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第147回 今年のエリザベス女王杯は3歳馬が有利?

2007/11/8(木)

今週は3歳馬と古馬の牝馬が激突するエリザベス女王杯が行われる。事実上、牝馬の頂上決戦で、年末のタイトル争いにも大きく影響するレースだ。昨年はカワカミプリンセスの降着があり、あっと驚く結果になったエリザベス女王杯。果たして今年はどんな結末が待ち受けているのだろうか?

今年のエリザベス女王杯は、3歳馬と古馬からそれぞれ3頭のG1馬が出走予定。出走予定の3歳馬は3頭全てがG1馬であり、3歳馬の層が厚い年と言えそうだ。果たして3歳馬が有利なのだろうか? それとも古馬が意地を見せるのだろうか? 以下ではまず、エリザベス女王杯で好走した3歳馬と古馬にそれぞれ分けて、分析していきたい。なおデータ分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 過去10年のエリザベス女王杯の好走馬(3歳馬編)
 着順   人気  馬名 前走 前走の上がり 備考
06年 1 7 フサイチパンドラ 秋華賞3着 4位 オークス2着
03年 1 2 アドマイヤグルーヴ 秋華賞2着 1位 オークス7着
2 1 スティルインラブ 秋華賞1着 3位 オークス1着
02年 1 1 ファインモーション 秋華賞1着 1位 阿寒湖特別1着
01年 2 2 ローズバド 秋華賞2着 1位 オークス2着
99年 2 7 フサイチエアデール 秋華賞5着 7位 オークス5着

始めにエリザベス女王杯で好走した3歳馬から分析していく(表1参照)。まず気付くのは、ほとんどの馬が秋華賞で3着以内に好走していたということだ。さらに見ていくと、6頭中4頭は秋華賞の上がりが3位以内だった。秋華賞とエリザベス女王杯は舞台が同じで、距離も200mしか変わらないが、内回りから外回りに変わることによって、秋華賞で速い上がりを記録した馬が、エリザベス女王杯では好走しているようだ。距離経験で見ると、ほとんどの馬にオークス出走歴があったとも言えるが、全馬に2400m以上の距離経験があった。

 

■表2 過去10年のエリザベス女王杯の好走馬(古馬編ver.1)
 着順   人気  馬名 前走 前々走 備考
06年 3 4 ディアデラノビア 府中牝馬S3着 オールカマー3着 オールカマー3着
05年 2 5 オースミハルカ 府中牝馬S3着 福島牝馬S4着 エリザベス女王杯2着
04年 2 5 オースミハルカ 府中牝馬S1着 クイーンS1着  
3 4 エルノヴァ 府中牝馬S5着 クイーンS2着  
02年 2 2 ダイヤモンドビコー 府中牝馬S1着 クイーンS2着 ローズS1着
3 4 レディパステル 府中牝馬S3着 クイーンS5着 オークス1着
01年 3 5 ティコティコタック 府中牝馬S2着 クイーンS6着 秋華賞1着
00年 2 1 フサイチエアデール 府中牝馬S3着 マーメイドS1着 マーメイドS1着
3 10 エイダイクイン 府中牝馬S6着 クイーンS2着  
99年 3 5 エガオヲミセテ 府中牝馬S2着 朝日CC5着 マーメイドS3着
98年 1 2 メジロドーベル 府中牝馬S1着 宝塚記念5着 秋華賞1着
2 5 ランフォザドリーム 府中牝馬S5着 朝日CC1着 朝日CC1着
97年 1 3 エリモシック 府中牝馬S4着 札幌記念2着 札幌記念2着
3 8 エイシンサンサン 府中牝馬S3着 朝日CC2着 朝日CC2着

エリザベス女王杯に出走する古馬の大半は、前走で府中牝馬Sを使っている。その府中牝馬Sを使ってエリザベス女王杯で好走した古馬をまとめてみた(表2参照)。上記の表を見ると、全ての馬が府中牝馬Sで3着以内か近2走以内に重賞で連対していたことがわかる。さらに13頭中10頭は芝2000m以上の重賞で3着以内に好走していた。

 

