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第240回 「強い馬」が強いジャパンC

2008/11/27(木)

今年のジャパンCに出走を予定している日本勢は3世代のダービー馬に加え、計7頭のG1ホースが揃い強力な布陣。対する外国馬は4頭が参戦予定で、うち3頭がG1ホースだ。近年日本馬有利の傾向にある当レースだが、今年はどのような結末が待ち受けているだろうか。いつも通り過去10年のデータを中心に、ジャパンCを分析していこう(02年は中山開催)。データ分析にはいつも通りJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 日本馬と外国馬のジャパンC成績(過去20年)

日本馬/外国馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
98〜07年
日本馬
8-8-7-75/98
8.2%
16.3%
23.5%
45%
58%
外国馬
2-2-3-52/59
3.4%
6.8%
11.9%
52%
72%
88〜97年
日本馬
3-5-4-54/66
4.5%
12.1%
18.2%
50%
46%
外国馬
7-5-7-61/80
8.8%
15.0%
23.8%
107%
81%

ジャパンCは「日本馬VS外国馬」という図式のレースと言えるだろう。果たして日本馬と外国馬はどちらが有利なのだろうか? そこで日本馬と外国馬のジャパンC成績を調べたのが表1(過去20年)。通常は過去10年の分析を行っているが、ここでは過去20年を対象にして、日本馬と外国馬の成績を比較してみたい。
まず88〜97年の10年間は外国馬が7勝2着5回3着7回で、明らかに外国馬が優勢だった。しかし近年は日本馬のレベルアップもあり、立場が逆転。過去10年で、日本馬は8勝2着8回3着7回で、外国馬を大きく上回る成績を収めている。ジャパンCは国際色の強いレースとは言え、近年の成績を考えると日本馬を中心に考えるのがベストだ。

■表2 ジャパンCの人気別成績(過去10年)

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1番人気
3-1-5-1/10
30.0%
40.0%
90.0%
55%
110%
2番人気
2-3-1-4/10
20.0%
50.0%
60.0%
76%
108%
3番人気
2-0-1-7/10
20.0%
20.0%
30.0%
166%
65%
4番人気
1-1-0-8/10
10.0%
20.0%
20.0%
138%
46%
5番人気
1-3-1-5/10
10.0%
40.0%
50.0%
109%
133%
6番人気以下
1-2-2-102/107
0.9%
2.8%
4.7%
19%
37%

表2はジャパンCの人気別成績(過去10年)。全体的に上位人気馬が強く、下位人気馬は苦戦傾向にある。1番人気の複勝率は90%という驚異の数字をマークしており、唯一4着以下に敗れたのは99年に欧州から参戦したモンジューのみ。つまりジャパンCで1番人気に支持された日本馬は複勝率100で、安定感抜群の成績だ。2〜5番人気に支持された馬の好走も多く、過去10年中7年は1〜3着まで5番人気以内の馬で決着していた
ただし6番人気以下になると、好走率は大きくダウン。勝率、連対率、複勝率はいずれも一桁に落ち込んでいる。また6番人気以下で好走した5頭中4頭は外国馬だった。つまり外国馬なら6番人気以下での好走もあるが、日本馬は5番人気以内の馬に絞っていいだろう

■表3 ジャパンCの年齢別成績(過去10年)

年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
3歳
2-3-3-29/37
5.4%
13.5%
21.6%
27%
46%
4歳
6-2-4-35/47
12.8%
17.0%
25.5%
85%
58%
5歳
1-3-3-31/38
2.6%
10.5%
18.4%
27%
55%
6歳
1-2-0-18/21
4.8%
14.3%
14.3%
65%
97%
7歳以上
0-0-0-14/14
0%
0%
0%
0%
0%

続いて表3はジャパンCの年齢別成績(過去10年)。まず勝利数が抜けているのは、6勝を上げている4歳馬。勝率、連対率、複勝率も4歳馬が最も良い数字をマークしている。また3歳馬も優秀な成績と言えるだろう。3歳馬からは計8頭の好走馬が出ており、勝率、複勝率は4歳馬の次に優秀な数字だ。5、6歳も悪い数字ではないが、7歳以上になると好走馬はいないので、その点には注意したい。

