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第365回 4年連続ダービーで連対! 出世レースのきさらぎ賞を分析する

2010/2/11(木)

2009/2/15 京都11R きさらぎ賞(G3)1着 7番 リーチザクラウン

昨年は、このレースを圧勝したリーチザクラウンがダービーでも2着に好走。これを含めて近4年、きさらぎ賞の連対馬はどちらかがダービーでも連対を果たしている。2歳王者のローズキングダム以下、粒ぞろいの印象がある3歳クラシック戦線だが、今年のきさらぎ賞にも複数の素質馬がスタンバイしている。そんな見逃せない一戦をデータから展望したい。なお、データ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績(近10年)

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1番人気
2-  2-  2-  4/ 10
20.0%
40.0%
60.0%
34%
70%
2番人気
3-  4-  0-  3/ 10
30.0%
70.0%
70.0%
114%
97%
3番人気
3-  1-  0-  6/ 10
30.0%
40.0%
40.0%
239%
71%
4番人気
0-  0-  2-  8/ 10
0.0%
0.0%
20.0%
0%
47%
5番人気
0-  2-  2-  6/ 10
0.0%
20.0%
40.0%
0%
120%
6番人気
1-  1-  0-  8/ 10
10.0%
20.0%
20.0%
95%
78%
7番人気
0-  0-  3-  7/ 10
0.0%
0.0%
30.0%
0%
115%
8番人気
1-  0-  0-  9/ 10
10.0%
10.0%
10.0%
212%
61%
9番人気
0-  0-  0-  9/  9
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
10番人気
0-  0-  1-  7/  8
0.0%
0.0%
12.5%
0%
225%
11番人気
0-  0-  0-  7/  7
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
12番人気
0-  0-  0-  6/  6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
13番人気
0-  0-  0-  3/  3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
14番人気
0-  0-  0-  3/  3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
15番人気
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

まずは基本的なデータから見ていこう。近10年の人気別成績を見ると、1番人気は複勝率6割でそれなりに堅実だが、勝ち馬が2頭しかいないのは少々不満か。また、前走で朝日杯を勝っていたエイシンプレストン(00年9着)、前走でラジオたんぱ杯を勝っていたメガスターダム(02年8着)、前々走のホープフルSが2着、前走の福寿草特別を勝っていたブラックシェル(08年7着)と、十分な実績を備えた馬が思わぬ大敗を喫するケースも目立つので注意が必要だ。

馬券的には、ともに勝ち馬を3頭ずつ出している2、3番人気から入りたいところ。特に2番人気は連対率7割と軸馬としての信頼度がかなり高い。複数回馬券になっているのは8番人気までで、ふたケタ人気の穴馬が突っ込んだのは09年10番人気3着のエンブリオまで。穴を狙うにしてもひとケタ人気までにとどめておいて、あまり大振りはしないほうがよさそうだ。

■表2 枠順別成績(近10年)

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1枠
2- 0- 1- 7/10
20.0%
20.0%
30.0%
137%
57%
2枠
0- 0- 0-11/11
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
3枠
0- 3- 0-10/13
0.0%
23.1%
23.1%
0%
40%
4枠
0- 1- 1-11/13
0.0%
7.7%
15.4%
0%
35%
5枠
2- 2- 3- 9/16
12.5%
25.0%
43.8%
61%
105%
6枠
0- 2- 1-14/17
0.0%
11.8%
17.6%
0%
48%
7枠
4- 1- 0-13/18
22.2%
27.8%
27.8%
117%
51%
8枠
2- 1- 4-12/19
10.5%
15.8%
36.8%
130%
178%

07年の8頭立てもあれば08年の15頭立てもあり、年によって出走頭数の隔たりが非常に大きいきさらぎ賞。こういうときは馬番ではなく枠番別の成績を見て、相対的に内外どちらのほうが好走しているかを確認したほうがいいだろう。

表2のとおり、7、8枠から計6頭の勝ち馬が出ているのがポイント。単純に「1〜4枠」「5〜8枠」で分けてみても、前者が勝率4.3%、複勝率17.0%、後者が勝率11.4%、複勝率31.4%と、外寄りの枠のほうが明らかに好走する確率が高い。京都芝1800mは2コーナー奥のスタート地点からバックストレッチをたっぷりと使う形態。基本的には枠の有利不利はあまりないコースだが、きさらぎ賞では揉まれる心配がなく伸び伸びと走ることのできる外枠のほうが有利。もし2択などで迷ったら、枠順を決め手にする手段はあるだろう。

■表3 斤量別成績(近7年)

斤量
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
56キロ 7- 3- 7-59/76
9.2%
13.2%
22.4%
71%
73%
57キロ 0- 4- 0-2/6
0.0%
66.7%
66.7%
0%
141%
※集計対象は現在の斤量規定となった03年以降

