第252回 重賞敗退馬vsオープン以下好走馬 シンザン記念分析|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第252回 重賞敗退馬vsオープン以下好走馬 シンザン記念分析

2009/1/8(木)

今週の重賞は日曜に3歳戦が2鞍。中山競馬場ではフェアリーS、そして京都競馬場ではシンザン記念が行われる。先日発表されたJRA賞では、最優秀2歳牡馬を朝日杯FSの覇者・セイウンワンダーが、そして牝馬は阪神JFを制したブエナビスタが受賞したが、これらを追う新星が誕生するのか、ともに注目される一戦だ。このうち、中山のフェアリーSは距離や施行時期が変更されたため、今回は京都のシンザン記念を取り上げたい。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして馬天楼 for データde出〜たを利用し、過去10年を対象とした。

■表1 人気別成績

人気
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
単回
複回
1
10
6
1
1
2
60.0%
70.0%
80.0%
134%
104%
2
10
1
2
2
5
10.0%
30.0%
50.0%
30%
66%
3
10
1
1
1
7
10.0%
20.0%
30.0%
44%
52%
4
10
0
1
3
6
0.0%
10.0%
40.0%
0%
104%
5
10
0
1
1
8
0.0%
10.0%
20.0%
0%
54%
6〜10
49
1
4
2
42
2.0%
10.2%
14.3%
88%
81%
11〜
36
1
0
0
35
2.8%
2.8%
2.8%
144%
37%

人気別では、1番人気が勝率60%、複勝率は80%の好成績。連対を外した3頭はいずれも前走が芝1400m戦で、1600m以上をステップにした馬が1番人気に推されれば、連軸としての信頼性は高い。続く2番人気は連対率30%、複勝率50%とまずまずだが、3番人気以下は好走馬がかなり分散しており、6〜10番人気でも計5連対を記録している。1番人気馬を軸にする場合でも、資金配分や馬券種別などでひと工夫して、中位人気からも何頭かは相手に拾っておくのが得策だろう。

■表2 前走着順別成績

前走着順
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
単回
複回
1
48
4
4
2
38
8.3%
16.7%
20.8%
207%
73%
2
11
2
2
2
5
18.2%
36.4%
54.5%
67%
129%
3
7
1
0
0
6
14.3%
14.3%
14.3%
21%
15%
4
12
1
1
0
10
8.3%
16.7%
16.7%
24%
25%
5
7
0
0
0
7
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
6〜9
24
2
1
2
19
8.3%
12.5%
20.8%
20%
72%
10〜
25
0
2
3
20
0.0%
8.0%
20.0%
0%
70%
※朝日杯取消のエイシンブーン(03年3着)は除く 2004/1/12京都11R 日刊スポーツ賞シンザン記念(G3) 1着 7番 グレイトジャーニー

クラシック前の2、3歳重賞というと、大敗からの巻き返しはあまり見られないレースが多いもの。しかしこのレースは、前走で掲示板を外した馬も計5連対を記録。優勝馬では03年のサイレントディール、04年のグレイトジャーニーが朝日杯FS8、7着から一変を見せている。もちろん前走連対馬も好成績だが、前走の結果ばかりを重視してしまうのは危険だ。


■表3 前走クラス別成績

前走クラス
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
単回
複回
過去5年
新馬
15
0
2
1
12
0.0%
13.3%
20.0%
0%
42%
【0.0.0.4】
未勝利
14
2
0
0
12
14.3%
14.3%
14.3%
387%
106%
【0.0.0.5】
500万下
28
2
2
0
24
7.1%
14.3%
14.3%
166%
50%
【1.1.0.7】
OP特別
32
2
3
2
25
6.3%
15.6%
21.9%
20%
71%
【1.1.2.12】
G3
16
0
1
2
13
0.0%
6.3%
18.8%
0%
73%
【0.1.1.5】
G2
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
【0.0.0.0】
G1
28
4
2
5
17
14.3%
21.4%
39.3%
32%
77%
【3.2.2.11】
重賞計
45
4
3
7
31
8.9%
15.6%
31.1%
20%
74%
【3.3.3.16】
地方交流重賞
1
0
0
0
1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
【0.0.0.1】

