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第305回 小倉開催前半の脚質成績は?

2009/7/13(月)

今週は開催替わりで関東は新潟、関西では小倉開催。特に阪神から小倉になる関西は、いよいよ本格的な夏競馬開幕と言ってもいいだろう。その小倉開催の前半戦、そして芝コースといえば「絶好馬場」で好時計連発、そして前残りの印象が非常に強いものだ。果たしてそんな印象通りに「前」ばかりを買っていれば馬券が当たるのか。今回は「夏の小倉前半戦」に注目して脚質成績を調べてみたい。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用し、レース数の多い1200、1800、2000mについて、04〜08年の2回小倉開催・良馬場を対象に分析を行っている。

■表1 2回小倉、芝1200mの脚質成績(04〜08年、良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
連占有率
逃げ
123
25
19
13
66
20.3%
35.8%
46.3%
156%
214%
17.9%
先行
454
70
63
57
264
15.4%
29.3%
41.9%
151%
114%
54.1%
中団
693
26
35
48
584
3.8%
8.8%
15.7%
64%
60%
24.8%
後方
522
3
5
6
508
0.6%
1.5%
2.7%
8%
10%
3.3%
マクリ
0
0
0
0
0
※脚質はTarget frontier JVによる分類

2005/8/7 小倉10R 北九州短距離ステークス(Jpn3)1着 10番 マルカキセキ

まずは1200から。芝の短距離戦は競馬場を問わず前有利、そして多少馬場が荒れてきても差しがなかなか決まらない印象がある。平坦小回り、そして絶好馬場の小倉前半戦ともなれば、とにかく「行ったもの勝ち」のイメージだ。
実際のデータもやはり前有利で、「逃げ」や「先行」の成績が「中団」や「後方」を大きく上回る。また、注目すべきは単複の回収率で、「逃げ」「先行」ともに100%を大きく超えている。「前へ行きそうな馬」ではなく、実際に「そのレースで前へ行く馬」を読み切れれば、という前提にはなるが、とにかく逃げ・先行馬を漏らさず買っていればプラスになった、という過去5年の結果だ。
もう1点、「中団」について。これは他の条件でも同様だが、好走馬の実数や「連占有率」(連対馬のうち、その脚質の馬が占める割合)で「逃げ」を上回るのは、「逃げ」は基本的に1レースに1頭しかいないのに対し、「先行」以降は1レースに複数頭いるため。好走確率では「中団」は「逃げ」を下回る。また、その「中団」からの好走馬も表にある通り、1着<2着<3着という数字。1着>2着>3着の「逃げ」とは正反対で、「逃げ」は馬券に絡めば勝つ確率が高く、「中団」は馬券に絡んでも2〜3着が多くなっている。特に3連単を購入する際には覚えておきたいデータだ。

■表2 2回小倉、芝1800mの脚質成績(04〜08年、良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
連占有率
逃げ
63
12
4
7
40
19.0%
25.4%
36.5%
137%
92%
14.3%
先行
185
20
33
20
112
10.8%
28.6%
39.5%
59%
83%
47.3%
中団
270
16
12
19
223
5.9%
10.4%
17.4%
123%
67%
25.0%
後方
236
4
3
6
223
1.7%
3.0%
5.5%
17%
18%
6.3%
マクリ
18
4
4
4
6
22.2%
44.4%
66.7%
119%
291%
7.1%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

続いて1800。こちらも「逃げ」「先行」有利というデータではあるものの、連対率や3着内率は芝1200mとは逆転して逃げ<先行。また、単勝の回収率は「中団」が100%を超え、「逃げ」や「先行」は芝1200mほどではなくなっている。加えて、数こそ少ないものの「マクリ」の馬が好成績を収めるなど、芝1200mほど「前ばかり」ではないという結果だ。

■表3 2回小倉、芝2000mの脚質成績(04〜08年、良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
連占有率
逃げ
49
9
5
5
30
18.4%
28.6%
38.8%
88%
103%
15.9%
先行
159
24
25
20
90
15.1%
30.8%
43.4%
157%
142%
55.7%
中団
229
7
12
14
196
3.1%
8.3%
14.4%
19%
49%
21.6%
後方
164
1
1
3
159
0.6%
1.2%
3.0%
7%
13%
2.3%
マクリ
9
3
1
2
3
33.3%
44.4%
66.7%
103%
386%
4.5%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