きさらぎ賞はハンデ戦ではないし、そもそもこの時期の3歳馬のレースで大きな斤量差がつくこと自体がないのだが、ひとつ気になることがあったのでとりあげた。というのも、57キロの馬は堅実に走るものの勝ちきれない、という傾向があるからだ。現在のきさらぎ賞の斤量規定は「馬齢重量(56キロ)、収得賞金2000万円以上は1キロ増」というものだが、この1キロ増が意外なほど影響があるようなのだ。57キロの馬は当然実績上位の存在で、6頭中5頭は3番人気以内に押されているのだが、表3のとおり1頭も勝っていない。

■表4 出走間隔別成績(近10年)

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
連闘 0- 0- 0- 2/ 2
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中1週 1- 0- 0-19/20
5.0%
5.0%
5.0%
18%
7%
中2週 2- 3- 1-18/24
8.3%
20.8%
25.0%
47%
55%
中3週 1- 0- 1-10/12
8.3%
8.3%
16.7%
66%
37%
中4〜8週 5- 6- 6-31/48
10.4%
22.9%
35.4%
87%
111%
中9週以上 1- 1- 2- 7/11
9.1%
18.2%
36.4%
38%
102%

きさらぎ賞では前走からの出走間隔も大きなポイントとなる。総じて、前走からの出走間隔が開いたほうが成績は上昇し、休み明けが大きな不利とならない。表4では「中2週」が悪くない成績を収めているようにも見えるが、実は好走の多くが3歳の馬齢重量が55キロだった02年までに集中しており、現在の56キロとなった03年以降の着度数では【0.2.0.14】と一気に成績が下降してしまう。03年以降は、中4週以上のローテーションで臨んだ馬が必ず2頭以上馬券に絡んでおり、近4年のうち06、07、09年の3年は1〜3着を中4週以上の馬が独占している。

■表5 前走距離成績(近10年)

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1200m 0- 0- 0- 3/ 3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
1400m 0- 1- 0- 5/ 6
0.0%
16.7%
16.7%
0%
80%
1600m 2- 1- 2-16/21
9.5%
14.3%
23.8%
139%
73%
1800m 1- 2- 0-19/22
4.5%
13.6%
13.6%
16%
27%
2000m 4- 3- 5-17/29
13.8%
24.1%
41.4%
74%
132%
2200m 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
今回延長 2- 2- 2-24/30
6.7%
13.3%
20.0%
97%
67%
今回短縮 4- 3- 5-18/30
13.3%
23.3%
40.0%
72%
128%

表5は「前走できさらぎ賞と同距離の1800mを走っていた馬は不思議と不振」というデータ。前走で同じ距離のレースに出走していることがマイナス材料になるとは考えにくいところだが、きさらぎ賞の場合は理由がある。このレースの有力馬が前走でどのレースを使っていたかを考えると、1600mは朝日杯FSやシンザン記念、2000mはラジオNIKKEI杯2歳Sや若駒S、福寿草特別があるのに対し、1800mは中京2歳Sや若竹賞ぐらいで、あとは1800mの新馬戦を勝ってきた1戦1勝馬がときおり人気を集める程度。それぞれの例年のレースレベルを考えれば、前走1600m・2000m組が結果を残し、前走1800m組が振るわないのも当然といえば当然だろう。ただ、前走の距離を見るだけである程度のふるいをかけることができるのも事実なので、知って損にはならないはずだ。ちなみに、前走から距離が変わる場合は、距離短縮より距離延長のほうが倍ぐらい好走率は高いことも覚えておきたい。

■表6 前走クラス・着順別成績

前走クラス
前走着順
着度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
新馬 1着 0- 0- 1- 6/ 7
0.0%
0.0%
14.3%
0%
47%
未勝利 1着 0- 0- 1- 11/12
0.0%
0.0%
8.3%
0%
21%
500万下 1着 5- 1- 0- 12/18
27.8%
33.3%
33.3%
175%
59%
2、3着 0- 1- 2- 3/ 6
0.0%
16.7%
50.0%
0%
108%
4着以下 0- 0- 1- 12/13
0.0%
0.0%
7.7%
0%
138%
オープン特別 1着 1- 4- 0- 3/ 8
12.5%
62.5%
62.5%
23%
127%
2、3着 1- 1- 0- 1/ 3
33.3%
66.7%
66.7%
140%
146%
4着以下 0- 0- 0- 11/11
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
重賞 1着 0- 1- 0- 3/ 4
0.0%
25.0%
25.0%
0%
27%
2、3着 1- 1- 2- 8/12
8.3%
16.7%
33.3%
12%
50%
4、5着 1- 1- 1- 3/6
16.7%
33.3%
50.0%
151%
101%
6着以下 0- 0- 2- 11/13
0.0%
0.0%
15.4%
0%
67%

最後に、前走クラスと着順の相関関係を見てみよう。まず、前走で新馬戦や未勝利戦を勝ったばかりの馬は、基本的には苦戦が否めない。特に新馬戦を鮮やかに勝ち上がった馬は人気を集めやすいが、04年のハーツクライでようやく3着が精一杯だった。

