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第286回 上位拮抗で激戦必至!? NHKマイルCを占う

2009/5/7(木)

ゴールデンウィークは終わったが、またすぐに週末の休日。今週の日曜日は東京競馬場でNHKマイルCが行われる。昨年はディープスカイが本競走を制した勢いで、次走日本ダービーも素晴らしい末脚で制覇。混戦と言われた同世代の頂点に、変則2冠という形で立った。今年も皐月賞は不出走ながら有力視される実力馬がいる。本競走を足がかりに日本ダービーでアンライバルドに挑戦する馬も出てくるかもしれない。まずは、今回のNHKマイルCを占っていこう。データは99年以降の過去10年。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを使用した。

■表1 過去10年のNHKマイルC好走馬(1)

着順
人気
馬名
GT
GU
GV
OP
上がり
08年
1
1
ディープスカイ     1着   33秒9
2
3
ブラックシェル   2着     34秒6
3
14
ダノンゴーゴー     1着   34秒2
07年
1
17
ピンクカメオ       1着 34秒9
2
1
ローレルゲレイロ     2着   35秒6
3
18
ムラマサノヨートー         35秒1
06年
1
3
ロジック   3着 2着   35秒0
2
9
ファイングレイン   2着     35秒5
3
6
キンシャサノキセキ       1着 35秒3
05年
1
2
ラインクラフト 1着 1着     33秒6
2
10
デアリングハート 3着 2着     33秒8
3
4
アイルラヴァゲイン       1着 33秒7
04年
1
1
キングカメハメハ     1着 1着 34秒0
2
4
コスモサンビーム 4着       34秒7
3
3
メイショウボーラー 3着 2着     35秒4
03年
1
9
ウインクリューガー     1着   35秒9
2
5
エイシンツルギザン   1着     34秒7
3
6
マイネルモルゲン       1着 35秒0
02年
1
4
テレグノシス   2着     34秒8
2
5
アグネスソニック   3着 2着   34秒7
3
1
タニノギムレット 3着 1着 1着   35秒3
01年
1
1
クロフネ     1着   34秒3
2
13
グラスエイコウオー         35秒3
3
12
サマーキャンドル         35秒6
00年
1
2
イーグルカフェ     1着   35秒0
2
5
トーヨーデヘア       1着 35秒0
3
1
マチカネホクシン   2着     34秒8
99年
1
6
シンボリインディ       1着 35秒1
2
2
ザカリヤ   1着     35秒9
3
3
レッドチリペッパー     2着 1着 35秒9
※上がりの背景は、黄色が上がり3ハロン1位、水色が同2位、緑が同3位。

まずは過去10年のNHKマイルCで3着以内に好走した馬たちの一覧を示した(表1参照)。馬名や人気と同時に記載したのは2点。一つは、今年に入ってのOPクラスでの好走実績。明け3歳以降の実績で、前年の2歳時の成績はカウントしていない。具体的にはOP特別は1着のみ、G3は連対まで、G2は3着以内、G1は5着以内。以上のいずれかの成績があった場合、該当レースの最高着順を記している。

2004/5/9 東京11R NHKマイルカップ(G1) 1着 13番 キングカメハメハ

年明け以降のG1の実績となりうるのは皐月賞と桜花賞。クラシックで上位好走した実力馬が出てくれば予想も簡単(?)になるかもしれないが、実際にはそうしたケースは少ない。05年はラインクラフトが桜花賞と本競走の変則2冠を達成したが、その後は同馬のような出走例はない。したがって、G2あるいはG3までの実績馬同士の戦いとなるのが普通だ。レースのグレードでは当然G2の方が上になるが、実は本競走ではG2もG3もそれほど差がない。特にG3では阪神の毎日杯組が好ステップ。詳しくは後述することになるが、同レースの勝ち馬は本競走で優秀な成績を収めている。さらに格下であるOP特別の実績馬とてここでは侮れない。好走馬は多数出ている。つまりは、ここで注目すべきなのは、同年に入ってからOPクラスで最低限の好走実績が必要であること。繰り返しになるが、2歳時の成績はあまり評価しない。そうすると、07年3着のムラマサノヨートー、01年2着のグラスエイコウオー、同年3着のサマーキャンドル以外の好走馬27頭には、前述の実績があった。

表に記載したもう一つのことは、本競走でマークした上がり3ハロンの数字。上がりの背景の黄色は、上がり3ハロンがメンバー中1位、水色は同2位、緑は同3位を意味している。すると好走馬30頭中22頭、約7割弱が、背景に色がついていることがわかる。東京コースで行われるだけに、上がり3ハロンが速い馬、つまり終いが切れる馬ほど上位に来る確率は高くなると言える。特にキングカメハメハが勝った04年以降の近5年は、メンバー中最速の上がりを使った馬が勝っている。残り600mを最も速く走った馬が、勝ちやすいレースと言え、おのずと勝ち馬のイメージをつかむことができるだろう。

■表2 過去10年のNHKマイルC好走馬(2)

