第338回 波乱含みのハンデ戦 アルゼンチン共和国杯分析|競馬情報ならJRA-VAN

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第338回 波乱含みのハンデ戦 アルゼンチン共和国杯分析

2009/11/5(木)

秋のG1もひと休みとなる今週は、東京競馬場では武蔵野Sとアルゼンチン共和国杯、京都競馬場ではファンタジーSと計3重賞が行われる。このうち、武蔵野SとファンタジーSについては昨年の本コーナーで分析しているため、今回は日曜の東京で行われるアルゼンチン共和国杯を取り上げたい。

一時はG2としてはやや物足りない感もあった一戦だが、一昨年の優勝馬・アドマイヤジュピタは翌春に天皇賞を制覇。また、昨年はスクリーンヒーローが本競走とジャパンCを連勝し、先日の天皇賞(秋)でも2着好走を見せている。今年は果たしてどの馬が飛躍への足がかりを作るのか、データから分析してみよう。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1
10
1
2
1
6
10.0%
30.0%
40.0%
2
10
3
2
3
2
30.0%
50.0%
80.0%
3
10
4
1
1
4
40.0%
50.0%
60.0%
4
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
5
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
6
10
0
0
1
9
0.0%
0.0%
10.0%
7
10
2
0
0
8
20.0%
20.0%
20.0%
8
10
0
1
2
7
0.0%
10.0%
30.0%
9
10
0
1
1
8
0.0%
10.0%
20.0%
10
10
0
2
0
8
0.0%
20.0%
20.0%
11
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%
12
8
0
0
1
7
0.0%
0.0%
12.5%
13
8
0
0
0
8
0.0%
0.0%
0.0%
14
8
0
1
0
7
0.0%
12.5%
12.5%
15
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
16
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
17
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%
18
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%

まず人気別では過去10年、1番人気が【1.2.1.6】で連対率30%と少々物足りない数字。ただ、2番人気は【3.2.3.2】、3番人気も【4.1.1.4】と好成績を残しており、上位1〜3番人気トータルでは【8.5.5.12】と好結果を残している。1番人気の成績をどう見るかだが、ハンデ戦で上位の単勝オッズ差があまりない年も多いだけに、ひとくくりに「上位人気は優秀」と考えても良さそうな印象がある。
その一方で4〜6番人気は連対なしの3着1回のみ。むしろ7〜10番人気に好走馬が多く、上位人気以外なら、少し穴っぽいところを狙ってみるのが面白いレースだ。

■表2 年齢別成績

年齢
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
3歳
14
0
3
1
10
0.0%
21.4%
28.6%
4歳
29
5
3
3
18
17.2%
27.6%
37.9%
5歳
39
4
3
3
29
10.3%
17.9%
25.6%
6歳
40
1
1
2
36
2.5%
5.0%
10.0%
7歳
20
0
0
1
19
0.0%
0.0%
5.0%
8歳
6
0
0
0
6
0.0%
0.0%
0.0%
9歳
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%

年齢別の成績を見ると、4歳が8連対、5歳が7連対。その他は3歳が1着なしの2着3回、6歳が2連対のみと、4、5歳馬が一歩リードしている。4、5歳の比較では、5歳の出走数が多い分、4歳が勝率や連対率で上回る。4歳と5歳で取捨を悩んだ際には、4歳馬を優先したい。また、7歳以上の高齢馬は連対がなく苦戦傾向だ。

■表3 斤量別成績(牡・セン馬)

斤量
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
〜49
3
0
0
1
2
0.0%
0.0%
33.3%
50
9
0
1
0
8
0.0%
11.1%
11.1%
51
5
0
0
1
4
0.0%
0.0%
20.0%
52
12
0
1
1
10
0.0%
8.3%
16.7%
53
27
3
3
2
19
11.1%
22.2%
29.6%
54
19
1
0
1
17
5.3%
5.3%
10.5%
55
17
1
1
0
15
5.9%
11.8%
11.8%
56
16
2
2
0
12
12.5%
25.0%
25.0%
56.5
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
57
15
0
0
3
12
0.0%
0.0%
20.0%
57.5
8
3
1
0
4
37.5%
50.0%
50.0%
58
7
0
1
1
5
0.0%
14.3%
28.6%
58.5
2
0
0
0
2
0.0%
0.0%
0.0%
59
2
0
0
0
2
0.0%
0.0%
0.0%
※牝馬は【0.0.0.6】

