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第419回 札幌記念もRPCIで考えてみる

2010/8/19(木)

今週日曜日は札幌競馬場でサマー2000シリーズの第4戦・札幌記念が行われる。夏のローカル期間中、唯一のG2競走として例年ハイレベルなメンバーが集まる。今年も秋のG1を狙う注目馬が出走しそうだ。先月に行われた函館記念では、当コーナーでRPCI(レースペースチェンジ指数)に注目し、勝ち馬マイネルスターリーをピックアップすることができた。今回も過去10年の札幌記念におけるRPCIと、今年の出走馬のRPCIに注目して、レースを占っていきたい。なお、PCIの詳細については第411回第203回の当コーナーをご覧いただきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の札幌記念のRPCI

優勝馬
RPCI
09年 ヤマニンキングリー
46.7
08年 タスカータソルテ
45.2
07年 フサイチパンドラ
55.0
06年 アドマイヤムーン
59.1
05年 ヘヴンリーロマンス
44.2
04年 ファインモーション
46.8
03年 サクラプレジデント
53.3
02年 テイエムオーシャン
49.7
01年 エアエミネム
55.8
00年 ダイワカーリアン
49.1

まずは過去10年の札幌記念のRPCIをチェックしていこう(表1参照)。函館記念ほどではないが、今回の札幌記念もテンから最後まであまり緩まないレースになりやすい。平均〜やや速めのペースが基本で、特に近年はPPCI48以下の時が多い。アドマイヤムーンが勝った06年だけが異例で、普通はスローペースの上がり勝負にはほとんどならない。函館競馬場と札幌競馬場ではスパイラルカーブの有無などの違いはあるが、洋芝使用で最後の直線距離が短いという共通点があり、全体的なレースの流れや要求される適性は近いものがある。

■表2 札幌記念好走馬の年明け以降の芝中距離重賞実績(過去10年)

着順
人気
馬名
芝中距離重賞実績
09年
1
7
ヤマニンキングリー 中京記念2着(41.6) 小倉大賞典2着(47.1) 中山金杯2着(45.0)
3
4
サクラオリオン 函館記念1着(51.2) 中京記念1着(41.6)  
08年
1
5
タスカータソルテ 中京記念1着(49.5)    
3
3
フィールドベアー 函館記念2着(41.4)    
06年
2
9
レクレドール クイーンS3着(41.6)    
3
2
マチカネキララ エプソムC3着(41.9)    
05年
1
9
ヘヴンリーロマンス クイーンS2着(45.0)    
04年
1
1
ファインモーション 函館記念2着(42.6)    
3
3
ローエングリン 中山記念3着(44.3)    
03年
2
1
エアエミネム 函館記念1着(47.1)    
02年
2
10
トウカイポイント 中山記念1着(47.6)    
3
1
コイントス 七夕賞3着(38.0)    
01年
2
2
エアギャングスター 函館記念3着(46.1)    

上の表2では過去10年の札幌記念好走馬の一部を具体的に調べてみた。昨年圧倒的1番人気のブエナビスタを下して金星を挙げたのはヤマニンキングリー。実際にはコース取りが勝敗を分けた感もあるが、勝つべくして勝ったと言える面もある。というのも、同馬は年明けから中山金杯、小倉大賞典、中京記念と芝中距離重賞で立て続けに好走。すべて2着に終わっているが、いずれもRPCIが48以下のレースで、道中の流れが厳しいレースの経験は豊富だった。その他、過去の札幌記念の好走馬を見ても、年明け以降の芝中距離重賞で一度は3着以内に入っていた馬が多い。しかも、そのレースはRPCIが48以下で、今回予想される流れに近いレースだったわけだ。直近の函館記念を中心に、クイーンSや中京記念などは関連性が高い。中央場所ならば中山記念が厳しい流れになりやすいレースだ。

■表3 札幌記念好走馬の過去1年以内のG1好走実績(過去10年)

着順
人気
馬名
G1好走実績
09年
2
1
ブエナビスタ 阪神JF1着(47.4)
08年
2
1
マツリダゴッホ 有馬記念1着(49.4)
07年
1
5
フサイチパンドラ エリザベス女王杯1着(42.5)
04年
2
2
バランスオブゲーム 安田記念3着(43.8)
02年
1
2
テイエムオーシャン 秋華賞1着(44.3)
01年
3
1
ジャングルポケット 日本ダービー(45.1)

年明け以降にRPCI48以下の芝中距離重賞で3着以内に好走していない馬は、かなり狙いにくくなってしまうが、過去1年以内に芝G1で好走している馬に関しては無視できない。上の表3の通り、昨年のブエナビスタをはじめ6頭の該当馬が目につく。そして、そのG1実績にしてもRPCIが48以下であることほとんど。08年2着のマツリダゴッホの有馬記念のみがRPCI49.4で平均ペースの扱い。G1で好走していてもそのレースが上がりの勝負だった場合は、実績を額面通りに受け取れない。

■表4 今年の札幌記念出走予定馬

馬名
性齢
斤量
主な重賞好走実績(RPCI)
アクシオン
牡7
57
中山金杯1着(48.2)
アーネストリー
牡5
57
宝塚記念3着(45.2)
エアジパング
セ7
57
 