着順
人気
馬名
重賞実績(1)
重賞実績(2)
08年
1
1
ディープスカイ 毎日杯1着 アーリントンC3着
04年
1
1
キングカメハメハ ※毎日杯1着 京成杯3着
02年
3
1
タニノギムレット スプリングS1着 アーリントンC1着
01年
1
1
クロフネ ※毎日杯1着 ラジオたんぱ杯3歳S3着
00年
1
2
イーグルカフェ 共同通信杯1着 京成杯2着
※04年、01年は阪神芝2000mで施行。

次からは表1で示したOPクラスの実績をベースに、いくつかの条件で分けて好走馬のパターンを考えてみることにする。まず、上に示した表2は、同年に芝1800m以上の重賞で勝ち鞍があった馬。前述したように阪神の毎日杯が好ステップで、同レースの勝ち馬が3頭。しかも、本番ではいずれも1番人気に応えて勝利を収めている。毎日杯は途中、芝2000mから芝1800mへと距離が短縮され、コース形態もガラリと変わったが、本競走との強い関連性は保ったままだ。その他の実績として、表2の該当馬5頭すべてに、過去に別の芝1600m以上の重賞で3着以内の実績があった。

■表3 過去10年のNHKマイルC好走馬(3)

着順
人気
馬名
OPクラス実績
08年
3
14
ダノンゴーゴー ファルコンS1着
07年
1
17
ピンクカメオ 菜の花賞1着
06年
3
6
キンシャサノキセキ ジュニアC1着
05年
3
4
アイルラヴァゲイン マーガレットS1着
03年
3
6
マイネルモルゲン ベンジャミンS1着
00年
2
5
トーヨーデヘア ジュニアC1着
99年
1
6
シンボリインディ ※マーガレットS1着
※99年は京都芝1600mで施行。

次の表3では同年にOPクラスの芝のレースで勝ち鞍があった馬をまとめた。昨年3着のダノンゴーゴーを含む7頭が該当する。特に1600m以上のOP特別の勝ち馬が多く、ダノンゴーゴーと05年3着のアイルラヴァゲイン以外はすべて芝1600m以上での実績だ。07年に17番人気ながら1着となったピンクカメオも、実は同年にOPの菜の花賞を勝っていたことは見逃せない。このように該当馬7頭はすべて、当日の人気よりも上の着順。3着止まりのケースも多いが、穴馬にはうってつけのタイプだ。

■表4 過去10年のNHKマイルC好走馬(4)

着順
人気
馬名
重賞実績(1)
重賞実績(2)
備考
06年
1
3
ロジック NZT3着 アーリントンC2着 4着以下なし
2
9
ファイングレイン NZT2着    
03年
2
5
エイシンツルギザン NZT1着    
00年
3
1
マチカネホクシン NZT2着 朝日杯3歳S3着  
99年
2
2
ザカリヤ ※NZT1着   4着以下なし
※99年は東京芝1400mで施行。

次の表4では同年のNZTの好走馬をまとめた。NZTは本競走の優先出走権がある正真正銘のトライアルだが、意外と本番との関連性は高くない。東京芝1400mで行われていた時代はそうでもなかったが、中山芝1600mで行われるようになってからその傾向が顕著となっている。過去10年、NZT好走組の好走馬が5頭とは、トライアルにしてはあまりにも少ない。本番で好走できるか否かの取捨判断も相当難しく、NZT好走馬は基本軽視という思い切った考え方もありかもしれない。一応、表4で唯一本番で勝利を収めているロジックは、別のマイル重賞(アーリントンC2着)で好走実績があり、デビュー以来一度も4着以下がないという安定した成績を残していた。99年2着のザカリヤもデビュー以来すべて3着以内の実績馬。このような強調点がある場合のみ、積極的に狙っていってみたい。

■表5 過去10年のNHKマイルC好走馬(5)

着順
人気
馬名
重賞実績
重賞実績(2)
備考
08年
2
3
ブラックシェル 弥生賞2着    
07年
2
1
ローレルゲレイロ アーリントンC2着 朝日杯FS2着  
05年
1
2
ラインクラフト 桜花賞1着 阪神JF3着  
2
10
デアリングハート 桜花賞3着    
04年
2
4
コスモサンビーム 皐月賞4着 朝日杯FS1着  
3
3
メイショウボーラー 皐月賞3着、弥生賞2着 朝日杯FS2着  
03年
1
9
ウインクリューガー アーリントンC1着    
02年
1
4
テレグノシス スプリングS2着   芝で4着以下なし
2
5
アグネスソニック スプリングS3着、きさらぎ賞2着    
99年
3
3
レッドチリペッパー フラワーC2着、クイーンC2着    

最後に同年の、その他のレースでの好走馬を上の表5にまとめた。対象となる同年の重賞は芝1600m以上の競走。桜花賞や皐月賞はもちろん、弥生賞やスプリングSといったクラシックのトライアルレースでの実績も高評価できる。最悪同レース単体での実績でも構わないが、前年の朝日杯FSや阪神JFで3着以内の実績があればなおよし。07年2着のローレルゲレイロなど、4頭が同実績を保持していた。02年1着のテレグノシスはスプリングS2着のみと、やや弱い実績だったが、デビュー以来芝のレースで4着以下がなかった馬。東京芝1600mでの勝ち鞍もあり、勝利までこぎつけた感がある。

