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第127回 豪華メンバーが揃った大一番の行方

2007/6/20(水)

07年上半期のJRAのG1もいよいよラスト。今週末の宝塚記念を残すのみとなった。先日の日本ダービーで歴史的な勝利を飾ったウオッカが参戦を表明。迎え撃つ古馬勢も充実しており、G1勝ち馬が7頭出走予定という豪華メンバー。勝利の栄光をつかむのは果たしてどの馬か?

宝塚記念というレースは、暑い時期の調整の難しさや、過酷なクラシック後の戦いとあって、出走頭数がなかなか揃いにくいレース。過去10年では一度もフルゲートで行われたことがない。しかし、今年は登録の段階で20頭(うち回避2頭)。今年は最多の出走頭数で行われることになりそうだ。頭数だけでなく、質も充実。64年ぶりに牝馬の日本ダービー馬となったウオッカが3歳最強馬として参戦。対する古馬陣はディープインパクトの引退やドリームパスポートの故障などがあったものの、天皇賞(春)を制したメイショウサムソン、安田記念を制したダイワメジャーを中心にG1馬がズラリと並ぶ陣容。実にG1勝ち馬7頭による競演で、まさに「ドリームレース」にふさわしい大一番といえよう。

果して上半期のグランプリを制するのはどの馬か? データで分析をしていくことにしよう。分析にはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 過去10年の宝塚記念におけるG1馬の出走頭数と結果
 年   G1馬  馬名 ※カッコ内はレースの着順
06年 4頭 (1)ディープインパクト、(4)ダイワメジャー、(7)ハットトリック、(8)コスモバルク
05年 5頭 (1)スイープトウショウ、(3)ゼンノロブロイ、(7)タップダンスシチー、(8)アドマイヤグルーヴ
(9)スティルインラブ
04年 4頭 (1)タップダンスシチー、(5)ザッツザプレンティ、(6)ツルマルボーイ、(8)スティルインラブ
03年 6頭 (1)ヒシミラクル、(4)ネオユニヴァース、(5)シンボリクリスエス、(7)ダンツフレーム
(13)アグネスデジタル、(14)イーグルカフェ
02年 1頭 (4)エアシャカール
01年 2頭 (2)テイエムオペラオー、(5)エアシャカール
00年 3頭 (1)テイエムオペラオー、(6)グラスワンダー、(8)マチカネフクキタル
99年 3頭 (1)グラスワンダー、(2)スペシャルウィーク、(5)マチカネフクキタル、
98年 4頭 (3)エアグルーヴ、(5)メジロドーベル、(6)シルクジャスティス、(11)メジロブライト
97年 3頭 (2)バブルガムフェロー、(3)ダンスパートナー、(4)タイキブリザード

上の表1は、過去10年の宝塚記念におけるG1馬の出走頭数と結果を記したもの。京都で行われた昨年はディープインパクトを中心にG1馬が4頭参戦。過去10年で最もG1馬の出走が多かった年は、03年で6頭。一方、最も少なかった年は02年の1頭。まずは、これを見ると今年はいかに豪華メンバーが揃ったかというのがおわかりになるだろう。

次にG1馬の出走頭数とレース結果の関係を調べると、やはり中心となるのは過去にすでにG1を勝っている馬。G1馬が複数頭出走してくるような場合は、毎年必ず1頭はG1馬が連対を果たしている。目下、ディープインパクト、スイープトウショウ、タップダンスシチー、ヒシミラクルと、すでにG1勝ちのあった馬が4連勝中だ。

一方、もう一つ興味深い点を発見することができる。それはG1馬同士ではなかなか決まらないということ(ワンツー決着)。過去10年、G1馬同士で決まったのは、グラスワンダーとスペシャルウィークで決まった99年の一度しかない。前述したように、宝塚記念はG1馬が4連勝だが、2着馬はそれぞれ06年がナリタセンチュリー、05年はハーツクライ、04年はシルクフェイマス、03年はツルマルボーイ。当時の段階ではG1をまだ勝っていない馬が、他のG1馬を押しのけて2着に好走しているのだ。

 

■表2 過去2年の天皇賞(秋)のG1馬の出走頭数と結果
 年   G1馬  馬名 ※カッコ内はレースの着順
06年 6頭 (1)ダイワメジャー、(4)コスモバルク、(5)スイープトウショウ、(6)ダンスインザムード
(7)アサクサデンエン、(8)ハットトリック
05年 8頭 (2)ゼンノロブロイ、(3)ダンスインザムード、(4)アサクサデンエン、(5)スイープトウショウ
(9)タップダンスシチー、(13)スズカマンボ、(14)テレグノシス、(17)アドマイヤグルーヴ

 

■表3 過去2年の有馬記念のG1馬の出走頭数と結果
 年   G1馬  馬名 ※カッコ内はレースの着順
06年 6頭 (1)ディープインパクト、(3)ダイワメジャー、(5)メイショウサムソン、(6)デルタブルース
(10)スイープトウショウ、(11)コスモバルク
05年 6頭 (2)ディープインパクト、(6)ヘヴンリーロマンス、(8)ゼンノロブロイ、(10)スズカマンボ
(11)デルタブルース、(12)タップダンスシチー

