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第328回 近年は順調さがモノをいうスプリンターズS

2009/10/1(木)

今年のスプリンターズSでも中心になると予想された昨年の覇者スリープレスナイトが、突然の故障、そして引退。前哨戦のセントウルSでも2着に好走し、本番でも期待が大きかっただけに残念だったが、その代わりにセントウルSでスリープレスナイトを破ったアルティマトーレが一躍最有力候補に台頭。そして今年は、豪州からグルーバルスプリントチャレンジを独走しているシーニックブラストが参戦するなど、興味深い一戦となった。果たして、今年のスプリンターズSを制するのはどの馬だろうか。スプリンターズSが現在の時期に移行された00年以降の過去9年のデータを基に分析していきたい。なおデータ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 スプリンターズSの年齢別成績(過去9年)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3歳
1-0-1-13/15
6.7%
6.7%
13.3%
37%
260%
4歳
3-0-3-18/24
12.5%
12.5%
25.0%
52%
40%
5歳
1-7-1-31/40
2.5%
20.0%
22.5%
20%
53%
6歳
3-2-3-25/33
9.1%
15.2%
24.2%
812%
119%
7歳以上
1-0-1-20/22
4.5%
4.5%
9.1%
19%
13%

始めにスプリンターズSの年齢別成績(過去9年)を見てほしい(表1参照)。年齢別では4・6歳がそれぞれ3勝をマークし、3・5・7歳が各1勝を上げている。複勝率に注目すると、4〜6歳馬はほぼ互角で、7歳以上になると、成績は大きくトーンダウン。7歳以上で好走した2頭は、テイクオーバーターゲット(06年1人気1着)とダイタクヤマト(01年2人気3着)で、ともにG1勝ちがあった実力馬。高齢馬はそれなりの実績がないと好走は難しいようだ。3歳馬は、スプリンターズSが現在の時期に移行されてから、苦戦傾向にあったが、06年タガノバスティーユが3着に好走し、07年にはアストンマーチャンが勝利。昨年も3歳馬のアポロドルチェが5着に入り、近年は3歳馬も軽視できない。

■表2 スプリンターズSのオッズ別成績(過去9年)

オッズ
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1.0〜 1.4
0-0-0-0/0
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
1.5〜 1.9
0-0-0-0/0
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
2.0〜 2.9
3-2-1-1/7
42.9%
71.4%
85.7%
94%
102%
3.0〜 3.9
0-2-1-1/4
0.0%
50.0%
75.0%
0%
110%
4.0〜 4.9
1-1-1-0/3
33.3%
66.7%
100.0%
140%
173%
5.0〜 6.9
1-3-1-5/10
10.0%
40.0%
50.0%
56%
87%
7.0〜 9.9
3-0-0-12/15
20.0%
20.0%
20.0%
164%
50%
10.0〜14.9
0-0-3-7/10
0.0%
0.0%
30.0%
0%
80%
15.0〜19.9
0-0-0-8/8
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
20.0〜29.9
0-1-1-16/18
0.0%
5.6%
11.1%
0%
70%
30.0〜49.9
0-0-0-21/21
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
50.0〜99.9
0-0-0-22/22
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
100.0〜 1-0-1-14/16
6.3%
6.3%
12.5%
1609%
366%

次にスプリンターズSのオッズ別成績(過去9年)をまとめたのが表2。基本的に人気馬が強く、勝ち馬は9頭中8頭が9.9倍以下。そして2.02.9倍の馬は、【3-2-1-1】と抜群の安定感を残している。一方、人気薄で好走する馬は少なく、30倍以上で好走した馬は2頭のみ。しかもその2頭は、100倍以上だった馬。30〜99.9倍のゾーンは43頭出走して、好走馬は1頭もいない。人気薄を狙うなら、思い切って大穴を狙った方が良いのかもしれない。

■表3 スプリンターズSの好走馬(過去9年)

