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第156回 今年は前走重賞組に注目の日経新春杯

2008/1/17(木)

今週は、中山ではクラシックを目指す3歳馬の一戦・京成杯、そして京都では春の天皇賞や宝塚記念を目指す古馬が集う日経新春杯が行われる。本コーナーでは過去2年とも京成杯を取り上げているため、今年は日経新春杯について調べてみよう。

日経新春杯には例年、春の天皇賞や宝塚記念を目指す一流馬の参戦も見られ、過去には、前年の有馬記念出走馬も多く好走を果たしている。その一方で、ここ2年は前走1600万条件出走馬のワン・ツーという結果。ハンデ戦でもあり、少々捕らえづらいレースと言えるだろう。今週は、そんな日経新春杯をデータから分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JV、そして今回は「馬天楼 for データde出〜た」も利用している。

今回初登場となる「馬天楼 for データde出〜た」は、昨年秋に公開されたJRA-VAN Data Lab.対応のソフトである。特に、(今回掲載分では)表1〜4、6、7といった重賞の過去のデータを集計し、簡単に表示できるのが特徴だ。これまで本コーナーで利用してきたTarget frontier JVともども、データ分析において大いに助けになるソフトなので、皆さんも是非利用していただきたい。今回は、この「馬天楼 for データde出〜た」の集計から、特に目についたデータを中心にピックアップしてみよう。

 

■表1 年齢別成績(98年〜)
人気  1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
4歳 3 3 7 16 10.3% 20.7% 44.8%
5歳 5 4 2 27 13.2% 23.7% 28.9%
6歳 1 1 1 23 3.8% 7.7% 11.5%
7歳 1 2 0 17 5.0% 15.0% 15.0%
8歳 0 0 0 11 0.0% 0.0% 0.0%
9歳以上 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%

まず、「馬天楼 for データde出〜た」の各種集計データで目についたのは、年齢別の成績だ。連対馬20頭中9頭を5歳馬が占め、6頭が4歳馬。6歳は2頭、7歳は3頭と少なく、8歳以上は3着以内も皆無である。基本的に年明けは4、5歳馬優勢のレースが多いが、このレースもその例に漏れない。

 

■表2 人気別成績(98年〜)
人気  1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
1番人気 2 1 1 6 20.0% 30.0% 40.0%
2番人気 3 2 0 5 30.0% 50.0% 50.0%
3番人気 1 1 3 5 10.0% 20.0% 50.0%
4番人気 2 1 0 7 20.0% 30.0% 30.0%
5番人気 2 0 2 6 20.0% 20.0% 40.0%
6番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
7番人気 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
8番人気 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
10番人気 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
11以下 0 1 0 25 0.0% 3.8% 3.8%

次に人気別成績。ハンデ戦=荒れるという印象もあるが、このレースは優勝馬10頭すべて5番人気以内である。2着は6番人気以下が半数の5頭と波乱の目もあるとはいえ、1着に人気薄が来て大波乱、という可能性は低そうだ。
ただ、今年は登録馬が多く、フルゲートかそれに近い頭数になる可能性がある(本稿執筆時点では出走馬未確定)。過去10年の平均出走頭数は12.6頭。第54回「多頭数は人気馬が不利になる?」で触れた通り、出走頭数が増えれば波乱の余地は広がるため、例年より荒れる可能性は考えておきたい。

 

■表3 ハンデ別成績(98年〜)
ハンデ  1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
51キロ未満 0 1 2 5 0.0% 12.5% 37.5%
51〜52.5キロ 0 0 2 17 0.0% 0.0% 10.5%
53〜54.5キロ 2 5 4 27 5.3% 18.4% 28.9%
55〜56.5キロ 6 2 2 30 15.0% 20.0% 25.0%
57〜57.5キロ 0 1 0 12 0.0% 7.7% 7.7%
58キロ以上 2 1 0 5 25.0% 37.5% 37.5%
トップハンデ 3 1 1 10 20.0% 26.7% 33.3%

