨んだ前走は0.7秒差の圧勝だった。前走は京都芝1400mでもあり、警戒は必要だろう。

■表9 今年のファンタジーS出走予定馬(3)

馬名
前走
前走上がり
通算成績
エクメーネ かえで賞7着
8位
1-0-0-1
オースミマイカ りんどう賞9着
9位
1-0-0-1
ジョーアラマート サフラン賞9着
13位
1-0-0-1
ツルマルワンピース りんどう賞1着
1位
2-0-1-1
トーホウペッグ りんどう賞4着
3位
1-0-0-2
ハピシン りんどう賞3着
5位
1-1-2-0
ファーマクリーム 500万下1着
2位
2-0-0-1
マーベラスビジン かえで賞12着
11位
1-0-0-2

続いて前走500万下組をまとめたのが表9。前走上がりが3位以内だったのは、ツルマルワンピース、トーホウペッグ、ファーマクリーム。そして通算成績の複勝率が100%なのは、ハピシンのみ。2つの条件で合致する馬は見当たらず、同組からの好走は難しいかもしれない。

■表10 今年のファンタジーS出走予定馬(4)

2010/8/29 札幌8R クローバー賞 1着 1番 サクラベル

馬名
前走
サクラベル クローバー賞1着
ホエールキャプチャ 芙蓉S1着
ルリニガナ すずらん賞3着

次に好走率の高い前走OPEN特別組を見ていこう(表10参照)。まずサクラベルは前走クローバー賞を勝利。新馬戦でのちの新潟2歳S2着馬マイネラクリマに敗退したものの、未勝利→クローバー賞と2連勝。ここでも通用する力はあるだろう。そしてホエールキャプチャも2戦目で勝ち上がると、前走芙蓉Sと2連勝。まだ底を見せておらず、楽しみな1頭だ。ルリニガナはOPEN特別組で好走馬の多いすずらん賞組だが、前走は3着。過去に500万下、OPEN特別を勝利していないので、見送るのが妥当だろう。

■表11 今年のファンタジーS出走予定馬(5)

2010/9/5 新潟11R 新潟2歳ステークス(G3)1着 16番 マイネイサベル

馬名
前走
キャリア
マイネイサベル 新潟2歳S1着
2戦

最後に前走重賞組だが、今年はマイネイサベルのみ。同馬は7月に新潟芝1400mでデビュー。3番手から抜け出すと、最後は後続馬の追い上げにあったものの、内でしぶとく粘って勝利。そして前走新潟2歳Sは中団から上がり33.5秒の脚を使って優勝。2戦が全く異なる競馬で、センスの高さを見せつけた。さすがにデビュー2連勝ならデータ的に割り引く材料はなく、推奨馬の1頭に挙げていいだろう。ただし、前走重賞勝ち馬でファンタジーを制したのは06年アストンマーチャンのみ。重賞勝ち馬でも過信はしないほうがいい。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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