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第268回 人気馬・実績馬に注目のチューリップ賞

2009/3/5(木)

春のG1シーズンも目前。今週の中山競馬場ではオーシャンSと弥生賞、阪神競馬場ではチューリップ賞が行われる。牡牝のクラシック、そして高松宮記念へ向け、いずれも見逃せない一戦だ。

このうち、オーシャンSは創設から歴史が浅く、弥生賞は本コーナーで06、08年の過去2回にわたり分析を行っている。そこで今回は、土曜・阪神のチューリップ賞を分析してみたい。一昨年から外回りコースに変更、そして本年は同じ3歳牝馬限定のフェアリーSが1月に移動と「過去の傾向」を探るには少々難しい部分もある一戦だが、外回りになったここ2年については各データ補足を入れつつ見てみよう。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用している。

■表1 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1
10
3
4
0
3
30.0%
70.0%
70.0%
2
10
2
2
3
3
20.0%
40.0%
70.0%
3
10
1
2
1
6
10.0%
30.0%
40.0%
4
10
1
0
0
9
10.0%
10.0%
10.0%
5
10
2
0
2
6
20.0%
20.0%
40.0%
6
10
0
1
0
9
0.0%
10.0%
10.0%
7
10
0
1
0
9
0.0%
10.0%
10.0%
8
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
9
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
10
10
0
0
1
9
0.0%
0.0%
10.0%
11
10
1
0
2
7
10.0%
10.0%
30.0%
12
10
0
0
0
10
0.0%
0.0%
0.0%
13
10
0
0
1
9
0.0%
0.0%
10.0%
14
9
0
0
0
9
0.0%
0.0%
0.0%
15
7
0
0
0
7
0.0%
0.0%
0.0%
16
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%

まずは人気別成績。牝馬限定戦ながら上位人気馬が安定した成績を残しており、1番人気は計7連対。3番人気までで【6.8.4.12】連対率46.7%と、連対馬の約3分の2を占める。優勝馬は10頭中9頭が5番人気以内、2着馬も10頭すべてが7番人気以内だ。ただし、3着には2桁人気馬が4頭食い込んでおり、穴馬を買うなら「3連」系の馬券に注目したい。なお、ここ2年は1→2→5人気、5→1→2人気の順で収まり、今のところ上位人気優勢の傾向に変化はない。

■表2 前走クラス別成績

前走クラス
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
新馬
13
0
1
0
12
0.0%
7.7%
7.7%
未勝利
27
1
0
2
24
3.7%
3.7%
11.1%
500万
36
1
0
0
35
2.8%
2.8%
2.8%
オープン特
43
5
5
5
28
11.6%
23.3%
34.9%
JRA重賞
23
2
4
3
14
8.7%
26.1%
39.1%
地方競馬
9
1
0
0
8
11.1%
11.1%
11.1%

前走クラス別では、桜花賞も近いためかオープン(重賞含む)出走馬が好成績。新馬・未勝利を勝ち上がったばかりの馬、あるいは500万条件出走馬は苦戦傾向にある。ただ、一昨年は前走未勝利勝ちのレインダンスが3着に食い込み、昨年は500万13着のエアパスカルが優勝。オープン以外から馬券圏内に入った5頭中2頭はここ2年と多少確率は上がっており、完全に無視してしまうのは危険だ。

■表3 前走レース別成績(好走実績のあるレースを抽出)

前走レース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
エルフィンS
25
2
4
4
15
8.0%
24.0%
40.0%
阪神JF(旧阪神3歳牝馬S)
11
2
3
2
4
18.2%
45.5%
63.6%
紅梅S
12
2
1
1
8
16.7%
25.0%
33.3%
未勝利
27
1
0
2
24
3.7%
3.7%
11.1%
こぶし賞
3
1
0
0
2
33.3%
33.3%
33.3%
全日本2歳優駿
1
1
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
菜の花賞(1200m)
1
1
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
シンザン記念
1
0
1
0
0
0.0%
100.0%
100.0%
新馬
13
0
1
0
12
0.0%
7.7%
7.7%
クイーンC
6
0
0
1
5
0.0%
0.0%
16.7%

