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第253回 2008年全国リーディングを獲得! 池江泰寿厩舎を分析!

2009/1/12(月)

2008年に51勝をマークし、JRA最多勝利調教師賞を受賞した池江泰寿調教師。わずか開業5年目で全国リーディングの座についた新進気鋭の調教師(厩舎)を分析する。

2006/12/10(日)中山11R 朝日杯フューチュリティS(G1) 1着3番 ドリームジャーニー 先日、2008年度の厩舎関係表彰受賞者が決定し、調教師部門の最多勝利調教師賞には、51勝を挙げた栗東の池江泰寿(いけえ・やすとし)調教師(39歳)が選ばれた。同調教師は04年3月に厩舎を開業。06年にはドリームジャーニーで朝日杯FSを制し、最高勝率調教師賞を受賞するなど、早くから活躍が目立っていたが、全国リーディングの常連である美浦の藤沢和雄厩舎、栗東の森秀行厩舎らを抑え、開業わずか5年目での全国リーディングは快挙と言えるだろう。今回は、2008年の池江泰寿厩舎の活躍を振り返るとともに、同厩舎を分析。特徴を調べていくことにする。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。


■表1 池江泰寿厩舎の月別成績(2008年)
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1月
4-6-0-12
18.2%
45.5%
45.5%
50%
70%
2月
1-3-1-15
5.0%
20.0%
25.0%
9%
39%
3月
7-2-5-16
23.3%
30.0%
46.7%
112%
74%
4月
4-3-2-15
16.7%
29.2%
37.5%
52%
110%
5月
5-3-2-17
18.5%
29.6%
37.0%
458%
152%
6月
1-3-1-17
4.5%
18.2%
22.7%
14%
37%
7月
4-0-1-17
18.2%
18.2%
22.7%
95%
60%
8月
4-2-1-16
17.4%
26.1%
30.4%
113%
146%
9月
4-2-1-14
19.0%
28.6%
33.3%
103%
112%
10月
4-1-0-12
23.5%
29.4%
29.4%
121%
67%
11月
3-4-4-18
10.3%
24.1%
37.9%
25%
59%
12月
10-3-2-19
29.4%
38.2%
44.1%
112%
116%

まずは2008年の池江泰寿厩舎の月別成績を見ていくことにしよう(表1参照)。1年を通じて毎月のように勝ち鞍を重ねており、未勝利に終わった月はなかった。大きな波はないとも言えるが、12月に挙げた10勝という数字はひときわ目立っており、年末のラストスパートが物凄かったことがうかがえる。この最終盤での爆発が、初の全国リーディングの原動力となったことは間違いなさそうだ。また、春シーズンや秋シーズンといった、G1が多く組まれ、中央競馬が最も盛り上がる時期に勝ち鞍を挙げているのが特徴。夏のローカルに突入する6月や7月の連対率は18.2%と、他の月に比べると成績が下がっている。


■表2 池江泰寿厩舎の競馬場別成績(2008年)
場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
札幌
0-0-0-1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
函館
1-1-2-17
4.8%
9.5%
19.0%
12%
111%
福島
4-2-3-8
23.5%
35.3%
52.9%
70%
84%
新潟
5-0-0-3
62.5%
62.5%
62.5%
345%
130%
東京
1-3-2-19
4.0%
16.0%
24.0%
44%
95%
中山
3-4-0-19
18.8%
43.8%
43.8%
51%
56%
中京
10-3-3-23
25.6%
33.3%
41.0%
81%
55%
京都
14-11-3-43
19.7%
35.2%
39.4%
205%
87%
阪神
11-5-5-45
16.7%
24.2%
31.8%
108%
108%
小倉
2-3-2-20
7.4%
18.5%
25.9%
37%
90%