■表4 過去10年のジャパンCの前走レース別成績(日本馬編)

順位
前走レース名
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
天皇賞秋 4-4-4-35/47
8.5%
17.0%
25.5%
39%
39%
2
菊花賞 1-3-2-15/21
4.8%
19.0%
28.6%
20%
64%
3
京都大賞典 1-0-1-1/3
33.3%
33.3%
66.7%
460%
206%
4
毎日王冠 1-0-0-3/4
25.0%
25.0%
25.0%
150%
50%
5
凱旋門賞 1-0-0-0/1
100.0%
100.0%
100.0%
130%
110%
6
エリザベス女王杯 0-1-0-6/7
0.0%
14.3%
14.3%
0%
21%
7
アルゼンチン共和国杯 0-0-0-7/7
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
8
その他 0-0-0-8/8
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

外国馬については後ほど触れるとして、ここからは日本馬に焦点を絞って話を進めていこう。まず表4が過去10年のジャパンCの前走レース別成績(日本馬編)。ステップレースは天皇賞(秋)と菊花賞が中心。この2レースから5頭の勝ち馬を始め、2着馬が7頭、3着馬が6頭誕生している。よって以下では、日本馬の好走パターンを天皇賞(秋)組と菊花賞組にわけて、最後にその他のレースを使って好走した馬を見ていこう。

■表5 過去10年のジャパンC好走馬(日本馬編ver.1)

着順
人気
馬名
前走
G1成績(複勝率)
07年
1
5
アドマイヤムーン 天皇賞(秋)2人気6着 2-1-2-3(63%)
2
4
ポップロック 天皇賞(秋)4人気4着 0-2-1-3(50%)
3
1
メイショウサムソン 天皇賞(秋)1人気1着 4-1-0-3(63%)
05年
2
2
ハーツクライ 天皇賞(秋)2人気6着 0-2-0-6(25%)
3
1
ゼンノロブロイ 天皇賞(秋)1人気2着 3-4-2-2(82%)
04年
1
1
ゼンノロブロイ 天皇賞(秋)1人気1着 1-2-1-2(67%)
03年
3
1
シンボリクリスエス 天皇賞(秋)1人気1着 3-1-1-1(83%)
02年
3
1
シンボリクリスエス 天皇賞(秋)3人気1着 1-1-0-0(100%)
01年
2
1
テイエムオペラオー 天皇賞(秋)1人気2着 7-3-2-0(100%)
00年
1
1
テイエムオペラオー 天皇賞(秋)1人気1着 4-1-2-0(100%)
2
5
メイショウドトウ 天皇賞(秋)2人気2着 0-2-0-0(100%)
99年
1
2
スペシャルウィーク 天皇賞(秋)4人気1着 3-2-2-0(100%)

まずはジャパンCで好走した前走天皇賞(秋)組をまとめたのが表5(過去10年)。毎年、日本勢は前走天皇賞(秋)組が主力で、この組の取捨がジャパンCの鍵を握ると言ってもいい。ここでは天皇賞(秋)の人気と着順に注目。好走馬12頭10頭が天皇賞(秋)で4人気以内かつ4着以内だった。その条件に当てはまらなかったアドマイヤムーンとハーツクライはともに天皇賞(秋)が2人気6着の成績で、4人気以内は好走の必須条件なようだ。またG1実績も必要となる。好走馬12頭中11頭はG1の複勝率が50%を超えていた

■表6 過去10年のジャパンC好走馬(日本馬編ver.2)

着順
人気
馬名
前走
日本ダービー成績
皐月賞成績
06年
2
5
ドリームパスポート 菊花賞2人気2着 日本ダービー3着 皐月賞2着
04年
2
2
コスモバルク 菊花賞2人気4着 日本ダービー8着 皐月賞2着
3
7
デルタブルース 菊花賞8人気1着
-
-
03年
2
5
ザッツザプレンティ 菊花賞5人気1着 日本ダービー3着 皐月賞8着
01年
2
1
ジャングルポケット 菊花賞1人気4着 日本ダービー1着 皐月賞3着
98年
3
1
スペシャルウィーク 菊花賞1人気2着 日本ダービー1着 皐月賞3着

