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第179回 同一G1連覇を狙った馬たちの結果は?

2008/4/28(月)

一生に一度しか出走できないクラシックなどと異なり、天皇賞などの古馬G1は現役を続けていれば何度か出走できるチャンスがあるレース。したがって、同一のG1を複数回制することも理屈上は可能になっている。古くはメジロマックイーンが1991〜1992年の天皇賞(春)を連覇。当時の古馬最強ステイヤーとして存在感を示し、その名を歴史に残した。しかし、ピークの期間が短いサラブレッドにとって、一度勝ったG1といえども一年の月日が過ぎた後、再び勝利し頂点の座を守ることは大変難しい。連覇達成の歴史と同時に、連覇が阻まれた歴史もまた数多くある。そこで、過去10年の古馬G1を振り返り、同一G1連覇を狙った馬たちとその結果を調べてみることにする。データ分析にはJRA-VAN Data Lab..とTarget frontier JVを利用した。

1992/4/26京都10R 天皇賞(春)(G1) 1着 5番 メジロマックイーン

■表1 過去10年で同一G1連覇を狙った馬の成績(1)

●フェブラリーS
着順 人気 馬名   着順 人気
99年
1
2
メイセイオペラ 00年
4
3
00年
1
4
ウイングアロー 01年
2
2
01年
1
5
ノボトゥルー 02年
3
2
04年
1
1
アドマイヤドン 05年
5
2
05年
1
1
メイショウボーラー 06年
15
9
●高松宮記念
98年
1
2
シンコウフォレスト 99年
3
9
01年
1
1
トロットスター 02年
5
1
02年
1
3
ショウナンカンプ 03年
7
1
06年
1
4
オレハマッテルゼ 07年
5
6
07年
1
1
スズカフェニックス 08年
3
1
●天皇賞(春)
98年
1
1
メジロブライト 99年
2
3
00年
1
1
テイエムオペラオー 01年
1
1
●安田記念
00年
1
10
フェアリーキングプローン 01年
9
1
05年
1
7
アサクサデンエン 06年
2
10
●宝塚記念
99年
1
2
グラスワンダー 00年
6
2
00年
1
1
テイエムオペラオー 01年
2
1
02年
1
1
ダンツフレーム 03年
7
7
04年
1
1
タップダンスシチー 05年
7
1
●スプリンターズS
00年
1
16
ダイタクヤマト 01年
3
2
02年
1
1
ビリーヴ 03年
2
1
03年
1
5
デュランダル 04年
2
2
04年
1
5
カルストンライトオ 05年
10
8
05年
1
1
サイレントウィットネス 06年
4
3
●天皇賞(秋)
00年
1
1
テイエムオペラオー 01年
2
1
02年
1
3
シンボリクリスエス 03年
1
1
04年
1
1
ゼンノロブロイ 05年
2
1
06年
1
4
ダイワメジャー 07年
9
3
●エリザベス女王杯
98年
1
2
メジロドーベル 99年
1
2
03年
1
2
アドマイヤグルーヴ 04年
1
2
04年
1
2
アドマイヤグルーヴ 05年
3
4
05年
1
2
スイープトウショウ 06年
A
2
06年
@
7
フサイチパンドラ 07年
2
3
●マイルCS
01年
1
4
ゼンノエルシド 02年
14
12
03年
1
5
デュランダル 04年
1
1
04年
1
1
デュランダル 02年
8
1
06年
1
1
ダイワメジャー 07年
1
1
●JCダート
00年
1
4
ウイングアロー 01年
2
3
04年
1
4
タイムパラドックス 05年
4
3
●ジャパンカップ
00年
1
1
テイエムオペラオー 01年
2
1
01年
1
2
ジャングルポケット 02年
5
3
04年
1
1
ゼンノロブロイ 05年
3
1
●有馬記念
98年
1
4
グラスワンダー 99年
1
1
00年
1
1
テイエムオペラオー 01年
5
1
02年
1
2
シンボリクリスエス 03年
1
1
04年
1
1
ゼンノロブロイ 05年
8
2

上の表1は過去10年で同一G1連覇を狙った馬の成績をまとめたもの。表内にある→(矢印)の右側が、連覇を狙った年の着順と人気になっている。まず、フェブラリーSでは過去10年で5頭が連覇に挑んでいるが、成功例はない。最高の成績が00年のウイングアローの2着。フェブラリーSはG1昇格後、まだ10年弱という歴史の浅いレースだが、連覇を果たした馬はまだ一頭もでてきていない。

高松宮記念も96年にG1昇格した新しいレースだが、こちらも連覇を果たした馬はいない。過去10年、3頭もの馬が(翌年)1番人気に支持されたが、今年のスズカフェニックスらの3着が最高成績。同馬に関しては出遅れという不利があったが、2年連続の好走自体が難しいという印象だ。

続いて天皇賞(春)は、99〜00年にかけてテイエムオペラオーが連覇を達成。メジロブライトはスペシャルウィークに敗れたが、2着を確保と好走率は高い。過去には前述のメジロマックイーンや、隔年(93年と95年)で2勝を挙げたライスシャワーなども出ているレースだ。

