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第278回 圧倒的1番人気馬がいる桜花賞の傾向とは?

2009/4/9(木)

いよいよ今週、阪神競馬場で牝馬クラシックの第一弾・桜花賞が行われる。昨年の阪神JFを圧倒的な強さで制したブエナビスタが、今年は間違いなく人気の中心。同馬は今年初戦のチューリップ賞も難なく勝利を収め、本番でも圧倒的な1番人気に支持されることが予想される。

そこで今回は今年の桜花賞のように、当日圧倒的1番人気に支持された馬がいた際の桜花賞にスポットを当ててみたい。過去20年の本競走を調べてその傾向を探り、果たしてその1番人気馬は本番で堅いと言えるのだろうか? それを含め好走馬を占っていきたい。データ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 桜花賞1番人気馬のオッズ別成績(過去20年)

オッズ
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1.0〜1.4 1-1-0-0
50.0%
100.0%
100.0%
65%
105%
1.5〜1.9 0-0-0-2
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
2.0〜2.9 6-1-1-1
66.7%
77.8%
88.9%
157%
121%
3.0〜3.9 0-1-1-3
0.0%
20.0%
40.0%
0%
70%
4.0〜4.9 0-0-1-1
0.0%
0.0%
50.0%
0%
135%

上の表1は過去20年の桜花賞で1番人気に支持された馬のオッズ別成績。単勝1.0倍から1.4倍という圧倒的1番人気に支持されたのは、過去20年で2度ある。その内訳は07年のウオッカと01年のテイエムオーシャン。割と最近の出来事だが、いずれも前年の阪神JFを制した2歳女王であり、トライアルはチューリップ賞を使い見事に優勝。前年から世代屈指の強さを示しており、前哨戦も危なげなくという臨戦過程で、本番でこれほど人気を集めることもうなずける。今年のブエナビスタもこの点で同様の成績を残しており、当日はこれに近いオッズになる可能性が高そうだ。ウオッカはご存じの通り本番でダイワスカーレットに敗れて2着に終わったが、テイエムオーシャンは期待に応えて優勝している。

次に単勝1.5倍から1.9倍の馬だが、こちらも過去20年で2頭いる。内訳は00年のサイコーキララと95年のライデンリーダー。こちらは対象的に本番でともに4着に敗れている。ここまでのデータを見ると、2倍を切るオッズの馬でも信頼が置けないということになってしまうが、サイコーキララとライデンリーダーは前哨戦に報知杯4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー)を選んでいた。この点が前述のウオッカとテイエムオーシャンとは大きく違っていたことは注意しなければなるまい。

ちなみに単勝2.0倍から2.9倍に支持された1番人気馬を見ていこう。過去20年の成績は【6.1.1.1】で勝率66.7%、連対率77.8%と非常に優秀だ。唯一、馬券圏内を外したのは91年のイソノルーブル(5着)。ただし、同馬の場合は本番直前に落鉄するアクシデントがあり、そのまま走ってしまった経緯がある。したがって、これを例外とみなせば、複勝率は100%。圧倒的人気でなくても、2倍台の支持を集める桜花賞の1番人気は非常に信頼できると言えるのではないだろうか。一方、3倍以上のオッズを集め、いわゆる混戦と言われるときは、実際に波乱傾向。昨年は単勝3.8倍の1番人気馬トールポピーが8着に沈み、大荒れとなったが、今となってはそうなるのも仕方がないと納得できてしまう。

■表2 単勝1.4倍以下の馬がいた年の桜花賞成績(1)

着順
人気
馬名
前走成績
JF
全芝成績
1
3
ダイワスカーレット チューリップ賞2着
-
2-2-0-0
2
1
ウオッカ チューリップ賞1着
1
4-1-0-0
3
7
カタマチボタン クイーンC2着
-
2-2-1-0
4
9
ローブデコルテ チューリップ賞5着
4
2-2-0-2
5
6
イクスキューズ クイーンC1着
5
3-1-2-1
6
19
レインダンス チューリップ賞3着
-
1-2-1-1
7
2
アストンマーチャン フィリーズR1着
2
4-2-0-0
8
11
ハギノルチェーレ フィリーズR3着
9
2-0-3-4
9
12
カノヤザクラ ファルコンS2着
-
2-1-0-2
10
14
アマノチェリーラン フィリーズR2着
-
1-2-1-3
11
15
フローラルカーヴ アネモネS2着
-
1-1-2-0
12
17
クーヴェルチュール フィリーズR5着
-
3-0-0-4
13
4
ショウナンタレント フラワーC1着
-
3-2-0-1
14
8
ピンクカメオ 菜の花賞1着
8
3-1-0-1
15
5
エミーズスマイル アネモネS1着
-
2-0-1-0
16
18
アポロティアラ クイーンC15着
-
2-1-0-3
17
16
ベリーベリーナイス エーデルワイス賞6着
-
2-0-0-0
18
13
ニシノチャーミー 函館2歳S1着
-
2-0-0-0

