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第113回 西の実績馬、東の上がり馬? スプリングSを占う

2007/3/14(水)

今週末は中山競馬場でスプリングSが行われる。弥生賞と同様にここで3着以内に入れば皐月賞への優先出走権利が得られる一戦。本番を占う重要なトライアルの傾向と対策とは?

今年の桜花賞の行方はほぼ見えてきた雰囲気だが、牡馬の皐月賞の行方はどうだろうか? フサイチホウオー、アドマイヤオーラなど中心馬は何頭か出ているものの、牝馬路線ほど決定的な勢力図は出ていない。今週のスプリングS、あるいは若葉Sや毎日杯の結果次第では、混沌とした雰囲気が生まれる可能性もある。特にスプリングSは本番と近い条件で行われるため、ここでの好走は本番でのチャンス拡大に繋がりやすいと見るのが普通だ。
ところが、スプリングSというレースは年によってのレベル差が激しいのも特徴。メイショウサムソンとドリームパスポートが出走した昨年のようなこともあれば、全く本番に結びつかない年もある。近年はどちらかと言えば、後者の年になることの方が多い。
果して今年はどちらのケースなるか? 気になるところだが、現時点では何とも言えないし、ここで結論を出すことでもない。まずは、目の前のスプリングSを占って本番の予想にも繋げるとしよう。過去10年のスプリングSのデータを参考。データはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 スプリングSに出走した馬の前走クラス別成績(過去10年)
前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
新馬 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
未勝利 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
500万 2-2-7-43/54 3.7% 7.4% 20.4% 58% 91%
OP特別 1-1-0-24/26 3.8% 7.7% 7.7% 106% 57%
G3 7-5-3-30/45 15.6% 26.7% 33.3% 104% 82%
G2 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 0-2-0-6/8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 80%

 

■表2 前走G3に出走した馬のレース別成績
前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
きさらぎ賞 4-0-2-9/15 26.7% 26.7% 40.0% 146% 61%
アーリントンC 2-2-1-7/12 16.7% 33.3% 41.7% 195% 126%
シンザン記念 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 90% 65%
共同通信杯 0-2-0-5/7 0.0% 28.6% 28.6% 0% 30%
京成杯 0-1-0-6/7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 130%
※たんぱ杯 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※現・ラジオNIKKEI杯2歳S。

昨年のこのコーナーでも出てきたデータだが、スプリングSは出走馬の前走クラスから大きな特徴が伺える。上の表1は過去10年のスプリングSに出走した馬の前走クラス別成績。前走重賞を使っていた馬が強く、500万クラスを勝ち上がってきたばかりの馬は苦戦という傾向。OP特別組も不振で、新馬・未勝利を勝ったばかりの馬は好走例がない。先ほど、新しい上がり馬が出てくると本番での楽しみが増えるというニュアンスの言葉を発したが、実際には、この時期になってくると重賞実績・経験が非常に重要で、純粋な上がり馬誕生を期待しすぎてはいけない一戦であることがわかる。
重賞の中でも年明け以降のG3組が大勢力。特に関西のきさらぎ賞、アーリントンCが好ステップとなっている(表2参照)。逆に弥生賞から中1週で、強引に権利を取りに来るようなタイプ(前走G2組)はダメ。休み明けで朝日杯FSから来た馬は、優勝馬こそ出ていないが、場合よってはいきなり勝ち負けを期待してもいい。

 

■表3 前走G3に出走しスプリングSで好走した馬(過去10年)
着順 人気 馬名 前走成績 備考
06年 1 4 メイショウサムソン きさらぎ賞2着 中京2歳S1着
2 1 フサイチリシャール 共同通信杯2着 朝日FS1着
3 2 ドリームパスポート きさらぎ賞1着  
05年 2 8 ウインクルセイド 京成杯8着 葉牡丹賞1着
04年 1 2 ブラックタイド きさらぎ賞2着 若駒S1着
03年 1 2 ネオユニヴァース きさらぎ賞1着 白梅賞1着
02年 1 1 タニノギムレット アーリントンC1着 シンザン記念1着
3 4 アグネスソニック きさらぎ賞2着  
01年 1 1 アグネスゴールド きさらぎ賞1着 若駒S1着
00年 1 1 ダイタクリーヴァ シンザン記念1着 北九州3歳S1着
2 7 パープルエビス アーリントンC2着 500万1着
99年 1 11 ワンダーファング アーリントンC9着 こぶし賞1着
2 3 タイクラッシャー アーリントンC3着 500万1着
98年 3 1 タヤスアゲイン アーリントンC3着 いちょうS1着
97年 2 1 メジロブライト 共同通信杯4歳S1着 たんぱ杯1着

前走G3組の話に戻ると、過去10年で好走した馬は表3の通り。前走G3組とはいえ、単に出走していただけでは意味がない。表3の15頭中13頭は、前走年明けの芝1600m以上のG3で3着以内に好走していた。それに該当しなかった05年2着のウインクルセイド、99年1着のワンダーファングにしても、500万クラスの芝1600m以上レースでの勝ち鞍があったことは見逃せない。


■表4 前走500万クラスに出走しスプリングSで好走した馬(過去10年)
着順 人気 馬名 前走場所/着順/人気 所属
05年 1 5 ダンスインザモア 中山芝1800m/1着/1人気 美浦
3 7 トップガンジョー 東京芝1400m/1着/2人気 美浦
04年 3 11 ダイワメジャー 中山ダ1800m/4着/1人気 美浦
03年 3 5 マイネルイェーガー 中山芝1600m/1着/2人気 美浦
02年 2 8 テレグノシス 東京芝1600m/1着/1人気 美浦
01年 2 5 シンコウカリド 東京ダ1600m/1着/2人気 美浦
3 3 ミレニアムバイオ 阪神芝1600m/1着/5人気 栗東
00年 3 6 カネツフルーヴ 京都芝2000m/1着/3人気 栗東
99年 3 5 シルクガーディアン 中山芝1200m/1着/3人気 美浦
97年 1 8 ビッグサンデー 小倉芝2000m/2着/2人気 栗東
3 5 シャコーテスコ 中山芝1800m/1着/2人気 美浦

次に前走500万クラスを使っていた馬について見ていこう。過去10年、前走500万クラスに出走してスプリングSで好走した馬は上の表4の通り。表1のデータが示す通り、この組から当たりを引ける確率は非常に低いが、過去の好走馬を分析することで、その確率を確実にアップすることができる。走500万クラス出走馬で着目したい点は、前走の人気。前走着順がいいのは当たり前。それよりも、何番人気で勝ち上がってきたかがポイントとなる。スプリングSで連対を狙うならば、前走は2番人気以内であることが条件。3着までを含めても、前走3番人気以内が目安。01年3着のミレニアムバイオ以外の10頭は前走3番人気以内に推されていた。そして関東馬の好走例が多いことも大きな特徴。表3の重賞実績馬は圧倒的に関西馬が多かったが、それに比べると対照的であると言えよう。

 

■表5 前走G1もしくはOP特別に出走しスプリングSで好走した馬(過去10年)
着順 人気 馬名 前走成績/人気 備考
04年 2 6 キョウワスプレンダ 朝日杯FS9着/5人気 クローバー賞1着
03年 2 1 サクラプレジデント 朝日杯FS2着/1人気 札幌2歳S1着
98年 1 7 クリールサイクロン ジュニアC7着/2人気 新潟3歳S1着
2 11 セイクビゼン ヒヤシンスS7着/2人気  

最後に前走G1もしくはOP特別に出走してスプリングSで好走した馬を上の表5に示した。ここでも前走の人気に注目したい。上位人気に推されていたことが条件。G1に出走していた場合は、5番人気以内が目安。98年の好走馬クリールサイクロン、セイクビゼンはともにOP特別で7番人気に敗れていたが、2番人気に支持されていた。また、セイクビゼンを除く3頭は過去に芝のOPクラスのレースで勝ち鞍の実績があった。

 

【結論】

さて、それでは今年のスプリングSを占っていこう。主な出走予定馬は下の表6の通り。表1の傾向から、前走新馬・未勝利を使っていた馬は対象外として除いた。

■表6 今年のスプリングSの主な出走予定馬
馬名 所属 賞金 前走成績/人気 備考
フリオーソ 地方 2510 共同通信杯7着/4人気  
サンツェッペリン 美浦 2400 京成杯1着/3人気  
マイネルシーガル 美浦 2150 ジュニアC1着/1着 いちょうS1着
フライングアップル 美浦 1550 共同通信杯3着/3人気 きんもくせい特別1着
フェラーリピサ 栗東 1350 ヒヤシンスS1着/1人気  
エーシンピーシー 美浦 900 セントポーリア賞1着/3人気  
コートユーフォリア 栗東 900 つばき賞1着/6人気  
シベリアンバード 美浦 900 黄梅賞1着/5人気  
ショウワモダン 美浦 900 若竹賞1着/2人気  
スクリーンヒーロー 美浦 900 500万1着/1人気  
ニードルポイント 美浦 900 ヒヤシンスS11着/5人気  
クリノアドベンチャ 美浦 400 500万3着/7人気  
クリムゾンベガ 美浦 400 水仙賞2着/5人気  
スズカライアン 栗東 400 アーリントンC4着/14人気  
マイネルランページ 美浦 400 黄梅賞2着/12人気  
※フルゲート16頭。前走新馬・未勝利出走馬以外の馬を記載。

まず中心馬として期待したい前走G3組だが、今年はフリオーソ、サンツェッペリン、フライングアップルの3頭とかなり寂しい。しかも、所属が関西以外。好ステップのきさらぎ賞、アーリントンC組が不在で、軸馬の選択がかなり難しくなっている。それでも上記の3頭から選ぶとしたら、芝実績がないフリオーソではなく、フライングアップルサンツェッペリンだろう。また、フライングアップルは500万クラスの芝1700mのきんもくせい特別で1着の実績があり、表3に列記した馬たちと同じ実績を有していることになる。

次は前走500万クラス出走組を見ていこう。今年もここで権利獲得を狙う収得賞金900万以下の馬たちの方が多くエントリーしてきたが、前走上位人気に推された馬は少ない。3番人気以内に押され、なおかつ芝のレースで好走した馬に限るとエーシンピーシーショウワモダンのみ。2番人気の分、後者がやや上位と見たいが、いずれにしても500万組からの推奨馬はこの2頭としたい。

前走G1出走馬は、今年は不在。残るは前走OP特別出走馬で、有力なのはマイネルシーガル。前走のジュニアC、そしていちょうSと芝1600mのOP特別を2勝の実績。押さえにはマークしておきたいところだ。


2007/2/4東京11R 共同通信杯(G3) 3着 7番 フライングアップル 2007/1/21中山9R 若竹賞 1着 8番 ショウワモダン
2007/2/4東京11R 共同通信杯(G3)
3着 7番 フライングアップル
2007/1/21中山9R 若竹賞
1着 8番 ショウワモダン

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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