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第239回 休み明けで好走する馬とは?

2008/11/24(月)

今年の天皇賞(秋)では約7カ月の間隔が空いていたダイワスカーレットが2着に好走した。2番人気に支持されていたので、驚く結果ではなかったが、休み明けということで同馬の取捨に悩んだ方も多いのではないだろうか。
そこで今回、様々な視点から休み明けの馬について分析してみよう。休み明けの定義については一概に言えないが、ここではTarget frontier JVの間隔別区分から半年以上の馬を採用した。そして集計期間は05年1月5日から08年11月16日までとし、集計対象は新馬戦を除く平地競走の全レース。データ分析にはいつも通りJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

■表1 半年以上の間隔が空いた馬のクラス別成績

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
新馬 0-0-0-0/0 - - - - -
未勝利 72-46-46-1061/1225 5.9% 9.6% 13.4% 70% 62%
500万下 194-177-173-3209/3753 5.2% 9.9% 14.5% 68% 68%
1000万下 50-61-67-1088/1266 3.9% 8.8% 14.1% 50% 69%
1600万下 14-11-11-346/382 3.7% 6.5% 9.4% 29% 47%
OPEN特別 7-15-14-219/255 2.7% 8.6% 14.1% 31% 77%
G3 4-3-2-123/132 3.0% 5.3% 6.8% 22% 23%
G2 2-1-5-58/66 3.0% 4.5% 12.1% 40% 61%
G1 0-2-1-15/18 0.0% 11.1% 16.7% 0% 23%

まず表1は半年以上の間隔が空いた馬のクラス別成績。前走から間隔が半年以上空いた馬を調べるので、もちろん新馬戦は対象外。全体的に強調できるクラスはないが、一つの傾向は見いだせる。勝率、連対率、単回収率は500万下からクラスが上がるにつれて減少傾向にあり、全体的に下級条件の方が好走する確率は高いと言えるだろう。
重賞競走になると出走回数自体が少ないが、データde出〜たでは主に重賞の傾向を分析しているので、以下では半年以上の間隔が空き、重賞競走で好走した馬についてだけ詳しく見ていこう。

■表2 半年以上の間隔が空き、G3戦で好走した馬

レース 人気 着順 馬名 重賞実績
08年 富士S 4 1 サイレントプライド ダービー卿CT1着
07年 鳴尾記念 4 3 アドマイヤオーラ 弥生賞1着
中日新聞杯 8 2 ダイレクトキャッチ 共同通信杯2着
関屋記念 1 1 カンパニー 大阪杯1着
06年 武蔵野S 6 2 サンライズバッカス 武蔵野S1着
小倉記念 4 1 スウィフトカレント 日経新春杯2着
チューリップ賞 2 1 アドマイヤキッス  
05年 鳴尾記念 7 2 カンファーベスト 朝日チャレンジC1着
阪急杯 5 3 ウインクリューガー NHKマイルC1着
2008/10/25 東京11R 富士S(G3) 1着5番 サイレントプライド

まずはG3戦から見ていこう。表2は半年以上の間隔が空き、G3戦で好走した馬。05年以降、計9頭が該当し、今年の富士Sでサイレントプライドが約半年の休み明けで勝利を収めたのは記憶に新しい。そしてそのサイレントプライドを始め9頭中8頭は、過去に重賞で連対していたという共通点があった。半年以上の休み明けになると、さすがにハンディキャップになる。そのため過去に重賞連対実績くらいは無いと、G3戦で好走するのは厳しいようだ。

■表3 半年以上の間隔が空き、G2戦で好走した馬

レース 人気 着順 馬名 重賞実績 G1実績
08年 スワンS 3 2 ローレルゲレイロ 阪急杯1着 NHKマイルC2着
金鯱賞 5 3 カワカミプリンセス 秋華賞1着 秋華賞1着
07年 京都大賞典 6 2 アルナスライン 京成杯3着  
06年 京都大賞典 2 1 スウィープトウショウ エリザベス女王杯1着 エリザベス女王杯1着
金鯱賞 2 3 エリモハリアー 函館記念1着  
日経新春杯 1 3 インティライミ 京都新聞杯1着 日本ダービー2着
2006/10/8 京都11R 京都大賞典(G2) 1着9番 スイープトウショウ

