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第314回 サマースプリントシリーズ第3戦・北九州記念を分析する

2009/8/13(木)

今週は札幌競馬場でクイーンS、そして小倉競馬場では北九州記念が行われる。昨年の本コーナーではクイーンSを分析したため、今回は北九州記念を取り上げたい。夏のスプリント重賞として衣替えし、サマースプリントシリーズに組み込まれて今年で4回目となるこのレース、過去3回はどんな傾向が出ているのだろうか。JRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用して分析してみよう。

なお、昨年のクイーンS(第210回 3歳馬大挙出走! クイーンSを分析する)では、1着ヤマニンアラバスタ、2着レジネッタをともに上位に挙げていた。今年も昨年のデータがある程度は参考になりそうなので、クイーンSの分析を行う際にはこの昨年掲載分もご覧いただきたい。

■表1 上位馬の人気と配当

1〜3着馬人気
馬連
馬単
3連複
3連単
06
11
4
2
10760
23790
12140
107960
07
11
6
10
38630
115940
165710
1570690
08
1
3
4
1520
2230
8080
31510

では、本題の北九州記念について、まずは過去の上位馬の人気と配当から。短距離のハンデ戦となった最初の06年には11番人気のコスモフォーチュンが優勝し、3連単は10万馬券。そして一昨年はやはり11番人気のキョウワロアリングが優勝、さらに3着に10番人気のワイキューブが突っ込み、今度は3連単150万馬券の大波乱となった。昨年は一転して1番人気・スリープレスナイトが優勝したものの、このレースにかぎらずハンデ重賞は荒れる傾向が強いだけに、2桁人気馬を絡めた穴狙いも一考の余地は十分にある。

■表2 性別成績

性別
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
30
1
2
2
25
3.3%
10.0%
16.7%
18
2
1
1
14
11.1%
16.7%
22.2%

「夏は牝馬」と言われる通り、過去3回のうち2回は牝馬が優勝し、勝率や連対率でも牡馬を上回る好成績を残している。ただ、好走馬数で見れば牡馬5頭に対し牝馬は4頭。数あるデータのひとつとして牝馬に注目するのは悪くないが、最初の段階から牡馬を軽視してしまわないようにしたい。

■表3 年齢別成績

年齢
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
3歳
6
0
0
0
6
0.0%
0.0%
0.0%
4歳
10
2
2
3
3
20.0%
40.0%
70.0%
5歳
14
0
0
0
14
0.0%
0.0%
0.0%
6歳
9
1
1
0
7
11.1%
22.2%
22.2%
7歳以上
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%

年齢別では、3着以内馬9頭中7頭が4歳馬。また、残る2頭も6歳馬で、3歳、5歳、7歳以上の好走はない。3回のみのデータでこれらを消しにするのは危険だが、特に4歳馬についてはプラス評価の対象として良さそうだ。

■表4 枠番別成績

枠番
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1枠
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
2枠
5
2
1
0
2
40.0%
60.0%
60.0%
3枠
6
0
1
0
5
0.0%
16.7%
16.7%
4枠
6
0
0
0
6
0.0%
0.0%
0.0%
5枠
6
0
1
0
5
0.0%
16.7%
16.7%
6枠
6
0
0
2
4
0.0%
0.0%
33.3%
7枠
7
0
0
1
6
0.0%
0.0%
14.3%
8枠
7
1
0
0
6
14.3%
14.3%
14.3%

枠番別の成績を見ると、一昨年に8枠(15番)から優勝したキョウワロアリング以外は、内枠に1〜2着が多く、外へゆくに従って2〜3着へという傾向が出ている。3連単をフォーメーションで買われる方なら注意しておきたいデータだ。

■表5 脚質別成績

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
逃げ
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%
先行
12
2
0
2
8
16.7%
16.7%
33.3%
中団
18
1
3
0
14
5.6%
22.2%
22.2%
後方
15
0
0
1
14
0.0%
0.0%
6.7%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質別では「先行」と「中団」がほぼ互角。「後方」は、さすがに直線平坦の小回りコースでは少々苦しいようだ。また、「逃げ」は各年1頭ずつでサンプルはわずか3頭。もし今回連対すれば連対率25%になり、今の段階では好走がないからといって消しにはできない。

