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第171回 新旧の阪神芝1600mの特徴をおさらいしてみよう

2008/3/31(月)

阪神芝1600mスタート地点 2007年桜花賞(G1)

間近に控える桜花賞の舞台となるのは阪神芝1600m。同コースは06年のコース改修に伴い、大きく変貌を遂げた。今回はあらためてコース改修前との比較を行い、現コースの特徴を調べてみよう。

 06年末に新装オープンとなった阪神競馬場。改修後の最大の特徴は外回りコースの新設で、これにより阪神芝1600mも大きく変わった。従来のオムスビ型のコース形態から、コーナー2回の広々としたコースへの転換。改修後、1年弱の期間を経て、ある程度データが集まったところで、今一度従来のコースと現在のコースの特徴をおさらいしてみたい。データの集計・調査はJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。


■表1 コース改修前(03年〜06年前半)の阪神芝1600mの枠順別成績(1000万クラス以上)

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1枠
6-8-6-79 6.1% 14.1% 20.2%
2枠
9-4-8-89 8.2% 11.8% 19.1%
3枠
10-14-11-83 8.5% 20.3% 29.7%
4枠
12-9-1-102 9.7% 16.9% 17.7%
5枠
15-6-8-104 11.3% 15.8% 21.8%
6枠
9-12-13-112 6.2% 14.4% 23.3%
7枠
9-15-13-120 5.7% 15.3% 23.6%
8枠
7-9-17-129 4.3% 9.9% 20.4%

まず、上の表1はコース改修前(03年から06年末)の阪神芝1600mの枠順別成績(1000万クラス以上)。集計期間を03年からとしたのは、新コースのサンプル数とあまり開きがでないようにするためだ。旧コースにおける枠順の最大の特徴は総じて大外枠が不利であること。これは非常に良く知られている特徴・データ。前述したようにオムスビ型コースのため最初のコーナーまでの距離が短く、特に多頭数で外枠を引いた馬は非常に苦労していた。実際、8枠の連対率は9.9%。唯一、10%を切る数字で、他の枠に比べて明らかに不利であったことがわかる。

■表2 コース改修後(06年末以降)の阪神芝1600mの枠順別成績(1000万クラス以上)

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1枠
6-1-2-26 17.1% 20.0% 25.7%
2枠
2-2-5-29 5.3% 10.5% 23.7%
3枠
1-4-2-33 2.5% 12.5% 17.5%
4枠
2-3-3-34 4.8% 11.9% 19.0%
5枠
3-2-5-37 6.4% 10.6% 21.3%
6枠
5-2-2-39 10.4% 14.6% 18.8%
7枠
2-5-3-43 3.8% 13.2% 18.9%
8枠
3-5-2-42 5.8% 15.4% 19.2%

それがコース改修後、どのように変化したか。上の表2はコース改修後(06年末以降)の阪神芝1600mの枠順別成績(1000万クラス以上)。注目の8枠の連対率は15.4%と、1枠に次ぐ2位の好成績。新コースではスタートから最初の3コーナーまで距離を十分に取れるようなり、その結果、大外枠不利の傾向は解消された。コース改修の効果はてきめんだったと言えよう。ただし、新たな特徴として1枠の成績が大幅にアップ。連対率は20%、勝率も17.1%と抜群の数字になっている。連対率だけに限れば、最内と大外。この両極端な枠順がやや有利となっている。

■表3 コース改修前の阪神芝1600mの脚質別成績(1000万クラス以上)

脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
逃げ 13-9-7-53 15.9% 26.8% 35.4% 244% 154%
先行 32-26-30-177 12.1% 21.9% 33.2% 93% 105%
差し 27-37-26-309 6.8% 16.0% 22.6% 55% 57%
追い込み 5-5-12-276 1.7% 3.4% 7.4% 7% 35%
マクリ 0-0-2-3 0.0% 0.0% 40.0% 0% 100%

次は脚質面について。調査期間は先ほどの枠順と全く同じ。上の表3はコース改修前の阪神芝1600mの脚質別成績(1000万クラス以上)。旧コースは逃げ・先行馬が非常に有利。単・複の回収率ではやや差があるものの、連対率はともに20%オーバー。複勝率は30%を超えていた。

■表4 コース改修後の阪神芝1600mの脚質別成績(1000万クラス以上)

脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
逃げ 4-5-3-12 16.7% 37.5% 50.0% 258% 180%
先行 7-6-8-70 7.7% 14.3% 23.1% 44% 52%
差し 11-9-10-105 8.1% 14.8% 22.2% 43% 61%
追い込み 2-4-3-95 1.9% 5.8% 8.7% 13% 24%
マクリ 0-0-0-0 - - - - -

続いて上の表4はコース改修後の阪神芝1600mの脚質別成績(1000万クラス以上)。新コースになっても前で競馬ができる馬が有利な点は変わりないが、逃げ馬と先行馬は大きく明暗が分かれた。逃げ馬が連対率37.5%とダントツの数字。複勝率は驚異の50%で、逃げ馬が2回に1回は馬券に絡むという計算。今年これまで同コースで行われた重賞(アーリントンC、チューリップ賞)が、いずれも逃げ切り勝ちであるのは偶然ではなさそうだ。最後の直線も従来よりも長くなったことで、一見後ろから差す馬が有利と思いきや、実はそうではない。確かに旧コースで絶望的に厳しかった追い込み馬は、新コースで多少有利になったが、差し・追い込みが不利は変わらない。新コースでは旧コースに比べ、テンのスピードが緩くなりがちで、ハイペースになりにくい。また外回りコースは常に芝の状態が良いので、インコースをソツなく通れる逃げ馬が非常にレースをしやすくなっている印象だ。

■表5 コース改修前の阪神芝1600mの種牡馬成績(1000万クラス以上)

順位
種牡馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1 サンデーサイレンス 22-21-22-130 11.3% 22.1% 33.3% 82% 92%
2 ダンスインザダーク 5-6-2-30 11.6% 25.6% 30.2% 61% 117%
3 ブライアンズタイム 5-2-1-23 16.1% 22.6% 25.8% 113% 65%
4 サクラバクシンオー 3-2-3-22 10.0% 16.7% 26.7% 42% 65%
5 エンドスウィープ 3-0-1-6 30.0% 30.0% 40.0% 93% 52%
6 マウントリヴァーモア 3-0-0-6 33.3% 33.3% 33.3% 148% 52%
7 タマモクロス 2-4-2-14 9.0% 27.3% 36.4% 61% 95%
8 フジキセキ 2-2-6-30 5.0% 10.0% 25.0% 43% 130%
9 トウカイテイオー 2-2-3-5 16.7% 33.3% 58.3% 145% 165%
10 シングスピール 2-2-2-1 28.6% 57.1% 85.7% 114% 254%

■表6 コース改修後の阪神芝1600mの種牡馬成績(1000万クラス以上)

順位
種牡馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1 アドマイヤベガ 2-1-0-3 33.3% 50.0% 50.0% 118% 73%
2 タニノギムレット 2-1-0-2 40.0% 60.0% 60.0% 250% 84%
3 ジャングルポケット 2-1-0-0 66.7% 100.0% 100.0% 316% 163%
4 サクラバクシンオー 2-0-0-15 11.8% 11.8% 11.8% 65% 21%
5 アグネスタキオン 1-5-3-12 4.8% 28.6% 42.9% 28% 132%
6 メイショウオウドウ 1-1-3-3 12.5% 25.0% 62.5% 31% 183%
7 フレンチデピュティ 1-1-2-9 7.7% 15.4% 30.8% 32% 69%
8 タイキシャトル 1-1-2-3 14.3% 28.6% 57.1% 44% 158%
9 フジキセキ 1-1-1-13 6.3% 12.5% 18.8% 13% 26%
10 タヤスツヨシ 1-1-1-1 25.0% 50.0% 75.0% 185% 137%

最後に種牡馬成績について見ていく。表5はコース改修前、表6はコース改修後の阪神芝1600mの種牡馬別成績(1000万クラス以上)。旧コースではサンデーサイレンスの勝ち鞍が2位以下を大きく引き離してのトップだった。出走産駒数がケタ違いに多い点はあるが、サンデーサイレンス抜きでは話が始まらなかった。そして、新コースで行われている近年では産駒自体が、もうそれほどいないのでランク外は仕方がない。その分、アドマイヤベガやアグネスタキオン、メイショウオウドウ産駒といったサンデーサイレンスの血をひく孫が活躍(ただし、ダンスインザダークはランク外)。トップ10のうち5頭がランクインとなっている。死してもなお、サンデーサイレンスはこの舞台で存在感を見せている。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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