■表3 過去10年のエリザベス女王杯の好走馬(古馬ver.2)
 着順   人気  馬名 前走  G1実績 
06年 2 2 スイープトウショウ 天皇賞(秋)5着 (3.2.0.5)
05年 1 2 スイープトウショウ 天皇賞(秋)5着 (2.2.0.4)
3 4 アドマイヤグルーヴ 天皇賞(秋)17着 (1.1.2.4)
04年 1 2 アドマイヤグルーヴ 天皇賞(秋)3着 (0.1.2.1)
03年 3 10 タイガーテイル 海外  
01年 1 4 トゥザヴィクトリー ドバイWC2着 (0.2.2.2)
00年 1 3 ファレノプシス 札幌記念7着 (2.0.1.2)
99年 1 2 メジロドーベル 毎日王冠6着 (4.1.0.3)
98年 3 1 エアグルーヴ 札幌記念1着 (2.2.2.1)
97年 2 1 ダンスパートナー 京都大章典2着 (2.1.2.6)

次は府中牝馬S以外のレースをステップにエリザベス女王杯で好走した馬をみてほしい(表3参照)。前走は様々だが、全ての馬がG1で3着以内に好走したことが3回以上あった。

エリザベス女王杯における3歳馬と古馬の好走条件はわかったが、肝心なのは3歳馬と古馬のどちらを中心にするべきかという問題だ。今年の出走予定馬を分析する前に、今年の3歳牝馬は本当にハイレベルなのか、データを使い3つの角度から分析していきたい。

 

■表4 古馬混合重賞における3歳牝馬の成績(芝のみ)
成績  勝率   連対率   複勝率 
07年 2-1-1-7 18.2% 27.3% 36.4%
06年 1-1-0-2 25.0% 50.0% 50.0%
05年 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
04年 0-1-0-2 0.0% 33.3% 66.7%
03年 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
02年 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
01年 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
00年 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
99年 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
98年 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
97年 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
※集計期間は1月からエリザベス女王杯前週まで。

表4は、古馬混合重賞における3歳牝馬の成績(芝のみ)を年代別にまとめたもの。今年は例年より全体の出走頭数も多いが、97年以降では古馬混合重賞で3着以内に好走した回数は、今年が一番多いことがわかる。3歳牝馬が2回以上古馬混合重賞で好走したのも昨年だけだ。その昨年はカワカミプリンセスの降着があったが、事実上、3歳馬が1、2着だった。

 

■表5 3歳牡牝馬混合重賞における牝馬の成績(芝のみ)
 成績   勝率   連対率   複勝率 
07年 2-2-1-14 10.5% 21.1% 26.3%
06年 0-1-1-12 0.0% 7.1% 14.3%
05年 1-2-0-10 7.7% 23.1% 23.1%
04年 1-0-1-10 8.3% 8.3% 16.7%
03年 0-0-1-10 0.0% 0.0% 9.1%
02年 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
01年 1-0-2-17 5.0% 5.0% 15.0%
00年 1-1-0-15 5.9% 11.8% 11.8%
99年 2-1-3-19 8.0% 12.0% 24.0%
98年 1-1-1-18 4.8% 9.5% 14.3%
97年 3-1-0-16 15.0% 15.0% 20.0%
※集計期間は1月からエリザベス女王杯前週まで。

表5は、3歳牡牝馬混合重賞における牝馬の成績(芝のみ)を年代別にまとめたもの。3着以内に好走した馬の数は、99年が最も多いが、今年はその次に多いことがわかる。勝率、連対率、複勝率は97年以降と比較して、全て2番目に優秀な数字であり、今年の牝馬のレベルの高さがうかがえる。

 

■表6 97年以降のエリザベス女王杯に出走した3歳牝馬
出走頭数 G1連対馬の数 3歳牝馬のエリザベス女王杯成績
07年 3頭 3頭
06年 8頭 5頭 ※1着 2着 5着 6着 7着 10着 11着 13着
05年 4頭 2頭 5着 6着 11着 15着
04年 5頭 1頭 5着 7着 11着 12着 14着  
03年 7頭 3頭 1着 2着 7着 9着 10着 12着 14着  
02年 5頭 4頭 1着 5着 6着 7着 12着  
01年 5頭 3頭 2着 4着 5着 10着 15着  
00年 6頭 1頭 5着 7着 10着 13着 15着 17着  
99年 8頭 3頭 2着 7着 9着 10着 14着 15着 16着 17着
98年 6頭 2頭 5着 7着 8着 9着 12着 13着  
97年 5頭 0頭 5着 11着 13着 14着 15着  
※カワカミプリンセスは1位入線後、12着に降着。

