第284回 07年菊花賞の再現!? 天皇賞(春)を分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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第284回 07年菊花賞の再現!? 天皇賞(春)を分析する

2009/4/30(木)

今週は京都競馬場で、古馬長距離路線の頂点を競う天皇賞(春)が行われる。前年の菊花賞好走馬が注目される年の多いレースだが、今年は昨年の菊花賞上位馬不在のメンバー構成。どんな結果が待っているのか、データから分析してみたい。分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1
10
4
0
3
3
40.0%
40.0%
70.0%
2
10
2
2
3
3
20.0%
40.0%
70.0%
3
10
1
4
0
5
10.0%
50.0%
50.0%
4
10
0
1
2
7
0.0%
10.0%
30.0%
5
10
0
0
1
9
0.0%
0.0%
10.0%
6
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
7
10
1
0
0
9
10.0%
10.0%
10.0%
8
10
0
1
1
8
0.0%
10.0%
20.0%
9
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
10
10
1
0
0
9
10.0%
10.0%
10.0%
11
10
0
1
0
9
0.0%
10.0%
10.0%
12
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%
13
6
1
0
0
5
16.7%
16.7%
16.7%
14
6
0
1
0
5
0.0%
16.7%
16.7%
15
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
16
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
17
4
0
0
0
4
0.0%
0.0%
0.0%
18
3
0
0
0
3
0.0%
0.0%
0.0%

まず人気別の成績では、上位1〜3番人気が上々の成績。4番人気以下で複数の連対馬を送り出した人気はなく、基本的には上位人気馬を信頼したいレースだ。ただ、2桁人気馬の好走も10年で4頭。人気だけを判断基準とするのは避けたい。

■表2 上位馬人気と馬連配当

1〜3着人気
馬連
1着
2着
3着
99
1
3
2
430
00
1
3
2
290
01
1
3
2
500
02
2
3
1
540
03
7
8
1
16490
04
10
4
5
36680
05
13
14
4
85020
06.
1
2
8
380
07
2
11
4
20750
08
3
2
1
2000

また、近年の天皇賞(春)は堅いか荒れるか両極端の傾向が強い。昨年こそ馬連2000円という結果だったが、一昨年以前の9年は馬連3桁配当か万馬券になっている。堅いと思われる年なら手堅く、荒れると思えばかなり思い切った穴狙い。中途半端に本命サイドも中穴もと手を広げても、好結果には結びつきづらい。

■表3 年齢別成績

年齢
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
4歳
49
7
4
3
35
14.3%
22.4%
28.6%
5歳
43
3
4
6
30
7.0%
16.3%
30.2%
6歳
28
0
1
1
26
0.0%
3.6%
7.1%
7歳
19
0
1
0
18
0.0%
5.3%
5.3%
8歳
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%

続いて年齢別の成績を見ると、4歳馬が連対馬の半数を超える11連対。5歳馬が7連対でこれに続き、複勝率では4歳を上回っている。6、7歳は勝利がなく、連対も1頭ずつのみ。8歳(以上)は好走例もなく、中心は4、5歳馬になる。

■表4 前走レース別成績

レース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
阪神大賞典
51
4
4
6
37
7.8%
15.7%
27.5%
大阪杯
23
3
1
1
18
13.0%
17.4%
21.7%
日経賞
31
1
4
2
24
3.2%
16.1%
22.6%
大阪−ハンブルク
18
1
1
0
16
5.6%
11.1%
11.1%
ダイオライト記念
1
1
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
京都記念
4
0
0
1
3
0.0%
0.0%
25.0%
その他
20
0
0
0
20
0.0%
0.0%
0.0%

前走別では阪神大賞典、大阪杯、そして日経賞のG2・3競走で連対馬20頭中17を占める。また、大阪−ハンブルクC、そしてダイオライト記念出走馬も含め、連対馬20頭すべて前走は3月以降。3着馬も前走が2月以前だったのは04年のシルクフェイマス(2月・京都記念)のみで、休養明けの馬は大幅な割引が必要だ。