表6は菊花賞をステップにジャパンCで好走した馬(過去10年)。06年2着のドリームパスポートを始め、計6頭が該当する。全ての馬に共通するのは菊花賞4着以内。さすがに古馬のトップホースと対戦するには、菊花賞で大きく負けている馬は通用しない。人気の面では菊花賞5人気以内に支持されていた馬が6頭中5頭で、できれば菊花賞である程度支持されていた方がなお良い。
さらに菊花賞での好走のみならず、春のクラシック成績も大切。菊花賞をステップにジャパンCで好走した馬は、皐月賞、日本ダービーのいずれかのレースで3着以内の実績があった。唯一春のクラシック出走歴が無かったのは菊花賞馬のデルタブルース。同馬はいわゆる上がり馬で、G1初出走が菊花賞だった。

■表7 過去10年のジャパンC好走馬(日本馬編ver.3)

着順
人気
馬名
前走
同年のG1実績
G1成績(複勝率)
06年
1
1
ディープインパクト 凱旋門賞失格 宝塚記念1着 5-1-0-1(86%)
03年
1
4
タップダンスシチ− 京都大賞典1着 宝塚記念3着 0-1-1-0(100%)
01年
3
5
ナリタトップロード 京都大賞典中止 天皇賞(春)3着 1-1-3-3(63%)
98年
1
3
エルコンドルパサー 毎日王冠2着 NHKマイルC1着 1-0-0-0(100%)
2
2
エアグルーヴ エリザベス女王杯3着 宝塚記念3着 2-2-3-1(88%)

天皇賞(秋)組と菊花賞組がジャパンCで好走するためには厳しい条件が必要だったが、その他のレースをステップにする馬も同様だ。表7は天皇賞(秋)、菊花賞以外のレースを使い、ジャパンCで好走した馬(過去10年)。まず大切なのは同年のG1実績。該当馬5頭全てが同年のG1で3着以内の実績があった。また前走天皇賞(秋)の好走馬でも見たが、G1の複勝率がここでもポイントになる。好走馬5頭全てがG1の複勝率で50%以上をマークしていた

■表8 過去10年のジャパンC好走馬(外国馬編)

着順
人気
馬名
調教国
芝2400mのG1連対実績
備考
06年
3
3
ウィジャボード
香港ヴァーズ1着  
05年
1
3
アルカセット
サンクルー大賞1着  
02年
1
9
ファルブラヴ
ミラノ大賞1着  
2
11
サラファン
  欧州G1出走歴あり
00年
3
2
ファンタスティックライト
UAE
KジョージY世&QエリザベスS2着※ 欧州G1出走歴あり
99年
2
12
インディジェナス
  欧州G1出走歴あり
3
7
ハイライズ
英ダービー1着  
※KジョージY世&QエリザベスSはキングジョージY世&クーンエリザベスSの略。

最後になるが、ここからは過去10年のジャパンCで好走した外国馬を見ていこう(表8参照)。調教国は様々だが、英国馬が3頭の好走馬を出している。過去の実績という点ではなかなか判断しづらいが、好走するための最低条件はある。それはジャパンCと同距離のG1連対実績の有無。7頭中5頭が2400mのG1で連対実績があった。また欧州以外の国から参戦した3頭に共通することは、過去に欧州のG1出走歴があったということだ。

<結論>

それでは今年のジャパンCを展望していこう。始めに日本馬を前走レース別に3つの
グループに分けて、最後に外国馬の分析をしていきたい。

■表9 今年のジャパンC出走予定馬(1)