これは宝塚記念特有の傾向ではなく、同じ古馬の最高峰のレースである天皇賞(秋)や有馬記念といったレースにも言える(表2、表3参照)。表2は過去2年の天皇賞(秋)のG1馬の出走頭数と結果。ちょうど05年の天皇賞(秋)が、今回の宝塚記念以上のG1馬8頭が顔を揃える豪華メンバーだったが、連対を果たしたG1馬はゼンノロブロイ1頭。優勝したのはG1未勝利馬のヘヴンリーロマンスだった。表3の有馬記念も同様で、G1馬同士のワンツー決着となっていないのが興味深い。

そこで、ここからはG1馬とG1未勝利馬に分けて、過去10年の宝塚記念の好走馬について調べていきたい。

 

■表4 過去10年の宝塚記念で連対したG1馬
 年   着順   人気   性齢   馬名   前走成績  G1勝ち鞍(左記以外)
06年 1 1 牡4 ディープインパクト 天皇賞(春)1着 菊花賞、日本ダービー、皐月賞
05年 1 11 牝4 スイープトウショウ 安田記念2着 秋華賞
04年 1 1 牡7 タップダンスシチー 金鯱賞1着 JC
03年 1 6 牡4 ヒシミラクル 天皇賞(春)1着 菊花賞
01年 2 1 牡5 テイエムオペラオー 天皇賞(春)1着 有馬記念、JC、天皇賞(秋)ほか
00年 1 1 牡4 テイエムオペラオー 天皇賞(春)1着 皐月賞
99年 1 2 牡4 グラスワンダー 安田記念2着 有馬記念、朝日杯3歳S
2 1 牡4 スペシャルウィーク 天皇賞(春)1着 日本ダービー
97年 2 3 牡4 バブルガムフェロー 鳴尾記念1着 天皇賞(秋)、朝日杯3歳S

まずは、すでにG1勝ちの実績があって宝塚記念で連対した馬について(表4参照)。過去10年では9頭の馬が該当。これらの馬に共通する点は、いくつかある。それは、前走天皇賞(春)や安田記念といったG1に出走していれば連対していること。それ以外ならばG2以上の重賞で1着。そして、前走のレースより以前にすでに芝のG1を勝っていること。また、04年のタップダンスシチーを除く8頭は5歳以下であること。

 

■表5 過去10年の宝塚記念で3着だったG1馬
 年   着順   人気   性齢   馬名   前走成績   G1勝ち鞍 
05年 3 2 牡5 ゼンノロブロイ 有馬記念1着 JC、天皇賞(秋)
98年 3 3 牝5 エアグルーヴ 鳴尾記念2着 天皇賞(秋)、オークス
97年 3 4 牝5 ダンスパートナー 鳴尾記念3着 エリザベス女王杯、オークス

続いて、過去10年の宝塚記念で3着だったG1馬について見ていく(表5参照)。3頭が該当するが、表4の連対馬の条件とほぼ同じ。前走芝のG2以上で少なくとも3着以内に入っていること。ただし、05年3着のゼンノロブロイは前年の有馬記念から直行というローテーション。休み明けが響いたことが考えられる。そして、3頭ともに5歳馬というのも共通項。

 

■表6 過去10年の宝塚記念で連対したG1未勝利馬
 年   着順   人気   性齢   馬名   前走成績   G1実績 
06年 2 10 牡7 ナリタセンチュリー 天皇賞(春)12着  
05年 2 3 牡4 ハーツクライ 天皇賞(春)5着 日本ダービー2着
04年 2 6 牡5 シルクフェイマス 天皇賞(春)3着  
03年 2 8 牡5 ツルマルボーイ 金鯱賞2着 宝塚記念2着
02年 1 1 牡4 ダンツフレーム 安田記念2着 日本ダービー2着
2 4 牡4 ツルマルボーイ 金鯱賞1着  
01年 1 2 牡5 メイショウドトウ 天皇賞(春)2着 有馬記念2着
00年 2 6 牡4 メイショウドトウ 金鯱賞1着  
98年 1 1 牡4 サイレンススズカ 金鯱賞1着  
2 9 牡4 ステイゴールド 目黒記念3着 天皇賞(春)2着
97年 1 1 牡5 マーベラスサンデー 天皇賞(春)3着 有馬記念2着

次に、G1未勝利馬ながら宝塚記念で連対した馬について(表6参照)。過去10年で11頭の馬が該当する。こちらも前走での良績が強く求められ、昨年2着のナリタセンチュリー以外は前走5着以内に好走。さらに言えば、G1ならば3着以内、G2ならば1着が望ましい。そして、勝ち鞍こそないが11頭中6頭には過去に芝2000m以上のG1で2着の実績があった。年齢もナリタセンチュリー以外はすべて5歳以下。

 