次に競馬場別の成績を見ていく(表2参照)。全10場のうち唯一勝ち鞍がないのが札幌。出走回数自体が1回と、他場に比べて格段に少ない。理由は定かではないが、同じ北海道でも函館の出走はそこそこあるだけに妙な傾向だ。その函館も連対率が9.5%と、あまり結果が出てない。栗東所属の厩舎でありながら小倉での勝ち鞍もかなり少ない印象。福島、新潟の方が勝ち鞍は多く、連対率もかなり高め。出走回数は少ないが、新潟の連対率62.5%は驚異的。新潟への遠征は、ほぼ勝負と見ていいのではないだろうか。関東圏の中央開催では、東京への遠征の方が多いものの、勝ち鞍は1にとどまった。中山遠征時の方が好成績で、16頭を使い7頭が連対。連対率は43.8%と高い。地元の中央開催は、阪神より京都の方が好成績。そして、京都・阪神と同じぐらい力を入れているのが中京。昨年は10勝をマークした。


■表3 池江泰寿厩舎の騎手別成績(2008年)
騎手
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
競馬場
中舘英二 7-0-5-8
35.0%
35.0%
60.0%
164%
98%
新潟3、中京・福島各2
武豊 5-7-1-12
20.0%
48.0%
52.0%
37%
86%
京都4、阪神1
川田将雅 5-2-1-10
27.8%
38.9%
44.4%
150%
119%
阪神4、中京1
福永祐一 5-1-1-8
33.3%
40.0%
46.7%
129%
70%
京都・新潟各2、東京1
藤田伸二 4-1-0-8
30.8%
38.5%
38.5%
80%
80%
京都2、函館・中山1
ペリエ 3-2-1-6
25.0%
41.7%
50.0%
76%
70%
中山2、京都1
和田竜二 3-2-1-4
30.0%
50.0%
60.0%
209%
113%
中京2、阪神1
赤木高太郎 3-2-0-15
15.0%
25.0%
25.0%
635%
131%
中京・京都・阪神各1
浜中俊 3-2-0-11
18.8%
31.3%
31.3%
67%
46%
中京2、京都1
秋山真一郎 2-2-4-12
10.0%
20.0%
40.0%
42%
216%
京都・阪神各1

次は騎手別成績を見ていく。上の表3では勝ち鞍数に応じてトップ10の騎手を示した。特定の騎手に集中して騎乗依頼を出しているような傾向は見られず、このトップ10の騎手の中で状況に応じて回しているような印象だ。その中でもトップは中舘英二騎手で7勝をマーク。関東のジョッキーだが、異例とも言える主戦級の扱い。連対率は60%もある。表2で示した福島・新潟の好成績は、同騎手によるところが多く、「ローカルの中舘」と言われる格言通りの成績だ。続くのが武豊騎手、川田将雅騎手、福永祐一騎手の5勝。騎乗依頼の数では武豊騎手がトップで、連対率も48%と高い。しかし、同騎手に依頼する場合は、人気になることが多く、回収率はいまひとつだ。外国人騎手では、O.ペリエ騎手との繋がりが強い。昨年は中山で2勝をマークした。トップ10の中では、最も騎乗依頼数が少ないが、和田竜二騎手の連対率、複勝率の高さが目立つ。


■表4 池江泰寿厩舎の間隔別成績(2008年)
間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
連闘
3-3-1-8
20.0%
40.0%
46.7%
120%
80%
中1週
7-6-4-29
15.2%
28.3%
37.0%
77%
117%
中2週
8-4-3-23
21.1%
31.6%
39.5%
71%
111%
中3週
9-4-2-28
20.9%
30.2%
34.9%
316%
103%
中4〜8週
11-6-5-50
15.3%
23.6%
30.6%
59%
68%
中9〜半年
5-3-2-27
13.5%
21.6%
27.0%
102%
86%
半年以上
4-1-1-12
22.2%
27.8%
33.3%
68%
61%
初出走他
4-5-2-11
18.2%
40.9%
50.0%
49%
70%
明け2戦
4-5-1-40
8.0%
18.0%
20.0%
239%
69%
明け3戦
8-3-2-21
23.5%
32.4%
38.2%
89%
82%
明け4戦
4-3-2-14
17.4%
30.4%
39.1%
92%
121%
明け5戦
1-0-0-10
9.1%
9.1%
9.1%
28%
13%
明け6戦以上
1-1-3-19
4.2%
8.3%
20.8%
23%
84%