続いて半年以上の間隔が空き、G2戦で好走した馬が表3。ここでもG3戦と同様に、好走条件は重賞実績。G3戦では連対実績が問われたが、G2戦になると重賞勝利実績が必要になる。アルナスラインを除く、6頭が重賞で勝利を収めていたことがわかる。またG1連対実績のある馬が4頭いて、G1連対実績があればなお良いだろう。

■表4 半年以上の間隔が空き、G1戦で好走した馬

レース 人気 着順 馬名 G1成績
08年 天皇賞(秋) 2 2 ダイワスカーレット G1(3.1.0.0)
05年 スプリンターズS 2 2 デュランダル G1(3.2.0.2)
宝塚記念 2 3 ゼンノロブロイ G1(3.2.1.2)

最後に表4が半年以上の間隔が空き、G1戦で好走した馬。今年の天皇賞(秋)で2着に好走したダイワスカーレットを始め、05年スプリンターズS2着のデュランダル、05年宝塚記念3着のゼンノロブロイが該当する。この3頭に共通するのは、G1で3勝以上の実績があったこと。一般的に、G1で半年以上のブランクで好走するのは厳しいが、名馬に値する実績がある馬なら半年以上の休み明けでも気にする必要はないのかもしれない。

■表5 半年以上の間隔が空いた馬の距離別成績

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1000m〜1300m 119-110-86-2024/2339 5.1% 9.8% 13.5% 69% 70%
1400m〜1600m 80-64-69-1363/1576 5.1% 9.1% 13.5% 58% 63%
1700m〜2000m 133-130-142-2457/2862 4.6% 9.2% 14.2% 58% 64%
2100m〜2400m 8-9-18-199/234 3.4% 7.3% 15.0% 31% 63%
2500m〜 3-3-4-76/86 3.5% 7.0% 11.6% 31% 33%

次にいくつかの距離別区分にわけて、休み明けの馬を見ていこう。表5は半年以上の間隔が空いた馬の距離別成績。5つの距離別カテゴリーで見ると、それほど大きな差はないが、距離は短い方が総じて成績は優秀。勝率、連対率、単回収率、複回収率は、距離が短くなるにつれて、数字は上昇傾向にある。

■表6 半年以上の間隔が空いた馬の馬体重増減別成績

馬体重増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
   〜-20kg 2-3-5-133/143 1.4% 3.5% 7.0% 23% 62%
 -19〜-10kg 21-24-12-517/574 3.7% 7.8% 9.9% 47% 44%
 -9〜 -4kg 20-39-39-739/837 2.4% 7.0% 11.7% 24% 53%
 -3〜 +3kg 65-67-65-1099/1296 5.0% 10.2% 15.2% 58% 69%
 +4〜 +9kg 73-68-66-1225/1432 5.1% 9.8% 14.5% 48% 59%
+10〜+19kg 106-77-87-1583/1853 5.7% 9.9% 14.6% 84% 74%
+20kg〜 50-36-43-772/901 5.5% 9.5% 14.3% 75% 76%

半年以上の休み明けになると、気になるのは馬体重の増減。そこで、半年以上の間隔が空いた馬の馬体重別成績を調べたのが表6。連対率、複勝率は−3〜+3キロの間が最も良いが、二桁のプラス体重でも成績はほとんど落ちていない。一般的に馬体重が二桁の増加となると不安になりがちだが、半年以上の休み明けの馬については特に気にする必要はなくていい。むしろ回収率の面から見れば、二桁増加の方が優秀と言える。
ただ注意したいのは大きく馬体重が減少した馬。−20kg以上の馬は勝率1.4%、連対率3.5%で、とても手が出せない

