第281回 春の東京競馬開幕、この時期の傾向を占う!|競馬情報ならJRA-VAN

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第281回 春の東京競馬開幕、この時期の傾向を占う!

2009/4/20(月)

桜花賞、皐月賞と3歳クラシックの一戦目がそれぞれ終了。今週からは東京と京都に舞台を移し、春競馬は更なる盛り上がりを見せていくこととなる。GIもひと段落ということで、今回はそんな東京競馬場での傾向について「春の開催」に焦点を当てて分析していきたいと思う。
(データの調査・集計にあたってはいつもの通り、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVで調査している。)

2008年の東京開催 ディープスカイ 東京優駿

今回は春の東京開催についての傾向をいくつか紹介できればと思うが、その中でまず一点目として「春の東京競馬の1週目は逃げ・先行馬は本当に強いのか?」ということである。

なんでも、前の週までは直線の短い中山競馬場での開催が行われていたため、直線の長い東京競馬場に開催が移ったことで「中山より追い込みが可能なはず」という騎手の心理とは逆に、馬場状態が絶好である開幕週は逃げ・先行馬が好成績を残している、ということを昔聞いたことがある。これは本当なのか?ということをまずは調べてみたいと思う。

■表1 2008年東京2回、3回の芝のレースの脚質別着回数

脚質上り
着回数
勝率
連対率
複勝率
単回値
複回値
逃げ
12- 10- 9- 67/ 98
12.2%
22.4%
31.6%
268
199
先行
34- 42- 22-232/330
10.3%
23.0%
29.7%
91
91
中団
37- 32- 47-460/576
6.4%
12.0%
20.1%
58
66
後方
7- 8- 14-379/408
1.7%
3.7%
7.1%
15
24
マクリ
2- 0- 0- 7/ 9
22.2%
22.2%
22.2%
62
31
3F 1位
35- 18- 15- 36/104
33.7%
51.0%
65.4%
221
170
3F 2位
23- 18- 22- 45/108
21.3%
38.0%
58.3%
228
176
3F 3位
10- 14- 15- 54/ 93
10.8%
25.8%
41.9%
59
111
3F〜5位
11- 15- 16-155/197
5.6%
13.2%
21.3%
41
85
3F6位〜
13- 27- 24-854/918
1.4%
4.4%
7.0%
38
37

■表2 2008年東京2回、3回の芝のレースの脚質別着回数(シェア)

脚質上り
総数
データ数
1着数
3内数
着回数
逃げ
98
6.9%
13.0%
11.2%
12- 10- 9- 67/ 98
先行
330
23.2%
37.0%
35.5%
34- 42- 22-232/330
中団
576
40.5%
40.2%
42.0%
37- 32- 47-460/576
後方
408
28.7%
7.6%
10.5%
7- 8- 14-379/408
マクリ
9
0.6%
2.2%
0.7%
2- 0- 0- 7/ 9
3F 1位
104
7.3%
38.0%
24.6%
35- 18- 15- 36/104
3F 2位
108
7.6%
25.0%
22.8%
23- 18- 22- 45/108
3F 3位
93
6.5%
10.9%
14.1%
10- 14- 15- 54/ 93
3F〜5位
197
13.9%
12.0%
15.2%
11- 15- 16-155/197
3F6位〜
918
64.6%
14.1%
23.2%
13- 27- 24-854/918

表1と表2には2008年の2回、3回の東京競馬場における芝のレースを対象に脚質別着回数およびそのシェア(それぞれが全体の何パーセントを占めるか)についてそれぞれまとめてみた。
表1からは、上がりが早い馬ほど勝率、連対率、複勝率が良いことが、表2あたりをみると中団からの差し馬が最も強いこと、先行馬がこれに次ぐことがわかるかと思う。そして、1着、3着のシェアで見ると、逃げ、先行、差しで全体の9割を占めているので、「東京は追い込みが可能」というのはあまり当てはまらないように思う。
次にこれら(春の東京の全体)と開幕初日、2日目の結果がどうであったかを調べ、比較してみようと思う。

