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第383回 クラシックで最も難しい?皐月賞を占う

2010/4/15(木)

皐月賞で馬単が発売されるようになったのは03年から。同年以降、皐月賞は7回行われたわけだが、そのうち5回で馬単万馬券が飛び出している。02年には馬連で5万馬券が出ており、非常によく荒れている。現在、クラシックの中でも最も予想が難しいレースではないかと思われる。データ分析においてもそれがあてはまり、ここまで荒れまくっていると、当たる気がしなくなってくるが、いつものように過去10年の結果を振り返りながら今年の展望をしてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の皐月賞成績

着順
人気
馬名
馬単配当
09年
1
3
アンライバルド
18,390円
2
8
トライアンフマーチ
3
4
セイウンワンダー
08年
1
7
キャプテントゥーレ
20,300円
2
6
タケミカヅチ
3
1
マイネルチャールズ
07年
1
7
ヴィクトリー
178,340円
2
15
サンツェッペリン
3
2
フサイチホウオー
06年
1
6
メイショウサムソン
29,670円
2
10
ドリームパスポート
3
2
フサイチジャンク
05年
1
1
ディープインパクト
6,100円
2
12
シックスセンス
3
3
アドマイヤジャパン
04年
1
10
ダイワメジャー
15,290円
2
1
コスモバルク
3
6
メイショウボーラー
03年
1
1
ネオユニヴァース
1,480円
2
2
サクラプレジデント
3
3
エイシンチャンプ
02年
1
15
ノーリーズン
2
8
タイガーカフェ
3
1
タニノギムレット
01年
1
1
アグネスタキオン
2
3
ダンツフレーム
3
2
ジャングルポケット
00年
1
2
エアシャカール
2
1
ダイタクリーヴァ
3
13
チタニックオー

上の表1は過去10年の皐月賞上位3頭と、馬単配当。冒頭に述べたように、馬単は過去7年中5年が万馬券。05年も6,100円の配当をつけており、平穏に終わったと言えるのは03年ぐらい。ほぼ毎年のように荒れていることがわかる。馬単が荒れるということは1番人気の馬が勝っていない、もしくは相当人気薄の馬が連に絡むといういずれかのケースが多くなっているということだ。好走馬の人気を調べると、確かに1番人気で優勝を果たしたのはディープインパクト(05年)、ネオユニヴァース(03年、アグネスタキオン(03年)の3頭しかいない。また、10番人気以下の馬が5頭連対を果たしている。だからと言って今年も荒れるとは限らないが、特に1番人気の馬の取捨は非常に大きなポイントとなってくる。

■表2 過去10年、1番人気で皐月賞を制した馬の成績

●ディープインパクト
前走 弥生賞1着
2走前 若駒S1着
3走前 新馬(阪神芝2000m)1着
●ネオユニヴァース
前走 スプリングS1着
2走前 きさらぎ賞1着
3走前 白梅賞(京都芝1600m)1着
4走前 中京2歳S3着
5走前 新馬(京都芝1400m)1着
●アグネスタキオン
前走 弥生賞1着
2走前 ラジオたんぱ杯3歳S1着
3走前 新馬(阪神芝2000m)1着

上の表2では過去10年、1番人気に応えて優勝を果たした3頭の、皐月賞出走時点の全成績を示したものだ。ディープインパクトは言わずとしれた無敗の3冠馬。よって、皐月賞前までは3戦3勝とパーフェクトな成績。アグネスタキオンもデビュー以来3戦3勝と負けていなかった。これぐらい完璧な成績でないと、近年の皐月賞では人気に応えて勝つことができないのかもしれない。もう一頭のネオユニヴァースに注目すると、こちらはデビュー2戦目の中京2歳Sで3着と敗れて黒星がついている。それ以外は勝利しているとはいえ、芝2000mは皐月賞まで未経験だったことを考えると、アグネスタキオンやディープインパクトと肩を並べる成績だったとは言い難い。しかし、芝2000m未経験という一見、不利に思える材料をプラスの方向に考えてみるとどうか。すなわち、3走前で記録した白梅賞1着の実績に注目し、芝1600mのマイル実績という観点から過去の皐月賞好走馬を見ていくと、意外なことに気づく。