話は戻り、前述の単勝1.0倍から1.4倍に支持された1番人気馬がいた年の桜花賞に焦点を絞って考えてみたい。上の表2は07年桜花賞の全馬の着順を示した。ウオッカを負かして優勝したのはダイワスカーレット。同馬は前走チューリップ賞で2着に敗れていたが、そこでのウオッカとの差はわずかに0.2秒差。その前には牡馬相手のシンザン記念で2着に好走していたし、同馬のその後の成績を考えれば、この勝利はフロックでも何でもない。ただ単にこの2頭の力が抜けていたと言える。3着のカタマチボタンも前走クイーンCで2着に敗れていたが、ここまでの通算芝成績は【2.2.1.0】と、複勝率100%で大崩れをしたことがなかった。そして、お互いに前年の阪神JFは不出走。つまり、G1の舞台でウオッカとの対戦がなく、まだ勝負付けが済んでいなかったとも言える。

■表3 単勝1.4倍以下の馬がいた年の桜花賞成績(2)

着順
人気
馬名
前走成績
JF
全芝成績
1
1
テイエムオーシャン チューリップ賞1着
1
4-0-1-0
2
4
ムーンライトタンゴ 500万1着
-
1-0-0-0
3
2
ダイワルージュ アネモネS1着
2
3-1-0-0
4
3
ハッピーパス フィリーズR2着
1-3-1-0
5
13
マイネカプリース クイーンC14着
2-0-1-5
6
17
オイスターチケット フィリーズR14着
11
2-0-1-6
7
6
サクセスストレイン クイーンC1着
-
3-1-0-2
8
14
テンザンデザート フィリーズR3着
-
3-1-2-2
9
7
リワードアンセル アネモネS2着
3
1-2-1-0
10
11
リキセレナード フィリーズR4着
16
2-0-1-4
11
12
ネームヴァリュー アネモネS4着
10
2-0-0-3
12
10
タケイチイチホース れんげ賞1着
-
2-0-2-3
13
8
ポイントフラッグ チューリップ賞2着
-
1-4-1-0
14
5
フローラルグリーン エルフィンS1着
-
2-0-0-0
15
15
タシロスプリング フィリーズR13着
15
2-0-1-2
16
18
ツァリーヌ フラワーC11着
-
0-0-0-4
17
9
フィールドサンデー フィリーズR6着
-
2-0-1-2
18
16
ビッグエリザベス チューリップ賞3着
-
1-1-2-2
※JFは当時、阪神3歳牝馬S

引き続きテイエムオーシャンが優勝を果たした01年の桜花賞を振り返ってみよう(表3参照)。2着に入ったのはムーンライトタンゴ。前走500万クラスの平場戦を勝ったばかりだったが、4番人気に支持されての好走。芝でのキャリアは、その前走の1勝のみで、こちらも阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)は不出走だった。3着のダイワルージュは、阪神JFでテイエムオーシャンに敗れていたが、一応2着には好走。そしてOPのアネモネSなどを含み、芝の全成績は【3.1.0.0】と非常に安定した成績。1本被りの馬がいた年の桜花賞は、相手となるその他の好走馬もそれなりの実績馬が入っており、結果的には堅く収まっている。

■表4 昨年の桜花賞上位馬

着順
人気
馬名
前走成績
JF
全芝成績
16
1
12
レジネッタ フィリーズR3着
6
2-0-2-2
1
2
15
エフティマイア クイーンC6着
17
3-0-0-5
1
3
5
ソーマジック アネモネS1着
-
2-0-0-0
1