■表5 前走着順別成績

前走着順
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1着
37
5
3
5
24
13.5%
21.6%
35.1%
2着
22
1
4
2
15
4.5%
22.7%
31.8%
3着
24
1
0
3
20
4.2%
4.2%
16.7%
4着
18
1
0
0
17
5.6%
5.6%
5.6%
5着
13
0
0
0
13
0.0%
0.0%
0.0%
6〜9着
25
2
1
0
22
8.0%
12.0%
12.0%
10着以下
9
0
2
0
7
0.0%
22.2%
22.2%
阪神大賞典からの直行馬
阪神大賞典着順 出走 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
1着
10
4
0
3
3
40.0%
40.0%
70.0%
2着
8
0
3
1
4
0.0%
37.5%
50.0%
3着
8
0
0
2
6
0.0%
0.0%
25.0%
4着
6
0
0
0
6
0.0%
0.0%
0.0%
5着
6
0
0
0
6
0.0%
0.0%
0.0%
6〜9着
11
0
0
0
11
0.0%
0.0%
0.0%
10着以下
2
0
1
0
1
0.0%
50.0%
50.0%

前走着順では、前走でも連対していた馬が連対馬20頭中13と、まずは前走好走馬に注目したいレースである。ただ、6〜9着、あるいは10着以下だった馬も5頭おり、他のデータをクリアできるなら、こういった馬の巻き返しにも注意が必要だ。

ただし、阪神大賞典組は巻き返しがほとんどない、という点には注意。阪神大賞典の2着馬なら今回も2着まで、3着馬なら3着まで、という傾向だ。唯一巻き返した03年2着のサンライズジェガーは、阪神大賞典(10着)の直線で包まれる不利。スムーズなら馬券圏内に食い込めそうな手応えを見せていた。また、その03年にはヒシミラクルは阪神大賞典12着後、大阪杯を挟んで天皇賞を制したが、今年は水曜現在の想定でこういったタイプの出走予定馬はない。

■表6 大阪杯組の好走馬

馬名
天皇賞
大阪杯
G1実績
01
テイエムオペラオー
1
1
1
4
天皇賞(春)ほか
03
ヒシミラクル
7
1
8
7
菊花賞
07
メイショウサムソン
2
1
1
1
日本ダービーほか
08
メイショウサムソン
2
2
2
6
天皇賞(春)ほか
アサクサキングス
1
3
4
3
菊花賞

阪神大賞典以外の主なステップの傾向も見てみたい。大阪杯組の好走馬は上記の5頭で、すべて2400m以上でのG1優勝馬。07年のメイショウサムソン以外はこの天皇賞(春)、または菊花賞と3000m級のG1を制していた。大阪杯の2000mから3200mへと大幅な距離延長となるだけに、これに近い距離で大レースを制するほどの力がなければ、この組は苦しい。

■表7 日経賞組の好走馬

馬名
天皇賞
日経賞
3000m以上
その他実績等
着度数
実績
99
セイウンスカイ
2
3
1
1
1-0-0-0
菊花賞 皐月賞
01
メイショウドトウ
3
2
1
1
不出走
有馬記念2着ほか
02
マンハッタンカフェ
2
1
1
6
1-0-0-0
菊花賞 有馬記念
04
ゼンノロブロイ
4
2
1
2
0-0-0-1
菊花賞4着 ダービー2着ほか
06
リンカーン
2
2
1
1
1-1-1-2
菊花賞2着 有馬記念2着ほか
ストラタジェム
8
3
6
2
0-0-0-1
菊花賞5着 芝24上重賞6着以下なし
07
エリモエクスパイア
11
2
7
10
0-1-0-0
ダイヤモンドS2着