次はローテーションに注目し、上の表4では間隔別成績を示した。まず、目につくのが連闘での好成績。昨年は15回あり、連対率が40%、複勝率が46.7%あった。これが象徴しているように厩舎全体の特徴として、一回レース使ってからというような雰囲気はない。その証拠に新馬戦など、初出走時も連対率が40.9%。中9週から半年の短い休み明けでは、連対率が21.6%。半年以上の休み明けでも連対率が27.8%あり、久々での仕上げも苦にしていない。言い方を変えると、休み明けから数戦以内の馬がフレッシュなうちに勝負をかける傾向。休養明け後、2戦目から4戦目までの成績と、明け5戦、6戦目以上の成績を比べると一目瞭然だ。使い詰めの馬の成績は、ハッキリと良くない。


■表5 池江泰寿厩舎の馬体重増減別成績(2008年)
馬体重増減
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
・-20キロ以上 0-0-0-1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
・-19〜-10キロ 5-2-0-11
27.8%
38.9%
38.9%
153%
74%
・-9〜-4キロ 11-7-5-50
15.1%
24.7%
31.5%
55%
69%
・-3〜+3キロ 18-10-9-60
18.6%
28.9%
38.1%
53%
104%
・+4〜+9キロ 10-3-2-31
21.7%
28.3%
32.6%
341%
105%
・+10〜+19キロ 2-5-2-20
6.9%
24.1%
31.0%
65%
93%
・+20キロ以上 1-0-0-3
25.0%
25.0%
25.0%
362%
112%
初出走など 4-5-2-12
39.1%
39.1%
47.8%
47%
66%

ローテーションに関連し、注目してみたいのが馬体重別成績(表5参照)。2けた以上の増減が頻繁にある厩舎だが、ポン駆けがよく決まるせいか、大きな増減でも好成績を残している。特に前走から-19〜-10キロの場合、勝率27.8%、連対率38.9%、複勝率38.9%とトップの数字。-20キロ以上も減るケースは少ないが、10キロ台の体重減は全く気にしなくていいだろう。むしろ「買い」と言える。反対に10キロ以上増えてきた場合でも問題はなさそう。馬体重の増減は大きくとも、その馬に合わせてキッチリ仕上げて、結果を残している印象だ。


■表6 池江泰寿厩舎の競走馬年齢別成績(2008年)
年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
代表馬
2歳 8-2-3-14
29.6%
37.0%
48.1%
122%
133%
トーセンジョーダン
3歳 30-19-10-66
24.0%
39.2%
47.2%
94%
95%
エアパスカル
4歳 4-5-1-29
10.3%
23.1%
25.6%
26%
89%
ドリームジャーニー
5歳 5-2-4-48
8.5%
11.9%
18.6%
47%
58%
アイスドール
6歳 4-4-2-22
12.5%
25.0%
31.3%
410%
110%
フサイチアウステル
7歳以上 0-0-0-9
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
-

2008/12/28(日) 中山11Rホープフルステークス 1着2番 トーセンジョーダン最後にもう一つ大きな特徴を示すデータをご紹介しよう。上の表6は競走馬の年齢別成績。昨年は3歳馬で実に30勝をマーク。エアパスカルでチューリップ賞を制するなど、年間勝ち鞍の6割近くを3歳馬で挙げたのだ。2歳戦も勝率が29.6%、複勝率が48.1%とかなり高く、若駒の大活躍が目立った年だった。4歳以上の古馬もドリームジャーニーが重賞を2つ勝つなど、決して悪い成績ではないが、3歳以下に比べると見劣る。また、7歳以上の馬での勝利はなかった。今年のクラシック戦線には、ホープフルSを勝ったトーセンジョーダンが控えており、今年も3歳世代の活躍が大いに見込めそうだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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