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第189回 東京芝1600mのコース別考察

2008/6/2(月)

今週は東京競馬場で安田記念が行われる。同レースの舞台となるのは東京芝1600mで、今年はCコースで行われる予定だ。東京の芝コースはCコースを含め、5つのコース設定が可能。開催もしくは週単位で仮柵の移動を行うことで、芝を保護している。今回は、東京芝1600mにおけるコース別の特徴をデータから分析してみたい。データ分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 東京芝1600mのコース別開催時期と主な重賞レース
コース 幅員差 主な開催 主な重賞レース
Aコース 2〜5回開催 NHKマイルC、富士S
Bコース 3m 4回開催  
Cコース 6m 3回開催、5回開催 安田記念
Dコース 9m 1回開催 東京新聞杯、クイーンC
Eコース 12m ※改装後は未使用  


東京競馬場

東京競馬場の芝コースはAコースを最も内側のラチとし、3m外側に仮柵を置いたBコース、6m外側に仮柵を置いたCコース、9m外側に仮柵を置いたDコース、12m外側に仮柵を置いたEコースの設定が可能になっている(表1参照)。このように定められたのは03年以降のコース改装以降で、一年間の開催日程ごとにそれぞれのコースが使い分けられている。毎年必ず決まっているわけではないが、03年以降の使用履歴は上の表1の通り。NHKマイルやヴィクトリアマイルが行われる開催は、最も広いAコース。冬場の1回東京開催はDコースが使用されることが多い。ただし、最も復員が狭いEコースは、設定上は可能なものの、03年以降はまだ一度も使用されたことがない。ちなみに、A〜Eコースすべてにおいて最後の直線の長さは525.9mで一定だ。

 

■表2 東京芝1600mAコースの脚質別成績(03年以降・1000万クラス以上)
脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 6-2-5-43 10.7% 14.3% 23.2% 78% 98%
先行 11-30-16-146 5.4% 20.2% 28.1% 32% 83%
差し 30-20-24-252 9.2% 15.3% 22.7% 106% 61%
追い込み 9-4-11-197 4.1% 5.9% 10.9% 58% 53%
マクリ 0-0-0-0 - - - - -

■表3 東京芝1600mBコースの脚質別成績(03年以降・1000万クラス以上)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 2-2-1-16 9.5% 19.0% 23.8% 63% 59%
先行 9-6-2-55 12.5% 20.8% 23.6% 81% 62%
差し 10-9-14-81 8.8% 16.7% 28.9% 80% 82%
追い込み 0-4-3-74 0.0% 4.9% 8.6% 0% 44%
マクリ 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3% 0% 53%

■表4 東京芝1600mCコースの脚質別成績(03年以降・1000万クラス以上)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 1-2-1-18 4.5% 13.6% 18.2% 23% 125%
先行 9-6-5-67 10.3% 17.2% 23.0% 144% 68%
差し 9-7-14-106 6.6% 11.8% 22.1% 51% 91%
追い込み 3-7-2-73 3.5% 11.8% 14.1% 19% 81%
マクリ 0-0-0-0 - - - - -

■表5 東京芝1600mDコースの脚質別成績(03年以降・1000万クラス以上)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 1-1-1-13 6.3% 12.5% 18.8% 63% 63%
先行 5-2-7-45 8.5% 11.9% 23.7% 50% 104%
差し 5-7-4-79 5.3% 12.6% 16.8% 73% 49%
追い込み 5-6-4-65 6.3% 13.8% 18.8% 19% 69%
マクリ 0-0-0-0 - - - - -

ここからは実際にレースで使用されているA、B、C、Dの4コースについてそれぞれ、とあるデータを算出し、特徴を見ていきたい。上の表2から表5は、03年以降の各コースの脚質別成績。1000万クラス以上のレースを対象に数字を出してみた。こうして見ると、コースによって特徴があることがわかる。まず、Aコースの逃げ馬の勝率は10.7%で、他の3コースの逃げ馬の連対率に比べると最も高い。Aコースは先行馬の連対率が20.2%、複勝率が28.1%と、全体的に逃げ・先行馬の活躍が目立っている。Bコースも先行馬の連対率が20.8%、逃げ馬の連対率が19.0%と、相変わらず高め。サンプル数は少なめだが、追い込み馬の勝利はなく、後方一気は難しいと言えるだろう。

ところがCコースになると状況が変化。先行馬の勝率、連対率、複勝率は最も高いものの、追い込み馬の連対率は11.8%まで上昇してくる。これがDコースになると、追い込み馬の連対率が13.8%と最も高くなり、逃げ〜追い込み脚質問わず成績にあまり差がなくなることがわかるだろう。

 

■表6 東京芝1600mAコースの上がり3F順位別成績(03年以降・1000万クラス以上)
上がり順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3F 1位 29-10-8-23 41.4% 55.7% 67.1% 368% 174%
3F 2位 10-10-12-30 16.1% 32.3% 51.6% 186% 213%
3F 3位 7-4-10-28 14.3% 22.4% 42.9% 264% 108%
3F 4、5位 6-20-14-90 4.6% 20.0% 30.8% 43% 74%
3F 6位以下 4-12-12-467 0.8% 3.2% 5.7% 5% 28%

■表7 東京芝1600mBコースの上がり3F順位別成績(03年以降・1000万クラス以上)

上がり順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3F 1位 8-5-5-8 30.8% 50.0% 69.2% 184% 176%
3F 2位 6-6-4-10 23.1% 46.2% 61.5% 238% 223%
3F 3位 0-1-7-10 0.0% 5.6% 44.4% 0% 134%
3F 4、5位 2-5-3-30 5.0% 17.5% 25.0% 19% 61%
3F 6位以下 5-4-2-169 2.8% 5.0% 6.1% 25% 20%

