第329回 開催替わり、東京と中山の違いは?|競馬情報ならJRA-VAN

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第329回 開催替わり、東京と中山の違いは?

2009/10/5(月)

秋のG1開幕戦・スプリンターズSも終わり、今週は開催替わり。関東では東京、関西では京都競馬が開幕する。関西は阪神の外回りコース新設に伴い、京都と阪神で距離設定に大きな違いはなくなった。しかし、関東の中山と東京はコース形態が大きく異なり、予想を組み立てる際に頭を悩ませることもしばしば。そこで今回は、「東京にはあって中山にない距離」にスポットを当て、主に脚質面から分析してみたい。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用し、04年以降、本年9月27日までを対象とした。また、脚質表示はTarget frontier JVによるもので、利用するソフトによっては集計結果が異なる可能性もある。

■表1 東京芝1400m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
255
38
28
31
158
14.9%
25.9%
14.9%
12.9%
先行
935
100
90
90
655
10.7%
20.3%
39.2%
37.3%
中団
1549
93
96
92
1268
6.0%
12.2%
36.5%
37.1%
後方
1140
23
40
42
1035
2.0%
5.5%
9.0%
12.4%
マクリ
5
1
1
0
3
20.0%
40.0%
0.4%
0.4%

■表2 中山芝1200m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
180
44
27
9
100
24.4%
39.4%
24.4%
19.7%
先行
669
86
99
81
403
12.9%
27.7%
47.8%
51.4%
中団
879
42
36
65
736
4.8%
8.9%
23.3%
21.7%
後方
770
7
18
26
719
0.9%
3.2%
3.9%
6.9%
マクリ
2
1
0
1
0
50.0%
50.0%
0.6%
0.3%

■表3 中山芝1600m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
335
65
40
28
202
19.4%
31.3%
23.4%
18.8%
先行
968
112
121
100
635
11.6%
24.1%
40.3%
41.8%
中団
1456
75
96
106
1179
5.2%
11.7%
27.0%
30.6%
後方
1194
19
21
41
1113
1.6%
3.4%
6.8%
7.2%
マクリ
32
7
2
2
21
21.9%
28.1%
2.5%
1.6%

東京芝1400m

まずは東京芝1400mから(表1)。中山に芝1400m戦は存在しない(以前は施行されていた)ため、この東京芝1400mで中山からのコース替わりなら、前後する距離の芝1200m(表2)か芝1600m(表3)が比較の対象になる。

表1を見ると、東京芝1400mで勝率や連対率がもっとも高いのは「逃げ」。しかし「逃げ」は各レースほぼ1頭ずつということもあって、どんな条件でも率は高くなりがちなもの。今回は「勝ち馬(連対馬)の中で、その脚質の馬がどの程度を占めていたか」=占有率に注目してみてみたい。この東京芝1400mの場合は、「先行」と「中団」がほぼ互角の占有率になっている。
中山芝1200m(表2)では「先行」の占有率が50%前後と圧倒的。「逃げ」と「中団」がほぼ同じで、東京芝1400mに比べ圧倒的に「前有利」と言えるコースだ。また、中山芝1600m(表3)も「先行」の占有率が高いのは同じだが、「逃げ」と「中団」では「中団」の占有率が高い。脚質傾向で東京芝1400mに近いのは、中山なら芝1200mよりも芝1600と言っていいだろう。

■表4 東京芝1400m、前走コース別成績

前走コース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
東京芝1400
709
55
55
59
540
7.8%
15.5%
中山芝1600
388
37
36
37
278
9.5%
18.8%
東京芝1600
359
35
24
24
276
9.7%
16.4%
中山芝1200
308
14
20
15
259
4.5%
11.0%
福島芝1200
323
14
15
13
281
4.3%
9.0%
阪神芝1400
58
12
5
2
39
20.7%
29.3%
中山ダ1200
222
11
9
7
195
5.0%
9.0%
新潟芝1400
126
11
8
5
102
8.7%
15.1%
新潟芝1600
81
8
5
10
58
9.9%
16.0%
京都芝外1400
90
8
5
9
68
8.9%
14.4%