■表3 500万クラス以上の芝1600mで連対実績があった皐月賞好走馬

着順
人気
馬名
500万以上の芝1600m実績
前走成績
09年
1
3
アンライバルド    
2
8
トライアンフマーチ    
3
4
セイウンワンダー 朝日杯FS1着ほか 弥生賞8着
08年
1
7
キャプテントゥーレ 朝日杯FS3着、D杯2歳S1着 弥生賞4着
2
6
タケミカヅチ デイリー杯2歳S2着 弥生賞3着
3
1
マイネルチャールズ    
07年
1
7
ヴィクトリー    
2
15
サンツェッペリン    
3
2
フサイチホウオー    
06年
1
6
メイショウサムソン    
2
10
ドリームパスポート    
3
2
フサイチジャンク    
05年
1
1
ディープインパクト    
2
12
シックスセンス    
3
3
アドマイヤジャパン    
04年
1
10
ダイワメジャー    
2
1
コスモバルク    
3
6
メイショウボーラー 朝日杯FS2着、D杯2歳S1着 弥生賞2着
03年
1
1
ネオユニヴァース 白梅賞1着  
2
2
サクラプレジデント 朝日杯FS2着 スプリングS2着
3
3
エイシンチャンプ 朝日杯FS1着 弥生賞1着
02年
1
15
ノーリーズン こぶし賞1着 若葉S7着
2
8
タイガーカフェ    
3
1
タニノギムレット アーリントンC1着ほか スプリングS1着
01年
1
1
アグネスタキオン    
2
3
ダンツフレーム アーリントンC1着 アーリントンC1着
3
2
ジャングルポケット    
00年
1
2
エアシャカール 500万2着 弥生賞2着
2
1
ダイタクリーヴァ シンザン記念1着 スプリングS1着
3
13
チタニックオー シンザン記念2着 弥生賞6着

上の表3は過去10年の皐月賞好走馬の中で、1番人気で勝利したディープインパクト、ネオユニヴァース、アグネスタキオンを除き、過去に500万クラス以上の芝1600mで連対実績があった馬を記し(表内の背景が黄色)、その実績も併せて加えた。昨年3着のセイウンワンダーをはじめ、過去に同実績を持っていた馬が意外と多いことがわかる。08年なんかは前年のデイリー杯2歳S連対馬によるワン・ツーがここで再現されたのだった。02年に15番人気で優勝したノーリーズンは500万クラスのこぶし賞が京都芝1600mの実績。00年に13番人気で3着に食い込んだチタニックオーはシンザン記念2着の実績があった。ちなみに、01年2着のダンツフレームを除く11頭は前走トライアルを使っていた。芝1600mと芝2000m。一般的にはこの400mの違いは大きく、距離適性の違いが結果に結びつくものだが、皐月賞においては決してマイル重賞実績も無視できない。ところが、軽視されることが多いため、結果的に高配当に結びついているのではないだろうか。

■表4 表1、表3の注目馬以外の皐月賞好走馬の前走

着順
人気
馬名
前走成績
備考
09年
1
3
アンライバルド スプリングS1着  
2
8
トライアンフマーチ 若葉S2着  
3
4
セイウンワンダー    
08年
1
7
キャプテントゥーレ    
2
6
タケミカヅチ    
3
1
マイネルチャールズ 弥生賞1着  
07年
1
7
ヴィクトリー 若葉S1着  
2
15
サンツェッペリン スプリングS8着 京成杯1着
3
2
フサイチホウオー 共同通信杯1着  
06年
1
6
メイショウサムソン スプリングS1着  
2
10
ドリームパスポート スプリングS3着  
3
2
フサイチジャンク 若葉S1着  
05年
1
1
ディープインパクト    
2
12
シックスセンス 若葉S4着 京成杯2着
3
3
アドマイヤジャパン 弥生賞2着  
04年
1
10
ダイワメジャー スプリングS3着  
2
1
コスモバルク 弥生賞1着  
3
6
メイショウボーラー    
03年
1
1
ネオユニヴァース    
2
2
サクラプレジデント    
3
3
エイシンチャンプ    
02年
1
15
ノーリーズン    
2
8
タイガーカフェ 弥生賞3着  
3
1
タニノギムレット    
01年
1
1
アグネスタキオン    
2
3
ダンツフレーム    
3
2
ジャングルポケット 共同通信杯1着  
00年
1
2
エアシャカール    
2
1
ダイタクリーヴァ    
3
13
チタニックオー    

無論、皐月賞でマイル実績が不可欠というわけではない。上の表4は残りの皐月賞好走馬(背景が緑)だが、ちょうど半数の15頭には500万クラス以上のマイル戦での連対実績はなかった。スプリングSと弥生賞、若葉Sという3つのトライアルで好走した馬が本番でも好走を果たしたケースとなっている。この3つのレース+共同通信杯からの直行というのが過去10年のパターンだが、大半が同レースで3着以内に好走していることも共通項。前走好走していなかった07年2着サンツェッペリン、05年2着シックスセンスは京成杯で連対という実績があった。