日経賞組も阪神大賞典組とほぼ同等で、まず2400m以上でのG1好走実績がポイントになる。06年3着のストラタジェム、一昨年2着のエリモエクスパイアはこれをクリアできていなかったが、ストラタジェムは菊花賞5着など芝2400m以上の重賞で【0.1.1.0.2.0】(1〜5着、6着以下)とすべて掲示板を確保。エリモエクスパイアは3000m以上で1戦してダイヤモンドSで2着と、G1好走歴のない馬なら2400m以上、あるいは3000m級の長距離重賞で「底を見せていない」と言える走りが必要だ。

■表8 上位馬の距離、重賞実績

馬名
芝24〜
重賞芝20〜
重賞芝30〜
99 スペシャルウィーク
1
2-1-1-0
5-1-2-0
1-1-0-0
メジロブライト
2
4-3-2-0
6-3-3-3
3-1-1-0
セイウンスカイ
3
3-0-0-2
4-1-0-2
1-0-0-0
00 テイエムオペラオー
1
1-2-3-0
4-2-3-0
1-2-0-0
ラスカルスズカ
2
1-1-1-1
0-1-2-1
0-1-1-0
ナリタトップロード
3
1-1-1-1
2-3-2-1
1-0-1-0
01 テイエムオペラオー
1
5-2-3-0
10-2-3-1
2-2-0-0
メイショウドトウ
2
1-3-1-0
4-5-1-0
不出走
ナリタトップロード
3
2-2-2-3
3-4-4-4
2-0-2-1
02 マンハッタンカフェ
1
4-0-0-1
2-0-0-3
1-0-0-0
ジャングルポケット
2
2-1-0-1
2-2-2-1
0-1-0-1
ナリタトップロード
3
3-2-4-5
5-4-6-6
3-0-3-1
03 ヒシミラクル
1
1-0-0-2
1-0-0-4
1-0-0-1
サンライズジェガー
2
2-0-1-2
1-0-0-2
0-0-0-1
ダイタクバートラム
3
2-1-1-0
1-1-2-2
1-1-1-0
04 イングランディーレ
1
2-0-0-4
2-0-0-4
1-0-0-3
ゼンノロブロイ
2
1-2-1-1
2-2-1-1
0-0-0-1
シルクフェイマス
3
2-0-0-0
2-0-0-1
不出走
05 スズカマンボ
1
0-0-1-2
1-2-0-4
0-0-0-1
ビッグゴールド
2
1-0-0-3
1-1-2-11
0-0-0-1
アイポッパー
3
4-4-0-2
0-1-0-1
0-1-0-0
06 ディープインパクト
1
3-1-0-0
6-1-0-0
2-0-0-0
リンカーン
2
3-2-2-4
3-2-3-8
1-1-1-2
ストラタジェム
3
1-5-3-5
0-1-1-2
0-0-0-1
07 メイショウサムソン
1
1-0-0-3
3-1-0-3
0-0-0-1
エリモエクスパイア
2
1-1-0-2
0-1-0-3
0-1-0-0
トウカイトリック
3
2-3-2-4
1-3-2-6
1-2-2-1
08 アドマイヤジュピタ
1
2-0-0-1
2-0-0-1
1-0-0-0
メイショウサムソン
2
2-0-1-4
5-2-1-5
1-0-0-1
アサクサキングス
3
1-2-0-0
1-2-1-3
1-0-0-0

最後に、ここまでと一部重複するが、好走馬の距離、重賞実績も掲載しておきたい。2400m以上での勝利実績は3着以内馬30頭中29とほぼ必須条件。また、2000m以上で重賞勝利がなかったのは4頭のみで、うち3頭は3000m以上の重賞2着実績馬。古馬の大一番だけに、距離実績や重賞実績に欠けるようでは苦戦必至である。

【結論】

天皇賞(春)は4、5歳馬が好成績。前走は阪神大賞典、大阪杯、日経賞の3重賞をステップにした馬が中心となる。阪神大賞典組は4着以下からの巻き返しは難しく、大阪杯や日経賞組はG1好走実績や長距離で「底を見せていない」ことがポイントだ。また、長距離や重賞での実績に欠ける馬は苦戦が予想される。