続いてハンデ別の成績を見てみたい。ハンデ戦全体を集計すると重ハンデ馬の成績が良くなるケースが多いのだが、このレースの57〜57.5キロは不振。53〜56.5キロが連対数、連対率とも上位である。なお、高連対率を誇る58キロ以上は、58.5キロのトウカイトリックが回避予定のため、今年は出走がなさそうだ。

 

■表4 負担重量増減別成績(98年〜)
増減  1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
1.5キロ以上増 3 0 0 3 50.0% 50.0% 50.0%
1キロ増 0 1 1 5 0.0% 14.3% 28.6%
0.5キロ増 0 1 0 3 0.0% 25.0% 25.0%
増減なし 2 3 1 29 5.7% 14.3% 17.1%
0.5キロ減 0 0 2 1 0.0% 0.0% 66.7%
1キロ減 0 1 0 16 0.0% 5.9% 5.9%
1.5キロ以上減 5 4 6 39 9.3% 16.7% 27.8%
3 2 1 11 17.6% 29.4% 35.3%
増減なし 2 3 1 29 5.7% 14.3% 17.1%
5 5 8 56 6.8% 13.5% 24.3%

負担重量について、前走からの増減を調べたのが表4である。実数として多いのは「1.5キロ以上減」で、連対馬20頭中9頭までを占める。実績に欠ける馬でも好走のチャンスは十分にあるようだ。また、前走から増えていた馬は連対率29.4%と、「率」ではこちらが優勢。出走数が少なく率が高いのだから、馬券としては「増」の方が狙いを定めやすそうだ。

 

■表5 負担重量増での好走馬(98年〜)
 年  馬名  斤量   人   着  前走 主な実績
 レース名   斤量   人   着 
99 メジロブライト 59.5 1 1 有馬記念 57 3 2 天皇賞(春)1着
01 ステイゴールド 58.5 5 1 有馬記念 56 10 7 天皇賞(春)2着
ヤマニンリスペクト 54 3 3 鳴尾記念 53 4 2
02 ホットシークレット 58 3 2 有馬記念 57 9 13 目黒記念1着
03 コイントス 57.5 1 2 有馬記念 57 8 3 アルゼンチン共和国杯2着
05 サクラセンチュリー 56 2 1 鳴尾記念 54 3 1

表5は、前走から負担重量「増」で3着以内に好走した5頭を抽出したものである。負担重量が増えるのだから重賞実績馬ばかりになるのは当然だが、このレースを負担重量増で好走しているのは、前走で有馬記念に出走したほどの馬、あるいは前走重賞で連対を果たした好調な馬の2通りに限られる。

 

■表6 レース間隔別成績(98年〜)
間隔  1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
連闘 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%
中1週 0 0 2 7 0.0% 0.0% 22.2%
中2週 3 3 2 29 8.1% 16.2% 21.6%
中3週 2 4 2 16 8.3% 25.0% 33.3%
中4週〜中8週 4 3 3 37 8.5% 14.9% 21.3%
中9週以上 1 0 1 5 14.3% 14.3% 28.6%

次に、前走からのレース間隔について。連闘や中1週の馬は連対がなく、連対馬はすべて中3週以上である。98年に金杯組が2頭連対しているが、当時は中2週。今年の日程に当てはめれば、年明け初出走馬が狙いとなる。また、中9週以上で好走した2頭、04年のシルクフェイマス(1着)と、06年のインティライミ(3着)は、ともに1番人気。休養明けの上に人気にもならない馬では苦しい。

 

■表7 前走クラス別成績(98年〜)
 前走クラス   1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
G1 2 3 2 13 10.0% 25.0% 35.0%
G2 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
G3 3 3 2 35 7.0% 14.0% 18.6%
OP特 0 1 0 21 0.0% 4.5% 4.5%
1600万下 4 2 4 12 18.2% 27.3% 45.5%
1000万下 0 0 1 6 0.0% 0.0% 14.3%
500万下 0 0 1 0 0.0% 0.0% 100.0%
障害 0 0 0 1 0.0% 0.0% 0.0%