着順
人気
馬名
前走
間隔
08年
1
1
スリープレスナイト 北九州記念1着
中6週
2
2
キンシャサノキセキ キーンランドC3着
中4週
3
6
ビービーガルダン キーンランドC2着
中4週
07年
1
3
アストンマーチャン 北九州記念6着
中6週
2
1
サンアディユ セントウルS1着
中2週
3
5
アイルラヴァゲイン セントウルS5着
中2週
06年
1
1
テイクオーバーターゲット セントウルS2着
中2週
2
10
メイショウボーラー セントウルS7着
中2週
3
16
タガノバスティーユ 北九州記念9着
中6週
05年
1
1
サイレントウィットネス 安田記念3着
中16週
2
2
デュランダル 香港M5着
中41週
3
3
アドマイヤマックス 安田記念12着
中16週
04年
1
5
カルストンライトオ アイビスサマーD1着
中5週
2
2
デュランダル 高松宮記念2着
中26週
3
8
ケープオブグッドホープ ジュライC4着
中11週
03年
1
5
デュランダル セントウルS3着
中2週
2
1
ビリーヴ セントウルS2着
中2週
3
2
アドマイヤマックス セントウルS4着
中2週
02年
1
1
ビリーヴ セントウルS1着
中2週
2
3
アドマイヤコジーン 安田記念1着
中16週
3
2
ショウナンカンプ 函館スプリントS4着
中12週
01年
1
4
トロットスター 安田記念14着
中16週
2
3
メジロダーリング アイビスサマーD1着
中5週
3
2
ダイタクヤマト セントウルS2着
中2週
00年
1
16
ダイタクヤマト セントウルS7着
中2週
2
1
アグネスワールド ジュライC1着
中10週
3
2
ブラックホーク セントウルS2着
中2週

スプリンターズSは、夏に使われていた馬と休み明けの実績馬が競うレースとも言える。実際、表3のスプリンターズSの好走馬(過去9年)を見ると、中10週以上の間隔が空いていた好走馬が9頭いる。ただし過去3年の好走馬は、夏に使われていた馬で、近年は順調さがモノをいっているようだ。休み明け(中10週以上)以外の好走馬は、前走セントウルS組が最多の11頭。その他に、北九州記念組が3頭、キーンランドC・アイビスサマーD組が各2頭となっている。よって以下では、セントウルS組、北九州記念・キーンランドC・アイビスサマーD組、そして休み明け(中10週以上)で好走した組に分けて、好走パターンを見ていこう。

■表4 過去9年のスプリンターズS好走馬(1)

着順
人気
馬名
前走
前走着差
備考
07年
2
1
サンアディユ セントウルS1着
-0.8
 
3
5
アイルラヴァゲイン セントウルS5着
0.9
NHKマイルC3着
06年
1
1
テイクオーバーターゲット セントウルS2着
0.5
ライトニングS1着
2
10
メイショウボーラー セントウルS7着
0.9
朝日杯FS2着
03年
1
5
デュランダル セントウルS3着
0.2
 
2
1
ビリーヴ セントウルS2着
0.0
 
3
2
アドマイヤマックス セントウルS4着
0.4
 
02年
1
1
ビリーヴ セントウルS1着
-0.7
 
01年
3
2
ダイタクヤマト セントウルS2着
0.1
 
00年
1
16
ダイタクヤマト セントウルS7着
0.4
 
3
2
ブラックホーク セントウルS2着
0.0
 

まず表4が過去9年のスプリンターズS好走馬(1)で、前走セントウルS組をまとめたもの。好走馬11頭中9頭は、セントウルSの着順が5着以内。残る2頭はともに7着なので、一桁着順は必須と言える。さらに前走着差を見ると、好走馬11頭中8頭が0.4秒以内の競馬をしていた。そして0.5秒以上負けていながら、本番で巻き返した3頭は、G1で3着以内に好走した実績を持っていた

■表5 過去9年のスプリンターズS好走馬(2)

