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第228回 主要4レースのうち2つを勝っていれば……

2008/10/16(木)

振り返ると、今年の3歳牝馬路線は波乱続き。春の桜花賞では人気馬が総崩れとなり、3連単は700万円を超える超万馬券。オークスも上位1番人気から3番人気までが馬券に絡めず、馬連は2万馬券、3連単は44万円台の配当となった。この流れが続けば、秋華賞もただでは終わらない可能性が。体調の維持、ピークを持続させるのが難しいと言われる若い牝馬同士で、なおかつ夏場を越しての今回の一戦なだけに、勢力図がガラリと変わってしまうこともあるだろう。

ここまでの勢力図を把握するという意味では、桜花賞、オークスの結果を見つめ直し、本競走の最重要トライアルであるローズSの結果を踏まえることが大事。プラス、前年の阪神JFを加えた主要4レースの優勝馬を見比べながら、過去10年の本競走の傾向を探ってみたい。データの分析・集計は、JRA-VAN DataLab.Target frontier JVを利用した。

■表1 秋華賞における主要4レースの優勝馬

阪神JF
桜花賞
オークス
ローズS
07年 ウオッカ ダイワスカーレット ローブデコルテ ダイワスカーレット
06年 テイエムプリキュア キストゥヘヴン カワカミプリンセス アドマイヤキッス
05年 ショウナンパントル ラインクラフト シーザリオ エアメサイア
04年 ヤマニンシュクル ダンスインザムード ダイワエルシエーロ レクレドール
03年 ピースオブワールド スティルインラブ スティルインラブ アドマイヤグルーヴ
02年 タムロチェリー アローキャリー スマイルトゥモロー ファインモーション
01年 テイエムオーシャン テイエムオーシャン レディパステル ダイヤモンドビコー
00年 ヤマカツスズラン チアズグレイス シルクプリマドンナ ニホンピロスワン
99年 スティンガー プリモディーネ ウメノファイバー ヒシピナクル
98年 アインブライド ファレノプシス エリモエクセル ファレノプシス
※阪神JFは00年以前は阪神3歳牝馬S

上の表1は冒頭で定義した秋華賞における主要4レース、つまり阪神JF、桜花賞、オークス、ローズSの過去10年の優勝馬一覧だ。記憶に新しい昨年の優勝馬ダイワスカーレットは、オークスを熱発で回避するというアクシデントがあったものの、主要4レースのうちローズSと桜花賞、2レースの優勝実績を引っ提げての参戦。当日の1番人気はダービー馬ウオッカに譲ったが、レースでは早め早めの競馬で後続を難なく完封。見事に秋華賞優勝を飾った。

2003/10/19京都11R 秋華賞(G1) 1着17番 スティルインラブダイワスカーレットと同じように主要4レースのうち2つ以上の複数のレースを勝っている馬が、秋華賞に出走してきた場合、成績は非常に優秀なのだ(表内の背景が青の馬に注目)。07年以降だと、03年のスティルインラブが桜花賞とオークスの2冠の実績を持ち、本番では見事に3冠を達成。01年のテイエムオーシャンはオークス以来の休み明けだったが、阪神3歳牝馬Sと桜花賞優勝の底力を発揮。98年はファレノプシスが桜花賞、ローズS勝ちの実績で、やはり本番も勝利を飾った。

このように過去10年、上記の条件に該当した馬はすべて本番の秋華賞で優勝。主要4レースを複数勝つような馬は、当世代で力が一枚上という証明であり、このような結果が出ているのではないだろうか。表1内に登場したそのほかの馬で秋華賞を勝っているのは、06年のオークス馬カワカミプリンセス。05年のエアメサイア、02年のファインモーションで、ともに前走ローズSを勝っていた。

本競走におけるローズSの重要性は言うまでもなく、昨年当コーナーを担当したフランキー森山氏の「第143回データde出〜た 秋華賞のヒントはローズS組の中にあり」で証明されている。内容的には重複する部分が多いが、次は前走ローズS組とそれ以外の組に分けて、考えていきたい。

■表2 前走ローズS組の秋華賞好走馬

着順
人気
馬名
前走着順
G1実績
古馬混合実績
07年 1 2 ダイワスカーレット 1 桜花賞1着  
2 7 レインダンス 3   三面川特別1着
06年 3 4 フサイチパンドラ 3 オークス2着  
05年 1 2 エアメサイア 1 オークス2着  
2 1 ラインクラフト 2 桜花賞1着  
04年 1 2 スイープトウショウ 3 オークス2着  
03年 1 2 スティルインラブ 5 桜花賞1着  
2 1 アドマイヤグルーヴ 1 桜花賞3着  
3 8 ヤマカツリリー 2 阪神JF2着  
02年 1 1 ファインモーション 1   阿寒湖特別1着
2 3 サクラヴィクトリア 2   クイーンS3着
01年 2 2 ローズバド 2 オークス2着  
00年 2 7 ヤマカツスズラン 14 阪神3歳牝馬S1着  
3 5 トーワトレジャー 3   TVh賞1着
99年 1 12 ブゼンキャンドル 3   西部日刊スポーツ杯2着
3 2 ヒシピナクル 1   不知火特別1着
98年 1 2 ファレノプシス 1 桜花賞1着  
2 14 ナリタルナパーク 5   羊ヶ丘特別1着