前走クラス別では、新馬、未勝利からG1(Jpn1)まで、好走馬は非常に幅広い。わずかに前走G1組の連対率が高いが、その他の組も決して侮れない印象だ。ただ、重賞をステップにした連対馬7頭中6頭が近5年に集中しているのに対し、新馬、未勝利勝ちから挑戦した馬はここ5年馬券圏内なし。複数の候補馬がいる場合は、近年の傾向からG1組を上位にとるのが妥当だろう。

■表4 前走着順別成績2

前走着順
前走JRA重賞以外
前走JRA重賞
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
1
4
4
2
38
8.3%
16.7%
0
0
0
0
2
2
2
1
5
20.0%
40.0%
0
0
1
0
0.0%
0.0%
3
0
0
0
5
0.0%
0.0%
1
0
0
1
50.0%
50.0%
4
0
0
0
6
0.0%
0.0%
1
1
0
4
16.7%
33.3%
5
0
0
0
4
0.0%
0.0%
0
0
0
3
0.0%
0.0%
6〜9
0
1
0
9
0.0%
10.0%
2
0
2
10
14.3%
14.3%
10〜
0
0
0
7
0.0%
0.0%
0
2
3
13
0.0%
11.1%
※朝日杯取消のエイシンブーン(03年3着)は除く

表2の前走着順、そして表3の前走クラス別成績をもう少し細かくみると、前走がJRA重賞以外の馬は、3着以内馬16頭中15頭までが前走連対。逆に、前走がJRA重賞だった3着以内馬は、13頭中9頭が前走6着以下だった(残る1頭は朝日杯取消のエイシンブーン。出走した前走としては500万条件1着)。前走が重賞なら着順は不問、オープン特別以下の場合は連対していることが好走への条件だ。

■表5 前走JRA重賞出走の好走馬

馬名
前走
前々走
全成績
重賞実績
連対最長
レース
99 ケイアイジョン  
3
3
朝日杯
9
13
1着
【2.0.0.1】
朝日杯13着
1600m
00 テンペストシチー
6
3
たんぱ杯
8
6
4着
【1.0.1.3】
たんぱ杯6着
1400m
02 オースミエルスト 
8
3
朝日杯
10
15
2着
【1.2.0.1】
小倉2歳S2着
1800m
03 サイレントディール
1
1
朝日杯
3
8
1着
【2.0.0.2】
朝日杯8着
1800m
04 グレイトジャーニー
1
1
朝日杯
2
7
2着
【1.1.0.1】
デイリー杯2着
1600m
ナムラシーザー
4
3
たんぱ杯
7
10
1着
【2.0.1.3】
たんぱ杯10着
1600m
05 ペールギュント  
1
1
朝日杯
1
3
2着
【2.1.2.0】
デイリー杯1着
1800m
マイネルハーティー
3
2
朝日杯
7
4
5着
【2.0.1.4】
朝日杯4着
1400m
マルカジーク   
4
3
朝日杯
9
9
1着
【2.2.0.1】
朝日杯9着
1800m
06 グロリアスウィーク
6
2
たんぱ杯
7
12
1着
【2.0.0.2】
たんぱ杯12着
1800m
07 ローレルゲレイロ 
2
3
朝日杯
7
2
2着
【1.3.1.0】
朝日杯2着
1600m
08 ドリームシグナル 
1
1
朝日杯
8
4
2着
【1.1.1.2】
京王杯2着
1600m
ドリームガードナー
5
2
朝日杯
11
12
1着
【2.1.0.1】
朝日杯12着
1600m

ここからは、前走クラス別に好走馬を見てゆきたい。まず前走JRA重賞組は、13頭すべてが朝日杯か、ラジオたんぱ杯(現ラジオNIKKEI杯2歳S)出走馬。前走または前々走で連対(13頭中11頭)、2勝以上か重賞連対実績(同12頭)、そして1600m以上で連対(同12頭)、といったあたりが多くの好走馬に共通する条件だ。

