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第165回 リーディング首位! アグネスタキオン産駒を分析する

2008/3/10(月)

先週から、週のはじめと後半の2本立てとなった「データde出〜た」。今週前半は種牡馬に注目、2月末までのJRAリーディングサイアーランキングでトップに立つアグネスタキオン産駒の傾向を分析したい。

近年、リーディングサイアーといえば13年連続で首位のサンデーサイレンス。しかし今年は明け2〜4歳世代が不在。そろそろ他の種牡馬にもチャンスが出てきそうな雰囲気だ。そんな中、今年好スタートを切ったのが昨年の2歳部門首位・アグネスタキオンである。2月にはリトルアマポーラ、レインボーペガサスといった3歳勢に加え、古馬では京都記念をアドマイヤオーラ制して重賞計3勝をマークした。デビューした産駒は3世代、まだ特徴を掴み切れていない方は、このあたりでしっかりと分析しておこう。

データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用し、集計期間は05年夏の産駒デビュー以降とした(本年3月2日まで)。なお、持ち込み馬・エーシンティーエムはデータ上「Agnes Tachyon」表記となるため、Target frontier JVでは「馬データ検索」機能で「アグネスタキオン」に「Agnes Tachyon」を「追加読込」し、戦歴を集計している。

■表1 アグネスタキオン血統表

アグネスタキオン
1998 栗毛
サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
アグネスフローラ
1987 鹿毛
ロイヤルスキー Raja Baba
Coz o'Nijinsky
アグネスレディー リマンド
イコマエイカン
※競走成績4戦4勝 皐月賞、弥生賞、ラジオたんぱ杯3歳S

2001/4/15 中山11R 皐月賞(G1) 1着 7番 アグネスタキオン

アグネスタキオンの父は皆さんご存じサンデーサイレンスで、母は90年に無敗で桜花賞を制したアグネスフローラ。アグネスタキオンの全兄・アグネスフライトは00年のダービーを制している。また、祖母アグネスレディーは79年のオークス馬だ。
アグネスタキオン自身は現役時すべて芝2000mで4戦全勝。デビュー2戦目のラジオたんぱ杯3歳S(現ラジオNIKKEI杯2歳S)でジャングルポケットとクロフネを下し、その後、弥生賞、皐月賞まで計4連勝。ダービーを前に屈腱炎を発症し、そのまま01年に引退した。


 

■表2 産駒総合成績

コース
出走
1着
2着
3着
着外
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
全成績
2211
275
257
195
1484
12.4%
24.1%
32.9%
75%
80%
(牝馬)
898
119
99
72
608
13.3%
24.3%
32.3%
81%
84%
1506
192
180
133
1001
12.7%
24.7%
33.5%
81%
83%
ダート
705
83
77
62
483
11.8%
22.7%
31.5%
63%
74%

産駒全体の傾向としては、芝の出走数がダートよりかなり多いものの、勝率や連対率は芝が多少良い程度でほぼ互角。性別では全成績より牝馬の方がやや良いが、これも僅かの差となっている。なお、産駒の障害競走出走は今のところ皆無である。

■表3 馬場状態別成績

コース
馬場
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
162-148-117-801/1228
13.2%
25.2%
34.8%
86%
85%
稍重
21-20-9-118/168
12.5%
24.4%
29.8%
65%
78%
4-9-5-56/74
5.4%
17.6%
24.3%
42%
70%
不良
5-3-2-26/36
13.9%
22.2%
27.8%
69%
45%
ダート
54-55-48-322/479
11.3%
22.8%
32.8%
58%
80%
稍重
15-8-8-84/115
13.0%
20.0%
27.0%
86%
66%
8-6-4-35/53
15.1%
26.4%
34.0%
49%
57%
不良
6-8-2-42/58
10.3%
24.1%
27.6%
74%
57%

馬場状態別では、芝では良から稍重、ダートは逆に重や不良の方が良い傾向にある。総合すれば、芝、ダートとも「時計の出やすい」方が好成績と考えて良いだろうか。ただ、芝・不良の成績も決して悪くはなく、芝の道悪なら即消しと考えるのは早計だ。

