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第259回 馬券好きなら軽視禁物! 未勝利戦を分析する

2009/2/2(月)

「目の前にあるレースは全部買う!」というファンが、開催日最初に挑むレースといえば未勝利戦。昨年夏に2歳新馬戦がスタートしてから半年以上が経過し、今の時期は未勝利戦が1日に3〜4レース、4レースなら全体の3分の1にもなる。しかも「前半」に集中しているだけに、ここで失敗して気分も収支もヘコんだ状態で特別レースへ、という流れは避けたいもの。「全レース派」にとっては馬券収支のカギを握る、大変重要な条件だ。
しかし、その注目度は特別や重賞競走とは比べものにならないほど低いもの。「データ分析」でも、あまり未勝利戦を取り上げたものは見かけない。そこで今回は、そんな未勝利戦についていくつかデータを調べてみた。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用し、04〜08年の5年間を対象とした。なお、今週の重賞競走については、3レースからいずれかをピックアップして、木曜掲載分で分析を行う予定である。

■表1 平地競走における人気、条件別連対率(04〜08年)

人気
2、3歳
3(4)歳以上
新馬
未勝利
未・1〜3月
500万
1000万〜
500万
1000万
1600万
OP・重賞
54.9%
56.9%
58.2%
51.4%
56.5%
49.9%
46.9%
45.0%
43.5%
39.7%
39.0%
37.7%
38.9%
33.5%
35.4%
36.9%
35.4%
33.0%
30.9%
29.3%
30.7%
28.1%
29.3%
28.3%
28.1%
26.3%
27.7%
21.9%
20.2%
20.9%
20.1%
15.3%
20.5%
20.0%
22.1%
21.2%
13.3%
15.9%
14.6%
17.9%
18.6%
16.5%
18.0%
17.2%
17.2%
6〜10
7.1%
6.7%
6.5%
7.8%
7.7%
8.1%
8.4%
8.8%
9.3%
11〜
1.8%
1.3%
1.3%
1.7%
3.1%
2.1%
2.3%
2.6%
2.6%

まずは人気別成績から。1番人気馬の連対率では、未勝利戦56.9%に対し、古馬オープン・重賞は43.5%。よく言われることだが、将来のG1馬も未勝利で終わる馬も一緒に走るのが新馬戦や未勝利戦。逆に、いくつかの勝ち星を積み重ねてきた馬同士の戦いとなるのが上級条件で、その出走馬は過去に「相応の能力」を示してきた馬ばかり。ほかに、下級条件にはハンデ戦が存在しないことも多少は影響していそうだが、ともかく未勝利戦は上級条件に比べ人気馬の信頼性が高いと覚えておきたい。未勝利戦の右隣、この時期(1〜3月)の未勝利戦に限定しても同様の傾向が出ている。

■表2 平地競走における単オッズ、条件別連対率(04〜08年)

単オッズ
2、3歳
3(4)歳以上
新馬
未勝利
未・1〜3月
500万
1000万〜
500万
1000万
1600万
OP・重賞
〜1.4
80.5%
82.5%
84.5%
69.8%
86.7%
77.8%
83.6%
63.2%
84.0%
1.5〜1.9
67.0%
68.2%
67.5%
60.9%
66.7%
65.9%
61.0%
63.0%
59.5%
2.0〜2.9
50.9%
53.2%
53.9%
51.5%
55.3%
51.1%
48.9%
48.2%
50.2%
3.0〜3.9
44.3%
42.4%
41.4%
41.7%
35.7%
41.2%
41.3%
39.0%
36.9%
4.0〜4.9
37.5%
35.9%
36.3%
36.7%
32.4%
34.0%
34.0%
35.8%
30.4%
5.0〜6.9
31.1%
29.6%
29.7%
28.6%
29.4%
28.3%
29.3%
26.9%
28.1%
7.0〜9.9
21.8%
22.5%
26.4%
22.0%
18.8%
21.2%
21.7%
22.4%
20.9%
10.0〜14.9
15.9%
17.1%
16.1%
17.3%
17.6%
16.3%
15.9%
14.5%
15.8%
15.0〜19.9
12.3%
12.9%
10.8%
12.3%
14.7%
11.4%
11.9%
12.6%
14.7%
20.0〜29.9
9.3%
8.8%
9.1%
9.6%
10.2%
8.8%
8.2%
9.3%
7.0%
30.0〜49.9
6.6%
5.6%
5.2%
6.5%
5.5%
5.2%
5.4%
4.8%
6.3%
50.0〜99.9
3.2%
3.3%
3.6%
3.2%
4.0%
3.1%
2.9%
6.0%
3.1%
100.0〜
0.7%
1.0%
0.9%
0.7%
1.0%
1.1%
0.9%
1.2%
1.0%

続いて単勝オッズ別。こちらは1.4倍以下の断然人気馬こそ他の条件と比較して「そこそこ」程度になっているものの、それでも連対率80%を超えてきており、十分な好成績といえるもの。1.5〜1.9、2.0〜2.9倍と多くの1番人気馬が該当するエリアでは、やはり上位の成績となっている。

■表3 2月7日第1レース施行コースの脚質成績(04〜08年)