エーシンドーバー
牡8
57
 
サクラオリオン
牡8
57
 
シャドウゲイト
牡8
57
 
ジャミール
牡4
57
函館記念2着(43.7)
ドリームサンデー
牡6
57
函館記念3着(43.7)
バロズハート
牡5
57
 
ヒルノダムール
牡3
54
皐月賞2着(48.9)
フィールドベアー
牡7
57
 
マイネルキッツ
牡7
57
 
マイネルスターリー
牡5
57
函館記念1着(43.7)
マンハッタンスカイ
牡6
57
 
ヤマニンキングリー
牡5
57
 
ロジユニヴァース
牡4
57
 
※フルゲート16頭。8/18午前時点での予定馬。

ここで早速今年の札幌記念出走予定馬を見ていくことにする。年明け以降、RPCI48以下の芝1800〜2200m重賞で3着以内という実績に注目すると、まずは先月の函館記念。テイエムプリキュアが飛ばしたこともあり、事前に予想した通りペースは速くなった。RPCIは43.7。このレースで3着以内に入ったのはマイネルスターリー、ジャミール、ドリームサンデーだ。次は宝塚記念。本来逃げ馬ではないナムラクレセントがハナを切る展開で、ハイペースとは言えないが、稍重馬場だったせいかレースのラスト3ハロンが36秒5と時計がかかり、RPCIは45.2をマーク。このレースで3着に入ったのはアーネストリーだ。

あとは平均ペースだがPRCIが50以下だった中山金杯で1着だったアクシオン。RPCIが48.9の皐月賞で2着に好走したヒルノダムールが条件にあてはまる。なお、今年の天皇賞(春)で2着に好走したマイネルキッツだが、同レースのPRCIは61.6。超スローペースで今回は参考にならない。この馬自身はPRCIが44.2の08年福島記念で2着に好走しているように、淀みない流れのローカル芝中距離にも対応できるタイプだと思うが、最近は速いペースの芝中距離を走っていない。よって、中心には推しにくい印象を受ける。

基本的には前述した今年の函館記念上位3頭、アーネストリー、アクシオン、ヒルノダムールに注目としたいが、別のデータからもう少し絞り込んでみる。

■表5 札幌記念で2番人気以内に支持された3歳馬の成績(過去10年)

着順
人気
馬名
09年
2
1
ブエナビスタ
08年
6
2
マイネルチャールズ
06年
1
1
アドマイヤムーン
03年
1
2
サクラプレジデント
01年
1
2
エアエミネム
3
1
ジャングルポケット

上の表5は過去10年の札幌記念で当日2番人気以内に支持された3歳馬の成績。このレースは元々3歳馬の成績が他の世代に比べていいのだが、2番人気以内という条件をつけるとさらに好走率がアップする。6頭が出走し5頭が3着以内に好走。08年のマイネルチャールズ以外は結果を出している。ヒルノダムールが当日2番人気以内に支持されるようならばがぜん狙い目となる。

■表6 前走宝塚記念組の札幌記念出走馬の成績(過去10年)

2010/5/29 京都10R 金鯱賞(G2)1着 5番 アーネストリー

着順
人気
馬名
前走成績
06年
8
4
シルクフェイマス 宝塚記念12着
05年
13
6
サイレントディール 宝塚記念14着
04年
3
3
ローエングリン 宝塚記念10着
02年
16
9
マチカネキンノホシ 宝塚記念5着

次に上の表6は前走宝塚記念組の札幌記念出走馬の成績(過去10年)。まだ連対例はないが、4頭と少なく、宝塚記念での結果が今一つだった馬が多い。前走宝塚記念で15着に敗れたアクシオンの巻き返しには疑問がつくものの、アーネストリーにとっては減点材料にならないだろう。

■表7 前走函館記念上位組の札幌記念出走馬の成績(過去10年)

着別度数
勝率
連対率
複勝率
函館記念1着 0-1-1-3
0.0%
20.0%
40.0%
函館記念2着 1-0-1-4
16.7%
16.7%
33.3%
函館記念3着 0-1-1-3
0.0%
20.0%
40.0%

2010/7/25 函館9R函館記念(G3)

最後に上の表は前走函館記念上位馬の札幌記念出走馬の成績(過去10年)。このレースのステップレースとしては最も有力な函館記念組だが、函館記念1着→札幌記念1着と連勝した例はない。函館記念2着からの優勝は04年のファインモーション。ただ、同馬にはすでにG1優勝の実績があった。結局、函館記念で好走していることはプラス材料だが、1着馬から3着馬までの間に大きな評価の差はないということ。今年の函館記念はマイネルスターリーが2着のジャミールに0.6秒もの差をつけての優勝。この着差は大きいように見えるが、3着のドリームサンデーまでは着順が入れ替わる可能性があるとみたい。

まとめると、今年の宝塚記念3着の実績を評価しアーネストリー、もしくは当日の人気次第でヒルノダムールを中心とし、函館記念上位3頭へ流す馬券を本線に考えてみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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