■表5 表4の内訳

前走レース
好走数
内訳
スプリングS
5
【3-2-0】
若葉S
4
【1-3-0】
弥生賞
4
【0-2-2】
共同通信杯
2
【0-0-2】

上記4レースの内訳を見ると、これまた特徴がある。上の表5は表4該当馬の前走レース別内訳。前走スプリングS出走馬が最多の5頭。しかも、その5頭は皐月賞で1着が3回、2着が2回、3着がゼロ回。好走すれば連対という好相性。続くのが若葉S。阪神芝2000mのレースだが、4頭該当馬がおり、1着1回、2着3回、3着ゼロ回と、こちらも来れば連対。今回と同じ弥生賞組は【0-2-2】と、ここでは優勝馬が出ていない。共同通信杯直行組は【0-0-2】。3着が2回あるものの、該当馬の人気を考えると、好ましいローテーションではないと言える。芝2000mの弥生賞よりも芝1800mのスプリングSで好走していた方がいいという結果は、マイル重賞実績が無視できないという傾向に通じるものがあるのではないだろうか。

【結論】

それでは今年の皐月賞を占っていこう。下の表6が今年の皐月賞出走予定馬の一覧。

■表6 今年の皐月賞出走予定馬

順位
馬名
前走成績
2走前成績
1
ヴィクトワールピサ 弥生賞1着 ラジオNIKKEI杯2歳S1着
1
エイシンアポロン 弥生賞2着 朝日杯FS2着
1
ダイワファルコン 弥生賞3着 500万(東京芝1600m)2着
1
ヒルノダムール 若葉S2着 若駒S1着
1
アリゼオ スプリングS1着 共同通信杯3着
1
ゲシュタルト スプリングS2着 こぶし賞5着
1
ローズキングダム スプリングS3着 朝日杯FS1着
8
ハンソデバンド 共同通信杯1着 ジュニアC1着
9
エイシンフラッシュ 京成杯1着 エリカ賞1着
10
サンディエゴシチー スプリングS10着 東スポ杯2歳S4着
11
ガルボ シンザン記念1着 朝日杯FS4着
12
ネオヴァンドーム きさらぎ賞1着 未勝利1着
13
シャイン きさらぎ賞6着 シンザン記念2着
14
トーセンアレス 伏竜S1着 弥生賞7着
15
バーディバーディ スプリングS11着 ヒヤシンスS1着
16
レーヴドリアン きさらぎ賞1着 福寿草特別1着
17
レッドスパークル すみれS1着 京成杯3着
18
リルダヴァル 毎日杯3着 野路菊S1着
※フルゲート18頭。(19)クォークスターほか4頭が登録。

2010/3/7 中山11R 報知杯弥生賞(G2)1着 1番 ヴィクトワールピサ
2009/12/20 中山11R 朝日杯FS(Jpn1)1着 8番 ローズキングダム

まず、当日1番人気に支持されそうなヴィクトワールピサについて考えてみよう。弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳Sという重要な芝2000m重賞を含み、目下芝2000mを4連勝。まさに皐月賞を勝つために積み上げられた成績に見えるが、無敗馬ではない。かといって、500万クラス以上のマイル戦の好走実績もない。したがって、今年はこの馬が消えて波乱になる可能性も十分考えたいところだ。

では、どの馬が有力なのか。過去に500万クラス以上の芝1600mで連対実績があり、なおかつ前走トライアルを使っている馬に注目ということだった。するとエイシンアポロンダイワファルコンローズキングダムが浮上してくる。実績的には朝日杯FSで連対しているローズキングダム、エイシンアポロンが上位。ダイワファルコンは格でやや落ちるものの、配当妙味はこちらだろう。

続いて前走トライアル上位馬は、ヴィクトワールピサ、ヒルノダムール、アリゼオ、ゲシュタルト。同レース敗退からの巻き返しが期待できそうな馬は、今年は見当たらない。あとは、共同通信杯1着のハンソデバンド。だが、同馬は共同通信杯からの直行なので3着までか。

こうしてみると、皐月賞の優先出走権を獲得した馬のみが有力という極端な結論になってしまったが、組み合わせ次第では馬単の高配当を望めるだろう。一応、今回はマイル実績に注目したので、ローズキングダム、エイシンアポロン、ダイワファルコンのいずれかを主軸にし、トライアル上位馬を含めて流した馬券で決まると幸いだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

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