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第394回 京都芝2000mの金鯱賞を考える

2010/5/24(月)

今週末の注目は何と言っても日本ダービーだ。しかし、同レースの展望は週半ばに譲り、今回は土曜日の金鯱賞を見て行きたい。今年は中京競馬場に改装に伴う変則開催。同レースは例年中京芝2000mで行われているが、今年は京都芝2000mの舞台で行われる。競馬場が変わってしまうと、データ分析には大変に不都合だが、それぞれのコースの脚質傾向を考え、ヒントを探っていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の金鯱賞の脚質別成績

脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
逃げ 4- 1- 0- 7/12
33.3%
41.7%
41.7%
148
133
先行 4- 2- 7-20/33
12.1%
18.2%
39.4%
48
95
差し 1- 4- 2-41/48
2.1%
10.4%
14.6%
7
29
追い込み 1- 3- 1-34/39
2.6%
10.3%
12.8%
17
44
マクリ 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
上がり  
3F 1位 3- 5- 0- 3/11
27.3%
72.7%
72.7%
170
159
3F 2位 2- 1- 2- 8/13
15.4%
23.1%
38.5%
36
46
3F 3位 0- 2- 2- 5/ 9
0.0%
22.2%
44.4%
0
148
3F〜5位 4- 0- 5-11/20
20.0%
20.0%
45.0%
74
98
3F6位〜 1- 2- 1-75/79
1.3%
3.8%
5.1%
7
28

まずは過去10年の金鯱賞の脚質別成績を見ていこう(表1参照)。過去10年で逃げ馬が4勝を挙げ、連対率は41.7%。単・複回収率も100%を超えている。先行馬も同じく4勝を挙げ、3着以内の好走馬の数は15頭と半数を数える。よって、差し、追い込み馬は苦戦を強いられていることがわかる。

■表2 過去10年の中京芝2000mの脚質別成績(1600万クラス以上)

脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
逃げ 8-  5-  3- 42/ 58
13.8%
22.4%
27.6%
565
168
先行 17- 13- 16-117/163
10.4%
18.4%
28.2%
79
87
差し 16- 21- 17-207/261
6.1%
14.2%
20.7%
82
77
追い込み 3-  6- 10-167/186
1.6%
4.8%
10.2%
11
45
マクリ 3-  2-  1-  2/  8
37.5%
62.5%
75.0%
441
392
上がり  
3F 1位 15- 14-  7- 23/ 59
25.4%
49.2%
61.0%
171
235
3F 2位 8-  8-  8- 21/ 45
17.8%
35.6%
53.3%
100
144
3F 3位 6- 10-  5- 34/ 55
10.9%
29.1%
38.2%
196
130
3F〜5位 10-  5- 17- 61/ 93
10.8%
16.1%
34.4%
263
140
3F6位〜 8- 10- 10-395/423
1.9%
4.3%
6.6%
54
36

次に上の表2は1600万クラス以上での中京芝2000mの脚質別成績(過去10年)を調べたもの。逃げ、先行、差し、追い込みの中では逃げ馬の勝率、連対率の高さが目立ち、単・複回収率もかなり高い。しかし、優勝馬の数は先行、差しがほぼ互角。マクリタイプの好走例も多いことがわかる。よって、金鯱賞の脚質傾向=中京芝2000mの脚質傾向とは言い難い。もともとこのコースは小回りコースでありながらも差しは決まりやすい。開催時期や馬場状態での違いは当然あるが、金鯱賞で逃げ、先行馬が圧倒的に好成績を収めているのは、別の理由によるところが大きそうだ。

■表3 過去10年の京都芝2000mの脚質別成績(1600万クラス以上)

脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
逃げ 9-  4-  3- 53/ 69
13.0%
18.8%
23.2%
200
180
先行 18- 30- 24-157/229
7.9%
21.0%
31.4%
39
83
差し 26- 24- 22-192/264
9.8%
18.9%
27.3%
140
95
追い込み 10-  5- 14-194/223
4.5%
6.7%
13.0%
39
33
マクリ 2-  1-  0-  6/  9
22.2%
33.3%
33.3%
81
44
上がり  
3F 1位 30-  8- 14- 21/ 73
41.1%
52.1%
71.2%
431
176
3F 2位 15- 15- 11- 35/ 76
19.7%
39.5%
53.9%
210
152
3F 3位 5- 16- 11- 30/ 62
8.1%
33.9%
51.6%
38
143
3F〜5位 7- 16- 14- 98/135
5.2%
17.0%
27.4%
66
92
3F6位〜 8-  9- 13-418/448
1.8%
3.8%
6.7%
23
42

次に上の表3では1600万クラス以上での京都芝2000mの脚質別成績(過去10年)を集計してみた。逃げ馬の好走確率は中京芝2000mに比べて若干落ちる印象。その分、差し馬の好走確率が高まっている。1着の数は先行馬よりも差し馬の方が多い。レースで上がり3ハロン1位だった馬の勝率は41.1%、連対率は52.1%、複勝率は71.2%で、いずれも中京芝2000mでの上がり3ハロン1位の馬よりも上回っている。このことから逃げ粘りやすさは中京芝2000m>京都2000m、差しやすさは京都芝2000m>中京芝2000mと、言えないだろうか。金鯱賞そのものの傾向として、強い逃げ・先行馬がそのまま押し切るというものがあるが、今回に限っては、決め手がある差し・追い込み馬にとっては歓迎なコース替わりとなるかもしれない。

