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第330回 実績馬か新勢力か? 京都大賞典を分析する

2009/10/8(木)

今週は東京競馬場で毎日王冠、京都競馬場では京都大賞典と秋の古馬G1戦線に繋がる前哨戦・2レースが行われる。毎日王冠については昨年の本コーナーで取り上げているため、本年は京都大賞典に注目してみたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
1
10
5
2
0
3
50.0%
70.0%
70.0%
2
10
2
4
0
4
20.0%
60.0%
60.0%
3
10
0
0
3
7
0.0%
0.0%
30.0%
4
10
2
1
1
6
20.0%
30.0%
40.0%
5
10
1
0
2
7
10.0%
10.0%
30.0%
6
10
0
1
2
7
0.0%
10.0%
30.0%
7
10
0
1
2
7
0.0%
10.0%
30.0%
8
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%
9
8
0
1
0
7
0.0%
12.5%
12.5%
10
7
0
0
0
7
0.0%
0.0%
0.0%
11
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%
12
2
0
0
0
2
0.0%
0.0%
0.0%

このレースは10頭前後の出走頭数に収まる年が多いこともあってか、人気別では上位人気が好成績。1番人気は連対率70%、2番人気も連対率60%と安定した結果を出している。また、優勝馬はすべて5番人気以内。相手候補には人気薄も考慮する必要があるものの、1着候補としては上位人気馬にまず注目したい。

■表2 年齢別成績

年齢
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
3歳
3
0
0
2
1
0.0%
0.0%
66.7%
4歳
25
2
4
2
17
8.0%
24.0%
32.0%
5歳
31
6
1
3
21
19.4%
22.6%
32.3%
6歳
21
2
2
2
15
9.5%
19.0%
28.6%
7歳以上
19
0
3
1
15
0.0%
15.8%
21.1%

年齢別では5歳馬が6勝、2着1回。ここ5年は5連勝を飾っている。これに続く4歳馬は連対率で5歳を上回るものの、ここ4年にかぎると3着以内もないため「5歳の次は4歳」とまでは言い難い。年齢では5歳重視、とだけしておきたい。

■表3 斤量別成績(3歳馬除く。牡・セン馬)

斤量
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
57
58
5
3
8
42
8.6%
13.8%
27.6%
58
22
1
4
0
17
4.5%
22.7%
22.7%
59
11
3
3
0
5
27.3%
54.5%
54.5%

負担重量別では59キロを背負った馬が連対率54.5を記録。「59キロ」になる条件は過去10年の間で少々変更があるものの、背負う可能性があるのは「G1を制している4歳以上の牡・セン馬」。58キロも連対率では57キロを上回っており、実績馬への注目は欠かせない。

■表4 脚質別成績

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
逃げ
10
1
1
0
8
10.0%
20.0%
20.0%
先行
35
4
5
6
20
11.4%
25.7%
42.9%
中団
25
3
2
3
17
12.0%
20.0%
32.0%
後方
29
2
2
1
24
6.9%
13.8%
17.2%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質では「先行」が最多の9連対。しかし勝率や連対率では「逃げ」から「中団」までさほど大きな差はない上、「後方」の馬でも4連対。開幕週の競馬で上がりが非常に速くなる傾向にあるが、「スローの前残り」ではなく「スローの瞬発力勝負」で切れる差し馬が突っ込む例も少なからず見られる点には注意したい。

■表5 前走レース別成績(好走馬輩出レースのみ)

前走レース名
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
宝塚記念
19
4
4
0
11
21.1%
42.1%
42.1%
朝日チャレンジC
12
3
0
2
7
25.0%
25.0%
41.7%
天皇賞・春
13
2
3
0
8
15.4%
38.5%
38.5%
エリザベス女王杯
1
1
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
目黒記念
7
0
1
1
5
0.0%
14.3%
28.6%
札幌記念
5
0
1
1
3
0.0%
20.0%
40.0%
オールカマー
8
0
1
0
7
0.0%
12.5%
12.5%
札幌日経OP
5
0
0
2
3
0.0%
0.0%
40.0%
新潟記念
2
0
0
1
1
0.0%
0.0%
50.0%
ダービー
2
0
0
1
1
0.0%
0.0%
50.0%
すみれS
1
0
0
1
0
0.0%
0.0%
100.0%
ジューンS(1600万)
1
0
0
1
0
0.0%
0.0%
100.0%

前走レース別では宝塚記念組が最多の8連対で、連対率も42.1%と非常に高い。これに加え、朝日チャレンジC天皇賞・春の3競走で優勝馬10頭中9頭、連対馬20頭中16頭を占めている。これら3レースに出走した馬が、他の条件をすんなりクリアすれば有力候補と考えていいだろう。