そんな脚質の傾向を受けてか、東京芝1400mにおける前走コース別成績を見ると、中山芝1600mが勝率で10%近く、連対率は18.8%を記録。中山芝1200mは勝率4.5%、連対率11.0%にとどまっている。東京芝1400mで前走中山組を狙うなら、芝1600m組の方が良さそうだ。また、同じコース替わりなら同距離の阪神芝1400m組がさらに好成績というデータも出ており、阪神からの転戦馬がいればこちらにも注目したい。

■表5 東京ダート1300m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
163
39
23
17
84
23.9%
38.0%
23.9%
19.0%
先行
590
59
74
66
391
10.0%
22.5%
36.2%
40.7%
中団
889
44
48
57
740
4.9%
10.3%
27.0%
28.1%
後方
793
21
19
22
731
2.6%
5.0%
12.9%
12.2%
マクリ
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%

■表6 東京ダート1400m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
330
67
38
44
181
20.3%
31.8%
20.2%
15.9%
先行
1202
144
146
118
794
12.0%
24.1%
43.5%
43.9%
中団
1852
93
106
111
1542
5.0%
10.7%
28.1%
30.2%
後方
1572
27
39
58
1448
1.7%
4.2%
8.2%
10.0%
マクリ
0
0
0
0
0

■表7 中山ダート1200m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
532
147
75
61
249
27.6%
41.7%
27.6%
20.9%
先行
1886
264
305
222
1095
14.0%
30.2%
49.6%
53.5%
中団
2970
114
127
198
2531
3.8%
8.1%
21.4%
22.7%
後方
2607
7
24
51
2525
0.3%
1.2%
1.3%
2.9%
マクリ
1
0
1
0
0
0.0%
100.0%
0.0%
0.1%

東京ダート1400m

続いて東京ダート1300m(表5)と1400m(表6)について。中山のダートは1200mの上は1800mとなってしまうため、前走中山出走馬なら1200m(表7)が比較対象になる。1300mと1400mを比較するとほぼ脚質の傾向は同じで、まず「先行」の占有率が高く、次いで「差し」の順。ただ距離が100m短い分か、1300mの方がやや「逃げ」の占有率が高い。
比較対象の中山ダート1200mを見ると、やはり「先行」が多いが、勝ち馬占有率ではこれに次いで「逃げ」が高い。当たり前の結論だが、中山ダート1200mは、東京なら距離の近い1300mに傾向が似ていると言えるだろう。

■表8 東京ダート1300m、前走コース別成績

前走コース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
中山ダ1200
883
59
63
64
697
6.7%
13.8%
東京ダ1400
350
33
28
29
260
9.4%
17.4%
東京ダ1300
295
32
31
30
202
10.8%
21.4%
新潟ダ1200
160
15
7
6
132
9.4%
13.8%
京都ダ1200
56
5
13
2
36
8.9%
32.1%
東京ダ1600
116
5
5
14
92
4.3%
8.6%
京都ダ1400
44
5
5
2
32
11.4%
22.7%
福島ダ1150
85
4
7
2
72
4.7%
12.9%
中山ダ1800
106
4
6
4
92
3.8%
9.4%
福島芝1200
73
4
2
3
64
5.5%
8.2%

■表9 東京ダート1400m、前走コース別成績

前走コース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
東京ダ1400
939
78
78
71
712
8.3%
16.6%
中山ダ1200
1346
73
87
76
1110
5.4%
11.9%
中山ダ1800
440
34
30
30
346
7.7%
14.5%
東京ダ1600
415
31
34
31
319
7.5%
15.7%
東京ダ1300
359
28
24
33
274
7.8%
14.5%
京都ダ1400
177
18
20
17
122
10.2%
21.5%
新潟ダ1200
184
15
17
11
141
8.2%
17.4%
阪神ダ1400
165
14
12
21
118
8.5%
15.8%
中山芝1600
127
14
8
12
93
11.0%
17.3%
東京芝1400
138
13
14
7
104
9.4%
19.6%