■表6 前走オープン特別出走の好走馬

馬名
前走
前々走
全成績
優勝最長
レース
99 マルシゲファイター
9
2
中京3歳
1
8
1着
【2.2.0.5】
1700m
00 ダイタクリーヴァ
1
1
北九州3歳
1
1
2着
【2.10.0】
1800m
チタニックオー
9
2
北九州3歳
7
2
6着
【1.1.2.3】
1600m
06 ロジック
2
3
さざんか
2
2
1着
【2.1.1.0】
1400m
07 アドマイヤオーラ
3
1
中京2歳
2
2
1着
【1.1.0.0】
1600m
ダイワスカーレット
1
2
中京2歳
1
1
1着
【2.0.0.0】
2000m
08 マヤノベンケイ
4
3
さざんか
5
1
1着
【3.1.0.0】
1400m
※北九州3歳Sは、現中京2歳Sの小倉代替開催

前走オープン特別組は中京2歳SとさざんかSの7頭で、さざんかSの2頭は3着止まりとなっている。表4でも触れた通り、前走オープン特別以下なら連対していることが条件で、これが7頭中6頭。残る1頭は前走1番人気馬だった。加えて、前々走も連対(同6頭)、複勝率100%(同5頭)あたりがチェックポイント。また、中京2歳S組は1600m以上での勝ち鞍も欲しい。

次に500万条件組だが、今年の登録馬で前走500万条件連対馬はダブルウェッジ1頭のみで、この馬はキャリア4戦すべて1200m戦。1400m以上の経験がない馬の好走は過去10年例がなく(後述)、500万組の表は割愛させて頂きたい。

■表7 前走が未勝利、または新馬2戦目の好走馬

馬名
前走
前々走
レース
距離
レース
距離
01 ダービーレグノ
14
1
未勝利 芝1200
3
1
未勝利 芝1200
2
7
02 タニノギムレット
1
1
未勝利 芝1600
3
1
新馬(1戦目) ダ1000
1
2
チアズシュタルク
4
2
新馬(2戦目) 芝1600
1
1
新馬(1戦目) 芝1600
6
2

新馬、未勝利からの好走馬は5頭(表3)だが、うち2頭は1戦1勝。今年の登録馬はすべてキャリア2戦以上で、前走未勝利1着、およびルール改正前の新馬2戦目優勝からの好走馬は表7の3頭だ。このうち2頭は2戦1勝2着1回、つまりデビュー戦で2着となり、2戦目を勝ち上がった馬だった。「3頭中2頭」というとやや微妙な感もあるが、次の表8も併せてキャリア2戦以内を条件としたい。

■表8 初勝利が3戦目以降だった好走馬

馬名
初勝利
500万条件以上実績
99 フサイチエアデール
2
1
4戦目 さざんか賞2着
マルシゲファイター
9
2
6戦目 つわぶき賞1着
00 チタニックオー
9
2
4戦目 北九州3歳S2着
01 ダービーレグノ
14
1
4戦目 なし
04 ナムラシーザー
4
3
3戦目 500万平場1着
05 マイネルハーティー
3
2
3戦目 500万平場1着
マルカジーク
4
3
3戦目 500万平場1着
06 ゴウゴウキリシマ
8
1
3戦目 千両賞1着
08 ドリームシグナル
1
1
3戦目 京王杯2歳S2着

前走クラスに関わらない好走条件としては、初勝利が3戦目以降だった好走馬は過去10年で9頭おり、うち8頭には500万条件以上での連対経験があった。初勝利までに時間がかかってもまったく問題ないが、このタイプは500万条件以上での連対実績が必須である。

ほかに、前走が12月であること(朝日杯取消のエイシンブーンを除く3着以内馬29頭)、そして1400m以上での連対実績を持つこと(ダービーレグノを除く29頭)も条件に挙げられる。

【結論】

1番人気馬が好成績を残すシンザン記念。前走重賞出走馬なら着外からの巻き返しも多く見られる一方で、オープン特別以下をステップにした馬は前走連対が好走条件。前走のクラスと着順をまず注目したい一戦だ。
2008/11/1 京都9R 萩ステークス 1着 1番 ミッキーパンプキン

