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第352回 G1で好走経験がない馬が穴!?

2009/12/24(木)

前回(第351回データde出〜た)、過去10年の有馬記念の馬連配当を分析したところ堅いか、荒れるかのどちらかという傾向にあると指摘した。どちらになるかの境界線は、同年のJCと菊花賞優勝馬の動向によるのではないかという発見もあった。それを前提に今年のレース展望を行うと、今年はズバリ「荒れる」年。極端な結論であるのは確かだが、もし荒れるならばいったいどんな馬が激走を果たすのか。過去10年、馬連万馬券となった年を参考に、注目馬を探していきたい。データ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 馬連万馬券となった年の有馬記念成績(過去10年)

着順
人気
馬名
性齢
勝ちタイム
通過順位
08年
1
1
ダイワスカーレット
牝4
2.31.5 1-1-1-1
2
14
アドマイヤモナーク
牡7
  14-14-13-11
3
10
エアシェイディ
牡7
  9-8-5-7
07年
1
9
マツリダゴッホ
牡4
2.33.6 3-3-3-2
2
5
ダイワスカーレット
牝3
  2-2-2-1
3
6
ダイワメジャー
牡6
  5-7-8-4
02年
1
2
シンボリクリスエス
牡3
2.32.6 6-6-6-6
2
13
タップダンスシチー
牡5
  1-2-1-1
3
8
コイントス
牡4
  3-4-4-4
01年
1
3
マンハッタンカフェ
牡3
2.33.1 6-8-11-9
2
13
アメリカンボス
牡6
  3-3-3-2
3
6
トゥザヴィクトリー
牝5
  1-1-1-1

上の表1は過去10年の有馬記念で馬連万馬券になった年の上位成績。08年、07年、02年、01年の4回が該当する。好走馬の中でまず注目したいのが、単勝8番人気以下だった馬について。荒れた年だけあって該当馬12頭中、半分の6頭が単勝8番人気以下の伏兵だった。8番人気以下同士のワン・ツー決着はないが、荒れる前提で考えるのならば、信頼できる人気馬を見つけるより、激走しそうな穴馬を探す方が重要になってくるはずだ。そこで次からはこの6頭の共通項を探してみたい。

■表2 表1の中で7番人気以下で好走を果たした馬

着順
人気
馬名
性齢
中山芝成績
G1成績
同年重賞実績
08年
2
14
アドマイヤモナーク
牡7
1-2-3-1 0-0-0-5 日経新春杯1着
3
10
エアシェイディ
牡7
2-3-1-4 0-0-0-4 AJC杯1着
07年
1
9
マツリダゴッホ
牡4
4-1-1-1 0-0-0-2 オールカマー1着
02年
2
13
タップダンスシチー
牡5
0-1-1-0 未経験 日経賞2着
3
8
コイントス
牡4
0-2-1-0 未経験 アル共杯2着
01年
2
13
アメリカンボス
牡6
2-1-2-5 0-0-0-3 AJC杯1着

上の表2を見ると昨年2着のアドマイヤモナーク、3着のエアシェイディは7歳馬。本競走は4歳馬が強いことで有名で、ベテランの馬がここまで走ることはまれなのだが、今年はどうやら4歳馬の出走がない可能性が高いという異常事態。したがって、年齢面から割り引くことはしたくない。よって注目すべき点は3つ。まずは過去に中山芝コースの経験があり、好走しているかどうか。すでに4勝も挙げていたマツリダゴッホはわかりやすい。タップダンスシチーとコイントスは未勝利だったが、それぞれ日経賞(2着)、中山芝2500mで施行だったアルゼンチン共和国杯(2着)で好走実績があった。

次が最大の注目点。6頭にはいずれも過去にG1で好走経験がなかったという点だ。通常は何度もG1に出走しながら好走を果たしていないと、「G1では荷が重い」という結論を出しがちだが、本競走ではそれで見限ってはいけない。上記の6頭はG1経験そのものがそれほど多いとは言えないが、本競走でG1初好走というキャリアがついたのだった。無論、「G1好走経験なし」が「単に力不足」であっては困る。上記の6頭は表に示した通りの重賞実績を同年に積んでいた。具体的に定義すると、同年に芝2200m以上のG2で連対実績があったことになる。この実績さえあれば、G1好走実績がなくても、今回一発を期待できるというわけだ。

■表3 表1の中で6番人気以内で好走を果たした馬

着順
人気
馬名
性齢
前走成績
2走前成績
08年
1
1
ダイワスカーレット
牝4
天皇賞(秋)2着 産経大阪杯1着
07年
2
5
ダイワスカーレット
牝3
エリ女1着 秋華賞1着
07年
3
6
ダイワメジャー
牡6
マイルCS1着 天皇賞(秋)9着
02年
1
2
シンボリクリスエス
牡3
JC3着 天皇賞(秋)1着
01年
1
3
マンハッタンカフェ
牡3
菊花賞1着 セントライト記念4着
3
6
トゥザヴィクトリー
牝5
JC14着 エリ女1着