冒頭にも触れた通り、ここ2年は前走1600万条件出走馬の1、2着。過去10年でも表7の通り、前走1600万条件組が勝率18.2%、連対率27.3を記録している。
その一方で、オープン特別組は22頭が出走して2着1回のみ、連対率4.5と惨憺たる成績。条件組が好成績でオープン特別組が不振とは理解しがたいが、傾向をそのまま受け取れば、オープン特別組は押さえ候補までに留めるのが妥当だろう。

 

■表8 前走G2、G3出走の好走馬(98年〜)
 年  馬名  性齢   人   着  前走  前々走以前実績 
レース名  人   着 
00 マーベラスタイマー 牡6 3 1 ステイヤーズS 4 8 アルゼンチン1着
01 サンエムエックス 牡5 2 2 ステイヤーズS 2 3
98 エリモダンディー 牡4 2 1 京都金杯 1 2 京阪杯1着
メイショウヨシイエ 牡7 14 2 京都金杯 13 12 金鯱賞2着
99 メジロシャープ 牝4 7 3 愛知杯 6 2
01 ヤマニンリスペクト 牡4 3 3 鳴尾記念 4 2
03 バンブーユベントス 牡4 4 1 中日新聞杯 3 2 青葉賞2着
04 マーブルチーフ 牡4 8 2 鳴尾記念 10 11 京都新聞杯1着
05 サクラセンチュリー 牡5 2 1 鳴尾記念 3 1
マーブルチーフ 牡5 7 2 鳴尾記念 9 8 京都新聞杯1着

前走重賞組を細かく見てみたい。今年は、前走G1からの登録馬は不在のため割愛。表8は上2頭が前走G2、下が前走G3である。G3組に共通するのは、前走で連対しているかG2連対実績を持つこと。前走で3着以下に敗れ、G2実績もない馬は好走例がない。また、4、5歳馬が8頭中7頭を占めているのも見逃せない。
G2組の2頭は、サンエムエックスが前走3着。前走着外のマーベラスタイマーは前々走でG2のアルゼンチン共和国杯を制していた。G2組もG3組同様、前走好走馬か、G2実績馬が狙いとみていいだろう。

 

■表9 前走1600万条件出走の好走馬(98年〜)
 年  馬名  性齢   人   着  前走  2200m上優勝  重賞実績
 レース名   距離   人   着 
98 ファンドリロバリー 牡5 5 3 Cキャロル 2200 1 1 福島記念2着
00 メジロサンドラ 牝4 5 3 冬至S 2500 2 1 (秋華賞7着)
02 トップコマンダー 牡5 4 1 Cキャロル 2200 3 1 東スポ杯2着
03 マイネルプレーリー 牡4 6 3 寿S 1800 10 1 なし (デイリー杯8着)
04 シルクフェイマス 牡5 1 1 比叡S 2400 5 1 (神戸新聞杯8着)
05 ストラタジェム 牡4 3 3 寿S 1800 2 2 境港特別 (菊花賞5着)
06 アドマイヤフジ 牡4 2 1 古都S 2200 2 1 京都新聞杯3着
スウィフトカレント 牡5 6 2 オリオンS 2000 1 4 白鷺特別 (青葉賞4着)
07 トウカイワイルド 牡5 5 1 オリオンS 2400 3 2 湾岸S 初出走
トウカイエリート 牡7 4 2 オリオンS 2400 4 1 初出走

最後に前走条件戦出走組について。年齢はG3組と同様に4、5歳馬が優勢で、10頭中9頭。歳を重ねても条件クラスに留まっていたような馬では厳しい。また、前走1、2着馬が9頭を占めるほか、やはり9頭は芝2200m以上の優勝実績馬。さらに、重賞好走はなくとも出走経験くらいは欲しい(10頭中8頭)。

ほかに、表は割愛するが、ここ2戦続けて掲示板に載れなかった馬(6着以下)は、3着以内馬30頭中2頭(01年ステイゴールド、04年マーブルチーフ。ともにG1絡み)。距離面では、前走1700m以下からの好走馬は皆無で、1800mからも3着以内馬30頭中3頭のみ。また、牝馬は【0.0.2.10】で3着止まりだ