前走コース別の成績を見ても、「前走中山ダート1200m」の成績は、東京1400m(表9)より1300m(表8)の方が上。ただ、「上」とはいっても勝率6.7%、連対率13.8%まで。好走馬数こそ多いものの、他の前走コースに比べ良い成績とは言い難いことには注意。東京ダート1300m戦なら、特に前走中山ダート1200m組にこだわらず、他の要素を重視して予想を組み立てるのが良さそうな印象だ
一方、東京ダート1400mの前走コース別成績(表9)を見ると、前走中山組ならダート1200mよりも1800mの方が高勝率、高連対率という結果が出てきた。200m差と400m差、同じような成績の馬でどちらを取るかと言われれば200m差の方を取ってしまいがちだが、東京ダート1400mでその選択ばかりしていては失敗に繋がることも多そうだ。

■表10 東京ダート1600m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
351
42
47
26
236
12.0%
25.4%
12.0%
12.7%
先行
1309
156
130
132
891
11.9%
21.8%
44.4%
40.7%
中団
1909
113
117
141
1538
5.9%
12.0%
32.2%
32.7%
後方
1591
39
58
52
1442
2.5%
6.1%
11.1%
13.8%
マクリ
1
1
0
0
0
100.0%
100.0%
0.3%
0.1%

■表11 中山ダート1800m脚質成績(良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
占有率
勝ち馬
連対馬
逃げ
567
112
74
57
324
19.8%
32.8%
23.1%
19.2%
先行
1665
241
254
213
957
14.5%
29.7%
49.7%
51.0%
中団
2433
96
118
163
2056
3.9%
8.8%
19.8%
22.1%
後方
2117
6
19
36
2056
0.3%
1.2%
1.2%
2.6%
マクリ
104
30
20
16
38
28.8%
48.1%
6.2%
5.2%

東京ダート1600m

最後に東京ダート1600m(表10)について。こちらは中山ならダート1800m(表11)が比較対象になる。まず東京ダート1600mの表10を見ると、やはり「先行」の占有率が高いが、表6の東京ダート1400m以上に「中団以降」に寄った形になっている。また、中山ダート1800mとの比較では「先行」の占有率はほぼ同等だが、明らかに「中団」の占有率が高くなっていることもわかるだろう。中山より直線が長くなるのだから差しに注意、という自然な発想で狙えるのが中山ダート1800→東京ダート1600m組だ。

■表12 東京ダート1600m、前走コース別成績

前走コース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
東京ダ1600
1115
105
107
112
791
9.4%
19.0%
中山ダ1800
1292
105
105
107
975
8.1%
16.3%
東京ダ1400
581
36
34
47
464
6.2%
12.0%
京都ダ1800
189
21
17
16
135
11.1%
20.1%
福島ダ1700
288
20
21
16
231
6.9%
14.2%
中山ダ1200
417
13
23
19
362
3.1%
8.6%
中京ダ1700
202
12
10
10
170
5.9%
10.9%
新潟ダ1800
227
11
14
10
192
4.8%
11.0%
東京芝1400
97
10
2
2
83
10.3%
12.4%
京都ダ1400
115
8
7
6
94
7.0%
13.0%

しかし脚質傾向が違う割には、前走中山ダート1800m組の成績も悪くはない、というのが表12である。先に記した通り、東京ではダート1400mですら中山ダート1800m組がまずまずの数字を残しており、さらに200m近くなるダート1600mならより良い数字が出てくるのも当然、ということだろうか。
また、この東京ダート1600mで意外なのは、同じ「200m差」でもコースが同じ東京ダート1400m組より、コース替わりの中山ダート1800m組の方が好成績、という点。開催3週目以降になれば、東京ダート1600mを舞台に「中山ダート1800m組対東京ダート1400m組」という対決もありそうだが、「競馬場が同じだから」という理由でダート1400m組の好走馬を選んでしまうのは危険だろう。

以上、東京の芝1400m、ダート1300m、1400m、1600mについて、いくつか比較も含めつつ、脚質別の傾向を洗ってみた。今回は「そのコースでの脚質成績」にスポットを当てたが、もっと細かく「どのコースでどんな競馬(脚質や着順)をしてきた馬が良いのか」を調べてみるのも面白そうだ。また、騎手や種牡馬の成績を比較してみるなど、開催替わりには調べてみたくなる要素は数多い。JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用すれば、そういったさまざまなデータを手軽に調べることができるので、皆さんもぜひチャレンジしていただきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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