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第151回 前走着順から分析する朝日杯フューチュリティS

2007/12/5(水)

今週は2歳王者決定戦・朝日杯フューチュリティS。以前は1番人気が圧倒的な信頼性を誇っていたレースだが、ここ3年は1番人気が3連続3着に終わっている。難解になりつつある印象もあり、いったい今年はどんな結果が待っているのだろうか。

80年代後半からは、メリーナイスにはじまりサクラチヨノオー、アイネスフウジン、ミホノブルボン、ナリタブライアンといったダービー馬をはじめとして、後にG1を制する馬がまず1つめのタイトルとして、ここを制することも多かった。しかし近年はややメンバーが小粒になった感があり、先々よりもまずは「2歳王者決定戦」として捕らえた方が良さそうな印象だ。
もっとも、現時点で各馬の将来性までは読めないもの。とりあえず先のことは置いておき、まずは現時点でわかるデータからこの一戦を分析していこう。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

このレースで気になるのは、最初のコーナーが近い中山芝1600mのコース形態。阪神の改修により、こういったコースで行われるG1はほかに、秋の天皇賞、菊花賞、有馬記念と中距離以上のレースばかり。先行争いの厳しくなりがちな1600m戦で、どんな影響が出ているのか調べてみた。

 

■表1 朝日杯フューチュリティS馬番別成績(97年〜)
 馬番   平均人気   1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
1 8.7 2 0 0 8 20.0% 20.0% 20.0%
2 6.7 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
3 7.9 2 0 2 5 22.2% 22.2% 44.4%
4 6.7 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
5 9.2 1 1 1 7 10.0% 20.0% 30.0%
6 9.4 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
7 5.6 1 1 1 7 10.0% 20.0% 30.0%
8 7.6 1 2 0 7 10.0% 30.0% 30.0%
9 7.8 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
10 6.8 1 2 0 6 11.1% 33.3% 33.3%
11 8.0 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
12 8.7 1 0 0 9 10.0% 10.0% 10.0%
13 11.3 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
14 7.4 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
15 8.8 0 1 0 7 0.0% 12.5% 12.5%
16 11.0 0 0 0 7 0.0% 0.0% 0.0%
大外 10.6 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%

10年、10回分のデータとややサンプルが少ないため、個々の馬番よりも全体的な傾向を掴むつもりで見た方が良いだろう。20%以上は背景黄色、0%は青としたが、やはり全体的に内に黄色が多く、外枠にいくほど青が多くなっている。特に、大外枠はこの10年、連対どころか馬券圏内すら皆無という成績だ。外の方がやや平均人気が低い傾向にあることを差し引いて考える必要はあるが、基本的にはコース形態から受ける印象通り、内枠有利、外枠不利の傾向があることを頭に置いておきたい。

 

■表2 朝日杯フューチュリティS前走着順別成績(97年〜)
 前走   1着   2着   3着   着外   勝率   連対率   複勝率 
1着 8 7 5 63 9.6% 18.1% 24.1%
2着 0 3 3 20 0.0% 11.5% 23.1%
3着 1 0 1 11 7.7% 7.7% 15.4%
4着 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
5着 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
6〜9着 0 0 0 7 0.0% 0.0% 0.0%
10着〜 0 0 1 6 0.0% 0.0% 14.3%

もうひとつ、2歳重賞では前走凡走馬の巻き返しが利きづらいレースが多い印象があるため、前走着順別の成績を調べたのが表2だ。前走1着馬が連対馬20頭中15頭を占めており、大敗馬はもちろんのこと、前走3着以下でも厳しいというデータになっている。昨年こそ前走3、2着馬が上位を占めたが、前走1着馬が連に絡めなかったのは過去10年では昨年のみという例外中の例外。まず前走1着馬の取捨を考え、各馬に不安材料が多いようなら前走2着以下について考えてゆきたい。

 

■表3 前走新馬、未勝利1着からの朝日杯3着以内馬(97年〜)
 年  馬名  人   着  前走 前々走
レース  人   着  レース  人   着 
99 エイシンプレストン 4 1 新馬 芝1600 2 1 新馬 芝1600 2 2
00 メジロベイリー 2 1 未勝利 芝1400 1 1 未勝利 芝1600 2 3

過去10年で前走1着から馬券に絡んだ20頭のうち、まず新馬、未勝利をステップにしたのは上記の2頭。共通点は、キャリア2戦以上だったこと、そして同距離の芝1600mで馬券に絡んだ経験のあったことだ。ただし、20頭中2頭という確率からすれば、仮にこれをクリアしても押さえの一角という評価が妥当だろう。

 