■表8 東京芝1600mCコースの上がり3F順位別成績(03年以降・1000万クラス以上)

上がり順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3F 1位 6-9-5-11 19.4% 48.4% 64.5% 99% 307%
3F 2位 5-1-1-12 26.3% 31.6% 36.8% 535% 135%
3F 3位 0-7-2-13 0.0% 31.8% 40.9% 0% 115%
3F 4、5位 5-2-5-33 11.1% 15.6% 26.7% 45% 83%
3F 6位以下 6-3-9-195 2.8% 4.2% 8.5% 29% 45%

■表9 東京芝1600mDコースの上がり3F順位別成績(03年以降・1000万クラス以上)

上がり順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3F 1位 9-6-2-2 47.4% 78.9% 89.5% 427% 353%
3F 2位 1-2-1-11 6.7% 20.0% 26.7% 26% 61%
3F 3位 3-1-4-14 13.6% 18.2% 36.4% 88% 128%
3F 4、5位 2-5-3-22 6.3% 21.9% 31.3% 31% 83%
3F 6位以下 1-2-6-153 0.6% 1.9% 5.6% 6% 26%

前述の脚質別成績を補足する形で、上の表6〜9では各コースの上がり3ハロン(F)順位別成績を示してみた。東京競馬場の芝コースの最後の直線は525.9mもあり、最後の決め手に秀でている馬が勝ちやすいというイメージを持たれることが多いはずだ。確かに同じ中央場所でも小回りの中山に比べればそのような特徴を持っているが、例えばAコースにおいては上がり3ハロンでメンバー中1位をマークした馬でも、連対率は55.7%しかない。上の表2によるとAコースは逃げ・先行馬の成績が優秀であり、当コースのマイル戦では前半〜中盤から脚を使い、前目のポジションを取っていける馬の方がいいということがわかる。

ところが、Dコースになると上がり3ハロン1位の馬の連対率は78.9%までアップする。これは上の表5の結果を裏付けるもの。当コースではラスト600mでの勝負。直線だけ末脚を爆発させる乗り方でも十分に間に合いやすい。こうしてみると、同じ東京芝1600mでもコースによってずいぶん違うことがわかる。

 

■表10 東京芝1600mAコースの枠順別成績(03年以降・1000万クラス以上)
着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 4-5-6-70 4.7% 10.6% 17.6% 25% 42%
2 12-5-5-63 14.1% 20.0% 25.9% 171% 84%
3 6-5-8-72 6.6% 12.1% 20.9% 82% 59%
4 11-6-8-68 11.8% 18.3% 26.9% 87% 55%
5 1-9-3-83 1.0% 10.4% 13.5% 4% 48%
6 9-9-6-75 9.1% 18.2% 24.2% 110% 61%
7 7-8-10-100 5.6% 12.0% 20.0% 87% 84%
8 6-9-10-108 4.5% 11.3% 18.8% 31% 88%

■表11 東京芝1600mBコースの枠順別成績(03年以降・1000万クラス以上)

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 4-3-0-22 13.8% 24.1% 24.1% 64% 77%
2 3-2-1-234 10.0% 16.7% 20.0% 67% 56%
3 4-3-3-22 12.5% 21.9% 31.3% 32% 72%
4 0-4-3-29 0.0% 11.1% 19.4% 0% 46%
5 3-2-5-27 8.1% 13.5% 27.0% 119% 105%
6 1-2-3-32 2.6% 7.9% 15.8% 9% 36%
7 3-3-3-35 6.8% 13.6% 20.5% 51% 64%
8 3-2-3-37 6.7% 11.1% 17.8% 97% 62%

■表12 東京芝1600mCコースの枠順別成績(03年以降・1000万クラス以上)

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 3-0-1-27 9.7% 9.7% 12.9% 83% 54%
2 1-3-3-29 2.8% 11.1% 19.4% 31% 52%
3 2-2-3-31 5.3% 10.5% 18.4% 54% 162%
4 2-3-1-33 5.1% 12.8% 15.4% 27% 28%
5 6-3-4-30 14.0% 20.9% 30.2% 88% 174%
6 2-2-5-35 4.5% 9.1% 20.5% 22% 90%
7 3-6-2-36 6.4% 19.1% 23.4% 52% 52%
8 3-3-3-43 5.8% 11.5% 17.3% 143% 64%

■表13 東京芝1600mDコースの枠順別成績(03年以降・1000万クラス以上)

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 1-0-4-25 3.3% 3.3% 16.7% 12% 136%
2 2-3-2-23 6.7% 16.7% 23.3% 44% 53%
3 1-2-2-27 3.1% 9.4% 15.6% 9% 39%
4 2-1-3-26 6.3% 9.4% 18.8% 44% 48%
5 3-2-2-25 9.4% 15.6% 21.9% 181% 125%
6 3-1-0-26 10.0% 13.3% 13.3% 29% 26%
7 1-2-1-28 3.1% 9.4% 12.5% 18% 25%
8 3-5-2-22 9.4% 25.0% 31.3% 55% 104%

最後に各コースの枠順別成績を示した(表10〜13参照)。こちらも03年以降の1000万クラス以上のレースを対象にしている。逃げ・先行馬が有利であるAコースは、2枠が勝率、連対率でトップ。1枠があまり良くないので、完全に内が有利とは言えないが、スタートから前へ行くのが前提ならば内目の枠を引いた方が競馬はしやすいだろう。同じく逃げ・先行馬の成績が良かったBコースは、1枠の勝率、連対率がトップで、こちらは1〜3枠の内目の枠の良績が目立っている。一方、Cコースでは5枠が勝率、連対率、複勝率すべてでトップの成績。Dコースになるとより外側に良績が集まり、8枠の連対率、複勝率の良さが目立つのが特徴だ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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