斤量別成績(牡・セン馬のみ)では、57.5キロが【3.1.0.4】で連対率50の好成績。56キロも【2.2.0.2】の4連対で連対率25。また、53キロは出走数の関係で連対率こそ56キロを下回るが、連対馬数ではこれを上回る【3.3.2.19】の6連対を果たしている。ただ、大きく見れば「重い方(57.5キロ)」「中くらい(56キロ)」「軽い方(53キロ)」に分散して「さしたる傾向なし」という読み取り方もできる。「幅」を見ずにピンポイントの斤量でも問題ない、と考えられる方ならまず57.5キロ、そして53、56キロに注目だ。
なお、表3から除いた牝馬は10年で【0.0.0.6】と好走なし。昨年、先行して見せ場を作ったテイエムプリキュアの4着が最高となっている。

■表4 アルゼンチン共和国杯好走馬の前走

馬名
人気
着順
前走
レース
99
マーベラスタイマー
7
1
10
1600万特
2
マリアジュダムール
10
2
10
1600万特
1
シンコウシングラー
2
3
10
900万特
1
00
マチカネキンノホシ
3
1
10
毎日王冠
8
メジロロンザン
9
2
10
1600万特
2
サンデーセイラ
12
3
10
福島民報
5
01
トウカイオーザ
2
1
10
1600万特
1
ハッピールック
3
2
9
神戸新聞
6
シングンオペラ
8
3
10
500万下
2
02
サンライズジェガー
3
1
10
1000万特
1
コイントス
1
2
8
札幌記念
3
タップダンスシチー
2
3
10
京都大賞典
3
03
アクティブバイオ
7
1
10
京都大賞典
7
ナチュラルナイン
1
2
9
札幌日経
1
エリモシャルマン
8
3
10
1600万特
5
04
レニングラード
2
1
10
京都大賞典
3
テンジンムサシ
8
2
10
1000万特
1
スーパージーン
3
3
9
オールカマー
2
05
サクラセンチュリー
3
1
10
京都大賞典
5
マーブルチーフ
14
2
10
京都大賞典
4
コイントス
2
3
10
京都大賞典
2
06
トウショウナイト
1
1
10
京都大賞典
3
アイポッパー
2
2
10
京都大賞典
6
ドラゴンキャプテン
6
3
10
1000万特
1
07
アドマイヤジュピタ
2
1
10
1000万特
1
トウカイトリック
10
2
6
宝塚記念
9
リキアイサイレンス
9
3
10
1600万特
1
08
スクリーンヒーロー
3
1
10
1600万特
2
ジャガーメイル
2
2
10
1600万特
1
アルナスライン
1
3
10
京都大賞典
5

表4は、過去10年の好走馬(3着以内馬)の一覧と、その前走着順。前走ひと桁着順(30頭すべて)、そして30頭中28頭が9月以降に出走していたことがポイントになる。前走で2桁着順の大敗を喫した馬、そして間隔が開いている馬は割引が必要。近年では05年に1番人気に推されたデルタブルースが、有馬記念以来の出走で5着に敗退している。また、ハンデ戦らしく条件戦出走馬も侮れない

■表5 前走レース別成績(好走馬輩出レースのみ)

前走レース名
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
京都大賞典
32
4
2
3
23
12.5%
18.8%
28.1%
鳴滝特別(1000万)
2
2
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
オクトーバーS(1600万)
9
2
3
1
3
22.2%
55.6%
66.7%
比叡S(1600万)
10
1
0
1
8
10.0%
10.0%
20.0%
毎日王冠
5
1
0
0
4
20.0%
20.0%
20.0%
札幌日経
10
0
1
0
9
0.0%
10.0%
10.0%
南武特別(1000万)
3
0
1
0
2
0.0%
33.3%
33.3%
宝塚記念
2
0
1
0
1
0.0%
50.0%
50.0%
神戸新聞杯
1
0
1
0
0
0.0%
100.0%
100.0%
札幌記念
1
0
1
0
0
0.0%
100.0%
100.0%
オールカマー
13
0
0
1
12
0.0%
0.0%
7.7%
福島民報杯
4
0
0
1
3
0.0%
0.0%
25.0%
500万下
2
0
0
1
1
0.0%
0.0%
50.0%
本栖湖特別(1000万)
2
0
0
1
1
0.0%
0.0%
50.0%
九十九里特別(1000万)
3
0
0
1
2
0.0%
0.0%
33.3%