■表6 斤量別成績

斤量
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
51キロ未満
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
51〜52.5キロ
14
2
1
2
9
14.3%
21.4%
35.7%
53〜54.5キロ
14
0
1
0
13
0.0%
7.1%
7.1%
55〜56.5キロ
10
1
0
1
8
10.0%
10.0%
20.0%
57〜57.5キロ
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%
58キロ以上
2
0
1
0
1
0.0%
50.0%
50.0%
今回増
10
1
1
3
5
10.0%
20.0%
50.0%
増減なし
14
0
1
1
12
0.0%
7.1%
14.3%
0.5〜1.5キロ減
7
0
0
0
7
0.0%
0.0%
0.0%
2〜2.5キロ減
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
3キロ以上減
17
2
1
2
12
11.8%
17.6%
29.4%

斤量(ハンデキャップ)では、51〜52キロが2勝を挙げ、馬券圏内に計5頭前走からの増減では、3キロ以上減っていた馬が好成績だ。ただ、斤量増の馬も50%という高い複勝率を記録している点には要注意である。

■表7 好走馬一覧

頭数
枠番
馬番
馬名
性齢
斤量
通過順
06
14
2
2
コスモフォーチュン
牝4
52
2-1
11
1
5
8
ゴールデンキャスト
牡6
58
9-7
4
2
6
10
ホーマンテキーラ
牡4
56
3-3
2
3
07
16
8
15
キョウワロアリング
牡6
52
11-8
11
1
2
3
アルーリングボイス
牝4
52
8-5
6
2
7
14
ワイキューブ
牝4
51
14-11
10
3
08
18
2
4
スリープレスナイト
牝4
56
2-3
1
1
3
6
マルカフェニックス
牡4
54
7-8
3
2
6
11
ゼットカーク
牡4
51
5-4
4
3

表7は、表4から表6の補足用データになる。注目点は2つあり、1つ目は7枠、8枠で好走した2頭はともに3コーナーを10番手以下で通過していたこと。もし差し・追い込み馬を買うなら外枠でも注意が必要だろう。もうひとつは、軽ハンデの好走馬には牡馬も含まれていること。軽ハンデ=牝馬というイメージを持つ方もいらっしゃるだろうが、このレースでは牡馬の軽量馬も警戒したい。

■表8 好走馬の前走、前々走

馬名
前走
前々走
月日
レース
距離
月日
レース
距離
06
コスモフォーチュン
1
7.15
疾風(1000)
芝1000
2
1
6.25
三年坂(1000)
芝1200
4
8
ゴールデンキャスト
2
7.23
北九短(OP)
芝1200
4
1
6.11
CBC賞
芝1200
12
11
ホーマンテキーラ
3
7.16
アイビスSD
芝1000
5
4
4.15
京葉S(OP)
ダ1200
4
6
07
キョウワロアリング
1
7.22
北九短(1600)
芝1200
5
6
6.30
TUF(1600)
芝1200
5
4
アルーリングボイス
2
6.10
CBC賞
芝1200
12
5
5.13
栗東S(OP)
ダ1200
9
13
ワイキューブ
3
7.8
文月(1000)
芝1400
7
1
6.3
1000万・牝
芝1400
2
1
08
スリープレスナイト
1
6.15
CBC賞
芝1200
4
1
5.18
栗東S(OP)
ダ1200
1
1
マルカフェニックス
2
7.27
北九短(1600)
芝1200
1
8
7.12
TUF(1600)
芝1200
3
5
ゼットカーク
3
7.27
稲妻(1000)
芝1000
2
1
7.13
小豆島(1000)
芝1400
9
11

続いて好走馬の前走、前々走について。まず前走は7月以降だった馬が9頭中7頭を占め、残る2頭は6月の重賞(CBC賞)。また、前走は芝1400m以下、前々走は芝ダート問わず1400m以下だったことで9頭すべてが共通している。加えて、前走は掲示板確保(5着以内)が7頭。残る2頭もひと桁着順であった。