安田記念はグレード制導入の84年以降、ヤマニンゼファー(92〜93年)ただ1頭が連覇を達成。06年のアサクサデンエンが10番人気ながら2着という惜しい結果だった。近年は国際化の流れで、外国馬の出走が多くなっているだけに連覇へのハードルは昔に比べて相当上がっている印象。外国馬でもハートレイク、フェアリーキングプローンのように連覇を狙い来日してくれてはいるが、結果は出ていない。

宝塚記念は鬼門のレース。グレード制導入後はもちろん、第一回の1960年まで遡っても連覇は一度もないという歴史がある。過去10年でも圧倒的1番人気に支持されたテイエムオペラオー(単勝1.5倍)が2着に惜敗、05年タップダンスシチー(単勝1.9倍)が7着に敗退している。

スプリンターズSはグレード制導入後、連覇を果たしたのは暮れの開催で行われていた時期のサクラバクシンオー(93〜94年)1頭のみ。現在の秋開催となってからは、出ていない。過去10年では5頭と比較的多くの馬が挑戦しているものの、ビリーヴとデュランダルの2着が最高成績。

天皇賞(秋)はシンボリクリスエス(02〜03年)の連覇が記憶に新しい。改装工事の影響で02年は中山開催で行われたものだが、グレード制導入以降、唯一の秋天連覇の馬として歴史に名を残している。

2003/11/2東京11R 天皇賞(秋)(G1) 1着18番 シンボリクリスエスエリザベス女王杯は前年の実績が非常に信頼できるレース。過去10年、5回の挑戦があるが、すべて3着以内に入るという好成績。中には降着による結果も含まれるが、古馬G1にしてはめずらしいリピーター色が強い一戦。牝馬限定の芝中距離戦線の勢力図は、そう簡単にガラリと変わらないという傾向がありそうだ。

マイルCSは安田記念とは対照的に連覇の例が多いレース。過去10年ではデュランダル(03〜04年)、ダイワメジャー(06〜07年)が達成。それ以前にもニホンピロウイナー(84〜85年)、ダイタクヘリオス(91〜92年)タイキシャトル(97〜98年)の3例がある。

JCダートは00年に新設されたレースだが、まだ連覇の例はない。しかも、今年から阪神ダート2000mに舞台が移ることになっており、連覇する馬の誕生はまだ少々時間がかかるかもしれない。

ジャパンカップは01年のテイエムオペラオーの2着が最高成績で、まだ連覇はない。国際交流レースの先駆けともいうべきレースで、安田記念以上に外国馬の参戦が多いレース。レースレベルもG1の中でも屈指であるだけに、連覇を果たすのは相当厳しいはずだ。逆にそれを達成できるほどの強い馬の出現を楽しみに待ちたい。

最後に有馬記念。各馬余力が心配されるシーズン末期の大一番で、波乱の印象が強いレース。連覇の難易度は高い感もあるが、過去10年でグラスワンダー(98〜99年)、シンボリクリスエス(02〜03年)の2頭が達成している。だが、01年のテイエムオペラオーは引退レースで力尽きて5着。あのディープインパクトも3歳時はハーツクライに敗れて勝てなかった。グラスワンダーとシンボリクリスエスはともに3歳と4歳で勝ったように、有馬記念連覇のカギはこのあたりにヒントがあるような気もする。

■表2 過去10年で同一G1連覇を狙った馬の成績(2)

レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
フェブラリーS 0.1.1.3
0.0%
20.0%
40.0%
高松宮記念 0.0.2.3
0.0%
0.0%
40.0%
天皇賞(春) 1.1.0.0
50.0%
100.0%
100.0%
安田記念 0.1.0.1
0.0%
50.0%
50.0%
宝塚記念 0.1.0.3
0.0%
25.0%
25.0%
スプリンターズS 0.2.1.2
0.0%
40.0%
60.0%
天皇賞(秋) 1.2.0.1
25.0%
75.0%
75.0%
エリザベス女王杯 2.2.1.0
40.0%
80.0%
100.0%
マイルCS 2.0.0.2
50.0%
50.0%
50.0%
JCダート 0.1.0.1
0.0%
50.0%
50.0%
ジャパンカップ 0.1.1.1
0.0%
33.3%
66.7%
有馬記念 2.0.0.2
50.0%
50.0%
50.0%

上の表2は表1の結果を簡単にまとめたもの。個別のレースの結果については前述の通りだが、12の対象レースのうち5レースでしか勝ち馬が出ていないということを考えると、やはり総合的に同一G1の連覇は難しいということになる。3着以内まででOKであれば、エリザベス女王杯が最も連続好走馬が出ている。マイルCS、天皇賞(春)も含め京都芝のG1は、比較的数字が高い印象だ。

■表3 過去10年で同一G1連覇を狙った馬の当日人気と成績

人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 6.5.2.6
31.6%
57.9%
68.4%
2番人気 2.3.2.3
20.0%
50.0%
70.0%
3番人気 0.3.0.5
0.0%
60.0%
60.0%
4番人気以下 0.1.2.5
0.0%
12.5%
37.5%

最後に馬券的なヒントとして上の表3を示した。これは過去10年で同一G1連覇を狙った馬の当日人気ごとによる成績。前年の勝ち馬が、翌年も1番人気に支持された場合の勝率は31.6%。連対率は57.9%とイマイチだが、勝率はまずまずと言えるだろう。同様に2番人気だった場合の勝率は20.0%。3番人気以下だった場合の連覇の例はなく、この点は注意して今後も見守っていきたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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