前走レース別で複数の連対馬を送り出しているのは、京都大賞典、オクトーバーS、そして鳴滝特別。本年は鳴滝特別出走馬の登録がなく、京都大賞典、オクトーバーSが注目レースになる。
オクトーバーSは1600万条件戦で、過去10年の間に距離や負担重量に変化があるが、本年は秋の東京開幕週・芝2400mのハンデ戦。一昨年の本競走3着馬・リキアイサイレンス、昨年の本競走1、2着・スクリーンヒーロー、ジャガーメイル出走時と同条件で行われている。

■表6 前走オープン・重賞出走の好走馬

馬名
芝2200上重賞
備考(4番人気以下好走馬G2実績)
00
マチカネキンノホシ
3
1
1-1-0-1
 
サンデーセイラ
12
3
0-0-0-4
入着なし
01
ハッピールック
3
2
未経験(3歳)
 
02
コイントス
1
2
0-0-1-0
 
タップダンスシチー
2
3
0-1-2-1
 
03
アクティブバイオ
7
1
1-1-0-13
日経賞1着、目黒記念2着
ナチュラルナイン
1
2
未経験(3歳)
 
04
レニングラード
2
1
0-0-1-1
 
スーパージーン
3
3
0-1-0-1
 
05
サクラセンチュリー
3
1
1-0-0-3
 
マーブルチーフ
14
2
1-2-0-8
京都新聞杯1着、日経新春杯2着2回
コイントス
2
3
0-4-2-4
 
06
トウショウナイト
1
1
0-2-1-5
 
アイポッパー
2
2
0-2-1-5
 
08
トウカイトリック
10
2
1-2-3-6
阪神大賞典2着、ステイヤーズS2着
09
アルナスライン
1
3
0-2-1-2
 

前走クラス別に好走馬をもう少し細かく見てみたい。表6は、オープン(重賞含む)組の16について。4歳以上だった14頭中、サンデーセイラを除く13頭に共通するのが、2200m以上の重賞で1度は3着以内に入った経験があったこと。また、14頭中10頭は3番人気以内に推されていたことも注目点だ。
オープン・重賞組の4番人気以下で好走したのは計4頭。このうち、やはりサンデーセイラを除く3頭には、2200m以上のG2で2連対以上の実績を持っていた。前走重賞組で人気薄を狙うなら、既に同じG2で繰り返し好走するだけの能力を示していることが条件になる。

■表7 前走条件戦出走の好走馬

馬名
前距離
中央全成績
連対率
3着内率
99 マーベラスタイマー
芝23
2
5-3-1-11
40.0%
45.0%
マリアジュダムール
芝23
1
5-3-2-20
26.7%
33.3%
シンコウシングラー
芝25
1
4-4-3-10
38.1%
52.4%
00 メジロロンザン
芝23
2
4-1-4-11
25.0%
45.0%
01 トウカイオーザ
芝24
1
5-2-0-5
58.3%
58.3%
シングンオペラ
芝23
2
0-4-0-5
44.4%
44.4%
02 サンライズジェガー
芝24
1
5-3-5-08
38.1%
61.9%
03 エリモシャルマン
芝24
5
4-1-0-10
33.3%
33.3%
04 テンジンムサシ
芝24
1
3-1-1-4
44.4%
55.6%
06 ドラゴンキャプテン
芝20
1
3-2-2-10
29.4%
41.2%
07 アドマイヤジュピタ
芝22
1
4-2-2-1
66.7%
88.9%
リキアイサイレンス
芝24
1
6-7-6-25
29.5%
43.2%
08 スクリーンヒーロー
芝24
2
3-5-2-5
53.3%
66.7%
ジャガーメイル
芝24
1
5-1-0-2
75.0%
75.0%
※シングンオペラ、ドラゴンキャプテンは地方競馬出身

表7は、前走条件戦組について調べたもの。地方競馬出身馬を除く全馬に共通するのが、前走が芝2200m以上だったこと。04年には、芝24〜2500mでも好走実績のあった1番人気のグラスポジションが、前走芝2000m(ニューマーケットC)1着から本競走では10着敗退を喫している。加えて、エリモシャルマン以外は前走で連対を果たしていたことも挙げられる。いくらハンデ戦とはいえ格はG2、条件戦で連にも絡めなかった馬ではさすがに苦しい。