【結論】

それでは今年のNHKマイルC出走予定馬を見て、占っていこう。今年の出走予定馬は以下の通り。

■表6 今年のNHKマイルC出走予定馬

順位
馬名
GT
GU
GV
OP
1
サンカルロ
1着
1着
1
ジョーカプチーノ
3着
1着
1
ティアップゴールド
2着
4
フィフスペトル
3着
5
ワンカラット
4着
1着
6
ブレイクランアウト
1着
7
アイアンルック
1着
9
ゲットフルマークス
10
レッドスパーダ
2着
11
グランプリエンゼル
1着
12
ラインブラッド
1着
13
アドバンスヘイロー
1着
14
スガノメダリスト
15
タイガーストーン
16
ダイワプリベール
17
マイネルエルフ
2着
18
ミッキーパンプキン
19
ツクバホクトオー
※フルゲート18頭。(7)アントニオバローズは回避の見込み。(20)アルーリングムーン他は除外対象(5/6午前現在)。

まずは優先出走順位に基づき18頭を上の表6にリストアップした。そして表1で記した条件と同じように同年のOPクラスの実績を記載。OP特別は1着のみ、G3は連対まで、G2は3着以内、G1は5着以内。以上のいずれかの成績があった場合、該当レースの最高着順を記している。すると、18頭中12頭がいずれかの実績に該当。一方、該当しなかった6頭は、今回の好走は厳しいと判断。取りあえずは12頭による勝負と見る。

■表7 今年のNHKマイルCに出走予定の有力馬

馬名
重賞(OP)実績(1)
重賞実績(2)
備考
サンカルロ NZT1着    
ジョーカプチーノ NZT3着、ファルコンS1着    
ティアップゴールド NZT2着    
フィフスペトル スプリングS3着 朝日杯FS2着  
ワンカラット 桜花賞4着    
ブレイクランアウト 共同通信杯1着 朝日杯FS3着  
アイアンルック 毎日杯1着    
レッドスパーダ スプリングS2着    
グランプリエンゼル 橘S1着    
ラインブラッド マーガレットS1着    
アドバンスヘイロー ジュニアC1着    
マイネルエルフ アーリントンC2着    

2009/2/8 東京11R 共同通信杯(G3) 1着 5番 ブレイクランアウト

上の表7では表6でふるいにかけて残った12頭を有力馬としてさらに詳しい実績を見ていくことにする。まずは注目となる芝1800m以上の重賞で勝ち鞍がある馬は、ブレイクランアウトアイアンルック。ブレイクランアウトは共同通信杯をレースレコードで優勝。2歳時には朝日杯FSで3着にきており、実績的には申し分ない。共同通信杯以来の休み明けというローテーションさえ響かなければ勝利に近い存在と言えそう。アイアンルックは毎日杯以外の重賞レースで3着以内の実績がないが、アーリントンCがキャリア2戦目で僅差の4着。毎日杯1着という実績そのものを重くみたい気もする。また、ブレイクランアウトとアイアンルックともに末脚が切れる馬。過去の優勝馬のイメージにも合うので、この2頭を1着候補として推奨してみたい。

次にNZT好走馬だが、サンカルロ、ティアップゴールド、ジョーカプチーノはそれぞれ別のマイル重賞で好走実績はない。また、芝のレースで4着以下の経験をしてしまっている。したがって、いずれも大きくは強調できないが、NZTでの着順、同レースでの上がり3ハロン(34秒9)がメンバー1位だったサンカルロの方を上位に。上がり2位で2着のティアップゴールドをその下に取ることにする。

その他の重賞好走馬ではフィフスペトル。スプリングSが3着、朝日杯FS2着の実績を評価。ワンカラットは桜花賞が4着と侮れない成績を持っているが、別のマイル重賞での好走経験がない。フィリーズレビュー勝ちがあるので、全く軽視はできないが、今回はその他に有力馬が多い関係で、推奨は控えておくことにする。レッドスパーダも同様。

最後にOP特別勝ち馬。グランプリエンゼルは芝1200mの橘Sの実績なので軽視。よって残ったのはラインブラッドとアドバンスヘイローだが、ここでは後者に注目。表3を見るとわかるように、同年に中山芝1600mのOP特別を勝っていた穴馬が、過去10年で3頭馬券になっている。アドバンスヘイローも年明けのジュニアCを1着。その後は重賞で精彩を欠いているが、この手のタイプが怖い。3着候補の大穴でマークしてみることにする。

まとめると、1着候補にブレイクランアウトとアイアンルック、2着候補にサンカルロとフィフスペトル、3着候補にティアップゴールドとアドバンスヘイロー。当日人気を集めそうな馬が多くなってしまったが、今年はこのあたりで決まると予測する。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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