■表3 2008年東京2回、1日目、2日目の芝のレースの脚質別着回数

脚質上り
着回数
勝率
連対率
複勝率
単回値
複回値
逃げ
0- 2- 1- 10/ 13
0.0%
15.4%
23.1%
0
69
先行
7- 6- 2- 23/ 38
18.4%
34.2%
39.5%
166
132
中団
4- 2- 6- 53/ 65
6.2%
9.2%
18.5%
58
65
後方
0- 1- 2- 48/ 51
0.0%
2.0%
5.9%
0
25
マクリ
0- 0- 0- 0/ 0
3F 1位
4- 1- 2- 6/ 13
30.8%
38.5%
53.8%
203
152
3F 2位
0- 1- 3- 7/ 11
0.0%
9.1%
36.4%
0
126
3F 3位
2- 2- 2- 11/ 17
11.8%
23.5%
35.3%
115
129
3F〜5位
2- 3- 0- 14/ 19
10.5%
26.3%
26.3%
32
52
3F6位〜
3- 4- 4- 96/107
2.8%
6.5%
10.3%
45
45

■表4 2008年東京2回、1日目、2日目の芝のレースの脚質別着回数(シェア)

脚質上り
総数
データ数
1着数
3内数
着回数
逃げ
13
7.8%
0.0%
9.1%
0- 2- 1- 10/ 13
先行
38
22.8%
63.6%
45.5%
7- 6- 2- 23/ 38
中団
65
38.9%
36.4%
36.4%
4- 2- 6- 53/ 65
後方
51
30.5%
0.0%
9.1%
0- 1- 2- 48/ 51
マクリ
0
0- 0- 0- 0/ 0
3F 1位
13
7.8%
36.4%
21.2%
4- 1- 2- 6/ 13
3F 2位
11
6.6%
0.0%
12.1%
0- 1- 3- 7/ 11
3F 3位
17
10.2%
18.2%
18.2%
2- 2- 2- 11/ 17
3F〜5位
19
11.4%
18.2%
15.2%
2- 3- 0- 14/ 19
3F6位〜
107
64.1%
27.3%
33.3%
3- 4- 4- 96/107

春の東京開催の、いわゆる「開幕週」について調べてみた表3や表4であるが、表1、表2とそれぞれ比較してみると明らかに傾向が異なっている部分がある。
まず、表3において、上がり3Fの順位が下位の馬の成績が表1のものより成績が良くなっている点を見ていただきたい。本来、上がり3Fが最速の馬が最も勝つことが多いわけだが、開幕週においては上がり3Fが1位でなくても好成績を収める馬が多いことがわかるかと思う。

上がりが遅くても好成績ということは、それだけ前に位置取っているからであるはず、ということでは、表4と表2を比較したときの(表4の)先行馬の成績についても着目したいところである。昨年の春の東京開幕週において、芝のレースは11レースあったが、そのうちの6割を超える7レースにおいて先行馬が勝っている。そして、2着まで見ても半数を超えていることがわかるかと思う。逃げ馬の成績がいまひとつであったことは意外だが、データから客観的にみると、春の東京開幕週では先行馬を狙え、ということになるかと思う。

■表5 2008年東京2回、3回の芝のレースの枠別着回数(シェア)

枠番
総数
データ数
1着数
3内数
着回数
1枠
149
10.5%
10.9%
11.2%
10- 10- 11-118/149
2枠
154
10.8%
16.3%
12.3%
15- 10- 9-120/154
3枠
158
11.1%
16.3%
13.4%
15- 8- 14-121/158
4枠
167
11.7%
9.8%
9.1%
9- 10- 6-142/167
5枠
174
12.2%
9.8%
13.0%
9- 14- 13-138/174
6枠
175
12.3%
9.8%
10.1%
9- 12- 7-147/175
7枠
217
15.3%
17.4%
17.0%
16- 15- 16-170/217
8枠
228
16.0%
9.8%
13.8%
9- 13- 16-190/228

■表6 2008年東京2回、1日目、2日目の芝のレースの枠別着回数(シェア)