ここまでのデータ(表2本文で挙げた牝馬の成績含む)で今年登録のある条件戦組は絞れてしまう。ただ、来年以降の参考用に、各馬の中央全成績も調べてみた。5勝以上、連対率40%以上、3着内率60%以上。条件戦組ならこのうち1つ、できれば2つ以上をクリアしていることが望ましい。

【結論】

前走京都大賞典組、オクトーバーS組の好走が目立つアルゼンチン共和国杯。オープン組(重賞含む)なら前走ひと桁着順に加え、ここで3番人気以内に推されるか十分なG2実績を持っていることがポイント。条件戦組なら、前走芝2200m以上で連対していることが必要になる。年齢では4、5歳が優勢。牝馬は過去10年好走がない。また、休養明けの馬も不振だ。

では、今年の登録馬をデータに当てはめて見てみたい。まずはオープン・重賞組。表6で記した通り、この組は「3番人気以内」がひとつカギになり、4番人気以下なら芝2200m以上のG2で2連対以上が必要だ。ハンデ戦だけに、人気はふたを開けてみなければわからない部分もあるが、以下は筆者の予想する人気順にもとづいて考えてみた。

2009/5/17 東京10R 晩春テークス 1着 18番 スマートギア

今年のオープン・重賞組で3番人気以内に推される確率が高そうなのは、好走馬の多い京都大賞典(表5)で4着のジャガーメイル(昨年本競走2着)と、同2着のスマートギア。この2頭では特にスマートギアに注目したい。表2で好成績の4歳馬、そして表3で上位に挙げられるハンデ56キロ。前走の京都大賞典2着で表4、表6で挙げたポイントもクリアしている。ただしG2連対は前走のみ。上位人気必至と思われるが、もし4番人気以下になると減点対象になる(表6)。
ジャガーメイルは表4、表6は問題なくクリアし、5歳という年齢(表2)も悪くない。昨年の本競走と今年の目黒記念でG2・2連対があり、仮に4番人気以下でもこちらは問題ない。ただ、より成績の良い4歳で条件をクリアするスマートギアがいる上、ハンデ57キロは過去10年で3着が最高(表3)という点もやや気に掛かるところ。2頭の比較ではスマートギアが上位だろう。

その他のオープン・重賞組ではトーホウアラン。京都大賞典(昨年)、京都新聞杯とG2・2勝を挙げ、4番人気以下でも条件をクリア(表6)。前走も京都大賞典を8着とひと桁にまとめているほか(表4など)、ハンデ57.5キロも好成績(表3)だ。
他では、たとえばサンライズマックスは芝2200m以上の重賞で3着以内がなく、ミヤビランベリは前走2桁着順に加え休養明けなど、前走着順やレース間隔(表4)、実績面(表6)、年齢(表2)などに不安材料を抱えている馬が多い。ただ、トーセンキャプテン(京都大賞典3着)、モンテクリスエス(ダイヤモンドS優勝など)あたりは3番人気以内なら条件をクリアしてくるため、もし上位人気に入ってくるようなら候補として加えたい。

2009/10/11 東京10R オクトーバーステークス 1着 6番 トウショウウェイヴ

条件戦組では、前走芝2200m以上で連対していることが条件。今年の登録馬ではメイショウベルーガとトウショウウェイヴが該当するが、メイショウベルーガは【0.0.0.6】の牝馬。狙えるのはトウショウウェイヴで、好成績の4歳馬(表2)。ここ2年でも3頭の好走馬を出しているオクトーバーSを優勝(表5、表7)、そして通算【5.4.0.8】で5勝、連対率40%以上も問題ない(表7)。実績馬相手でも十分に勝負になるデータだ。

結論がやや長くなってしまったので最後にまとめておくと、オープン重賞組ならまずスマートギア(3番人気以内の場合)、そしてトーホウアランジャガーメイル(ともに人気順不問)。条件戦組ならトウショウウェイヴが面白い存在だ。そして、ほかにオープン・重賞組で「3番人気以内」に推される馬がいれば、各データを再確認することも忘れないようにしたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

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