2008/8/3 小倉10R 農林水産省賞典小倉記念(Jpn3)1着 3番 ドリームジャーニー

そして2000。芝1200mから1800mに距離が伸びてやや「後ろ」にシフトしたとなれば、2000mならさらに差し有利に、と考えたくなるところだ。しかし表3にある通り、中距離同士での比較なら2000mのほうが前有利という結果が出ている。単複の回収率を見ても、好成績を残しているのは「逃げ」「先行」。1800mに比べ1コーナーまでの距離が長いため、無理して前半から脚を使わなくても好位を取り切れる、ということだろうか。
注意したいのはこの距離で行われる小倉記念。昨年はドリームジャーニーが後方から早めに進出して突き抜けるなど、後方からの馬でも届くケースの多い一戦だ。「全レース購入派」でトータルでの好成績を求める方なら「とにかく前」という単複の回収率も出ているが、ピンポイントで目の前のレースを当てたいという場合には、当然ながら展開の読みや、個々のレースの傾向分析も重要になる。

以上、「夏の小倉前半」にあたる2回小倉開催について、芝1200、1800、2000mの脚質成績を調べてみた。1200mでは「逃げ」「先行」がかなり高い単複の回収率を記録しており、前へ行けそうな馬が「買い」。中距離の1800m、2000mでは2000mのほうが前有利という結果になった。芝1200mでは連続して出走する馬が多いが、1800mと2000mは双方に出走する馬も多々見られるもの。1800mで差して好走した馬が2000mでは差し届かない(あるいはその逆)、というケースもあり得るので注意したい。

■表4 2〜3回小倉、ダート1000mの脚質成績(04〜08年、良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
連占有率
逃げ
69
27
17
7
18
39.1%
63.8%
73.9%
348%
160%
31.9%
先行
230
36
37
35
122
15.7%
31.7%
47.0%
104%
148%
52.9%
中団
367
6
14
27
320
1.6%
5.4%
12.8%
14%
65%
14.5%
後方
237
0
1
0
236
0.0%
0.4%
0.4%
0%
1%
0.7%
マクリ
0
0
0
0
0
※脚質はTarget frontier JVによる分類

■表5 2〜3回小倉、ダート1700mの脚質成績(04〜08年、良馬場)

脚質
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
連占有率
逃げ
155
37
19
19
80
23.9%
36.1%
48.4%
172%
144%
20.2%
先行
454
69
80
58
247
15.2%
32.8%
45.6%
117%
136%
53.8%
中団
768
25
30
46
667
3.3%
7.2%
13.2%
54%
48%
19.9%
後方
589
2
4
9
574
0.3%
1.0%
2.5%
6%
22%
2.2%
マクリ
24
6
5
5
8
25.0%
45.8%
66.7%
540%
432%
4.0%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

最後に、ダート戦についても集計を行ってみた。芝と違い開催が進んでも馬場状態に大きな変化はないと想定し、こちらは夏の小倉全体(2、3回小倉開催・良馬場)を対象としている。
注目はダート1000mにおける「逃げ」の好成績で、連対率は60%台、3着内率はなんと73.9%。ダート1000mは下級条件戦が中心、そしてその下級条件では「前」有利のデータが出やすいという影響もあろうが、逃げる馬さえ読み切れれば特に馬連や3連複の軸としての信頼性は非常に高い。
また、ダート1700mでも「逃げ」「先行」の単複回収率は100%を超え、連対率や3着内率も芝1200m(表1)と互角、あるいはそれ以上の結果になっている。ダート戦は芝以上に「先行力」が注目され、前へ行ける馬が人気になりやすい面もあるが、それでも1000m、1700mともに「逃げ」「先行」の単複回収率は100%以上。当初の目的からは少々ずれた結論にたどりついてしまったが、夏の小倉では開催が進むと「そろそろ外差し馬場かも?」などと考える必要がある芝より、ダートの方が「逃げ」「先行」に絞った狙いを立てやすい、と言えるだろう。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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