■表4 クラス別成績

コース
クラス
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
新馬
46-30-24-128/228
20.2%
33.3%
43.9%
86%
79%
未勝利
69-69-41-358/537
12.8%
25.7%
33.3%
66%
78%
500万下
39-42-34-297/412
9.5%
19.7%
27.9%
115%
92%
1000万下
17-12-9-79/117
14.5%
24.8%
32.5%
90%
80%
1600万下
4-5-3-22/34
11.8%
26.5%
35.3%
42%
70%
OPEN特別
4-10-11-39/64
6.3%
21.9%
39.1%
17%
74%
G3
5-7-7-36/55
9.1%
21.8%
34.5%
62%
92%
G2
4-3-1-24/32
12.5%
21.9%
25.0%
44%
79%
G1
4-2-3-18/27
14.8%
22.2%
33.3%
71%
99%
ダート
新馬
5-2-4-22/33
15.2%
21.2%
33.3%
83%
51%
未勝利
46-36-28-183/293
15.7%
28.0%
37.5%
83%
87%
500万下
24-32-23-220/299
8.0%
18.7%
26.4%
46%
68%
1000万下
8-4-2-38/52
15.4%
23.1%
26.9%
70%
46%
1600万下
0-3-4-14/21
0.0%
14.3%
33.3%
0%
105%
OPEN特別
0-0-0-4/4
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
G3
0-0-1-2/3
0.0%
0.0%
33.3%
0%
140%
G2
0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
G1
0-0-0-0/0
-
-
-
-
-

 

2007/4/8 阪神11R 桜花賞(Jpn1) 1着18番 ダイワスカーレット つぎに、クラス別成績を見てみよう。芝では新馬戦の好成績が非常に目立ち、連対率33.3%、3着内率は43.9%にも達する。全体的には、上のクラスへゆくに従って、1着より2着以内、2着以内より3着以内、という傾向があるように見受けられる。G1・4勝中3勝はダイワスカーレットで、残る1勝はNHKマイルCのロジック。また、ダイワスカーレットのほか、アドマイヤオーラが複数の重賞を制している。
一方ダートは、500万条件、そして1600万条件と2つの壁が存在するようだ。現時点では芝のようにオープンで活躍する馬が存在しないどころか、1600万条件を勝った馬も皆無。勝率や連対率では芝ダート互角に近かったが、このデータも含めて考えれば、本領を発揮するのは芝とみて間違いないだろう。


 

■表5 年齢別成績
年齢
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
2歳・夏
29-28-21-75/153
19.0%
37.3%
51.0%
57%
80%
2歳・秋
51-46-31-177/305
16.7%
31.8%
42.0%
74%
85%
3歳・冬
59-56-43-282/440
13.4%
26.1%
35.9%
92%
88%
3歳・春
44-34-33-248/359
12.3%
21.7%
30.9%
73%
79%
3歳・夏
33-30-23-216/302
10.9%
20.9%
28.5%
55%
67%
3歳・秋
27-27-8-159/221
12.2%
24.4%
28.1%
90%
66%
4歳・冬
18-11-9-102/140
12.9%
20.7%
27.1%
165%
90%
4歳・春
4-6-6-68/84
4.8%
11.9%
19.0%
26%
87%
4歳・夏
5-5-5-51/66
7.6%
15.2%
22.7%
72%
95%
4歳・秋
5-11-11-55/82
6.1%
19.5%
32.9%
23%
92%
5歳・冬
0-3-5-51/59
0.0%
5.1%
13.6%
0%
55%
2歳
80-74-52-252/458
17.5%
33.6%
45.0%
68%
83%
3歳
163-147-107-905/1322
12.3%
23.4%
31.5%
78%
77%
4歳
32-33-31-276/372
8.6%
17.5%
25.8%
86%
91%
5歳
0-3-5-51/59
0.0%
5.1%
13.6%
0%
55%
※冬:1〜3月、春:4〜6月、夏:7〜9月、秋:10〜12月