2008/12/14 阪神11R 阪神ジュベナイルF(Jpn1) 1着 13番 ブエナビスタ

前走レースでは、好走数が多いのはエルフィンS組で6連対。ただ、5連対で12月の阪神JF(旧阪神3歳牝馬S)がこれに続き、勝率や連対率では大きく上回っている。また前々走以前も含め、阪神JFに出走していた馬はトータル【6.5.5.17】で連対率33.3%、複勝率48.5%。単勝回収率110%、複勝回収率125%とともに100%を超えてきており、前年の阪神JF出走馬には注目が欠かせない。なお、阪神JF出走からこのレースへ直行した好走馬7頭は、阪神JF以外で4着以下がなかったことで共通している。

■表4 前走新馬〜500万出走の好走馬

馬名
前走
オープン実績
レース
00 レディミューズ
2
2
新馬(2戦目)
1
1
不出走
05 ダンツクインビー
10
3
未勝利
3
1
不出走
06 アドマイヤキッス
2
1
未勝利
1
1
不出走
07 レインダンス
5
3
未勝利
1
1
不出走
08 エアパスカル
5
1
こぶし賞
3
13
紅梅S2着

前走オープン以外から好走した5頭中4頭は5番人気以内。特に「連対馬」に注目すると、3頭中2頭が2番人気、そして昨年のエアパスカルはオープン特別(紅梅S)2着の実績馬と、既に実績があるか、ここで上位人気に推されるくらいでなければ苦しい。表2の通りこの組は好走確率が低くあまりオススメはできないが、もしオープン組に有力候補が少なければ、まず「2番人気以内かオープン連対」馬、そして「5番人気以内」の順で拾ってゆきたい。

■表5 前走着順別成績

前走着順
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
1着
72
6
4
5
57
8.3%
13.9%
20.8%
2着
9
0
2
0
7
0.0%
22.2%
22.2%
3着
9
0
1
0
8
0.0%
11.1%
11.1%
4着
12
0
2
1
9
0.0%
16.7%
25.0%
5着
5
0
0
0
5
0.0%
0.0%
0.0%
6〜9着
35
2
1
3
29
5.7%
8.6%
17.1%
10着以下
9
2
0
1
6
22.2%
22.2%
33.3%

前走の着順を見ると、まず注目は前走1着馬で、連対馬の半数を占める10連対。ただ、前走2〜5着からは優勝馬が1頭もいないのに対し、6着以下からは4頭が巻き返して優勝。出走数が少ない中、前走2桁着順でも2頭が優勝を果たしている。

■表6 前走6着以下からの好走馬

馬名
前走
全成績
オープン実績
レース
99 スタートマーチ
5
3
クイーンC
6
9
【1.1.1.6】 札幌3歳S2着
00 ジョーディシラオキ
11
1
エルフィンS
8
12
【3.2.1.6】 (すずらん賞4着)
アカズキンチャン
13
3
エルフィンS
12
10
【2.2.0.5】 (紅梅S9着)
01 ビッグエリザベス
11
3
エルフィンS
9
9
【1.2.2.3】 (エルフィンS9着)
02 ヘルスウォール
5
1
全日本2歳優駿
3
9
【2.0.1.4】 ダリア賞1着
03 オースミハルカ
4
1
阪神JF
3
7
【2.0.2.1】 (クローバー賞3着)
04 アズマサンダース
3
2
阪神JF
5
6
【1.1.0.1】 札幌2歳S2着
06 ウインシンシア
11
3
紅梅S
6
7
【1.0.0.1】 (紅梅S7着)
08 エアパスカル
5
1
こぶし賞(500万)
3
13
【1.3.0.1】 紅梅S2着
※ジョーディシラオキの全成績は地方所属時を含む
※エアパスカルの前走は降雪のためダート変更

前走6着以下からここで3着以内に食い込んだ馬を見ると、2勝以上、またはオープン連対馬実績馬が9頭中7頭。これをクリアしていない2頭は3着にとどまっている。また、8頭は前走オープンに出走。500万条件大敗だった昨年のエアパスカルは、前走が雪のためダート変更となっており、基本的には巻き返しがあるならオープン・重賞組と考えたい。

■表7 阪神外回り1600mのチューリップ賞好走馬

馬名
阪神・京都外回り実績
07 ウオッカ
1
1
阪神JF1着(阪神芝・外1600m)
ダイワスカーレット
2
2
シンザン記念2着(京都芝・外1600m)
レインダンス
5
3
未勝利戦2着(阪神芝・外1600m)
08 エアパスカル
5
1
新馬戦2着(阪神芝・外1600m)
トールポピー
1
2
阪神JF1着(阪神芝・外1600m)
オディール
2
3
ファンタジーS1着(京都芝・外1400m)