一方、昨年(表4参照)のような大波乱となってしまうと。上記のような傾向は全く通用しない。勝ったレジネッタ、2着のエフティマイアは阪神JFで大きく負けていながらの巻き返しだし、全芝成績も着外が何度かあった。3着のソーマジックだけは、上昇曲線を描いた中での出走で、07年や01年の好走馬のタイプに近いだろうか。そんな中、昨年の桜花賞上位3頭で共通して言えることが、1600mで勝ち鞍があったこと。距離実績では、07年の上位馬ともそん色がなかった。この点が重要と言えるかはわからないが、阪神競馬場の改装後に行われた2つの桜花賞という意味で注目してみたい。

■表5 改装後桜花賞の枠順別成績

着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1枠
0-0-0-4
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
2枠
0-0-1-3
0.0%
0.0%
25.0%
0%
127%
3枠
0-0-0-4
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
4枠
0-0-0-3
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
5枠
0-0-0-4
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
6枠
0-0-0-4
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
7枠
1-1-1-3
16.7%
33.3%
50.0%
723%
276%
8枠
1-1-0-4
16.7%
33.3%
33.3%
98%
573%

さらに、改装後の桜花賞のデータとして注目したいのが、枠順別成績(表5挿入)。過去2年の好走馬が7枠と8枠に集中していることがおわかりだろう。前週からBコースに替わったことで、明らかな外差し馬場の傾向。差し馬・追い込み馬の好走が目立っているだけに、今年もこの傾向を引き継ぐ可能性は十分ありそうだ。

【結論】

それでは今年の桜花賞を占っていきたい。出走予定馬は以下の表6の通り。

■表6 今年の桜花賞出走予定馬

馬名
前走成績
JF
全芝成績
16
アイアムカミノマゴ フィリーズR2着
-
0-1-0-3
0
アンショプレニスト アネモネS2着
-
1-2-1-4
0
イナズマアマリリス チューリップ賞8着
5
2-1-0-3
0
カツヨトワイニング ファルコンS2着
7
2-2-1-4
0
コウエイハート フィリーズR12着
18
3-1-0-4
0
サクラミモザ チューリップ賞2着
-
0-1-0-0
0
ショウナンカッサイ フィリーズR7着
4
2-0-0-2
0
ジェルミナル チューリップ賞5着
6
3-0-1-2
1
ダノンベルベール クイーンC2着
2
2-3-0-0
1
ツーデイズノーチス アネモネS1着
-
2-1-0-1
1
デグラーティア ファルコンS13着
14
3-0-0-2
0
ブエナビスタ チューリップ賞
1
3-0-1-0
3
ルージュバンブー チューリップ賞3着
-
1-0-2-0
1
ルシュクル ファルコンS3着
11
2-0-1-3
0
レッドディザイア エルフィンS1着
-
2-0-0-0
1
レディルージュ フィリーズR3着
10
1-0-2-2
1
ワンカラット フィリーズR12着
12
2-1-0-3
0
ヴィーヴァヴォドカ フラワーC1着
-
2-0-1-1
1
パドブレ フラワーC13着
16
2-0-0-4
0
※フルゲート18頭。ショウナンカッサイ、パドブレ、ルシュクルは抽選対象で3頭の内2頭が出走可能(4/8午前現在)。

当日のオッズは蓋を開けてみないとわからないが、過去の成績や今年の相手関係から、ブエナビスタは07年のウオッカや01年のテイエムオーシャンと同じぐらいの支持を集めることが予想される。アクシデントさえなければ同馬の連対は堅いと割り切って、今回は相手探しに徹してみたい。

2009/3/7 阪神11R チューリップ賞(Jpn3) 1着 5番 ブエナビスタ 2009/2/7 京都9R エルフィンステークス 1着 2番 レッドディザイア

その相手も07年と01年の傾向と同様と、思い切って決め打ちすると、次のようなポイントが挙げられる。前走連対、阪神JFに出走している場合は2着馬のみ可、全芝成績で4着以下なし、芝1600mで勝ち鞍あり。この条件を完全に満たしているのはダノンベルベールレッドディザイアの2頭。人気サイドになるが、この2頭を相手本線に推奨する。

次点でマイル戦未勝利だが、前走チューリップ賞(2着)が初芝だったサクラミモザ、デビュー戦以外は連対中で前走アネモネSを勝ったツーデイズノーチスを指名。あとは、最終的に枠順をチェックして取捨の判断をしてみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

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