第345回 平地最長距離戦 ステイヤーズSの傾向を探る|競馬情報ならJRA-VAN

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第345回 平地最長距離戦 ステイヤーズSの傾向を探る

2009/11/30(月)

今週は土曜にステイヤーズSと鳴尾記念、日曜にはジャパンCダートが行われるほか、暮れの阪神開幕週といえばワールドスーパージョッキーズシリーズ。見応えあるレースが揃った週だが、月曜掲載分の今回は、過去に分析を行っていないステイヤーズSを取り上げたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用した。なお、ジャパンCダートについては木曜掲載分で検討する予定だ。

■表1 過去10年の上位馬人気と配当 2008/12/6 中山11R ステイヤーズS(Jpn2)1着 4番 エアジパング 3連単23万3610円

頭数
1〜3着人気
単勝
馬連
馬単
3連複
3連単
99
14
3
1
7
1380
520
-
-
-
00
11
7
4
2
7240
24010
-
-
-
01
9
1
6
5
150
1200
-
-
-
02
11
1
4
5
340
1420
2450
3280
-
03
10
6
5
4
1140
5300
11680
9480
-
04
14
1
4
13
200
1060
1570
56590
181880
05
11
1
4
2
180
750
900
880
3070
06
12
1
2
4
170
300
470
670
1670
07
13
7
2
5
5070
14120
41010
55720
582350
08
16
6
1
11
1190
3420
8730
35230
233610

まずは過去10年の配当傾向から。果たして「傾向」があると言って良いのか疑問な数字が並んでおり、ここ5年の3連単だけ見ても3回は10万馬券以上の波乱だったのに対し、05、06年は3070円、1670と3連単としてはかなり平穏な結果。ほかにも、馬単などの発売がなかった00年に単勝7240円で7→4→2番人気の決着があったと思えば、翌01年は単勝150円。その年の波乱度の見極めが重要なレースで、荒れるとみれば思い切った高配当狙い、堅いとみればかなり点数を絞った狙いが必要になるだろう。

■表2 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1
10
5
2
0
3
50.0%
70.0%
70.0%
2
10
0
2
2
6
0.0%
20.0%
40.0%
3
10
1
0
0
9
10.0%
10.0%
10.0%
4
10
0
4
2
4
0.0%
40.0%
60.0%
5
10
0
1
3
6
0.0%
10.0%
40.0%
6
10
2
1
0
7
20.0%
30.0%
30.0%
7
10
2
0
1
7
20.0%
20.0%
30.0%
8
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
9
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
10
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%
11
8
0
0
1
7
0.0%
0.0%
12.5%
12
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
13
4
0
0
1
3
0.0%
0.0%
25.0%
14
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%
15
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
16
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%

人気別では1番人気が5勝、2着2回で勝率50%、連対率70%と優秀な成績。ただ、00年にはナリタトップロードが単勝1.3倍、一昨年もトウカイトリックが1.5倍でともに4着に敗退したほか、99年にはテイエムオペラオーが1.1倍で2着敗退を喫しており、「1番人気の連対率70%」という数字を過信してしまうと危険な印象がある。
2番人気以下では、6、7番人気が各2勝でこのあたりまではチャンスも十分。また、2桁人気馬も3着2回を記録している。例年、さほど出走頭数が多くならない中での6〜7番人気というとなかなかの「穴馬」で、1番人気が単勝1倍台だった00年、07年は表1にもあった通り単勝7240円、5070円。もちろん2桁人気馬となれば3着でも狙いづらく、馬券に絡んだ年の3連単はともに大波乱だ。

■表3 年齢別成績

年齢
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
3歳
22
2
2
0
18
9.1%
18.2%
18.2%
4歳
23
3
4
1
15
13.0%
30.4%
34.8%
5歳
29
2
1
4
22
6.9%
10.3%
24.1%
6歳
26
3
3
2
18
11.5%
23.1%
30.8%
7歳上
21
0
0
3
18
0.0%
0.0%
14.3%

年齢別の成績では、4歳が最多の7連対で、勝率や連対率でもトップの成績。これに続く6歳も6連対と差がなく、連対率なども上々だ。一方、7歳以上の高齢馬は連対がなく3着まで。また、好成績の4歳と6歳の間に挟まれた5歳も今ひとつの数字が出ている。なお、後に表6、表8で記しているが、3歳の連対馬4頭はいずれも菊花賞出走馬である(03年1着・チャクラは前々走で出走)。