次に上の表3をご覧いただきたい。こちらは表1で示した年の、残りの好走馬たち。つまりは6番人気以内に支持されて3着以内に入った馬たちだ。上位人気に支持されるだけあって、各馬しっかりとした実績を持っている。該当馬6頭中08年のダイワスカーレットを除く5頭が、今秋の芝1600m以上のG1で優勝(近2走以内)を果たしていた。昨年のダイワスカーレットにしても前年の有馬記念で2着、前走天皇賞(秋)は大接戦の末の2着。G1優勝馬に匹敵する実績があった。というごくシンプルな共通項だが、穴馬が見つかったのであれば、取りあえず上位人気馬へ流すという心構えで臨んでもトリガミにはなるまい。

【結論】

それでは今年の有馬記念を占っていこう。出走予定馬をもとに、2つのパターンにわけて考えてみることにする。

■表4 今年の有馬記念出走予定馬(1)

2009/11/8 東京11R アルゼンチン共和国杯(G2)1着 6番 ミヤビランベリ

2009/1/25 中山11R アメリカジョッキーCC (G2)1着 3番 ネヴァブション
順位
馬名
性齢
中山芝成績
G1成績
同年重賞実績
5
イコピコ
牡3
0-0-1-0 0-0-0-1 神戸新聞杯1着
11
ミヤビランベリ
牡6
0-0-1-0 未経験 アル共杯1着
16
ネヴァブション
牡6
4-1-2-7 0-0-0-5 AJC杯1着

当日のオッズはわからないので、穴馬候補として「G1で好走歴がない」馬をまず考えてみたい。すると上の表4の馬が該当した。イコピコ、ミヤビランベリ、ネヴァブション。わずか3頭だが興味深い馬だ。6歳のミヤビランベリは中山芝経験が1回だが、重賞(今年の中山金杯3着)でのもの。同年にアルゼンチン共和国杯、目黒記念と芝2500mの重賞を2つ勝っている。もう一頭の6歳馬ネヴァブションは今年のAJC杯勝ちを含めて中山芝コースは4勝をマークと実績十分。前走はJCで10着だったが、この手の穴馬に前走着順は関係ない。むしろ人気が下がる分、大きく負けているのがありがたいぐらいだ。表2の馬と比較しても十分すぎるほどの実績がある。もう1頭のイコピコは3歳馬。前述したように本競走において若いということはむしろプラス材料だが、表2の馬たちに比べると少々違和感がある。ノーマークにはできないが、ミヤビランベリとネヴァブションよりは落ちる評価としたい。

■表5 今年の有馬記念出走予定馬(2)

順位
馬名
性齢
前走成績
2走前成績
1
ブエナビスタ
牝3
エリ女3着 秋華賞3着
2
ドリームジャーニー
牡5
天皇賞(秋)6着 オールカマー2着
3
マツリダゴッホ
牡6
天皇賞(秋)17着 オールカマー1着
4
リーチザクラウン
牡3
JC9着 菊花賞5着
6
アンライバルド
牡3
菊花賞15着 神戸新聞杯4着
7
セイウンワンダー
牡3
菊花賞3着 神戸新聞杯3着
8
マイネルキッツ
牡6
JC8着 京都大賞典7着
9
エアシェイディ
牡8
JC5着 天皇賞(秋)8着
10
スリーロールス
牡3
菊花賞1着 野分特別1着
12
コスモバルク
牡8
JC12着 天皇賞(秋)14着
13
シャドウゲイト
牡7
福島記念10着 札幌記念11着
14
フォゲッタブル
牡3
ステイヤーズS1着 菊花賞2着
15
テイエムプリキュア
牝6
エリ女2着 京都大賞典14着

残りの出走予定馬は上の表5。すでにG1で3着以内に好走経験がある馬たち(シャドウゲイトは07年シンガポール航空国際C1着の実績)。こうして頭数を見ると、ファン投票1位のウオッカらが不在だが豪華なメンバーが揃った感がある。しかし、近2走以内に今秋のG1を勝っているのは菊花賞馬スリーロールス1頭のみ。G1・2着を含めてもフォゲッタブルとテイエムプリキュアだけだ。いとも簡単にこうバッサリ切ってしまってもいいものかと、思うところもあるが、今回は波乱が前提の予想。何はともあれ、穴で取り上げたミヤビランベリかネヴァブションの激走に期待ということを、本年最後の結論とさせていただきたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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