 

【結論】

日経新春杯は4、5歳馬が優勢。ハンデは53〜56.5キロまでが良く、前走条件戦出走馬でも4、5歳馬なら通用する。前走重賞出走馬なら、前走で好走しているか、既にG2実績を持っていることが好走の条件。G3なら4、5歳馬にほぼ限られる。オープン特別組は過去1連対のみの不振。また、年明け初出走馬が優勢だ。

さて、今年の出走予定馬を見ていこう。まず前走G2組では、勝利を手にしたアドマイヤジュピタマキハタサイボーグが実績面の条件をクリア。この2頭では、5歳という年齢(表1)からアドマイヤジュピタに目が行く。上位人気必至のため、間隔が開いた点にも不安はない。ただし、今回は3キロ増(メジロドーベル8着のみ)が気になるところ。「斤量増」という括りでは前走優勝で問題ないのだが(表5)、57〜57.5キロの不振のデータ(表3)もあり、総合するとアドマイヤジュピタで断然とまでは言い難い。G2組で好走した2頭はともに前走ステイヤーズS(表8)というデータからも、6歳という年齢を多少割り引いてもマキハタサイボーグには互角以上の評価が必要だろう。

前走G3組は4頭が登録。年齢からは4歳のヒラボクロイヤルで、前走大敗もG2・青葉賞優勝で実績面はクリアしている。ただ、ここ2走ともに6着以下という着順は割引材料(前々走がG1のため「消し」までではない)。中1週のローテーションも減点となり、ぎりぎりで押さえ候補までだろうか。
人気の一角を占めそうなオースミグラスワンは、前走3着以下でG2実績もなし。6歳の年齢もネックになる。表8の「G2実績」を「重賞」と拡大して考えないかぎりは苦しい。残るサイレントディール、シルクネクサスの2頭は回避予定。仮に出走しても、近走の着順など減点材料を多く抱えている。

前走準オープン出走馬は、登録のあった3頭は水曜時点の想定ですべて回避の見込み。仮に出走しても、グロリアスウィークは前走着順と距離実績、ソリッドプラチナムは距離実績と性別(牝)、ブラックアルタイルも年齢と重賞経験(未経験)が減点になる。

このように、今年のメンバーを過去の傾向に当てはめると、マキハタサイボーグとアドマイヤジュピタ、そして押さえのヒラボクロイヤルしか残らない、という結果になった。ここで注意したいのは、今年は万葉Sから中1週のローテーションになったこと。過去10年、万葉Sから中1週で行われた年はなかっただけに(連闘となるため出走馬なし)、今年の日程では例外が生じる可能性もあり、もう少し拾ってみたい。

万葉S組を前走G3組に準じて考えると、前走2着の5歳馬・ダークメッセージが候補となる。もう1頭挙げればメトロシュタイン。過去10年で唯一のオープン特別組好走馬・メイショウドトウ(00年2着)は当時4歳で、3走前と前々走を2連勝。同じ4歳馬・メトロシュタインは、優勝したクラスこそメイショウドトウよりそれぞれひとつ下ではあるが、3走前と前々走で連勝を記録している。

なお、昨年の1、2着馬・トウカイワイルド、トウカイエリートのアンドロメダS組2頭は、前走オープンに加え、年齢や近走成績で割引になる。前走1000万、500万条件組は10年で3着2回。2頭はオープン特別やG2で3着の実績を持っていた馬であり、今年の登録馬には当てはまらない。

 

2007/12/1 中山11R ステイヤーズS(Jpn2)
1着4番 マキハタサイボーグ 2007/11/4 東京11R アルゼンチン共和国杯(Jpn2)
1着9番 アドマイヤジュピタ
2007/12/1 中山11R
ステイヤーズS(Jpn2) 
1着 4番 マキハタサイボーグ
2007/11/4 東京11R
アルゼンチン共和国杯(Jpn2)
1着 9番 アドマイヤジュピタ

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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