■表4 騎手、調教師分類別成績

分類
着別度数
勝率
連対率
複勝率
騎手
美浦
7-  4-  3- 68/ 82
8.5%
13.4%
17.1%
栗東
0-  4-  4- 14/ 22
0.0%
18.2%
36.4%
地方
0-  0-  0-  2/  2
0.0%
0.0%
0.0%
外国
3-  2-  3-  7/ 15
20.0%
33.3%
53.3%
初年
0-  0-  0-  2/  2
0.0%
0.0%
0.0%
2年目
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
3年目
0-  0-  0-  3/  3
0.0%
0.0%
0.0%
4〜10年
0-  5-  3- 20/ 28
0.0%
17.9%
28.6%
11〜20年
5-  3-  4- 42/ 54
9.3%
14.8%
22.2%
21年〜
2-  0-  0- 14/ 16
12.5%
12.5%
12.5%
調教師
美浦
3-  3-  2- 50/ 58
5.2%
10.3%
13.8%
栗東
7-  7-  8- 40/ 62
11.3%
22.6%
35.5%
地方
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%

2006/12/2 中山11R ステイヤーズS(Jpn2)1着 6番 アイポッパー ペリエ騎手

続いて騎手、調教師分類で面白い傾向が出ているので取り上げてみたい。注目点はいくつかあるが、中でも外国人騎手の好成績は見逃せず、複勝率は50%を超えている。もし騎乗があれば要注目だ。
また、栗東所属騎手に過去10年勝利がないのも気になるところ。表の下に記した通り関東馬3勝、関西馬7勝と決して関西馬が弱いレースではないだけに、関西馬に栗東の騎手が騎乗してきた際には、1着候補としては疑ってかかる手もある。
そしてもうひとつ。中央所属騎手では免許取得から3年目までの騎手は3着以内がなく、4〜10年でも2着が最高。平地最長距離戦らしく、中堅からベテランの経験が生きる一戦になっているようだ。

■表5 脚質・上がりタイム別成績

脚質・上がり
着別度数
勝率
連対率
複勝率
逃げ
0- 2- 2- 6/10
0.0%
20.0%
40.0%
先行
7- 5- 3-21/36
19.4%
33.3%
41.7%
中団
1- 2- 4-29/36
2.8%
8.3%
19.4%
後方
0- 1- 0-32/33
0.0%
3.0%
3.0%
マクリ
2- 0- 1- 3/ 6
33.3%
33.3%
50.0%
3F1位
6- 3- 0- 1/10
60.0%
90.0%
90.0%
3F2位
3- 2- 3- 3/11
27.3%
45.5%
72.7%
3F3位
0- 2- 0- 8/10
0.0%
20.0%
20.0%
3F〜5位
1- 3- 5-11/20
5.0%
20.0%
45.0%
3F6位〜
0- 0- 2-68/70
0.0%
0.0%
2.9%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

出走馬の脚質(Target frontier JVによる分類)では、先行した馬が計14連対と他の脚質を圧倒している。また、上がり3ハロンタイムでは、1位の馬は10頭中9頭が連対、2位の馬も11頭中8頭が馬券圏内を確保。加えて、勝ち馬10頭中9頭は上がり3ハロン2位以内だった。先行して終いまでしっかりと脚を使った馬が多く好走しており、前半の貯金で粘り込みをはかる馬や、いくら良い末脚があっても追い込み一辺倒の馬では、特に馬単や3連単の1着候補としては厳しい