■表4 過去10年の金鯱賞勝ち馬

優勝馬
性別
年齢
騎手
斤量
走破タイム
着差
2角
3角
4角
上り3F
09年 サクラメガワンダー
6
福永祐一
57
1.58.4
-0.2
7
6
4
34
08年 エイシンデピュティ
6
岩田康誠
57
1.59.1
-0.2
1
2
1
35.1
07年 ローゼンクロイツ
5
藤岡佑介
57
1.57.2
0
6
5
2
35.4
06年 コンゴウリキシオー
4
岩田康誠
57
1.58.8
-0.5
1
1
1
35.3
05年 タップダンスシチー
8
佐藤哲三
59
1.58.9
-0.4
1
1
1
33.8
04年 タップダンスシチー
7
佐藤哲三
59
1.57.5
0
3
2
1
35.3
03年 タップダンスシチー
6
佐藤哲三
57
1.58.9
-0.1
2
1
1
35.8
02年 ツルマルボーイ
4
横山典弘
57
1.58.3
-0.2
15
15
10
35
01年 ミッキーダンス
5
佐藤哲三
57
1.59.9
-0.1
11
10
11
36
00年 メイショウドトウ
4
安田康彦
57
1.58.5
-0.2
6
3
3
34.5

2008/5/31 中京11R 金鯱賞(G2)1着 12番 エイシンデピュティ

ここで遅ればせながら過去10年の金鯱賞の優勝馬を確認しておこう。このレースは来月の宝塚記念の重要なステップレースであることが明らかだ。勝ち馬10頭のうち09年サクラメガワンダー、08年エイシンデピュティ、04年タップダンスシチー、03年タップダンスシチー、02年ツルマルボーイ、00年メイショウドトウと、なんと6頭も次走宝塚記念で3着以内に入る好走を果たしている。勝ちタイムや着差、脚質による違いは特に見られない。速い時計で勝たなければダメとか、圧勝しなければ宝塚記念で好走できない、といったような基準はない。が、メイショウドトウ、ツルマルボーイ、タップダンスシチーはその前のレースで東京芝2400mのOP特別を勝っていた。つまり、東京芝2400mのOP1着→金鯱賞1着という成績で宝塚記念に挑んだことになる。このような勢いを持った馬に関しては、次走も注目ということを覚えておいたほうがいいだろう。

■表5 過去10年の金鯱賞好走馬の前走レース別成績

レース名
着別度数
有馬記念 2- 0- 0- 1/ 3
メトロポリタンS 2- 0- 0- 1/ 3
産経大阪杯 1- 3- 0- 8/12
新潟大賞典 1- 2- 0-18/21
京都記念 1- 1- 0- 0/ 2
東京競馬場R記念 1- 0- 1- 1/ 3
都大路S 1- 0- 0-11/12
中京記念 1- 0- 0- 1/ 2
天皇賞(春) 0- 2- 3- 7/12
中山記念 0- 1- 1- 1/ 3
鳴尾記念 0- 1- 0- 0/ 1
府中S 0- 0- 1- 1/ 2
宝塚記念 0- 0- 1- 1/ 2
京阪杯 0- 0- 1- 1/ 2
名古屋大賞典 0- 0- 1- 0/ 1
メルボルンS 0- 0- 1- 0/ 1

上の表5は過去10年の金鯱賞好走馬の前走レース別成績。前述の東京芝2400mのOP特別とはメトロポリタンS、東京競馬場リニューアル記念が該当する。同レースを使い1着の馬はここでも有力馬の1頭となる。しかし、主力は産経大阪杯、新潟大賞典と前走同じ芝2000mの重賞を使っていた組だろうか。天皇賞(春)組も主力だが、勝ち馬が出ていない。その他では京都記念や中山記念など、同年の別定G2組。条件クラスからでは連対までこぎつけるのが難しい。休み明けも不利で、有馬記念や前年の宝塚記念といった古馬G1に出走していたレベルの馬でないと厳しいようだ。

【結論】
それでは今年の金鯱賞出走予定馬を見ていこう(表6参照)。

■表6 今年の金鯱賞出走予定馬

馬名
年齢
斤量
前走成績
アーネストリー
5
57
中日新聞杯1着
アクシオン
7
57
中山金杯1着
アドマイヤオーラ
6
57
京都記念除外
エイシンドーバー
8
57
富士S16着
エムエスワールド
7
57
テレビ愛知OP8着
エリモハリアー
10
57
朝日CC12着
サンレイジャスパー
8
55
新潟大賞典12着
スマートギア
5
57
都大路S6着
ゼンノグッドウッド
7
57
根岸S15着
タスカータソルテ
6
57
産経大阪杯5着
ドリームサンデー
6
57
アンタレスS9着
ナイアガラ
7
57
メトロポリタンS8着
ナムラクレセント
5
57
天皇賞(春)4着
ホワイトピルグリム
5
57
中京記念14着
ミッキーペトラ
4
57
天皇賞(春)14着
ラインプレアー
5
57
谷川岳S1着
リトルアマポーラ
5
55
マイラーズC18着
※フルゲート18頭。5/23午後現在の予定馬。

注目の前走東京芝2400mのOP特別勝ち馬はいない。直近の芝2000m重賞組では、サンレイジャスパー(新潟大賞典12着)は近走の成績からは推しにくい。よって、タスカータソルテ(産経大阪杯5着)のみが該当。前走天皇賞(春)組では4着のナムラクレセント。あとは、都大路Sから1頭好走馬が出ている(表5参照)ので、スマートギアに注目してみることにする。この3頭は末脚を生かしたいタイプであることも今回のポイントだ。あと、考えなければいけないのはアーネストリーとアクシオン。それぞれ中日新聞杯1着、中山金杯1着と、前走芝2000mの重賞を勝っている。ただし、休み明けという点がネック。それぞれG1での連対実績はなく、強くは推しにくい。逆にこのハンデをはねのけて、今回鉄砲で勝つようならば「宝塚記念でも勝ち負け」になるかもしれないと感じるが、果たしてどうなるだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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