■表9 本年の出走想定馬

出走予定馬
性齢
前走
備考
レース
アサクサキングス
牡5
阪神大賞典
2
1
菊花賞1着
アルナスライン
牡5
日経賞
4
1
菊花賞2着
コスモバルク
牡8
日経賞
9
11
 
サンライズマックス
牡5
大阪杯
5
8
皐月賞13着
シルクフェイマス
牡10
日経賞
11
9
 
ジャガーメイル
牡5
香港ヴァーズ
3
 
スクリーンヒーロー
牡5
阪神大賞典
3
4
 
ゼンノグッドウッド
牡6
大阪−ハンブルク
3
1
 
テイエムプリキュア
牝6
阪神大賞典
7
9
 
デルタブルース
牡8
阪神大賞典
10
6
 
トウカイトリック
牡7
阪神大賞典
8
5
 
ドリームジャーニー
牡5
大阪杯
3
1
有馬記念4着(朝日杯優勝)
ネヴァブション
牡6
日経賞
1
7
 
ヒカルカザブエ
牡4
阪神大賞典
6
2
 
ホクトスルタン
牡5
日経賞
5
10
芝24上重賞【1-0-0-5】
ポップロック
牡8
天皇賞(秋)
9
14
 
マイネルキッツ
牡6
日経賞
7
2
 
モンテクリスエス
牡4
日経賞
3
3
芝30上重賞【1-0-0-0】

表9は、本稿執筆段階(水曜)における出走想定馬の一覧である。まず表3から6歳以上はマイナス。また表4の本文で触れた通り、前走が2月以前の馬も大幅な減点が必要になる。加えて、表5以降の前走レース別のポイントもチェックすると、残るのはアサクサキングス、アルナスライン、ヒカルカザブエ、モンテクリスエスの4頭だ。

他の主な人気どころでは、スクリーンヒーローは阪神大賞典4着が表5からマイナス材料。ジャガーメイルは昨年12月の香港ヴァーズ以来が減点になり(表4本文)、ドリームジャーニーは2000m超のG1勝利がないことが表6に挙げた大阪杯組の各馬とは異なっている。

2007/10/21 京都11R 菊花賞(Jpn1) 1着 10番 アサクサキングス 2着 12番 アルナスライン

有力4頭のうち、特に注目されるのは一昨年の菊花賞で1、2着を占めたアサクサキングスとアルナスラインだ。アサクサキングスはその菊花賞後、しばらく勝ち鞍から遠ざかっていたが、今年は京都記念、そして阪神大賞典と連勝。表5の通り、阪神大賞典組でこのレース優勝があるのは1着馬のみで、今回も有力な候補になる。もし逆転があるとすれば別路線組、というデータだ。
その「別路線」の筆頭格はアルナスライン。こちらも菊花賞2着後は不利などもあって今ひとつの内容が続いたが、前走の日経賞で約1年ぶりの勝利を挙げた。その日経賞組のG1実績馬(表7)と比べるとやや見劣る感はあるものの、2番手候補としては十分だろう。

その他では、モンテクリスエスとヒカルカザブエ。モンテクリスエスは前走・日経賞こそ3着に敗れたが、3000m以上は1戦のみで前々走・ダイヤモンドSを制覇。一昨年2着のエリモエクスパイア(ダイヤモンドS2着−日経賞10着)同様、3000m級に戻れば巻き返しのチャンスがある(表7)。そしてヒカルカザブエは阪神大賞典でアサクサキングスの2着。このハナ差負けが「1着」を狙うには非常に大きかったという表5のデータだが、表8の芝2400m以上の勝利や、(芝2000m以上重賞未勝利馬の)3000m以上の重賞連対はクリア。馬単の2着や3連単の3着候補としては押さえておきたい。

以上、上位人気が予想される馬ばかりになってしまったが、表2で触れた通りこのレースは平穏か波乱の両極端。今年のメンバーとデータから判断すれば、手を広げて穴を狙うより、この4頭を中心として買い目を絞る方向で最終検討を行う方が良さそうな一戦だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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