■表6 ステイヤーズS好走馬と前走

馬名
人気
着順
前走
レース
距離
99
ペインテドブラック
3
1
11
菊花賞
3000
9
7
テイエムオペラオー
1
2
11
菊花賞
3000
2
2
ゴーイングスズカ
7
3
11
アルゼンチン共和国杯
2500
8
5
00
ホットシークレット
7
1
11
ドンカスターS(1600万)
3000
3
5
タガジョーノーブル
4
2
11
ドンカスターS(1600万)
3000
5
1
サンエムエックス
2
3
11
ドンカスターS(1600万)
3000
2
2
01
エリモブライアン
1
1
11
ドンカスターS(OP)
3000
2
1
スエヒロコマンダー
6
2
11
アルゼンチン共和国杯
2500
6
7
タガジョーノーブル
5
3
11
ドンカスターS(OP)
3000
3
4
02
ホットシークレット
1
1
10
京都大賞典
2400
4
6
ダイタクバートラム
4
2
11
ノベンバーS(1600万)
1800
4
2
スエヒロコマンダー
5
3
11
アルゼンチン共和国杯
2500
03
チャクラ
6
1
11
ドンカスターSOP
3000
2
6
エリモシャルマン
5
2
11
アルゼンチン共和国杯
2500
8
3
ハッピールック
4
3
11
アルゼンチン共和国杯
2500
5
4
04
ダイタクバートラム
1
1
11
アルゼンチン共和国杯
2500
5
4
グラスポジション
4
2
11
アルゼンチン共和国杯
2500
1
10
テイエムジェネラス
13
3
10
高雄特別(1000万)
2400
2
7
05
デルタブルース
1
1
11
アルゼンチン共和国杯
2500
1
5
エルノヴァ
4
2
11
福島記念
2000
2
6
サクラセンチュリー
2
3
11
アルゼンチン共和国杯
2500
3
1
06
アイポッパー
1
1
11
アルゼンチン共和国杯
2500
2
2
トウカイトリック
2
2
11
アルゼンチン共和国杯
2500
5
5
チェストウイング
4
3
11
アルゼンチン共和国杯
2500
3
4
07
マキハタサイボーグ
7
1
11
アルゼンチン共和国杯
2500
12
9
ネヴァブション
2
2
11
アルゼンチン共和国杯
2500
1
8
アドマイヤモナーク
5
3
9
札幌記念
2000
9
13
08
エアジパング
6
1
11
アルゼンチン共和国杯
2500
11
15
フローテーション
1
2
10
菊花賞
3000
15
2
トウカイエリート
11
3
11
アンドロメダS(OP)
2000
9
6
※スエヒロコマンダーの前回出走は京都大賞典7番人気5着

好走馬の前走では、その着順がアテにならないのは表の右端を見ればわかる通り。ほかに、前走は11月(3着以内30頭中25頭)、芝2400m以上(同26頭)、重賞またはオープン特別(同25頭)、といったあたりが多くの馬に共通するポイントだ。また、ドンカスターSの距離が短縮された04年以降はアルゼンチン共和国杯組の好走が目立っている

■表7 アルゼンチン共和国杯組の成績(過去5年)

馬名
アルゼンチン
ステイヤーズS
斤量
04
ダイタクバートラム 58.5
5
4
1
1
エリモシャルマン 55
14
6
7
13
ハッピールック 56
4
8
5
6
グラスポジション 55
1
10
4
2
チャクラ 57.5
7
12
6
9
05
サクラセンチュリー 57.5
3
1
2
3
ブリットレーン 53
17
4
6
8
デルタブルース 59
1
5
1
1
ハイフレンドトライ 53
9
7
7
5
06
アイポッパー 58
2
2
1
1
チェストウイング 54
3
4
4
3
トウカイトリック 56
5
5
2
2
グラスポジション 54
8
9
5
4
ルーベンスメモリー 55
7
10
7
12
ブリットレーン 53
13
12
11
10
メジロコルセア 53
9
14
8
6
07
トウカイトリック 57.5
10
2
1
4
リキアイサイレンス 52
9
3
4
10
ショートローブス 52
13
7
9
11
ネヴァブション 57.5
1
8
2
2
マキハタサイボーグ 53
12
9
7
1
ゴーウィズウィンド 52
15
11
12
8
チェストウイング 54
8
15
8
9
08
トウカイトリック 58
10
9
3
8
ゴーウィズウィンド 50
16
11
16
12
マキハタサイボーグ 56
14
12
8
6
エアジパング 54
11
15
6
1
メイショウカチドキ 54
6
16
12
13

その04年以降についてアルゼンチン共和国杯組の成績を調べたものが表7である。昨年はエアジパングが15着から巻き返すなど「逆転」も起こっているが、ここで注目したいのはアルゼンチン共和国杯のハンデキャップ。アルゼンチン共和国杯で最も重いハンデを背負っていた馬は、04年から07年まで4年連続で連対していたことだ。ここ2年はトウカイトリックが連続して馬券圏内を外してしまっているものの、それでも07年にはそのトウカイトリックと57.5キロ並びだったネヴァブションが2着になるなど、この5年で6頭が【3.1.0.2】と十分な好成績だ。

