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第231回 海外遠征馬の帰国初戦について考える

2008/10/27(月)

近年、ドバイミーティング(ドバイWC、ドバイSC、ドバイDF、ドバイGSなど)や香港国際競走(香港C、香港M、香港V、香港S)などは、日本馬も積極的に参戦している。海外では期待通り走らなかったり、期待に反して好走したりするが、帰国後、その結果をどう踏まえていいかは難しい。そこで今回は海外遠征馬の帰国初戦の成績を振り返り、その対策をつかもう。
また今週末に控えている天皇賞(秋)に登録しているメイショウサムソンは凱旋門賞明けであり、同馬の取捨にも参考にしてほしい。その天皇賞(秋)についての分析は今週の後半に掲載予定だ。
ではさっそく分析していこう。データの分析にはJRA-VAN DataLab.Target frontier JVを利用し、集計期間は98年1月5日〜08年10月19日までの約10年間とした。

■表1 海外遠征馬の帰国初戦成績

  着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
全成績 17-16-5-49/87 19.5% 37.9% 43.7% 77% 97%

まずは海外遠征馬の帰国初戦成績を見ていこう(表1参照)。計87頭いて、勝率19.5%、連対率37.9%、複勝率43.7%の数字を残している。海外遠征をする馬は日本で結果を残していることが多いので、当たり前ではあるが、海外遠征馬の帰国初戦は3着以内に入る確率がかなり高いと言えそうだ。

■表2 間隔別に見る海外遠征馬の帰国初戦成績

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
連闘 0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
中1週 0-0-0-1/1
0%
0%
0%
0%
0%
中2週 0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
中3週 0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
中4〜8週 9-2-1-11/23 39.1% 47.8% 52.2% 193% 92%
中9〜半年 5-13-4-33/55 9.1% 32.7% 34.5% 22% 102%
半年以上 3-1-0-4/8 37.5% 50.0% 50.0% 136% 88%

検疫などの関係から海外遠征帰りの馬はレース間隔が空くことが多い。そこでレース間隔別に海外遠征馬の帰国初戦の成績を調べたのが表2。中3週以下は06年のアドマイヤメイン(香港ヴァーズ→有馬記念)のみで、ほとんどの馬が中4週以上の間隔が空いている。Target frontier JVのレース区分で見ると、中4〜8週の馬は23頭中9頭が勝利を上げ、勝率は39.1%に達している。単回収率は193%をマークし、たとえ海外遠征帰りでもレース間隔は短い方が良いのだろう。中9〜半年になると、勝利を上げているのは55頭中5頭で勝率は9.1%に大きくダウン。連対率、複勝率で見ても、中4〜8週の方が優秀だ。
半年以上の間隔が空きながらも勝利を収めた馬は、フラムドパシオン(06年3月UAEダービー3着→08年6月富嶽賞1着)、トゥザヴィクトリー(01年3月ドバイWC2着→01年11月エリザベス女王杯1着)、サンデーピクニック(99年6月英オークス4着→00年4月紫野特別1着)の3頭。過去約10年で半年以上の間隔が開いた馬は計8頭しかいないが、中4〜8週とほぼ互角の数字をマークしている。

■表3 海外遠征帰りで国内のG1戦に挑んだ馬の成績

前走場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
海外
7-9-0-22/38 18.4% 42.1% 42.1% 116% 102%

海外遠征をする多くの馬は海外のG1レースに出走し、また国内に戻ってきてもG1戦を中心に使われることが多い。そこで海外遠征帰りで国内のG1戦に挑んだ馬の成績をまとめたのが表3。今週末の天皇賞(秋)に登録しているメイショウサムソンもこのパターンに当てはまる。前走が海外のレースで、帰国初戦がG1戦だった馬の成績は、1着7回2着9回4着以下22回で、連対するか4着以下になるかという両極端な成績になっている。連対率は42.1%なので、帰国初戦でG1レースに挑んだ馬は連対する可能性が高い。
しかし連対するか4着以下かという両極端な成績も気になるところ。よって以下の表4では海外遠征帰りで国内のG1戦に挑戦し、連対を果たした馬からその傾向を探ってみたい。

■表4 海外遠征帰りで国内のG1戦に挑戦し、連対を果たした馬

馬名
帰国初戦
帰国前のレース
海外遠征前のレース
08年 ウオッカ ヴィクトリアM2着 ドバイDF4着 京都記念6着
07年 アドマイヤムーン 宝塚記念1着 QエリザベスU世C3着 京都記念1着
ダイワメジャー 安田記念1着 ドバイDF3着 有馬記念3着
06年 ポップロック 有馬記念2着 メルボルンC2着 目黒記念1着
ディープインパクト ジャパンC1着 ※凱旋門賞失格 宝塚記念1着
アサヒライジング 秋華賞2着 アメリカンオークス2着 優駿牝馬3着
アサクサデンエン 安田記念2着 ドバイDF15着 天皇賞(秋)4着
05年 ゼンノロブロイ 天皇賞(秋)2着 インターナショナルS2着 宝塚記念3着
デュランダル スプリンターズS2着 香港M5着 マイルCS1着
04年 タップダンスシチ− 有馬記念2着 凱旋門賞17着 宝塚記念1着
02年 イーグルカフェ JCD1着 ドラール賞3着 札幌記念8着
アグネスデジタル フェブラリーS1着 香港C1着 天皇賞(秋)1着
01年 トゥザヴィクトリー エリザベス女王杯1着 ドバイワールドC2着 フェブラリーS3着
00年 アグネスワールド スプリンターズS2着 ジュライC1着 高松宮記念3着
99年 シーキングザパール 高松宮記念2着 サンタモニカHC4着 スプリンターズS2着
98年 タイキシャトル マイルCS1着 ジャック・ル・マロワ賞1着 安田記念1着
※06年凱旋門賞でディープインパクトは3位入線後、失格。
■2007/6/3 東京11R 安田記念(G1) 1着 2番 ダイワメジャー 2007/6/24 阪神11R 宝塚記念(G1)
 1着 6番 アドマイヤムーン

表4は海外遠征帰りで国内のG1戦に挑戦し、連対を果たした馬。98年のタイキシャトルから08年のウオッカまで、名立たる名馬が並んでいるため、いずれも好走して当たり前と思われるかもしれない。しかし06年有馬記念のポップロック6番人気2着、05年安田記念のアサクサデンエン10番人気2着など全馬が決して帰国初戦に人気をしているわけではない。
ここでまず注目したいのは帰国前に出走した海外レースの成績。海外のレースだとその着順を信用していいのかは疑問だが、16頭中13頭が帰国前のレースで5着以内に入っていた。06年の凱旋門賞でディープインパクトは失格になったが、3位入線していることを踏まえれば、ほとんどの馬が前走5着以内に入っていたと言えそうだ。
また海外遠征前の国内レースにも注目。16頭中12頭がG1戦に出走しており、11頭がそのG1戦で3着以内に好走していた

最後に今週末の天皇賞(秋)に登録しているメイショウサムソンに触れておきたい。同馬は帰国前のレースが宝塚記念で2着に好走しているが、前走の凱旋門賞が10着。強調材料、不安材料をともに抱え、正直なところ何とも言い難い。よって同馬の取捨については今週の後半に掲載予定の天皇賞(秋)の分析で改めて考えてみたい。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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