前走500万下組は、前走で勝っていればかなり有望な存在となる。この場合は、前走でも3番人気以内に推されていることが重要で、特に「前走芝1800m以上で1番人気1着」に限れば3戦3勝。前走が500万下ということから過剰人気になることもないので、この条件に該当する馬がいたら、積極的に狙っていきたい。前走500万下で2、3着だった馬もヒモとしては有力な選択肢となるが、4着以下からの巻き返しはかなり厳しいようだ。

前走オープン特別は、前走500万下と似たような傾向がある。この時期までの3歳オープン特別には1勝馬の出走も多く、実質500万下のようなレースになることもしばしばあるので、近い傾向が出てもまったく不思議はない。ただし、前走1着でも前走500万下ほどは勝ちきれていないので、1着固定ではなく連の軸にとどめたほうが無難かもしれない。また、前走オープン特別組も4着以下からの巻き返しは非常に困難となっている。

唯一、4着以下からの逆襲に気をつけなくてはならないのが前走重賞組。だが、見分けをつける方法は意外とわかりやすいので心配は無用だ。まず、10着以下は【0.0.0.5】。そして、4着以下から巻き返した5頭のうち4頭は、朝日杯FSかラジオNIKKEI杯2歳Sでひとケタ着順だったことで共通している。もう1頭のカゼニフカレテ(02年3着)は、京成杯で4着とそれなりに走っていた。巻き返せるかどうかの基準はこのあたりにおいておけばいいのではないだろうか。また、前走で重賞を勝っていた馬が4頭いるが、2着が1回あるだけで残りの3頭はすべて着外。きさらぎ賞で重賞連勝を飾るのはどうやらかなり難しいようだ。

【結論】

■表7 登録メンバー一覧

馬名
斤量
前走
出走間隔
距離
クラス
着順
アドマイヤロイヤル
56
中22週
芝1800m
未勝利
1着
アナバティック
56
中1週
芝1800m
500万下
4着
インペリアルマーチ
56
中3週
芝1800m
新馬
1着
カネトシディオス
56
中4週
芝1600m
重賞
5着
クォークスター
56
中3週
芝2000m
未勝利
1着
ゴールスキー
56
中2週
芝2000m
オープン特別
6着
サンライズクォリア
56
中7週
ダ1600m
重賞
4着
サンライズプリンス
56
中2週
芝2000m
新馬
1着
シャイン
57
中4週
芝1600m
重賞
2着
ステージプレゼンス
56
中1週
芝1800m
未勝利
1着
ダイワバーバリアン
56
中7週
芝1600m
重賞
3着
ダノンハラショー
56
中9週
芝1600m
500万下
8着
ネオヴァンドーム
56
中5週
芝1800m
未勝利
1着
バーディバーディ
56
中1週
ダ1700m
500万下
1着
マックスバローズ
56
中3週
芝1600m
500万下
2着
メジャーテースト
56
中3週
芝1800m
500万下
4着
レーヴドリアン
56
中4週
芝2000m
500万下
1着

表7は、今年のきさらぎ賞登録メンバー。そして、好走例の多い条件に合致する場合を赤、凡走例が多い条件に当てはまってしまった場合を青で示した。

本命視したいのがレーヴドリアンだ。中4週という出走間隔、そして、前走が芝2000mの500万下条件で1着と好走条件をきっちりクリアしている。あとは枠順。好走例の多い5枠から外に入るようなら、今回調査したデータとしては自信の本命馬と言っても差し障りない存在だ。

すでに重賞実績のある馬では、ダイワバーバリアンを上位にとりたい。朝日杯FS3着はこのメンバーではかなり強力な後ろ盾となる実績で、出走間隔も申し分ない。過去6戦で掲示板を外したこともなく、今回も堅実に走ってきそうだ。前走、シンザン記念2着で収得賞金を上積みしたために57キロでの出走となるシャイン。57キロだからといって好走例がないわけではなく、むしろ軸馬としては信頼できるぐらいだが、アタマでは買いづらいという点から評価を落とすこととした。

今年は、前走オープン特別や500万下で狙える馬が少ない。マックスバローズをヒモとして拾えるぐらいで、ゴールスキーは前走着順が厳しく、バーディバーディは芝実績がない。08年にレンボーペガサスが前走ダートから勝っているように、前走ダートだからといってまったく買えないわけではないのだが、同馬はデビュー3戦で芝を走って4、2、3着と適性を見せていた。同じく芝実績のないサンライズクォリアも買いづらい感じだ。

必然的に、新馬戦、未勝利戦を勝ち上がったばかりの馬に注目することとなるが、新馬戦の勝ちっぷりや血統から評判のインペリアルマーチは出走間隔、前走の距離がともに好走条件には合致しない。むしろ食指が動くのは、芝2000mを勝ち上がったサンライズプリンスクォークスター、中5週での出走となるネオヴァンドームあたりのほうだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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