続いて年齢別成績。新馬戦の好成績からも想像された通り産駒は仕上がりが早いのか、2歳戦の成績が素晴らしい。特に、9月までの3着内率は50%を超える高率だ。その一方で、古馬になってからの成績は落ち込みを見せている。現5歳世代は今年の年明け未勝利で、4歳秋の5勝もすべて条件戦。天皇賞(秋)2着のアグネスアークが孤軍奮闘、といった印象である。

■表6 世代別成績

世代
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
現 3歳(2005年産)
40-42-30-147/259
15.4%
31.7%
43.2%
90%
97%
現 4歳(2004年産)
121-100-69-529/819
14.8%
27.0%
35.4%
81%
78%
現 5歳(2003年産)
114-115-96-808/1133
10.1%
20.2%
28.7%
67%
77%
現 3歳(〜3歳2月末)
38-42-28-136/244
15.6%
32.8%
44.3%
77%
89%
現 4歳(〜3歳2月末)
47-38-26-137/248
19.0%
34.3%
44.8%
81%
91%
現 5歳(〜3歳2月末)
34-34-25-151/244
13.9%
27.9%
38.1%
62%
68%

ただ、表5だけで「早熟」と判断するのは少々早いかもしれない、というのが表6である。現5歳世代は他の2世代に比べ今ひと息。同じ条件で比較が可能な3歳2月までの成績を比べても、やはり現3、4歳世代の方が好成績になっている。2004年の産駒からは、サンデーサイレンス産駒不在の世代で、その分、良血牝馬を配合されるチャンスが広がっている。これが年齢別成績に影響を及ぼす要素なのか微妙とはいえ、現4歳世代の成績を見る前に早熟と断定までするのは危険だろう。

■表7 距離別成績

コース
距離
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
1200m
22-23-17-165/227
9.7%
19.8%
27.3%
46%
69%
1400m
17-16-16-98/147
11.6%
22.4%
33.3%
69%
78%
1600m
50-41-27-215/333
15.0%
27.3%
35.4%
103%
84%
1800m
49-45-38-250/382
12.8%
24.6%
34.6%
62%
83%
2000m
38-36-25-171/270
14.1%
27.4%
36.7%
124%
96%
1000m〜1300m
24-26-17-173/240
10.0%
20.8%
27.9%
47%
68%
1400m〜1600m
67-59-43-323/492
13.6%
25.6%
34.3%
90%
81%
1700m〜2000m
89-82-63-425/659
13.5%
25.9%
35.5%
89%
90%
2100m〜2400m
8-7-10-56/81
9.9%
18.5%
30.9%
58%
79%
2500m〜
4-6-0-24/34
11.8%
29.4%
29.4%
95%
79%
ダート
1000m
8-4-6-34/52
15.4%
23.1%
34.6%
54%
86%
1200m
14-9-12-78/113
12.4%
20.4%
31.0%
45%
67%
1400m
15-12-9-84/120
12.5%
22.5%
30.0%
85%
88%
1600m
4-4-3-30/41
9.8%
19.5%
26.8%
83%
71%
1700m
17-16-14-117/164
10.4%
20.1%
28.7%
50%
58%
1800m
21-27-17-108/173
12.1%
27.7%
37.6%
67%
85%
1000m〜1300m
24-17-18-124/183
13.1%
22.4%
32.2%
47%
74%
1400m〜1600m
19-16-12-114/161
11.8%
21.7%
29.2%
85%
84%
1700m〜2000m
38-43-31-233/345
11.0%
23.5%
32.5%
58%
70%
2100m〜2400m
2-1-0-12/15
13.3%
20.0%
20.0%
153%
60%
2500m〜
0-0-1-0/1
0.0%
0.0%
100.0%
0%
440%

つぎは距離別成績。芝は1400〜2000mあたりが得意距離で、短距離や2000mを超える距離で成績は下降。主要な距離を見ると1600mと2000mが高連対率で、単勝の回収率も100%を超えている。1400m、1800mは短距離や長距離ほどではないとはいえ、やや見劣る数字。ダートはなぜか1800mの連対率、3着内率が高いが、それ以外はほぼ均等である。