以上のデータを今年の登録馬に当てはめると、減点材料を抱える馬が非常に多い。そんな中、筆頭格として挙げられるのは朝日杯FS6着のミッキーパンプキンだ。前々走の萩S優勝で、「前走JRA重賞組」の各条件(表5)はすんなりクリア。1番人気に推されるものと予想されるが、その1番人気馬が抜群の好成績というデータ(表1)も心強い。さらに、騎乗予定の岩田康誠騎手はシンザン記念2連勝中と好相性だ。

これに次ぐのは、前走未勝利勝ちのアントニオバローズとキングストリート。後者は本稿執筆時の想定では回避の見込みだが、アントニオバローズの2着→1着は表7のタニノギムレット、チアズシュタルクと同じ。表3の「過去5年」欄から朝日杯組のミッキーパンプキンには一歩譲るものの、2番手としては有力だ。


以下はマイナスがある中でも減点材料の少ない馬、上記2頭とはやや離れた評価となる。朝日杯FS14着のツルマルジャパンは、表5の「前走または前々走で連対」以外はクリア。スズカワグナーモエレエキスパートは前走が交流重賞で、このタイプは出走が1例しかない。JRA重賞組と同じ基準(表5)で判断すれば、スズカワグナーはツルマルジャパン同様「前走または前々走で連対」での減点1。モエレエキスパートは「結論」の直前で挙げた「前走12月」にひっかかりやはり減点1となる。
そしてもう1頭、タキオンクールは中京2歳S3着で「前走オープン特別以下なら連対」には届かないものの、3番手以下は各馬とも減点があるだけに、連対に準ずる成績としてピックアップしておきたい。複勝率100%、前々走の新馬戦1600m1着と、表6の他の項目には問題のない馬だ。

以上をまとめると、まずミッキーパンプキン、そしてアントニオバローズの順。2頭からやや離れてツルマルジャパン、スズカワグナー、モエレエキスパート、タキオンクール。表1のデータから、配当さえ許せば相手は手広くいきたい一戦である。ただ、上位評価のミッキーパンプキンとアントニオバローズは恐らく1、2番人気。3番手グループの4頭すべてには手が回らないオッズになってしまう可能性もある。

■表9 複勝圏内2回以上の騎手(過去10年)

騎手名
騎乗
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
複勝率
単回
複回
武豊
8
5
0
1
2
62.5%
62.5%
75.0%
143%
98%
岩田康誠
2
2
0
0
0
100.0%
100.0%
100.0%
365%
125%
安藤勝己
4
0
4
0
0
0.0%
100.0%
100.0%
0%
152%
福永祐一
9
0
0
2
7
0.0%
0.0%
22.2%
0%
52%
四位洋文
8
0
0
2
6
0.0%
0.0%
25.0%
0%
67%
デムーロ
2
0
0
2
0
0.0%
0.0%
100.0%
0%
240%

そこでデータをもうひとつ。ミッキーパンプキンの岩田康誠騎手が連勝中であることは先に触れた通りだが、ほかに武豊騎手、そして安藤勝己騎手と、昨年の関西リーディング上位3名がこのレースでは好成績。安藤勝己騎手はスズカワグナーに騎乗予定で、3番手グループの中ではこの馬を上位とみたい。武豊騎手は本稿執筆段階(水曜午前)では不明だが、もし上記各馬のいずれかに騎乗する場合はスズカワグナーと互角の評価。絞って買うならここまでの3〜4頭だろう。


【追記】

木曜夕方に発表された出馬表によると、執筆時には回避と報じられていたキングストリートが出馬投票を行っている。前走未勝利戦優勝で、2戦1勝2着の成績は表7から問題なく、しかも鞍上が表9で好成績の武豊騎手とくれば候補に加えておきたい馬である。ミッキーパンプキンの次位にこのキングストリート、アントニオバローズ、そしてスズカワグナーまでの4頭を上位の評価としたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN