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第125回 東高西低のエプソムC

2007/6/6(水)

天皇賞(春)から先週の安田記念まで続いたGⅠ6連戦が終わり、今週は東京、中京共に最終週。その最終週は東京ハイジャンプ、エプソムC、CBC賞の3重賞が組まれている。中でも過去のデータが豊富なエプソムCの傾向を探ってみたい。

近年この東京開催はダービーの行われる週までCコースで行われ、安田記念の週からB、Aコースに替わる。つまり毎年、仮柵が外され、いわゆるグリーンベルトが出来る状態の馬場で同レースは行われていたが、今年は先週の安田記念に続きCコースで行われる。既に馬場の内目は荒れた部分が目立ち、馬場の真ん中から外が一番伸びる印象。例年なら馬場の内側が良いためかエプソムCの勝ち馬は好位抜け出しのパターンが多いが、今年は違った結果になるかもしれない。それでもまずは過去10年のデータを基に同レースの傾向を探ってみる。なおデータ分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。


■表1 エプソムC出走馬の所属別成績(過去10年)
所属 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
美浦 9-6-8-71/94 9.6% 16.0% 24.5% 128% 181%
栗東 1-4-2-69/76 1.3% 6.6% 9.2% 15% 36%

エプソムCの過去10年の成績を見てまず目に付くのが所属別成績(表1参照)。日本の中央競馬では「西高東低」が続くが、エプソムCというレースに限れば断然「東高西低」で関東馬の強さが目立つ。過去10年関東馬が9で、関西馬は01年アドマイヤカイザーの1勝のみ。勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率と全ての数字で関東馬が関西馬を圧倒しているのが一目でわかる。

 

■表2 エプソムC出走馬の年齢別成績(過去10年)
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3歳 0-0-0-0/0 0% 0% 0% 0% 0%
4歳 3-3-3-45/54 5.6% 11.1% 16.7% 129% 114%
5歳 7-2-3-36/48 14.6% 18.8% 25.0% 130% 76%
6歳 0-2-2-31/35 0% 5.7% 11.4% 0% 64%
7歳上 0-3-2-28/33 0% 9.1% 15.2% 0% 234%

次に年齢別成績を見てもらいたい(表2参照)。過去10年全ての勝ち馬が4、5歳馬なのがわかる。6歳以上は0勝で、2着までが精一杯だ。7歳以上の複勝回収率が234%とずば抜けて良いが、これは03年18頭立て18番人気で3着に好走したエーピーグリード(複勝5640円)の影響が大きく、実質的な複勝回収率1位は4歳馬と見ていい。馬券の軸は4、5歳馬、できれば5歳馬から入りたい。

 

■表3 エプソムCで好走した美浦所属の4、5歳馬
人気 着順 馬名 年齢 前走 前々走
06年 7 1 トップガンジョー 4 都大路SH3着 小倉大賞典5着
06年 1 3 マチカネキララ 4 オーストラリアT3着  エイプリルS1着
05年 4 1 スズノマーチ 5 新潟大賞典6着 エイプリルS1着
05年 3 2 グランリーオ 5 フリーウェイS1着  金峰山特別1着
04年 3 1 マイネルアムンゼン 5 新潟大賞典1着 オーストラリアT2着
04年 1 3 ワールドスケール 4 メトロポリタンS3着 日経賞5着
03年 1 1 マイネルアムンゼン 4 新潟大賞典1着 オーストラリアT2着
02年 4 1 ジョウテンブレーヴ 5 都大路S8着 マイラーズC3着
02年 10 3 ジェミードレス 5 都大路S2着 ダービー卿CT4着
01年 7 2 トーヨーデヘア 4 オアシスS8着  ダービー卿CT3着
00年 1 1 アメリカンボス 5 新潟大賞典2着 日経賞5着
99年 11 1 アメリカンボス 4 京王杯SC16着 晩春S1着
99年 14 3 リワードニンファ 4 ターコイズS1着 秋華賞13着
98年 1 1 ツクバシンフォニー 5 メトロポリタンS2着 エイプリルS3着
97年 6 1 タイキマーシャル 5 谷川岳S4着 ダービー卿CT5着
97年 1 3 キングオブダイヤ 5 中山記念1着 アメリカJCC3着

上記の表3が過去10年のエプソムCで好走した美浦所属の4、5歳馬。毎年必ず1頭は連対馬が出ており、3着馬も5頭出ている。この条件に該当する馬は多いので、一体どういう馬を選べばいいのかが問題だが、一言で言えば近走着順の良い馬だ。過去10年で馬券になった16頭中15頭が近2走のうちに3着以内と好走していたことがわかる。

 

■表4 前走新潟大賞典&都大路S組の成績(過去10年)
前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
新潟大賞典 3-2-1-31/37 8.1% 13.5% 16.2% 59% 50%
都大路S 3-0-2-16/21 14.3% 14.3% 23.8% 192% 102%

次は前走レース別で見ていきたい(表4参照)。過去10年、エプソムCに出走した延べ170頭の約3分の1に当たる58頭が前走新潟大賞典か都大路Sを使っていた。実際この2レースから勝ち馬が6頭も誕生しており、エプソムCにおいてカギになるレースなのは間違いない。出走例は新潟大賞典の方が多いものの、数字で見ると都大路Sの方が買いなのがわかる。とりあえず新潟大賞典、都大路Sを使って好走した馬からヒントを探りたい。

 

■表5 前走新潟大賞典組のエプソムC好走馬(過去10年)
人気 着順 馬名 前走 前走斤量
06年 3 2 グラスボンバー 新潟大賞典3人気7着 57.5
05年 4 1 スズノマーチ 新潟大賞典2人気6着 56
04年 3 1 マイネルアムンゼン 新潟大賞典1人気1着 56
00年 1 1 アメリカンボス 新潟大賞典1人気3着 56
00年 12 2 ダイワテキサス 新潟大賞典3人気13着 58
98年 4 3 オフサイドトラップ 新潟大賞典4人気2着 56

過去10年、前走新潟大賞典を使いエプソムCで好走した馬は上の表5の6頭。注目は何と言っても斤量だ。6頭全てが斤量56キロ以上を背負っていた。前走ハンデ重賞→今回別定重賞。当たり前と言えば当たり前だが、斤量が軽くて好走した馬よりも斤量を背負って敗退した馬の巻き返しが目立つ。また6頭全て新潟大賞典で4番人気以内に支持されていた。そして過去3年は前走新潟大賞典組がエプソムCで連対し続けている点も見逃せない。これは新潟競馬場が東京競馬場に近いコース形態に改装されたことによって以前より新潟大賞典とエプソムCの関係が結びついていると推測される。

 

■表6 前走都大路S組のエプソムC好走馬(過去10年)
人気 着順 馬名 前走 重賞実績
06年 7 1 トップガンジョー 都大路S2人気3着 スプリングS3着(GⅡ)
02年 4 1 ジョウテンブレーヴ 都大路S1人気8着 マイラーズ 
02年 10 3 ジェミードレス 都大路S5人気2着 クイーンC3着(GⅢ)
01年 5 1 アドマイヤカイザー 都大路S5人気12着 毎日王冠2 
00年 5 3 レガシーハンター 都大路S8人気4着 京阪杯3着(GⅢ)

次は新潟大賞典組より馬券になる確率が高い都大路S組(表6参照)。前走オープン特別で負けたにも関わらず、次走重賞で好走するということは、都大路Sが力負けではなく明確な敗因があり巻き返してくるということ。実際、過去10年で好走した5頭は全て芝の重賞で3着以内の実績があった

 

■表7 前走準OP勝ちのエプソムC好走馬(過去10年)
人気 着順 馬名 前走 前走着差 オープン実績
05年 3 2 グランリーオ フリーウェイS1人気1着 0.5 重賞経験有
05年 7 3 ダイワレイダース アメジストS1人気1着 0.7 芙蓉S1着
03年 1 1 マイネルアムンゼン 府中S2人気1着 0.7 セントライト記念3着

古馬の重賞になると基本的に過去の実績がものを言うが、昇級馬の好走例も見ていきたい(表7参照)。過去10年において昇級戦で好走した馬は3頭のみ。3頭全てが前走を0.5秒以上の着差をつけて勝ち上がって来た馬だった。また3頭全てに芝の重賞経験があり、ダイワレイダースは芙蓉S(OP)勝ち、マイネルアムンゼンは既にセントライト記念3着の実績があった。

 

【結論】

それでは今年の出走予定馬を以上のデータに照らし合わせて考えていきたい。

■表8 今年のエプソムC出走予定馬(美浦所属の4、5歳馬のみ)
馬名 年齢 前走 前々走
サイレントプライド 4 新潟大賞典2着 ダービー卿CT4着
ダンスインザモア 5 新潟大賞典4着 ダービー卿CT7着
ピサノパテック 5 晩春S1着 アクアマリンS5着
マイネルレコルト 5 新潟大賞典5着 マイラーズC8着
※フルゲート18頭。エムエスワールド、トウショウシロッコ、ミスティックエイジは出走回避の見込み。
(22)ロードフラッグ以下は除外対象(6/6午前現在)

上の表8が今年の美浦所属の4、5歳馬。該当馬は4頭で近2走のうちに3着以内と好走している馬はサイレントプライドピサノパテックの2頭。

 

■表9 今年のエプソムC出走予定馬の前走新潟大賞典組
馬名 所属 年齢 前走 前走斤量
ブライトトゥモロー 石坂(栗) 5 新潟大賞典4人気1着 55
サイレントプライド 国枝(美) 4 新潟大賞典1人気2着 55
ダンスインザモア 相沢(美) 5 新潟大賞典2人気4着 57
マイネルレコルト 堀井(美) 5 新潟大賞典7人気5着 57

次は前走で新潟大賞典を使っている馬を見ていく(表9参照)。該当馬4頭のうち前走56キロ以上を背負っていた馬はダンスインザモアマイネルレコルトの2頭。人気面で見ると新潟大賞典で4番人気以内に支持されていた馬はブライトトゥモローサイレントプライドダンスインザモアの3頭。斤量面、人気面でも該当するダンスインザモアが一番有力だろう。

 

■表10 今年のエプソムC出走予定馬の前走都大路S組
馬名 所属 年齢 前走 重賞実績
ファイングレイン 長浜(栗) 4 都大路S4人気6着 NHKマイルC2着
インマイアイズ 清水出(栗) 6 都大路S5人気13着 なし

続いて前走で都大路Sを使っている馬を見ていく(表10参照)。該当馬2頭のうち重賞実績があるのはファイングレイン

 

■表11 今年のエプソムC出走予定馬の前走準OP勝ち馬
馬名 所属 年齢 前走 前走着差 オープン実績
トウショウカレッジ 池添(栗) 5 洛陽S1人気1着 0.0 オープン経験無し
ピサノパテック 藤沢(美) 5 晩春S3人気1着 0.0 セントライト記念3着

最後に前走準OP勝ちから来る昇級馬も見ておきたい(表11参照)。今回の出走予定馬で前走準OP勝ち馬はだが、ともに前走が僅差での勝利で推奨しがたい。ただし、ピサノパテックは重賞実績があるので、まだ圏内か。

以上の点を踏まえて総合的に考えるとデータ的に一番ぴったり来るのがダンスインザモア。近2走3着以内に好走してない点を除けば他は、ほぼパーフェクト。近2走3着以内に好走してないのも決して調子が悪いわけではなく、自身の出遅れ癖が大きく影響しているもの。今回も出遅れる不安はあるが、過去の重賞で好走したスプリングS1着、中日新聞杯2着、中山記念3着と全て1800mの重賞である点は強調材料だろう。
ダンスインザモアと同じ新潟大賞典組のブライトトゥモロー、サイレントプライド、マイネルレコルトの3頭もいずれかのデータに該当する。新潟大賞典は1着ブライトトゥモローから5着マイネルレコルトまで0.3秒以内の接戦だった。特に終始ロスなく回って展開にも恵まれたサイレントプライドより、新潟大賞典勝ち馬ブライトトゥモロー、前走は大外に持ち出しながら最後の脚は目立ち今回斤量1キロ減になるマイネルレコルトの2頭には注目したい。
都大路S組ではファイングレインが該当する。同馬は前走が1年の長期休養明けだった。上積みを加味すれば期待が持てるだろう。
過去10年のエプソムCで最も多く好走馬を出しているのは藤沢和厩舎。過去10年の成績は(2-1-1-9/13)で複勝率は3割を超える。今年も出走予定馬がおり、見逃せない。スズノマーチは近走が冴えずデータ的にも厳しいだろうが、美浦所属の4、5歳馬に該当するピサノパテックには注目したい。

 

2007/1/13 中山11R ニューイヤーS
1着10番 ダンスインザモア 2007/5/5 新潟11R 新潟大賞典(G3)
1着4番 ブライトトゥモロー
2007/1/13 中山11R
ニューイヤーS
1着 10番 ダンスインザモア

2007/5/5 新潟11R
新潟大賞典(G3)
1着 4番 ブライトトゥモロー

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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