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第124回 今週も荒れるのか!?安田記念を占う!

2007/5/31(木)

5週連続の東京競馬場でのGⅠ開催も今週で最後。今週は古馬マイル王決定戦の安田記念が行われる。日本の実力馬と香港の実力馬が府中のターフで激突するこの一戦は、この春の流れを引きずって荒れるだろうか、ということで占ってみた。

ウオッカが64年ぶりに牝馬として歴史的勝利を果たしたダービーを終え、東京競馬場の5週連続GⅠも最終週となり、今週は春の古馬マイル王決定戦の安田記念を迎えることになった。アジア・マイル・チャレンジの最終戦であり、香港馬を日本の実力馬が迎え撃つこのレース。近年は荒れ模様で、この春の荒れ具合と相まって今週も荒れるのかどうかを今週は占っていこうと思う。いつものように過去10年の安田記念を分析し傾向を探っていきたい。データは、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。


■表1 安田記念出走馬の前走レース別成績(過去10年から抜粋)
前走レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
京王杯SC 5-4-2-52/63 7.9% 14.3% 17.5% 85% 62%
チャンピオンズマイル(香港G1) 1-0-2-2/5 20.0% 20.0% 60.0% 128% 260%
高松宮記念(2000年以降) 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 255% 105%
産経大阪杯 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 282% 162%
かきつばた記念 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 313% 120%
有馬記念 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 130%
ドバイデューディーフリー 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 380%
都大路S 0-1-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 0% 640%
読売マイラーズC 0-0-3-14/17 0.0% 0.0% 17.6% 0% 62%
ヴィクトリアM 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0% 0% 0%

最近の安田記念は荒れるイメージが強く、2000年以降の過去6回では馬連万馬券は6回中5回、勝ち馬の平均人気は6.6番人気となっている。表1の前走レース別で見た表をご覧いただきたい。

この表からはとりあえず香港のチャンピオンズマイル組が要注意であることがわかるだろう。2005年に創設されたアジア・マイル・チャレンジの第三戦(安田記念は最終第四戦)だけに関連性は強い。5頭中3頭が安田記念で3着以内に好走しており、残る2頭中1頭も4着である。彼ら(といってもすべてセン馬)の共通点としてはチャンピオンズマイルでは3着以内だったことを留意しておきたい。(表2参照)そして、表のトップに来ている京王杯SCだが、タイキブリザード、タイキシャトル、エアジハード、グラスワンダーといった強い馬たちが連続好走していた1990年代後半と比較して、2000年以降では京王杯で好走したにもかかわらず安田記念で人気のあまり出なかった馬が発奮して上位入線するケースがちらほら見られる。(表3参照)また、2000年に3月から4月中旬に移動したマイラーズCからは連対馬は出ておらず、3着が3回あるのみで不振である。そして同じく2000年以降に3月から日程移動した高松宮記念からは好成績であるが、間隔が長いためかサンプルが少なく、全幅の信頼は置けない。

 

■表2 2000年以降にチャンピオンズマイル経由で3着内好走した馬
 
着順
人気
馬名
前走
2006年
1
3
ブリッシュラック チャンピオンズマイル1着
2006年
3
8
ジョイフルウィナー チャンピオンズマイル3着
2005年
3
5
サイレントウィットネス チャンピオンズマイル2着
※着順、人気はともに安田記念でのもの

 

■表3 2000年以降に京王杯SC経由で3着内好走した馬
 
着順
人気
馬名
前走
2005年
1
7
アサクサデンエン 京王杯SC6人気1着
2004年
2
4
テレグノシス 京王杯SC5人気2着
2002年
2
2
ダンツフレーム 京王杯SC4人気4着
2001年
1
9
ブラックホーク 京王杯SC1人気3着
2000年
2
6
ディクタット 京王杯SC4人気6着
2000年
3
3
キングヘイロー 京王杯SC3人気11着
※着順、人気はともに安田記念でのもの

次にここ最近の安田記念での成績を細かく見ていこうと思う。まずは表4をご覧いただきたい。東京競馬場が改修された2003年以降に3着以内に好走した馬たちのマイル戦や東京競馬場への適正を調べてみた。

 

■表4 2003年〜2006年の安田記念1〜3着の成績詳細
着順 人気 馬名 マイル戦着度数 東京芝着度数 芝1600m持ちタイム
2006年 1 3 ブリッシュラック 6-5-2-12 0-0-0-1 1.32.5
2005年 1 7 アサクサデンエン 4-2-3-4 5-0-1-2 1.32.7
2004年 1 6 ツルマルボーイ 0-0-0-3 1-1-0-1 1.35.0
2003年 1 4 アグネスデジタル 1-0-2-2 1-0-0-3 1.32.6
2006年 2 10 アサクサデンエン 5-2-3-5 6-0-1-3 1.32.5
2005年 2 10 スイープトウショウ 1-0-0-3 0-1-0-0 1.34.5
2004年 2 4 テレグノシス 2-1-1-7 4-2-0-3 1.32.5
2003年 2 7 アドマイヤマックス 1-0-0-0 未経験 1.36.1
2006年 3 8 ジョイフルウィナー 0-0-1-2 未経験 日本初出走
2005年 3 5 サイレントウィットネス 0-1-0-0 未経験 日本初出走
2004年 3 5 バランスオブゲーム 0-0-0-2 1-0-0-1 1.33.6
2003年 3 1 ローエングリン 2-1-0-0 2-1-0-1 1.31.9
※外国馬はデータがあるもののみを分析対象とした

上の表4は過去4年の安田記念での3着以内に入った馬のマイル戦と東京での成績、それに芝マイル戦の持ちタイムを一覧にしたもの。東京競馬場が2003年にコース改修されたということで、同年以降のもので見てみることとするが、連対馬のパターンは本当に様々。マイル戦が得意な馬やそうでない馬、東京競馬場が得意な馬やそうでない馬、マイル戦で好タイムをもっている馬やそうでない馬と様々で、これに関しては大きな関連性はない。ただ、日本初出走の馬を除くと、芝マイル戦で結果を残している馬(2勝以上もしくは芝マイルGⅠ馬)に関しては1分32秒台の持ちタイムを持っていたようだ。

 

■表5 2003年〜2006年の安田記念のタイム詳細
勝ちタイム 前5F 後3F 1着馬後3F 1着馬位置取り 2着馬後3F 2着馬位置取り 3着馬後3F 3着馬位置取り
2006年 1.32.6 58.1 34.5 33.8 10-9 33.8 16-15 34.0 13-12
2005年 1.32.3 57.4 34.9 34.3 8-8 34.0 12-12 34.8 2-2
2004年 1.32.6 57.5 35.1 34.0 16-14 34.1 14-14 34.9 5-5
2003年 1.32.1 57.7 34.4 33.7 9-8 34.0 4-3 34.3 2-2
(参考)2002年 1.33.3 57.6 35.7 35.4 2-3 34.6 12-13 35.5 5-5
(参考)2001年 1.33.0 57.1 35.9 34.8 11-15 35.8 2-3 34.8 18-18
※位置取りは3,4コーナーのもの。Fはハロン。

表5はそれらの安田記念がどんなレースだったかをタイムで表現してみたものだ。前5ハロンが57秒台から58秒前半で超ハイペースではなく平均から平均よりやや早い程度だが、(改修後の2003年以降は特に)レースの上がり3ハロンがおおよそ35秒を切ってくる。そのため、上位の馬の上がり3ハロンは大半が34秒台前半で一部の馬は33秒台の脚を使っている。馬場の改修が多少なりとも関連しているのではと推測するが、あまり切れる脚のない馬は近年の安田記念では馬券に絡みづらいのかもしれない。

 

■表6 東京芝1600mの騎手別成績(2003年以降の古馬1000万以上のレースが対象)
騎手名
 1着 
 2着 
 3着 
 4着以下 
 騎乗回数 
 勝率 
 連対率 
 3着内率 
武豊
9
8
3
14
34
26.5%
50.0%
50.8%
後藤浩輝
7
4
5
36
52
13.5%
21.2%
30.8%
デザーモ
6
0
0
7
13
46.2%
46.2%
46.2%
田中勝春
5
9
8
41
63
7.9%
22.2%
34.9%
蛯名正義
4
8
8
36
56
7.1%
21.4%
35.7%
横山典弘
4
5
7
32
48
8.3%
18.8%
33.3%
柴田善臣
4
4
3
48
59
6.8%
13.6%
18.6%
藤田伸二
4
3
4
17
28
14.3%
25.0%
39.3%
安藤勝己
4
3
1
11
19
21.1%
36.8%
42.1%
福永祐一
1
2
0
14
17
5.9%
17.6%
17.6%
内田博幸
1
0
0
18
19
5.3%
5.3%
5.3%
岩田康誠
0
0
3
7
10
0.0%
0.0%
30.0%

 

■表7 東京芝1600mの枠番別成績(2003年以降の古馬1000万以上のレースが対象)
 枠 
 1着 
 2着 
 3着 
 4着以下 
 出走回数 
 勝率 
 連対率 
 3着内率 
1枠
10
3
7
89
109
9.2%
11.9%
18.3%
2枠
13
11
9
82
115
11.3%
20.9%
28.7%
3枠
7
8
8
101
124
5.6%
12.1%
18.5%
4枠
11
9
11
98
129
8.5%
15.5%
24.0%
5枠
6
11
11
108
136
4.4%
12.5%
20.6%
6枠
9
11
10
109
139
6.5%
14.4%
21.6%
7枠
9
9
11
133
162
5.6%
11.1%
17.9%
8枠
11
14
9
135
169
6.5%
14.8%
20.1%

表6と表7はコースについて。同様に東京競馬場の改修が完了した2003年以降の古馬混合の1000万以上戦を対象に騎手と枠順を集計してみた。騎手に関しては今回出走予定の騎手の中では武豊、藤田伸二、安藤勝己といった「いつもの」騎手が顔をのぞかせている。これに続くのは後藤浩輝騎手。率でいえばそうでもないが、ランキング2位で7勝2着4回は素晴らしい数字だと思う。ちなみに、本年、いまいち調子の上がらない武騎手だが、2007年の東京芝1600m戦は[2-1-1-7]の勝率18.2%、連対率27.3%、3着内率36.4%となっている。そして、枠順だが、2枠が好結果で頭ひとつリードしている。先週のダービーも2枠だったが、どうだろうか。また、表には載せていないが、安田記念で見ると、過去10年毎年必ず二桁馬版が連に絡んでおり、2003年以降に関しては4年中3年で8枠が3着内好走を果たしている。迷ったら外枠ということだろう。

 

【結論】

■表8 今年の安田記念出走予定馬(1)
馬名 性齢 前走成績 備考1 備考2
エイブルワン セン5 チャンピオンズマイル1着 日本初出走  
グッドパパ セン5 チャンピオンズマイル5着 日本初出走  
ザデューク セン8 チャンピオンズマイル3着 2006安田記念15着 2006香港マイル1着
ジョイフルウィナー セン7 チャンピオンズマイル2着 2006安田記念3着  

ここからは結論を出していく。まずは、今年は4頭が出走予定の香港馬について。(表8参照)。すべてが好相性のチャンピオンズマイルから。これまでの好走馬の「チャンピオンズマイル3着以内」という条件で見ると1着のエイブルワン、2着のジョイフルウィナー、3着のザデュークが争覇圏ということになる。他にもGⅠ実績のあるザデューク、昨年3着のジョイフルウィナーの2頭をやや上位に取るが、ここは深く考えずに機械的に取り扱おうと思う。

 

■表9 今年の安田記念出走予定馬(2)
馬名 性齢 騎手 前走成績 芝マイル戦 東京芝 持ちタイム 備考
エイシンドーバー 牡5 福永祐一 京王杯SC5人気1着 2-2-0-3 1-0-0-1 1.33.1 2007阪急杯1着
オレハマッテルゼ 牡7 後藤浩輝 京王杯SC3人気3着 4-4-1-4 5-4-3-2 1.32.8 2006高松宮杯1着
シンボリエスケープ 牡6 蛯名正義 京王杯SC9人気2着 0-0-0-1 2-1-0-0 1.33.0  
マイネルスケルツィ 牡4 柴田善臣 京王杯SC4人気4着 3-0-2-3 0-2-0-3 1.32.3 2007京都金杯1着

次に京王杯SCについて。(表9参照)。上位の4頭が揃って出走してくるが、この中では人気薄で京王杯SC勝利も、そこそこの人気に落ち着きそうなエイシンドーバーと鞍上の後藤騎手が魅力のオレハマッテルゼに触手が伸びる。エイシンドーバーはマイル戦で3勝、オレハマッテルゼに関してはマイル戦4勝かつ東京芝で5勝しており、持ちタイムもまずまず。2003年以降では同年の京王杯SCが1分20秒台だった年に京王杯SC出走馬が安田記念で連対しているので(今年の勝ちタイムは1.20.0)、この組からはこれら2頭に期待してみようと思う。

 

■表10 今年の安田記念出走予定馬(3)
馬名 性齢 騎手 前走成績 芝マイル戦 東京芝 持ちタイム 備考
アドマイヤキッス 牝4 川田将雅 ヴィクトリアM7着 1-2-0-2 0-0-0-2 1.32.8  
エアシェイディ 牡6 横山典弘 マイラーズC11着 1-3-0-1 4-3-0-0 1.32.8  
キストゥヘヴン 牝4 内田博幸 ヴィクトリアM4着 2-0-0-2 3-3-0-7 1.32.8 2006桜花賞1着
コンゴウリキシオー 牡5 藤田伸二 マイラーズC1着 1-0-0-0 0-0-0-1 1.32.2 2006金鯱賞1着
サクラメガワンダー 牡4 鮫島良太 マイラーズC5着 0-1-1-2 0-0-0-3 1.33.1 2006鳴尾記念1着
ジョリーダンス 牝6 秋山真一郎 ヴィクトリアM5着 2-3-0-2 2-1-0-2 1.32.8 2007阪神牝馬S1着
スズカフェニックス 牡5 武豊 高松宮記念1着 2-1-2-1 1-1-2-0 1.32.7 2007東京新聞杯1着
スーパーホーネット 牡4 藤岡佑介 都大路S1着 1-1-1-3 1-0-0-2 1.33.6  
ダイワメジャー 牡6 安藤勝己 DDF3着 3-3-0-2 2-0-0-5 1.32.1 2006マイルCS、天皇賞秋1着
ディアデラノビア 牝5 岩田康誠 ヴィクトリアM6着 3-0-2-4 1-0-3-1 1.32.8 2007京都牝馬S1着
※フルゲート18頭。フサイチリシャール、エイシンデピュティは回避予定のため、ダンスインザモア以下が除外対象(5/30午前現在)。

最後にその他の馬についてチェックする(表10参照)。主にマイラーズC、ヴィクトリアM組を中心に高松宮記念、海外戦出走で構成されている。表1で指摘したように、マイラーズC組は不振で、最高3着のためこの組は買いづらい。また、ヴィクトリアM組は持ちタイムが1分32秒台の馬が多いものの、過去連対した牝馬のスイープトウショウ(2005年2着)やシーキングザパール(1999年3着)といった馬に肩を並べるような馬がいないため、こちらも見送ろうと思う。

そうなるとやはりスズカフェニックスダイワメジャーといったところを中心に据えるのが妥当ではないだろうか。前者は、G1馬といっても1200mの高松宮記念だが、本年に入っても同コースでの重賞勝ち(東京新聞杯)がある。持ちタイムや着度数も問題なさそうなので、武騎手に期待をこめて中心に推そうと思う。後者に関しては昨年の秋の天皇賞馬&最優秀短距離馬。DDF(ドバイデューディーフリー)は昨年、アサクサデンエンが結果を残したステップであり問題ないものと見る。脚質的に近年の安田記念に合うか微妙な気もするが、これまた安藤騎手に期待を込めて、こちらも推奨する。ということで、個人的にはスズカフェニックス、ダイワメジャーあたりを軸に、京王杯組、香港勢に手広くいってみようと思うが、今週はガチガチではないにせよ、小〜中波乱程度だろうというのが見解である。

 

2006/11/19 京都11R マイルチャンピオンS(G1)
1着10番 ダイワメジャー 2007/3/25 中京11R 高松宮記念(G1)
1着8番 スズカフェニックス
2006/11/19 京都11R
マイルチャンピオンS(G1)
1着 10番 ダイワメジャー

2007/3/25 中京11R
高松宮記念(G1)
1着 8番 スズカフェニックス

ライタープロフィール

ヒノデクロス(ひのでくろす)

1976年6月、静岡県生まれ。大学卒業後、都内のシステム開発会社勤務。競馬歴は15年ほど、好きな馬はヒロデクロスとダンスインザダーク。「同じようなレースではおおよそ同じような結果になる」とのことで重賞を中心に過去データの観点から予想を行っている。趣味はサッカー、フットサル。日本代表と清水エスパルスおよび柴犬をこよなく愛す。

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