■表6 京都大賞典好走馬と前走、前々走

馬名
人気
着順
前走
前々走
レース
レース
99 ツルマルツヨシ
4
1
朝日CC
1
北九州記念
3
メジロブライト
2
2
天皇賞・春
2
阪神大賞典
2
テイエムオペラオー
3
3
ダービー
3
皐月賞
1
00 テイエムオペラオー
1
1
宝塚記念
1
天皇賞・春
1
ナリタトップロード
2
2
天皇賞・春
3
阪神大賞典
3
ロサード
4
3
朝日CC
4
小倉記念
3
01 テイエムオペラオー
1
1
宝塚記念
2
天皇賞・春
1
スエヒロコマンダー
4
2
目黒記念
6
大阪杯
7
ホワイトハピネス
5
3
札日経OP
7
1600万特
10
02 ナリタトップロード
1
1
天皇賞・春
3
阪神大賞典
1
ツルマルボーイ
2
2
宝塚記念
2
金鯱賞
1
タップダンスシチー
3
3
朝日CC
1
函館記念
8
03 タップダンスシチー
1
1
宝塚記念
3
金鯱賞
1
ヒシミラクル
2
2
宝塚記念
1
天皇賞・春
1
ダンツランニング
7
3
1600万特
1
1600万特
6
04 ナリタセンチュリー
5
1
天皇賞・春
5
大阪杯
8
ゼンノロブロイ
1
2
宝塚記念
4
天皇賞・春
2
レニングラード
3
3
新潟記念
2
1000万特
1
05 リンカーン
1
1
宝塚記念
4
天皇賞・春
6
コイントス
9
2
オールカマー
6
札幌記念
3
ファストタテヤマ
6
3
札幌記念
2
みなみ北海道
3
06 スイープトウショウ
2
1
女王杯
1
天皇賞・秋
5
ファストタテヤマ
7
2
札幌記念
6
みなみ北海道
1
トウショウナイト
5
3
札日経OP
1
函館記念
7
07 インティライミ
2
1
朝日CC
1
宝塚記念
7
ポップロック
1
2
宝塚記念
3
目黒記年
1
アルナスライン
6
3
すみれS
1
京成杯
3
08 トーホウアラン
4
1
朝日CC
2
エプソムC
7
アドマイヤモナーク
6
2
天皇賞・春
6
日経賞
3
アイポッパー
7
3
目黒記念
5
天皇賞・春
11
※01年は1位入線ステイゴールドが失格

表6は過去の3着以内馬一覧。この表で注意したいのは、背景を灰色にした01年の3着馬・ホワイトハピネス。近2走が1600万10着、オープン特別7着と他の好走馬の傾向からはかなり外れた印象を受けるが、この年は7頭の少頭数だった上、3着以内がほぼ確実な状況だったナリタトップロードがゴール前で落馬・競走中止。さらに1位入線のステイゴールド失格でホワイトハピネスは4位入線から繰り上がっており、例外的な存在とみていいだろう。

そのホワイトハピネス以外に注目すると、まず連対馬20頭はすべて前走が芝2000m以上の重賞、かつ6着以内だったことで共通。3着馬もこの条件を満たすか、オープン特別または1600万条件1着だった。加えて、前走、前々走とも4着以下だった馬は4頭のみである。

■表7 前走、前々走とも4着以下の好走馬

馬名
重賞実績
京都芝2400m実績
スエヒロコマンダー 鳴尾記念(G2)1着など 1600万1着
ナリタセンチュリー 中京記念2着 1600万1着
リンカーン 阪神大賞典1着、菊花賞2着など 初出走
アイポッパー 阪神大賞典、ステイヤーズS1着など 1600万1着

表7は、表6で「前走、前々走とも4着以下」だった馬。この4頭の共通点は、重賞連対+京都芝2400m優勝の実績を持つか、またはG1連対馬(リンカーン)。G2を勝つに十分な実績やコース適性がなければ、2回以上凡走が続く馬の巻き返しはない。

【結論】

1、2番人気馬が安定している京都大賞典。前走芝2000m以上の重賞で6着以内に入っていることが連対の条件で、加えて前走、前々走のいずれかでは3着以内に入っているのがベスト。年齢別では5歳に注目、59キロを背負う実績馬の好成績も見逃せない。

2008/10/12 京都11R 京都大賞典(G2)1着 5番 トーホウアラン
2008/11/9 東京11R アルゼンチン共和国杯(Jpn2)2着 14番 ジャガーメイル

さて、今年の登録馬を見渡すと、表6の連対条件になる「前走芝2000m以上の重賞で6着以内」をクリアできる馬は少なく、ジャガーメイル、トウショウシロッコ、トーホウアランの3頭しかいない。このうちトウショウシロッコは2戦連続4着以下、そして表7の項目もクリアできないため減点が必要になる。

残る2頭では、まずトーホウアラン。表5で勝ち馬3頭を出している朝日チャレンジC組で、自身も昨年、その朝日チャレンジC2着をステップに優勝。今年は朝日チャレンジC3着で表6をクリアしており、連覇のチャンスも十分にありそうだ。

ジャガーメイルは目黒記念以来となるが、目黒記念組は01年にスエヒロコマンダーが2着、そして昨年のアイポッパー・3着がある。その目黒記念2着で表6の項目もクリア。重賞未勝利(連対馬20頭中18頭は重賞勝ち馬)という点でトーホウアランに譲るものの、好成績の5歳馬(表2)であることを考慮すれば、ほぼ互角の評価も可能だ。

以下の候補としては、前述のトウショウシロッコ(出走する場合)、そして「3連」系馬券の3着候補として「前走オープン勝ち」(表6)でクィーンスプマンテ。絞って買うならここまでになる。

もう少し加えるなら、前走7着で着順条件(6着以内、表6)には一歩足りないが、好成績の59キロ(表3)、そして宝塚記念組(表5)のマイネルキッツ。そして同じく前走7着、59キロのオウケンブルースリの順だろうか。ただ、上位に挙げたトーホウアランとジャガーメイルが上位人気に推されそうな中、さらに人気馬のマイネルキッツ、オウケンブルースリまで加えられるかどうか。皆さんの購入する馬券種別、あるいは当日のオッズに応じて、ということになるだろう。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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