最後に、外回りコースとなったここ2年の好走馬について。3着以内馬6頭は、同じ阪神外回り、または右回りでコース形態の似た京都外回りで連対実績を持っていたことが共通点だ。このうち4頭は重賞で連対(背景黄色)。残る2頭は新馬、未勝利だが、チューリップ賞と同じ阪神・外1600mでの連対馬だった(背景緑)。

なお、一昨年2着のダイワスカーレット、昨年優勝のエアパスカルは3コーナーを先頭で通過。直線の長い外回りコースでも前へ行った馬が好走を見せている。まだ脚質が完全には定まっていない時期、かつ過去2年の結果だけで「買い」と言うのも難しいが、少なくとも「外回りだから差し馬中心」という発想は避けたい。

【結論】

上位人気馬が好成績を残すチューリップ賞。前走新馬・未勝利や500万条件出走馬は苦戦傾向にあり、オープン特別・重賞出走馬が中心だ。特に、前年の阪神JF出走馬には要注意。オープン特別や重賞出走馬は6着以下からの巻き返しもある。加えて、ここ2年の傾向から阪神・京都の「外回り」実績にも注目したい。

では、今年の登録馬を見てみたい。まず表2から前走オープン出走馬が注目され、登録があるのはイナズマアマリリス、ジェルミナル、ブエナビスタ、ミクロコスモス、メイショウカガリビ。本稿執筆段階(水曜)ではミクロコスモス、メイショウカガリビは回避予定とのことで、該当馬はイナズマアマリリスジェルミナルブエナビスタの3頭のみである。いずれも好成績の阪神JF出走馬だ(表3本文)。

中では、その阪神JFを制し、表7の外回り実績をあっさりクリアしているブエナビスタ。1番人気が予想されるが、その1番人気は過去10年で7連対(表1)。前走1着も好材料(表5)だ。表3の本文で記した、直行馬なら阪神JF以外は3着以内という点にも問題はない。

2008/11/9 京都11R KBS京都賞ファンタジーS(Jpn3) 1着 3番 イナズマアマリリス

これに続く候補がイナズマアマリリスとジェルミナル。イナズマアマリリスは前走・フェアリーSでは8着に敗退しているが、表5や表6の通り、オープン特別や重賞での6着以下からなら巻き返しのあるレース。ファンタジーS優勝で表6をクリアすると同時に、京都外回りでの重賞制覇(表7)も果たしており、ここで変わり身があっても不思議はない。

ジェルミナルは前走でフェアリーSを制覇。好走例の多い前走オープン特別・重賞(表2)、かつ1着(表5)というのは、ブエナビスタとこの馬のみ。京都・阪神外回りでの重賞実績がなく(阪神JFは6着)、500万条件以下の1800m戦を2勝という分だけイナズマアマリリスを上位とみたが、この馬もほぼ互角の評価だ。

その他の組では、今年の登録馬にオープン実績を持つ馬は不在。表4からまず2番人気以内という点がチェックポイントとなる。可能性があるとすればブロードストリートで、表7の外回り実績もデビュー戦が同じ阪神芝・外1600m優勝でクリアする。3番人気以下でも、表4の2段階目「5番人気以内」はクリアできそうだ。ほかにその「5番人気以内」がありそうなのはカウアイレーン、マイティースルーあたり。ただ、ともに阪神・京都の外回りには出走経験がなく、ブロードストリートには一歩譲る。

以上から、まずはブエナビスタ、そしてイナズマアマリリスジェルミナルが有力候補。そして当日のオッズや、皆さんが選んだ馬券種別次第でもう少し手を広げるならブロードストリート。ここ2年の結果から、逃げそうな馬に見当がつけばもう1頭加える手もある。ただ、ブエナビスタは断然人気に推されることが予想され、絞るなら前走重賞組の3頭までだろうか。人気馬中心の推奨となってしまったが、その人気どころが安定しているレースだけに(表1)、好配当を狙うより買い目を絞る方向で検討したい一戦だ。なお、冒頭でも触れた通り、チューリップ賞は日曜ではなく土曜の阪神開催なのでご注意を。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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