■表9 好走馬の距離実績

馬名
芝1200m
小倉芝1200m
06
コスモフォーチュン
1
2-1-3-7
1-0-1-3
ゴールデンキャスト
2
6-2-3-16
3-2-2-2
ホーマンテキーラ
3
4-2-2-1
2-0-1-0
07
キョウワロアリング
1
2-2-1-6
1-0-1-2
アルーリングボイス
2
2-1-0-1
2-0-0-0
ワイキューブ
3
1-0-0-0
未経験
08
スリープレスナイト
1
1-0-0-0
未経験
マルカフェニックス
2
4-0-1-3
1-0-0-1
ゼットカーク
3
3-0-1-6
未経験

最後に、好走馬の距離実績について。9頭中7頭は芝1200mで2勝、そして3連対以上。残る2頭は1戦1勝の成績を残している。また、この小倉芝1200mに出走経験のあった6頭はすべて、優勝実績を持っていた

【結論】

ハンデ重賞らしく大波乱も見られる北九州記念。軽ハンデ馬や、前走から負担重量が3キロ以上減った馬には要注意。芝1200mや小倉芝1200mの成績もチェックポイントとなる。年齢別では4歳優勢、先行馬なら内〜中枠に注目だ。

■表10 本年の出走想定馬

馬名
性齢
斤量
芝1200m
小倉芝12
前走
今回
増減
7月以降
距離
ウイントリガー
4
52
−4
0-0-0-1
未経験
カノヤザクラ
5
56
+1
2-2-1-8
0-0-0-1
クールシャローン
5
54
±0
3-2-0-9
1-0-0-1
コウエイハート
3
49
−2
2-1-0-1
2-1-0-1
コウユーキズナ
5
53
±0
4-2-1-9
2-0-0-2
コスモベル
5
54
±0
3-4-2-8
1-0-1-0
サイキョウワールド
7
54
±0
4-6-4-7
1-2-1-1
サンダルフォン
6
54
±0
2-0-1-5
未経験
シャウトライン
5
56
±0
4-1-3-5
3-0-2-2
ゼットカーク
5
51
−6
3-1-2-11
0-1-1-1
ヘイローフジ
6
54
−1
1-0-1-5
0-0-0-1
マチカネハヤテ
4
51
−4
4-0-0-4
1-0-0-1
マルカフェニックス
5
57.5
−0.5
4-1-1-5
1-1-0-1
メイショウトッパー
6
54
−2
5-0-2-8
2-0-1-1
メリッサ
5
52
−3
1-1-0-3
1-1-0-1
ラッキーバニヤン
4
52
−3
4-1-0-1
2-0-0-1
レディルージュ
3
50
−2
1-0-0-1
0-0-0-1
※本稿執筆時点(水曜)における想定をもとに作成
※前走は重賞なら6月でも「○」

2009/8/8 小倉10R 西部日刊スポーツ杯1着 1番 ラッキーバニヤン
2009/1/18 京都10R 石清水ステークス1着 10番 マチカネハヤテ

表10は、本稿執筆時点(水曜)での出走想定をもとにポイントをまとめたものである。この中でまず挙げられるのはラッキーバニヤンで、好成績を残す4歳馬(表3)。前走から3キロ減の52キロというハンデも良く(表6)、芝1200m4勝、小倉芝1200m2勝と、距離実績(表8)もクリアする。前走は1000万特別の西部日刊スポーツ杯だが、過去3回では前走1000万条件出走馬も1勝、3着2回。また、牝馬優勢とはいえ牡馬でも大きなマイナスは不要である(表2)。連闘という点に多少の不安はあるが、波乱含みのハンデ戦とあれば狙って面白い存在だ。

続いてはマチカネハヤテ。4歳牝馬(表2、表3)は出走予定馬の中でこの馬のみ。前走比マイナス4キロのハンデ51キロは好材料(表6)、そして芝1200mや小倉芝1200mの実績(表8)も問題ない。前走の2桁着順(14着)は気になるものの(表8)、プラス材料も多く揃っているだけに、ラッキーバニヤン同様に穴候補としてなら十分に注目できる。

その他では、特に強調できるデータがない反面、大きな減点も抱えていないのがクールシャローンコスモベルシャウトライン。ここまでの5頭が上位の評価となる。ただ、先に挙げた2頭は恐らく人気薄。もしオッズが見合うようなら、斤量やその増減、年齢にプラス材料のあるウイントリガー、メリッサ、カノヤザクラあたりから、枠順確定後に表4、5、7を参考にもう1〜2頭加えて手広く構える手もありそうだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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