着順
人気
馬名
前走
2走前
芝1200m(複勝率)
備考
08年
1
1
スリープレスナイト 北九州記念1着 CBC賞1着 2-0-0-0(100%)  
2
2
キンシャサノキセキ キーンランドC3着 函館スプリントS1着 2-1-2-0(100%)  
3
6
ビービーガルダン キーンランドC2着 札幌日刊スポーツ杯1着 5-3-1-1(90%)  
07年
1
3
アストンマーチャン 北九州記念6着 桜花賞7着 2-1-0-1(75%) 小倉2歳S1着
06年
3
16
タガノバスティーユ 北九州記念9着 NHKマイルC8着 2-0-0-1(67%) ファルコンS1着
04年
1
5
カルストンライトオ アイビスサマーD1着 函館スプリントS3着 6-2-6-7(67%)  
01年
2
3
メジロダーリング アイビスサマーD1着 函館スプリントS1着 6-4-4-8(64%)  

表5は、前走で北九州記念、キーンランドC、アイビスサマーDのいずれかを使った馬をまとめたもの。過去3年は、毎年この組から好走馬が出ており、警戒したいグループだ。ここでは近2走に着目。好走馬7頭中5頭は、近2走以内に重賞で連対していた。さらに残る2頭は、ともに3歳馬で、芝1200mの重賞で勝利を収めていた。また芝1200mの複勝率も重要。好走馬7頭は、全て芝1200mの複勝率が60%以上だった

■表6 過去9年のスプリンターズS好走馬(3)

着順
人気
馬名
間隔
前走
G1勝ち
05年
1
1
サイレントウィットネス
中16週
安田記念3着 チュアマンズSP1着
2
2
デュランダル
中41週
香港M5着 マイルCS1着
3
3
アドマイヤマックス
中16週
安田記念12着 高松宮記念1着
04年
2
2
デュランダル
中26週
高松宮記念2着 マイルCS1着
3
8
ケープオブグッドホープ
中11週
ジュライC4着  
02年
2
3
アドマイヤコジーン
中16週
安田記念1着 安田記念1着
3
2
ショウナンカンプ
中12週
函館スプリントS4着 高松宮記念1着
01年
1
4
トロットスター
中16週
安田記念14着 高松宮記念1着
00年
2
1
アグネスワールド
中10週
ジュライC1着 ジュライC1着

最後に休み明け(中10週以上)で好走した馬をまとめたのが表6。好走馬の名前を見ると、一流のスプリンターと言える馬ばかりで、よほど実績が無い限り、休み明けで好走するのは難しい。実際、好走馬9頭中8頭は、過去にG1で勝利していた馬だった

■表7 スプリンターズSの4角位置別成績(過去9年)

4角位置
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1番手
4-1-1-3/9
44.4%
55.6%
66.7%
3064%
360%
2番手
0-2-1-9/12
0.0%
16.7%
25.0%
0%
45%
3番手
2-1-1-10/14
14.3%
21.4%
28.6%
30%
37%
4番手以下
3-5-6-85/99
3.0%
8.1%
14.1%
18%
70%

■表8 スプリンターズSの4角位置別成績(00、04、06、07年)

4角位置
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1番手
4-0-0-0/4
100.0%
100.0%
100.0%
6895%
725%
2番手
0-0-1-3/4
0.0%
0.0%
25.0%
0%
75%
3番手
0-1-0-6/7
0.0%
14.3%
14.3%
0%
24%
4番手以下
0-3-3-43/49
0.0%
6.1%
12.2%
0%
110%

最後にスプリンターズSの4角位置別成績を見てほしい。表7は過去9年で集計したもので、表8は稍重〜不良で行われた00、04、07年に加え、良馬場だったが、小雨が降っていた06年の成績をまとめたもの。芝1200m戦だけに、馬場状態や天候に関わらず、4角1番手の馬の成績が良いのは表7でわかるが、表8から馬場が渋るとさらに前へ行った馬が有利だということがわかる。00040607年の4角1番手の馬の成績は、【4.0.0.0】で、勝率100。雨が降ったり、馬場が渋った時には、特に前へ行く馬を警戒したい。

<結論>

それでは今年のスプリンターズSを展望していこう。今年の出走予定馬を前述の3パターンに分けて分析していきたい。

■表9 今年のスプリンターズS出走予定馬(1)