■表7 過去10年の宝塚記念で3着だったG1未勝利馬
 年   着順   人気   性齢   馬名   前走成績   G1実績 
06年 3 9 牡7 バランスオブゲーム 安田記念17着  
04年 3 3 牡4 リンカーン 天皇賞(春)13着 有馬記念2着
03年 3 4 牡6 タップダンスシチー 金鯱賞1着 有馬記念2着
02年 3 3 牡3 ローエングリン 駒草賞1着  
01年 3 8 セ5 ホットシークレット 目黒記念1着  
00年 3 9 牡5 ジョービッグバン 金鯱賞2着  
99年 3 7 牡6 ステイゴールド 目黒記念3着 宝塚記念2着

最後に宝塚記念で3着だったG1未勝利馬について(表7参照)。過去10年では7頭が該当する。どうも京都で行われた昨年は例外的で、バランスオブゲーム以外は、共通した実績を持っている。前走OPクラスの芝2000m以上のレースでの連対実績は必須。そうでなければ過去に宝塚記念や有馬記念で2着の実績が必要。年齢的にはあまり縛りがなく、上は6、7歳まで広げて考えてもいいかもしれない。

 

【結論】

それでは、今年の宝塚記念を占っていこう。

■表8 今年の宝塚記念に出走予定のG1馬
馬名  性齢  前走 G1勝ち鞍(左記以外)
アドマイヤムーン 牡4 Qエリザベス2世C3着 ドバイデュティーフリー
ウオッカ 牝3 日本ダービー1着 阪神JF
カワカミプリンセス 牝4 ヴィクトリアマイル10着 エリザベス女王杯、秋華賞
コスモバルク 牡6 シンガポール航空国際C2着 シンガポール航空国際C1着
シャドウゲイト 牡5 シンガポール航空国際C1着  
ダイワメジャー 牡6 安田記念1着 天皇賞(秋)、マイルCS、皐月賞
メイショウサムソン 牡4 天皇賞(春)1着 日本ダービー、皐月賞

まずは、すでにG1を勝っている馬について。上の表8のように今年は7頭のG1馬が出走を予定している。海外のレースも含めて全馬前走G1に出走しており、連対を果たしているのがウオッカ、コスモバルク、シャドウゲイト、ダイワメジャー、メイショウサムソンの5頭。そのうちシャドウゲイトを除く4頭は前走以前に芝のG1を勝っていた。さらに、その中でも年齢面で優位に立つのが3歳のウオッカと4歳のメイショウサムソン。ひとまずは、この2頭を勝ち馬の最有力候補として注目したい。

その他では、前走着順が惜しくも3着のアドマイヤムーンが次点候補。ダイワメジャーも年齢が6歳という点以外は文句がないため、無視はできないか。

 

■表9 今年の宝塚記念に出走予定のG1未勝利馬
馬名  性齢  前走 G1実績(左記以外)
アサクサキングス 牡3 日本ダービー2着  
アドマイヤフジ 牡5 目黒記念3着  
アドマイヤメイン 牡4 金鯱賞10着 日本ダービー2着
インティライミ 牡5 金鯱賞3着 日本ダービー2着
スウィフトカレント 牡6 金鯱賞2着 天皇賞(秋)2着
トウカイトリック 牡5 目黒記念10着  
ファストタテヤマ 牡8 天皇賞(春)10着 菊花賞2着
ポップロック 牡6 目黒記念1着 有馬記念2着
マイソールサウンド 牡8 天皇賞(春)16着  
マキハタサイボーグ セ5 烏丸S1着  
ローエングリン 牡8 マイラーズC12着  
※フルゲート18頭。(4)スイープトウショウ、(19)ニホンピロキースは出走回避(6/20午前現在)。

次にそれ以外のG1未勝利の出走予定馬について(表9参照)。冒頭で述べたように、G1馬が多数出走するレースといえど、簡単にはG1馬同士では決まらない。いわゆる格下馬であっても、過去にG1で2着の実績があり、前走好成績で勢いがある馬には十分な警戒が必要だ。とは言え、今回は自信を持って飛びつきたくなる馬となると微妙なのだが、一応アサクサキングススウィフトカレントポップロックの3頭を推奨してみたい。

アサクサキングスは3歳馬。先ほどのウオッカも含めて、3歳馬が古馬のトップクラス相手にどれぐらい通用するかというのが大きな焦点となっている。03年に2冠馬ネオユニヴァースが挑戦し、4着に終わったという結果から悲観的な見方もできるが、02年に重賞未勝利のローエングリンが3着に好走したという事実がある。3歳馬の出走例が多くないので、データによる見極めは、正直、まだ難しい。しかし、配当面を考えると残しておく価値はあるかもしれない。

スウィフトカレントとポップロックは、6歳という年齢だけ少し割引。前走G2で連対、また、それぞれ前年の天皇賞(秋)と有馬記念で2着に好走と、実績面では表9のメンバーの中では一番評価できる。


2007/4/29 京都11R 天皇賞(春)(G1)
1着6番 メイショウサムソン 2007/5/27 東京10R 東京優駿(G1)
1着3番 ウオッカ
2007/4/29 京都11R
天皇賞(春)(G1)
1着 6番 メイショウサムソン
2007/5/27 東京10R
東京優駿(G1)
1着 3番 ウオッカ

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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