■表8 競馬場別成績

コース
場所
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
札幌
5-12-5-36/58
8.6%
29.3%
37.9%
34%
82%
函館
9-6-8-41/64
14.1%
23.4%
35.9%
76%
67%
福島
4-13-7-65/89
4.5%
19.1%
27.0%
15%
84%
新潟
15-10-9-69/103
14.6%
24.3%
33.0%
71%
89%
東京
33-33-22-166/254
13.0%
26.0%
34.6%
64%
91%
中山
28-26-24-115/193
14.5%
28.0%
40.4%
86%
93%
中京
16-18-7-93/134
11.9%
25.4%
30.6%
48%
66%
京都
45-26-22-172/265
17.0%
26.8%
35.1%
118%
72%
阪神
18-25-18-126/187
9.6%
23.0%
32.6%
79%
92%
小倉
19-11-11-118/159
11.9%
18.9%
25.8%
134%
79%
中央4場
124-110-86-579/899
13.8%
26.0%
35.6%
88%
86%
その他
68-70-47-422/607
11.2%
22.7%
30.5%
71%
77%
ダート
札幌
6-4-7-24/41
14.6%
24.4%
41.5%
44%
106%
函館
4-2-3-19/28
14.3%
21.4%
32.1%
45%
52%
福島
3-8-2-20/33
9.1%
33.3%
39.4%
35%
95%
新潟
2-2-3-25/32
6.3%
12.5%
21.9%
16%
44%
東京
12-14-5-70/101
11.9%
25.7%
30.7%
76%
73%
中山
9-10-7-72/98
9.2%
19.4%
26.5%
43%
59%
中京
9-5-5-54/73
12.3%
19.2%
26.0%
78%
53%
京都
16-22-15-91/144
11.1%
26.4%
36.8%
40%
101%
阪神
18-7-12-69/106
17.0%
23.6%
34.9%
139%
78%
小倉
4-3-3-39/49
8.2%
14.3%
20.4%
32%
45%
中央4場
55-53-39-302/449
12.2%
24.1%
32.7%
72%
80%
その他
28-24-23-181/256
10.9%
20.3%
29.3%
47%
64%

競馬場別では出走数の少ないコースもあり判断が難しい部分もあるものの、全体として芝ダートとも中央4場の方がローカルより成績が良い傾向にある。ローカルの中では、長い直線を持つ新潟芝の成績が上々だ。

■表9 コース別勝ち鞍ベスト10

コース
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収率
複回収率
東京・芝1600
11-5-6-52/74
14.9%
21.6%
29.7%
90%
77%
中山・芝1600
10-8-8-46/72
13.9%
25.0%
36.1%
68%
74%
中京・芝1800
10-7-2-25/44
22.7%
38.6%
43.2%
97%
70%
京都・芝1600
10-6-4-34/54
18.5%
29.6%
37.0%
167%
80%
東京・芝1800
9-9-6-49/73
12.3%
24.7%
32.9%
38%
86%
京都・芝1800外
9-8-3-38/58
15.5%
29.3%
34.5%
129%
69%
中山・芝2000
8-10-6-29/53
15.1%
34.0%
45.3%
95%
99%
京都・芝2000
8-3-3-21/35
22.9%
31.4%
40.0%
75%
65%
京都・芝1400
8-1-4-21/34
23.5%
26.5%
38.2%
132%
72%
阪神・ダ1400
8-0-5-25/38
21.1%
21.1%
34.2%
185%
76%

最後に競馬場・コース別の勝ち鞍ベスト10。中央4場の芝1600〜2000mが上位のほとんどを占めている。3位に食い込んだ中京芝1800mの勝率、連対率等が極めて高い理由は不明だが、このデータからも「中央4場」「芝」「1600〜2000m」が得意条件のキーワードと考えられる。

ほかにも、種牡馬分析では母の父(あるいはその系統)別、騎手、調教師別など様々な視点が考えられるが、これらを全て分析していてはキリがないため、このあたりでとどめたい。
こういった種牡馬のデータを実際の予想するに活用する場合は、もちろん各馬の「個性」「実績」も加味する必要がある。たとえば、既にローカルで抜群の好成績を残している馬を、「アグネスタキオン産駒は中央4場の方が良いから…」と消してしまうのはナンセンス。逆に、初コースや初距離など、取捨の判断に困った際には大いに参考にしたいデータだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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