最後に過去のエリザベス女王杯に出走した3歳牝馬に関するデータを示したい(表6参照)。G1連対馬が3頭以上出走していた年は、必ず3歳馬がエリザベス女王杯で連対していることがわかる。今年の出走頭数は少ないが、3頭全てがG1馬であり、出走頭数に占めるG1連対馬の割合は最も高い年。質は例年に比べて互角以上といっていいだろう。

 

【結論】

ここからは今年の出走予定馬を見ていきたい。以上のデータから、今年の3歳牝馬はハイレベルと判断。まずは3歳馬に注目してみたい。

 

■表7 今年のエリザベス女王杯出走予定の3歳馬
馬名 前走 前走の上がり 備考
ウオッカ 秋華賞3着 2位 ダービー1着
ダイワスカーレット 秋華賞1着 10位  
ローブデコルテ 秋華賞10着 10位 オークス1着

上記の表7が今年のエリザベス女王杯に出走予定の3歳牝馬。秋華賞3着以内の馬は3頭いるが、その中で秋華賞での上がりが3位以内と2400m以上の距離経験があったのはウオッカのみ。秋華賞勝ち馬のダイワスカーレットは、上がり、距離経験ともにデータに該当しなかった。

 

■表8 今年のエリザベス女王杯出走予定の古馬ver.1
馬名 前走 前々走 備考
アサヒライジング 府中牝馬S2着 クイーンS1着 秋華賞2着
アドマイヤキッス 府中牝馬S3着 クイーンS4着 愛知杯1着
コスモマーベラス 府中牝馬S6着 マーメイドS8着 愛知杯2着
スプリングドリュー 府中牝馬S7着 マーメイドS5着  
タイキマドレーヌ 府中牝馬S5着 秋風S1着  
デアリングハート 府中牝馬S1着 クイーンS7着  
ディアデノラビア 府中牝馬S4着 キャッシュコールM5着 エリザベス女王杯3着

次は前走府中牝馬S組を見てもらいたい(表8参照)。府中牝馬Sで3着以内、かつ芝2000m以上の重賞で3着以内の実績があるのは、アサヒライジングアドマイヤキッス。府中牝馬Sの勝ち馬であるデアリングハートは芝2000m以上で勝ち鞍がなく、割引が必要だろう。

 

■表9 今年のエリザベス女王杯出走予定の古馬ver.2
馬名 前走  GⅠ実績 
キストゥへヴン キャッシュコールM4着 (1.0.0.5)
スイープトウショウ スワンS4着 (3.3.0.7)
ディアチャンス 札幌記念4着 (0.0.0.1)
フサイチパンドラ エルムS11着 (1.1.2.3)

最後は府中牝馬S以外のレースをステップにしている馬(表9参照)。G1で3着以内に好走したことが3回以上ある馬は、スイープトウショウフサイチパンドラ

秋華賞に続き、エリザベス女王杯もウオッカとダイワスカーレットに人気が集中することが予想されるが、データ的にはウオッカの方が信頼できるだろう。対ダイワスカーレットは1勝2敗と分が悪いが、巻き返しが期待できそうだ。ダイワスカーレットは秋華賞の上がりと距離経験がデータで該当せず、ここでは推奨し難い。

府中牝馬S組からはアサヒライジングアドマイヤキッス。昨年はともに掲示板止まりだったが、昨年より着順を上げることが期待できそうだ。スイープトウショウフサイチパンドラはともに異例のローテであるが、エリザベス女王杯は2年続けて好走する馬が多く、注意が必要だろう。

 

2007/5/27 東京10R 東京優駿(Jpn1)
1着 3番 ウオッカ
2007/8/12 札幌9R クイーンステークス(Jpn3)
1着 1番 アサヒライジング
2007/5/27 東京10R
東京優駿(Jpn1)
1着 3番 ウオッカ
2007/8/12 札幌9R
クイーンステークス(Jpn3)
1着 1番 アサヒライジング

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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