馬名
年齢
前走
前走着差
備考
ローレルゲレイロ
5
セントウルS14着
1.7
高松宮記念1着
アルティマトゥーレ
5
セントウルS1着
-0.4
 
アポロドルチェ
4
セントウルS8着
0.7
 
カノヤザクラ
5
セントウルS4着
0.5
 
マルカフェニックス
5
セントウルS5着
0.6
 
アイルラヴァゲイン
7
セントウルS11着
1.0
スプリンターズS3着
サンダルフォン
6
セントウルS7着
0.7
 
ソルジャーズソング
7
セントウルS10着
0.9
 

2009/9/13 阪神10R セントウルステークス(G2)1着 16番 アルティマトゥーレ

まず表9は、前走セントウルS組の今年のスプリンターズS出走予定馬。セントウルS5着以内の馬は、アルティマトゥーレ、カノヤザクラ、マルカフェニックス。しかし、前走着差が0.4秒以内の馬は、勝ち馬のアルティマトーレのみ。スプリンターズSは過去2年牝馬が優勝しているが、今年も牝馬が最有力候補と言えそうだ。そして0.5秒以上負けているが、G1実績を持っているのは、ローレルゲレイロとアイルラヴァゲイン。しかし、2頭ともにセントウルSで二桁着順。過去セントウルSで二桁着順だった馬の巻き返しは無く、推奨しづらい。

■表10 今年のスプリンターズS出走予定馬(2)

馬名
年齢
前走
2走前
芝1200m(複勝率)
備考
ビービーガルダン
5
キーンランドC1着 マイラーズC8着 6-3-2-3(78.6%)  
プレミアムボックス
6
キーンランドC4着 CBC賞1着 6-0-3-9(50%)  
グランプリエンゼル
3
キーンランドC3着 函館SS1着 3-1-0-2(66.7%) 函館SS1着
トレノジュビリー
6
キーンランドC5着 UHB杯7着 2-3-1-5(54.5%)  
ピサノパテック
7
キーンランドC10着 UHB杯1着 1-1-0-2(50%)  

2009/8/30 札幌9R キーンランドカップ(G3)1着 11番 ビービーガルダン

今年は、前走で北九州記念、アイビスサマーDを走っている馬がいないため、表10は前走キーンランドC組をまとめたものになる。近2走以内に重賞で連対実績があるのは、ビービーガルダン、プレミアムボックス、グランプリエンゼル。そしてその3頭の中で、芝1200mの複勝率60%以上をクリアしているのは、ビービーガルダングランプリエンゼル。ビービーガルダンは、昨年キーンランドC2着から臨んだが、今年はキーンランドCを勝利しての参戦。今年は、昨年以上の好走があっても不思議ではない。そしてグランプリエンゼルは、過去の3歳馬で好走したタガノバスティーユとアストンマーチャンに共通していた芝1200mの重賞勝ちもあり、注目したい1頭だ。

■表11 今年のスプリンターズS出走予定馬(3)

馬名
年齢
前走
間隔
G1勝ち
シーニックブラスト
5
ジュライC10着
中10週
キングスタンドS1着
キンシャサノキセキ
6
高松宮記念10着
中26週
 
アーバニティ
5
高松宮記念14着
中26週
 

最後に中10週以上の間隔が空いている今年のスプリンターズS出走予定馬をまとめたのが表11。まずキンシャサノキセキとアーバニティは、2頭ともにG1勝ちが無く、厳しい戦いになりそうだ。そして外国馬のシーニックブラストは、キングスタンドSを始め、G1戦3勝の実力馬。「第327回 外国馬の好走を見抜くには?」からも同馬の好走が期待できそうで、ぜひ押さえておきたい1頭である。

<追記>

木曜夕方に発表された出馬表によると、表10の想定からピサノパテックが外れ、ヤマニンエマイユ(6歳)が出走することになった。同馬は、前走が京成杯AHのため、表10のグループに該当。しかし、近2走で重賞連対の条件をクリアできていない上、重賞実績も乏しい。一流のスプリンターが集うここでは、さすがに分が悪いだろう。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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