■表8 ステイヤーズS好走馬の芝2400m以上成績

馬名
芝2400〜実績
着別度数
勝率
連対率
3着内率
備考
99
ペインテドブラック
1-0-1-3
20.0%
20.0%
40.0%
3歳馬、菊花賞7着(青葉賞1着)
テイエムオペラオー
0-1-2-0
0.0%
33.3%
100.0%
3歳馬、菊花賞2着
ゴーイングスズカ
3-1-0-4
37.5%
50.0%
50.0%
 
00
ホットシークレット
2-0-0-7
22.2%
22.2%
22.2%
 
タガジョーノーブル
2-1-0-2
40.0%
60.0%
60.0%
 
サンエムエックス
2-1-0-3
33.3%
50.0%
50.0%
 
01
エリモブライアン
1-1-1-1
25.0%
50.0%
75.0%
 
スエヒロコマンダー
1-1-6-7
6.7%
13.3%
53.3%
 
タガジョーノーブル
2-2-0-5
22.2%
44.4%
44.4%
 
02
ホットシークレット
4-1-1-12
22.2%
27.8%
33.3%
 
ダイタクバートラム
未経験
 
スエヒロコマンダー
2-2-6-8
11.1%
22.2%
55.6%
 
03
チャクラ
0-1-1-3
0.0%
20.0%
40.0%
3歳馬、菊花賞6着
エリモシャルマン
3-1-1-6
27.3%
36.4%
45.5%
 
ハッピールック
1-3-2-3
11.1%
44.4%
66.7%
 
04
ダイタクバートラム
2-1-2-4
22.2%
33.3%
55.6%
 
グラスポジション
3-3-0-3
33.3%
66.7%
66.7%
 
テイエムジェネラス
3-1-0-7
27.3%
36.4%
36.4%
 
05
デルタブルース
3-0-1-5
33.3%
33.3%
44.4%
 
エルノヴァ
0-3-1-3
0.0%
42.9%
57.1%
(エリザベス女王杯3着)
サクラセンチュリー
3-0-2-4
33.3%
33.3%
55.6%
 
06
アイポッパー
4-6-1-5
25.0%
62.5%
68.8%
 
トウカイトリック
1-1-1-4
14.3%
28.6%
42.9%
 
チェストウイング
4-0-0-7
36.4%
36.4%
36.4%
 
07
マキハタサイボーグ
4-1-0-8
30.8%
38.5%
38.5%
 
ネヴァブション
3-0-0-3
50.0%
50.0%
50.0%
 
アドマイヤモナーク
4-3-1-8
25.0%
43.8%
50.0%
 
08
エアジパング
3-2-1-3
33.3%
55.6%
66.7%
 
フローテーション
0-1-0-2
0.0%
33.3%
33.3%
3歳馬、菊花賞2着
トウカイエリート
6-3-1-14
25.0%
37.5%
41.7%
 

最後に、好走馬の長距離実績についても調べてみた。牝馬で唯一馬券圏内に絡んだエルノヴァ(05年2着)を除く29頭中24頭は、芝2400m以上で1勝2連対以上、3連対以上が望ましい。残る5頭中4頭は菊花賞に出走した3歳馬で、加えて芝2400m以上で1連対を記録している。また、表には記していないが、2400m以上の重賞・オープンに出走経験すらなかったのは、00年2着のタガジョーノーブル、02年2着のダイタクバートラムの2頭のみである。
この3600m戦に長距離経験や実績に乏しい馬がいきなり出走するケースは少ないものの、最低限、芝2400m以上の重賞・オープン経験と、古馬なら芝2400m以上で2連対以上、そして3歳なら菊花賞出走くらいはクリアしていることを条件としたい。

以上、土曜の中山・ステイヤーズSについて主だったデータを調べてみた。本稿執筆時点では特別登録馬が発表されていないためここで有力馬を挙げることはできないが、騎手もポイントになるレースのため(表4)、木曜の出走馬確定後に各データに当てはめて検討することをお勧めしたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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