脚質
小倉ダート1000m
京都ダート1800m
東京ダート1400m
全レース
未勝利
全レース
未勝利
全レース
未勝利
勝率
連率
勝率
連率
勝率
連率
勝率
連率
勝率
連率
勝率
連率
逃げ
40.5%
60.7%
40.0%
62.7%
21.8%
33.3%
25.9%
36.1%
19.4%
32.6%
25.5%
40.1%
先行
15.1%
31.8%
16.3%
32.9%
14.7%
29.9%
14.4%
32.7%
12.4%
24.2%
12.4%
25.7%
中団
1.5%
5.6%
1.3%
5.4%
4.2%
9.7%
4.0%
8.8%
4.8%
10.5%
4.6%
10.1%
後方
0.2%
0.5%
0.0%
0.4%
0.8%
2.3%
0.0%
0.7%
1.8%
4.3%
1.0%
2.5%
マクリ
-
-
-
-
16.3%
34.8%
23.8%
42.9%
-
-
-
-

過去に行ったコース分析などでは何度か触れているが、脚質別成績はどんなデータを調べても「下級条件は逃げ・先行有利」という傾向に出やすい。表3は今週土曜の各競馬場第1レースが行われるコースについて調べたもの。小倉ダート1000mは「全レース」のほとんどが未勝利か500万条件のため差はつかなかったが、京都ダート1800mや東京ダート1400mでは「全レース」に比べ「未勝利」は前有利という傾向がはっきり出ている。
未勝利戦の「中団」や「後方」には「脚質」ではなく、能力や仕上がりの問題、あるいは出遅れなどで「その位置になってしまった」という馬が多いもの。「前有利」も当然といえば当然のデータである。

■表4 見習い騎手条件別成績(04〜08年)

減量
2、3歳
3(4)歳以上
新馬
未勝利
500万平場
500万平場
1000万平場
勝率
連率
単回
勝率
連率
単回
勝率
連率
単回
勝率
連率
単回
勝率
連率
単回
なし
8.1%
16.2%
71%
7.5%
14.9%
66%
7.7%
15.3%
86%
7.3%
14.4%
72%
7.4%
14.6%
79%
6.4%
11.9%
55%
6.6%
13.5%
69%
6.9%
14.2%
82%
6.9%
13.7%
60%
5.8%
11.6%
105%
3.5%
9.1%
27%
6.2%
12.8%
73%
3.5%
10.4%
103%
6.5%
13.3%
86%
3.6%
9.5%
37%
3.5%
7.2%
72%
4.0%
8.2%
65%
3.9%
8.8%
71%
4.9%
10.6%
67%
3.4%
7.8%
78%

未勝利戦はすべて平場戦のため、見習い騎手は減量の恩恵を受けられる上、上級条件に比べ騎乗機会も多くなる。そこで減量区分別の成績を調べたのが表4だが、減量なしと▲(3キロ減)との差が最も少ないのは古馬500万条件戦となった。確かに、特にローカルの500万平場では見習い騎手の一発で大波乱、という結果を多々目にする印象だ。ただ、未勝利戦の減量なしと△(2キロ減)の連対率差2.1%は、古馬500万条件に次いで小さいもの。見習い騎手がどうしても気になる方なら、「▲」ではなく「☆」や「△」のジョッキーを他の条件より多少プラスに評価してもいいだろう。

■表5 キャリア別未勝利戦成績(04〜08年)

キャリア
出走
1着
2着
3着
勝率
連対率
3着内率
単回収
1〜3月連率
初戦
4846
152
167
157
3.1%
6.6%
9.8%
54%
6.2%
1戦
17984
1162
1033
1057
6.5%
12.2%
18.1%
58%
11.2%
2戦
14745
977
932
933
6.6%
12.9%
19.3%
65%
12.7%
3戦
11587
792
795
782
6.8%
13.7%
20.4%
66%
14.1%
4戦
8911
650
676
640
7.3%
14.9%
22.1%
57%
15.4%
5戦
6860
510
559
564
7.4%
15.6%
23.8%
69%
18.2%
6〜10戦
14637
1273
1300
1319
8.7%
17.6%
26.6%
83%
17.2%
11戦〜
2627
217
271
277
8.3%
18.6%
29.1%
77%
19.7%

次に、未勝利戦のキャリア別成績を見てみたい。これは筆者としては予想外で、データを調べる前はキャリア2〜3戦あたりまでが良いかと思っていたが、実際はキャリアを積んだ馬の方が高連対率、というデータが出てきた。表の着度数などは未勝利戦全体のものだが、現在の時期に限定した連対率(表5の一番右)でも同様だ。
能力が高く、仕上がりも良い馬は新馬戦で勝ち上がり、たとえ勝てなくても2〜3戦のうちにチャンスをものにする馬が多いはず。しかしその一方で、条件を変えつつ数戦しても全く結果が出なければ、その時点で去ってゆく馬も多いのだろう。勝てない中でも何戦もチャンスを貰える馬は、「なにか」良いものを持っていると思われていることの裏返しであり、それがこの表5にも現れているものと想像される。

■表6 キャリア別未勝利戦成績2(04〜08年)