■表7 半年以上の間隔が空いた馬の調教師別成績

順位 調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 (栗)池江泰寿 8-3-5-19/35 22.9% 31.4% 45.7% 85% 109%
2 (栗)音無秀孝 9-4-0-24/37 24.3% 35.1% 35.1% 161% 94%
3 (美)藤沢和雄 8-5-9-41/63 12.7% 20.6% 34.9% 72% 108%
4 (栗)昆貢   3-7-2-24/36 8.3% 27.8% 33.3% 116% 168%
5 (栗)佐々木晶 1-5-5-23/34 2.9% 17.6% 32.4% 8% 105%
6 (美)萩原清  10-3-3-38/54 18.5% 24.1% 29.6% 74% 116%
7 (美)池上昌弘 4-5-2-28/39 10.3% 23.1% 28.2% 193% 91%
8 (栗)伊藤雄二 3-3-5-28/39 7.7% 15.4% 28.2% 14% 92%
9 (栗)友道康夫 5-4-3-31/43 11.6% 20.9% 27.9% 84% 82%
10 (栗)藤沢則雄 9-5-4-48/66 13.6% 21.2% 27.3% 316% 96%
※出走回数が30回以上ある調教師の複勝率に基づく順位。

休み明けから仕上げてくる調教師を見分けるのも一つのキーワード。表7は半年以上の間隔が空いた馬の調教師別成績。まず順位が1位で、複勝率45.7%をマークしているのは池江泰寿厩舎。今年の池江泰寿厩舎の複勝率が31.1%(11月16日時点)だから、半年以上の間隔が空いた馬の成績が45.7%というのは驚異的な数字だ。2位の音無秀考厩舎は連対率が35.1%に達し、10人の調教師の中でも最も優秀な数字をマーク。その他の調教師でも単・複回収率がともに100%を超えている昆貢厩舎、単回収率が200%弱に達する池上昌弘厩舎、単回収率が300%を超える藤沢則雄厩舎はおススメしたい。

■表8 半年以上の間隔が空いた馬の種牡馬別成績

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 フレンチデピュティ 13-7-10-96/126 10.3% 15.9% 23.8% 114% 100%
2 サンデーサイレンス 27-25-25-265/342 7.9% 15.2% 22.5% 93% 92%
3 デヒア 6-4-2-44/56 10.7% 17.9% 21.4% 415% 97%
4 エルコンドルパサー 8-13-7-103/131 6.1% 16.0% 21.4% 39% 60%
5 クロフネ 8-1-6-58/73 11.0% 12.3% 20.5% 35% 48%
6 ブライアンズタイム 10-16-12-157/195 5.1% 13.3% 19.5% 55% 80%
7 サクラバクシンオー 12-14-8-144/178 6.7% 14.6% 19.1% 54% 67%
8 マンハッタンカフェ 3-3-2-36/44 6.8% 13.6% 18.2% 30% 83%
9 ウォーニング 1-3-2-27/33 3.0% 12.1% 18.2% 16% 66%
10 アフリート 13-8-4-114/139 9.4% 15.1% 18.0% 131% 94%
※出走回数が30回以上ある種牡馬の複勝率に基づく順位。

最後に半年以上の間隔が空いた馬の種牡馬別成績を見ていこう(表8参照)。順位が1位のフレンチデピュティは単・複回収率が100%を超えている唯一の種牡馬。今年の富士Sで勝利したサイレントプライドはフレンチデピュティ産駒だった。その他の種牡馬ではデヒアアフリートに注目。デヒア産駒は産駒数もオープンクラスで活躍している馬も少ないが、単回収率415%、複回収率97%と優秀な成績を収めている。アフリートは10位でギリギリのランクインになったが、単回収率131%、複回収率94%と回収率の面から期待できる種牡馬だ。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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