上の表2には前走ローズS組の秋華賞好走馬の一覧(過去10年)。すでに表1で挙げた馬も含め、過去10年で18頭が該当。秋華賞で3着以内に好走した6割がローズS組であり、同組を軽視して馬券は取れない。該当馬18頭中、00年2着のヤマカツスズランを除く14頭が前走ローズSで5着以内に好走。素直にローズSで掲示板に乗った馬から、可能性を探るのが本筋だ。さらに、表2の該当馬18頭には過去に芝のG1で3着以内の実績か、古馬混合1000万クラス以上の芝1200m以上のレースで3着以内といういずれかの実績を持っていた。特に春のクラシックに出られなかった馬や、好走できなかった馬については、夏場に古馬1000万クラスで勝ち負けというのが、昔からの判断基準だ。

■表3 前走ローズS組以外の秋華賞好走馬

着順
人気
馬名
前走成績
備考
07年 3 1 ウオッカ 宝塚記念8着 日本ダービー1着
06年 1 2 カワカミプリンセス オークス1着  
2 5 アサヒライジング 米オークス2着  
05年 3 5 ニシノナースコール 五頭連峰特別1着  
04年 2 5 ヤマニンシュクル クイーンS3着  
3 10 ウイングレット クイーンS8着 新潟2歳S2着
02年 3 7 シアリアスバイオ 紫苑S2着  
01年 1 1 テイエムオーシャン オークス3着 桜花賞1着
3 3 レディパステル 紫苑S1着 オークス1着
00年 1 10 ティコティコタック 大倉山特別1着  
99年 2 10 クロックワーク クイーンS3着 ラジオたんぱ賞3着
98年 3 1 エアデジャヴー クイーンS1着 オークス2着

そして、残るのは前走ローズS組以外の秋華賞好走馬(表3参照)。実はこちらも先ほどのローズS組の絞り込みで注目した実績と同様、過去のG1好走実績と、古馬混合1000万クラス以上での好走実績が問われる。いずれの実績を持たずに秋華賞を果たしたのは、04年3着のウイングレットと02年3着のシアリアスバイオの2頭。ウイングレットは過去に牡馬相手の新潟2歳Sで2着の実績、さらにスイートピーSで1着の実績があり、純粋に実績で見劣り感があるのは、シアリアスバイオだけだ。


【結論】

それでは今年の秋華賞を占っていこう。本稿執筆時点では出走馬は未確定だが、今年の秋華賞は下の表5、表6の馬が登録。

■表4 今年の秋華賞における主要4レースの優勝馬

阪神JF
桜花賞
オークス
ローズS
トールポピー レジネッタ トールポピー マイネレーツェル

2008/5/25 東京11R 優駿牝馬(Jpn1) 1着15番 トールポピーまず、注目の主要4レースの結果だが、上の表4の通り。再度述べるが、今年の牝馬クラシック戦線は波乱続きだったが、トールポピーが阪神JFとオークスを勝っており、実績的には一枚抜けている。前走ローズSが掲示板を外す6着という結果で、この点に不安はあるものの、データ的には同馬が優勝してくれると、非常にわかりやすい傾向が踏襲されることになる。今回の当コーナーは、トールポピーを中心に同馬の相手探しという結論にしてみたい。


■表5 今年の秋華賞出走予定馬(1)

順位
馬名
前走成績
G1実績
古馬混合実績
1 マイネレーツェル ローズS1着    
1 ムードインディゴ ローズS2着    
1 レジネッタ ローズS3着 桜花賞1着 クイーンS2着
5 トールポピー ローズS6着 オークス1着  
8 ブラックエンブレム ローズS15着    
11 エアパスカル ローズS7着    
13 オディール ローズS4着    
16 メイショウベルーガ ローズS5着   かもめ島特別1着

相手候補の第一弾として前走ローズS組(表5参照)を見てみよう。ローズSを勝ったマイネレーツェルと2着のムードインディゴは、過去にG1好走実績がなく、古馬混合の1000万クラス以上の好走実績もない。逆に同レースでは3着に負けたが桜花賞馬レジネッタ、5着のメイショウベルーガが前述の実績を満たしており、これらの馬の巻き返しに期待してみたい。

■表6 今年の秋華賞出走予定馬

順位
馬名
前走成績
備考
6 エフティマイア クイーンS5着 オークス2着ほか
7 レッドアゲート 紫苑S3着  
8 リトルアマポーラ オークス7着  
10 ユキチャン シリウスS8着  
12 アロマキャンドル ラジオNIKKEI賞13着  
14 カレイジャスミン 関東オークス7着  
15 ソーマジック オークス8着 桜花賞3着
16 ピサノジュバン オークランドRCT7着  
16 ブライティアパルス 夕月特別1着  
19 プロヴィナージュ シリウスS16着  
20 ポルトフィーノ アーリントンC8着  
※フルゲート18頭。(1)モエレカトリーナは出走回避。(21)ライムキャンディなど8頭登録アリ。

そして前走ローズS組以外(表6参照)。クイーンSからの直行となるが、桜花賞・オークスでともに2着のエフティマイア、オークス以来の休み明けは気になるが、桜花賞3着の実績からソーマジック。古馬1000万クラス以上の実績馬は、例年外れも多いが、一応前走夕月特別を勝ったブライティアパルスが該当。この3頭を相手候補と推奨する。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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