■表4 前走500万条件1着からの朝日杯3着以内馬(97年〜)
 年  馬名  人   着  前走 前々走
レース  人   着  レース  人   着 
98 バイオマスター 4 3 500万 芝1400 3 1 新馬 ダ1200 2 1
05 スーパーホーネット 5 2 500万特 芝1400 1 1 デイリー杯 芝1600 4 3

続いて前走500万1着の組だが、こちらも僅か2頭止まりで高評価は与えづらい。前走が1400mだったという以外、これといった共通点はないが、バイオマスターは2戦2勝で、スーパーホーネットは前々走同距離の重賞3着。底を見せていないか、あるいは重賞で通用していることを条件と考えたい。

 

■表5 前走オープン特別1着からの朝日杯3着以内馬(97年〜)
 年  馬名  人   着  前走 前々走
レース  人   着  レース  人   着 
97 フィガロ 2 3 京都3歳 芝1800 1 1 新馬 芝1200 4 1
01 アドマイヤドン 1 1 京都2歳 芝1800 1 1 新馬 ダ1400 1 1
02 エイシンチャンプ 8 1 京都2歳 芝2000 3 1 500万特 芝1800 1 2
テイエムリキサン 5 3 萩S 芝1800 3 1 札幌2歳 芝1800 3 2
05 ジャリスコライト 1 3 いちょうS 芝1600 1 1 新馬 芝1800 2 1

前走オープン1着からの好走馬は5頭と、さすがに好走例が増えてくる。この組に共通するのは、前走が芝1600m以上だったこと、そして前々走で連対を果たしていたことだ。

 

■表6 前走重賞1着からの朝日杯3着以内馬(97年〜)
 年  馬名  人   着  前走 前々走
レース  人   着  レース  人   着 
97 グラスワンダー 1 1 京成杯 芝1400 1 1 アイビーS 芝1400 1 1
98 アドマイヤコジーン 1 1 東スポ杯 芝1800 1 1 新馬 芝1600 1 1
エイシンキャメロン 2 2 デイリー杯 芝1600 1 1 野路菊S 芝1600 1 1
99 レジェンドハンター 1 2 デイリー杯 芝1600 6 1 兼六園J ダ1400 2 1
00 タガノテイオー 1 2 東スポ杯 芝1800 3 1 札幌3歳 芝1800 4 2
02 サクラプレジデント 1 1 札幌2歳 芝1800 2 1 新馬 芝1200 3 1
03 コスモサンビーム 4 1 京王杯 芝1400 1 1 ききょうS 芝1400 1 1
メイショウボーラー 1 1 デイリー杯 芝1600 1 1 小倉2歳 芝1200 1 1
04 ストーミーカフェ 3 2 札幌2歳 芝1800 5 1 未勝利 芝1500 1 1
05 フサイチリシャール 2 1 東スポ杯 芝1800 1 1 萩S 芝1800 5 1
06 オースミダイドウ 1 3 デイリー杯 芝1600 1 1 野路菊S 芝1800 1 1

そして重賞組。前走1着からの好走馬20頭のうち、重賞組が11頭と過半数を占めている。当たり前といえば当たり前だが、好走例の多い前走1着の中でも特にこの組は要注意だ。11頭中10頭に共通するのが、前々走でも優勝していたこと。例外のタガノテイオーも重賞2着であり、前々走好走は必須条件だ。また、9頭は1600m以上の重賞を制してきた馬だった。前走が1400mの京王杯2歳S(旧京成杯)だった2頭は、ともに芝1600m以上で連対した実績を持っており、前走が京王杯など短距離重賞の優勝馬は、この点もチェックポイントとして挙げたい。

 

■表7 前走2着以下からの朝日杯3着以内馬(97年〜)
 年  馬名  人   着  前走 前々走
レース  人   着  レース  人   着 
97 マイネルラヴ    6 2 東スポ杯 芝1800 2 2 500万特 芝1800 1 1
99 マチカネホクシン  3 3 東スポ杯 芝1800 1 3 いちょうS 芝1600 6 1
00 ネイティヴハート  4 3 京王杯 芝1400 1 2 アイビーS 芝1400 1 1
01 ヤマノブリザード  2 2 グラス特 ダ1800 1 2 札幌2歳 芝1800 1 1
スターエルドラード 9 3 デイリー杯 芝1600 2 13 新潟2歳 芝1400 1 2
03 アポインテッドデイ 10 3 京王杯 芝1400 5 2 500万 芝1400 1 2
04 マイネルレコルト  2 1 京王杯 芝1400 1 5 新潟2歳 芝1600 1 1
ペールギュント   1 3 東スポ杯 芝1800 2 2 デイリー杯 芝1600 9 1
06 ドリームジャーニー 2 1 東スポ杯 芝1800 2 3 芙蓉S 芝1600 3 1
ローレルゲレイロ  7 2 デイリー杯 芝1600 2 2 函館2歳 芝1200 5 2