キャリア
1番人気
2番人気
単勝1.0〜1.4倍
単勝1.5〜1.9倍
単勝20倍以上
勝率
連対率
勝率
連対率
勝率
連対率
勝率
連対率
勝率
連対率
初戦
31.8%
42.4%
19.5%
35.1%
100.0%
100.0%
62.5%
87.5%
0.9%
2.3%
1戦
39.0%
57.9%
19.0%
36.8%
63.4%
78.9%
46.5%
67.4%
0.8%
2.5%
2戦
38.1%
57.3%
18.0%
36.7%
61.9%
78.8%
45.5%
67.9%
1.0%
3.0%
3戦
38.2%
56.3%
19.1%
39.3%
71.8%
91.0%
46.9%
68.8%
1.0%
3.4%
4戦
38.2%
58.6%
21.9%
41.3%
70.6%
92.2%
47.2%
70.8%
0.9%
3.3%
5戦
34.7%
56.9%
17.7%
39.4%
67.4%
82.6%
47.0%
68.4%
1.0%
4.0%
6〜10戦
35.0%
57.2%
19.2%
44.9%
62.5%
85.2%
43.2%
69.9%
1.5%
4.3%
11戦〜
29.5%
49.8%
19.2%
40.1%
40.0%
50.0%
34.0%
56.0%
1.8%
6.1%

同じくキャリア別の成績を、今度は人気やオッズ別に調べたのが表6。中では、1番人気馬は表5と違って、キャリアの浅い馬の方がやや勝率が高い、というのが最初の注目点だ。これが2番人気になると、特に連対率ではキャリア3戦以上の方が良い傾向にある。1番人気馬にかぎり、表5が当てはまらないことには注意したい。

また、単勝1.5倍を切るような断然人気馬は、キャリア1〜2戦よりも3〜4戦の方が好成績という点も見逃せない。レース慣れしていない、弱点が露呈していない、力関係がしっかり把握されていないなど、いくつか要因は考えられるが、ひと言でまとめれば「まだ1〜2戦ではよくわからない」。それでも連対率80%近くなのだから「良く来る」のは確かとはいえ、キャリア3〜4戦あたりの断然人気馬と同等に考えて「今週の馬券資金を稼いでやろう」と、この手の馬で土曜の初っぱなから大勝負すると痛い目に遭う可能性もあるだろう。

一方、人気薄(表の一番右)に目を移すと、こちらは表5同様にキャリアを積んだ馬の方がわずかに成績が良い。馬券を買う側として人気薄で「食いつきやすい」のは、キャリア数戦で「芝ダート替わり」「距離延長/短縮」、あるいは「叩いて良化」といった馬だが、実際は微々たる差とはいえキャリアを積んだ馬の方が穴を出す確率は高いのだ。とはいえ「何戦もした馬が穴になる」と言われても、なんともつかみ所がないもの。そもそも表1の通り未勝利戦は人気馬の信頼性が高い条件だけに、あまり「穴」という発想を持たない方が良いのかもしれない。

■表7 前走人気・着順別、未勝利戦成績(04〜08年)

前走
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収
1番人気
4193
1018
678
539
1958
24.3%
40.4%
53.3%
72%
2番人気
5305
986
787
659
2873
18.6%
33.4%
45.8%
79%
3番人気
5553
816
720
603
3414
14.7%
27.7%
38.5%
80%
4番人気
5855
616
685
619
3935
10.5%
22.2%
32.8%
68%
5番人気
5883
518
482
572
4311
8.8%
17.0%
26.7%
76%
6〜9番人気
23258
1144
1469
1639
19006
4.9%
11.2%
18.3%
71%
10番人気〜
26961
457
718
921
24865
1.7%
4.4%
7.8%
54%
1位(降着/失格)
8
4
1
0
3
50.0%
62.5%
62.5%
195%
2位
6838
1715
1215
910
2998
25.1%
42.8%
56.2%
78%
3位
6807
1053
1070
973
3711
15.5%
31.2%
45.5%
73%
4位
6504
759
740
728
4277
11.7%
23.0%
34.2%
82%
5位
6384
519
554
645
4666
8.1%
16.8%
26.9%
71%
6〜9位
24078
1035
1274
1530
20239
4.3%
9.6%
15.9%
68%
10位〜
26278
461
679
762
24376
1.8%
4.3%
7.2%
56%
※前走着順は入線順位

最後に、前走人気、前走着順別の成績をまとめてみた。「前走人気の高い馬」「前走着順の良い馬」ほど好成績、と極めてシンプルな結果が出ている。

以上、未勝利戦についていくつかデータを拾ってみた。今回は「2、3歳未勝利」という大きな括りでデータを調べているが、距離、コース別や、「新馬戦がなくなった後」、あるいは「前走人気と着順の関係」など、より多くの視点から見ると、また違った興味深いデータが出てくることもあるだろう。こういった細かな分析もTarget frontier JVでは可能なので、興味のある方は是非挑戦して頂きたい。「これぞ」というデータが見つかれば、朝の未勝利戦を的中して「好スタート」を切れる日がきっと増えてくるに違いない。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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