馬名
年齢
前走
G1成績(複勝率)
アサクサキングス
4
天皇賞(秋)6人気8着 1-1-1-5(38%)
アドマイヤモナーク
7
天皇賞(秋)13人気12着 0-0-0-4(0%)
ウオッカ
4
天皇賞(秋)1人気1着 4-2-1-4(64%)
オースミグラスワン
6
天皇賞(秋)10人気7着 0-0-0-2(0%)
ディープスカイ
3
天皇賞(秋)3人気3着 2-0-1-0(100%)
ポップロック
7
天皇賞(秋)9人気14着 0-3-1-6(40%)
2008/11/2 東京11R 天皇賞(秋)(G1) 1着 14番 ウオッカ

表9は今年のジャパンC出走予定馬(1)で、前走天皇賞(秋)組をまとめたもの。天皇賞(秋)で4番人気以内かつ4着以内に当てはまるのはウオッカディープスカイ。ともにG1の複勝率が50%以上という条件もクリアしており、前走に引き続きジャパンCでも期待できるだろう。

■表10 今年のジャパンC出走予定馬(2)

馬名
年齢
前走
日本ダービー
皐月賞
オウケンブルースリ
3
菊花賞1人気1着
-
-
ダイワワイルドボア
3
菊花賞4人気8着
-
-
2008/10/26 京都11R 菊花賞(Jpn1) 1着 14番 オウケンブルースリ

表10は前走菊花賞を使っているジャパンC出走予定馬で、今年はオウケンブルースリとダイワワイルドボアが該当する。菊花賞で4着以内はオウケンブルースリだが、日本ダービー、皐月賞の出走歴がない点は気になるところ。しかし同様のケースでデルタブルースがジャパンCで好走しており、菊花賞を勝利している同馬ならマークは必要だろう。

■表11 今年のジャパンC出走予定馬(3)

馬名
年齢
前走
同年のG1実績
G1成績(複勝率)
コスモバルク
7
シンガポール航空国際C6着   1-3-0-16(20%)
スクリーンヒーロー
4
アルゼンチン共和国杯1着   0-0-0-0(0%)
トーホウアラン
5
京都大賞典1着   0-0-0-2(0%)
ネヴァブション
5
アルゼンチン共和国杯6着   0-0-0-2(0%)
マツリダゴッホ
5
オールカマー1着   1-0-0-3(25%)
メイショウサムソン
5
凱旋門賞10着 宝塚記念2着 4-3-1-5(62%)

表11は今年のジャパンC出走予定馬(3)で、前走で天皇賞(秋)と菊花賞以外のレースを使っている日本馬をまとめたもの。同年のG1で3着以内の実績があり、G1の複勝率が50%以上をクリアしているのはメイショウサムソン。天皇賞(春)と宝塚記念で好走し、凱旋門賞を使ってジャパンCというのは06年のディープインパクトと同様のローテーションだ。

■表12 今年のジャパンC出走予定馬(4)

馬名
年齢
調教国
芝2400mのG1連対実績
備考
シックスティーズアイコン
5
   
パープルムーン
5
   
ペイパルブル
5
Kジョージ&QエリザベスS2着  
マーシュサイド
5
カナディアン国際S1着 欧州G1出走歴なし

最後にジャパンC出走予定の外国馬を見ていこう(表12参照)。芝2400mのG1連対実績があるのはペイパルブルとマーシュサイド。ただしマーシュサイドは欧州以外の好走馬に共通する欧州でのG1出走歴が無いため、推奨馬は英国馬という強調材料もあるペイパルブルのみとしたい。

今年のジャパンCも日本馬優勢と見ていいだろう。特に過去の好走条件と完全に合致しており、年齢でも強調点があるウオッカとディープスカイは天皇賞(秋)に引き続き中心視できそうだ。次いで日本馬はオウケンブルースリとメイショウサムソンが有力だ。オウケンブルースリの父は同レースを制しているジャングルポケットという点も魅力。メイショウサムソンは凱旋門賞以来のレースになるが、実績は十分で、好走する可能性は高いだろう。

外国馬のペイパルブルには注意が必要。過去10年で好走した外国馬のうちハイライズとファンタスティックライトがキングジョージY世&クイーンエリザベスSで連対の実績を持っていた。強力な日本馬の一角を崩せるのは同馬しかいないだろう。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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