3着以内馬30頭のうち、残る10頭が前走2着以下に敗れていた馬で、例外なく共通するのは、前々走では悪くとも連対を果たしていたこと。前走で敗れ、前々走でも3着以下という馬は苦しい。ほかに、前走重賞、前走2番人気以内、前々走オープン特別または重賞、という点が10頭中9頭ないし8頭に共通している。

 

【結論】

前走1着馬の好走が目立つ朝日杯フューチュリティS。特に前走重賞1着馬に好走が目立っている。前走2着以下の馬であれば、前々走で連対を果たしていることが絶対条件となる。また、スタートから2コーナーが近いコース形態の影響か、外枠は不振傾向だ。

では、今年の前走1着馬を見てゆきたい。前走が新馬、未勝利の登録馬は2頭だが、いずれも前走がデビュー戦。元々この組は好走例が2頭と少ない上、その2頭はキャリア2戦以上であり、出走できたとしてもデータからは苦戦が予想される。

前走500万優勝馬は6頭が登録しており、中ではバイオマスター同様2戦2勝のエーシンフォワードが候補の一角になる。ただ、そのバイオマスターが3着止まりだった上、新馬、未勝利の組と同様に過去の好走が2頭のみという点も気にかかり、前走1着の中では下位の評価が妥当だろう。

前走オープン1着からの登録はスマートギャング1頭。しかし芝1200mの福島2歳S勝ちであり、過去の好走馬の例(前走1600m以上のオープン勝ち)からは外れてしまう。前走にかぎらず「1600m以上優勝」と甘くみてもクリアできない上、そもそも1600mの出走経験すらなくては厳しそうだ。

そして前走重賞勝ちの登録馬。こちらはアポロドルチェキャプテントゥーレで、このレース3着以内馬30頭中11頭を占めるという点に於いてだけでも注目に値する2頭だ。ただし、表6のデータからすると、2頭ともに前々走3着というのは減点材料。また、アポロドルチェは1400mの京王杯組でマイル連対実績がない(前々走オープン3着)点でも少々割引が必要になる。

このように、今年は前走1着馬にすべてのデータをクリアする馬は不在である。前走2着以下にデータをすっきりクリアできる馬がいれば、逆転のチャンスもありそうだ。

 

■表8 前走2着以下、前々走連対の登録馬
馬名 前走 前々走
 重賞   1〜2人   OP/重賞 
ゴスホークケン ××
サブジェクト ××
シルクストレングス × ××
スズジュピター ×
スマートファルコン ×× × ××
ダンジグマスター ×× × ××
ドリームシグナル × ××
ノットアローン ×× ××
フェイムロバリー ×× × ××
フォーチュンワード ×
マルターズオリジン ×× ××
ミッキーチアフル × ××
ミリオンウェーブ ×
レッツゴーキリシマ × ×

ところが。表8は前走2着以下のうち、絶対条件として挙げられる前々走2着以内だった馬をピックアップしたものだが、こちらも「×」がつく馬ばかりという結果になった。「○」2つの中で順番をつければ、表7で前々走500万条件以上「1着」馬が7頭を占めることから、これをクリアするスズジュピターフォーチュンワード。次いでミリオンウェーブ、そして前走が重賞ではないサブジェクト、前々走が新馬戦のゴスホークケンとなる。
ただ、ミリオンウェーブ以下は少々減点が多すぎる印象があり、これなら前走500万1着馬の中から、2戦2勝こそクリアできないものの、3戦2勝2着1回と底を見せていないドリームガードナーも候補に加えても良いだろう。

このように、前走1着馬、2着以下を問わず、すんなりとデータをクリアする馬がいないのが今年の朝日杯フューチュリティSである。ならば、表2の傾向から前走1着馬重視で、特に重賞1着のキャプテントゥーレ、アポロドルチェが上位。これにエーシンフォワード、そして前走2着以下からスズジュピターとフォーチュンワードが続き、以下押さえ候補としてドリームガードナー、ミリオンウェーブ、サブジェクト、ゴスホークケンだろうか。
いずれにしても、各馬ともデータ的な決め手に欠ける面々。そこで、冒頭に挙げた表1に戻り、枠順発表後にはここで挙げた馬の馬番と表1を比較した上で最終的な予想を決定するのが良さそうだ。

 

2007/11/10 東京11R 京王杯2歳ステークス(Jpn2)
1着14番 アポロドルチェ 2007/10/13 京都11R デイリー杯2歳S(Jpn2)
1着5番 キャプテントゥーレ
2007/11/10 東京11R
京王杯2歳ステークス(Jpn2)
1着 14番 アポロドルチェ
2007/10/13 京都11R
デイリー杯2歳S(Jpn2)
1着 5番 キャプテントゥーレ

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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