枠番
総数
データ数
1着数
3内数
着回数
1枠
17
10.2%
0.0%
6.1%
0- 1- 1-15/17
2枠
18
10.8%
0.0%
15.2%
0- 3- 2-13/18
3枠
18
10.8%
9.1%
15.2%
1- 2- 2-13/18
4枠
20
12.0%
9.1%
9.1%
1- 1- 1-17/20
5枠
21
12.6%
27.3%
9.1%
3- 0- 0-18/21
6枠
21
12.6%
0.0%
12.1%
0- 2- 2-17/21
7枠
26
15.6%
45.5%
24.2%
5- 2- 1-18/26
8枠
26
15.6%
9.1%
9.1%
1- 0- 2-23/26

枠順別の成績を見てみても、それなりに違いが見られたのでこちらについても紹介しておこうと思う。
表5からは1〜3枠の内枠がやや優勢で、全体的に見ると内枠も外枠も同等の成績を収めていることがわかる。それに対して、表6からは、5枠と7枠に偏っており、内目か外目かで言うと外目が優勢ということになるかと思う。勝ち馬に関してみると、5枠と7枠で11レース中8レース、5枠から外で言うと11レース中9レースをそれぞれ占めているので、今年も開幕週は外目の枠に注目して見ていきたいところである。

■表7 2008年東京2回、3回の芝のレースの騎手別着回数(上位20傑)

順位
騎手
着回数
勝率
連対率
複勝率
1
内田博幸
15-13- 5-43/76
19.7%
36.8%
43.4%
2
後藤浩輝
7- 5- 4-42/58
12.1%
20.7%
27.6%
3
横山典弘
7- 4- 5-30/46
15.2%
23.9%
34.8%
4
武豊
6- 4- 7-21/38
15.8%
26.3%
44.7%
5
松岡正海
5- 4- 4-37/50
10.0%
18.0%
26.0%
6
藤田伸二
5- 3- 8-20/36
13.9%
22.2%
44.4%
7
田中勝春
4- 8- 6-40/58
6.9%
20.7%
31.0%
8
藤岡佑介
4- 2- 1-16/23
17.4%
26.1%
30.4%
9
岩田康誠
4- 0- 2-20/26
15.4%
15.4%
23.1%
10
安藤勝己
3- 5- 1-20/29
10.3%
27.6%
31.0%
11
蛯名正義
3- 4- 5-44/56
5.4%
12.5%
21.4%
12
柴田善臣
3- 3- 6-39/51
5.9%
11.8%
23.5%
13
池添謙一
3- 0- 2-12/17
17.6%
17.6%
29.4%
14
北村宏司
2- 5- 2-15/24
8.3%
29.2%
37.5%
15
武士沢友
2- 1- 2-29/34
5.9%
8.8%
14.7%
16
田中博康
2- 1- 0-35/38
5.3%
7.9%
7.9%
17
津村明秀
2- 0- 2-21/25
8.0%
8.0%
16.0%
18
四位洋文
2- 0- 0-17/19
10.5%
10.5%
10.5%
19
川田将雅
2- 0- 0-13/15
13.3%
13.3%
13.3%
20
浜中俊
2- 0- 0- 6/ 8
25.0%
25.0%
25.0%

2008/4/27 東京11R フローラS(Jpn2) 1着 8番 レッドアゲート 内田博幸騎手 騎乗

ここからは騎手について見ていこうと思う。表7は2008年東京2回、3回の芝のレースにおける騎手別の成績一覧を上位20人分まとめてみた表である。

後藤浩輝、横山典弘、武豊の各騎手あたりも十分に好成績を残しているが、ここでは何といっても内田博幸騎手の成績が量、質ともに突出している。内田騎手の2008年の成績は勝率13.9%、連対率25.1%、複勝率36.6%であることを考えると、この時期の成績がいかに良いかということがわかるかと思う。開幕週であるかそうでないかにかかわらず中心として考えたい騎手である。

■表8 2008年東京2回、3回の芝のレースにおける内田博幸騎手の距離別着回数

距離
着回数
勝率
連対率
複勝率
単回値
複回値
1400m
2- 4- 1-10/17
11.8%
35.3%
41.2%
91
100
1600m
6- 0- 1-11/18
33.3%
33.3%
38.9%
261
113
1800m
1- 4- 0-11/16
6.3%
31.3%
31.3%
14
58
2000m
4- 1- 3- 4/12
33.3%
41.7%
66.7%
185
146
2300m
1- 1- 0- 0/ 2
50.0%
100.0%
100.0%
90
125
2400m
1- 2- 0- 6/ 9
11.1%
33.3%
33.3%
76
88
2500m
0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0
135
1400m〜1600m
8- 4- 2-21/35
22.9%
34.3%
40.0%
178
107
1700m〜2000m
5- 5- 3-15/28
17.9%
35.7%
46.4%
87
96
2100m〜2400m
2- 3- 0- 6/11
18.2%
45.5%
45.5%
79
95
2500m〜
0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0
135

上記を受けて、表8では2008年東京2回、3回の芝のレースにおける内田博幸騎手の距離別成績をまとめてみた。1着という意味では短めの距離で稼いでいる感じがするが、2着、3着まで広げて考えると距離が長い方が好成績となっていることが連対率、複勝率などを見てもわかるかと思う。

■表9 2008年東京2回、3回の芝のレースにおける内田博幸騎手の脚質別着回数

脚質上り
着回数
勝率
連対率
複勝率
単回値
複回値
逃げ
1- 1- 1- 4/ 7
14.3%
28.6%
42.9%
40
117
先行
9-10- 3-13/35
25.7%
54.3%
62.9%
186
154
中団
4- 2- 1-14/21
19.0%
28.6%
33.3%
116
66
後方
0- 0- 0-12/12
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
マクリ
1- 0- 0- 0/ 1
100.0%
100.0%
100.0%
320
140
3F 1位
5- 3- 0- 1/ 9
55.6%
88.9%
88.9%
203
186
3F 2位
2- 3- 0- 1/ 6
33.3%
83.3%
83.3%
310
190
3F 3位
3- 2- 1- 1/ 7
42.9%
71.4%
85.7%
242
144
3F〜5位
3- 3- 1- 8/15
20.0%
40.0%
46.7%
178
122
3F6位〜
2- 2- 3-32/39
5.1%
10.3%
17.9%
38
53

表9は脚質別の成績である。こちらに関しては連対率54.3%、複勝率62.9%と先行した時の強さが際立っている感じである。中団からの差しも決まっているが、率で見ると逃げたときも差した時とほぼ同等の成績を残しているようだ。

■表10 2008年東京2回、3回の芝のレースにおける内田博幸騎手の人気別着回数

人気
着回数
勝率
連対率
複勝率
単回値
複回値
1番人気
8- 4- 0- 3/15
53.3%
80.0%
80.0%
143
112
2番人気
1- 3- 1- 6/11
9.1%
36.4%
45.5%
62
73
3番人気
2- 1- 2- 4/ 9
22.2%
33.3%
55.6%
182
91
4番人気
1- 0- 0- 5/ 6
16.7%
16.7%
16.7%
116
35
5番人気
1- 1- 0- 0/ 2
50.0%
100.0%
100.0%
555
285
6〜人気
2- 4- 2-25/33
6.1%
18.2%
24.2%
99
111

最後に表10に人気別の成績をまとめてみた。
際立っているのが1番人気騎乗時の勝率53.3%、連対率80%という数字。15回騎乗して12回連対というのは驚異的である。東京競馬場で人気を背負っている内田博幸騎手には逆らうな、ということだと思う。

【まとめ】

今回はレースの分析を行ったわけではないので、結論の代わりにまとめを行っておこうと思う。

・春の東京開幕週は先行馬を狙ったほうが良い。枠は外目がやや有利か。
・春の東京全体で見ると、差し馬が強い。枠はイーブン(2週目以降で見ると内目がやや有利か。)
・春の東京全体で見ると、騎手は内田博幸騎手が強い。1番人気騎乗時、先行馬騎乗時はあまり逆らわない方が良さそうである。

ライタープロフィール

ヒノデクロス(ひのでくろす)

1976年6月、静岡県生まれ。大学卒業後、都内のシステム開発会社勤務。競馬歴は15年ほど、好きな馬はヒロデクロスとダンスインザダーク。「同じようなレースではおおよそ同じような結果になる」とのことで重賞を中心に過去データの観点から予想を行っている。趣味はサッカー、フットサル。日本代表と清水エスパルスおよび柴犬をこよなく愛す。

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