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第97回 連覇、リベンジ!? それとも外国馬!? マイルCSを占う

2006/11/15(水)

今週は京都競馬場でマイルCSが行われる。ハットトリックが連覇を狙えば、ダイワメジャーは秋の天皇賞優勝の実績を引っ下げてのリベンジ。海外からは英国のコートマスターピースが参戦。その他の馬も虎視眈々とチャンスをうかがうなど混戦模様。果してこの秋のマイル王に輝くのはどの馬か。

マイル戦を含めて日本の芝の短距離界は、戦国時代に突入している。大本命馬不在、レースごとにコロコロ替わる勝ち馬……。マイルCSにおいても以前のような堅いイメージはなくなった。今年も安田記念、スプリンターズSの勝ち馬が外国馬だったことを考えると、今回のマイルCSも一筋縄では収まらないような雰囲気だ。そんな状況でのレース攻略は難題だが、いつものように過去10年のレースを参考に占っていきたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 マイルCS出走馬の年齢別成績(過去10年)
年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
3歳 2-3-3-30/38
5.3%
13.2%
21.1%
156%
87%
4歳 6-5-1-35/47
12.8%
23.4%
25.5%
76%
104%
5歳 1-2-5-38/46
2.2%
6.5%
17.4%
5%
121%
6歳 1-0-1-27/29
3.4%
3.4%
6.9%
82%
39%
7歳以上 0-0-0-12/12
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

唐突だが、先日のアルゼンチン共和国杯と同じようにまずは出走馬の年齢に注目してみたい。上の表1は過去10年のマイルCSに出走した年齢別の成績だが、非常にわかりやすい傾向が出ている。ひと言で言えば、若いフレッシュな馬が優勢。特に4歳馬の成績が抜群に良く、次に続くのが3歳馬。以下、5歳馬で年齢が上がるごとに成績も低下。7歳以上においては3着すらない。これは非常に大きな特徴と言えるだろう。ここから年齢ごとにさらにチェックしていきたい。

 

■表2 マイルCSで好走した3歳馬
着順 人気 馬名 前走成績
05年
3
2
ラインクラフト 秋華賞2着
04年
2
4
ダンスインザムード 天皇賞(秋)2着
03年
3
10
ギャラントアロー スワンS1着
00年
1
13
アグネスデジタル 武蔵野S2着
00年
2
1
ダイタクリーヴァ 富士S3着
97年
1
2
タイキシャトル スワンS1着
97年
2
5
キョウエイマーチ 秋華賞2着
97年
3
3
トーヨーレインボー アイルランドT1着

まずは3歳馬について見ていこう。上の表2は3着以内に好走した3歳馬の一覧。過去10年で8頭いる。ここで注目したいのは前走の成績。「若さと勢い」という言葉がよく使われるように、00年に当時アッと言わせたアグネスデジタルも含め、大半が前走重賞で3着以内という成績だった。昨年3着のラインクラフト、00年2着のダイタクリーヴァのようにクラシックで実績を挙げているは特に注意だ。

 

■表3 マイルCSで好走した4歳馬
着順 人気 馬名 前走成績 同年の主なマイル実績
05年
1
3
ハットトリック 天皇賞(秋)7着 東京新聞杯1着ほか
05年
2
4
ダイワメジャー 毎日王冠5着 ダービー卿CT1着
03年
1
5
デュランダル スプリンターズS1着 ニューイヤーS1着
03年
2
2
ファインモーション 毎日王冠7着  
02年
3
15
リキアイタイカン スワンS2着  
01年
1
4
ゼンノエルシド スプリンターズS10着 京成杯AH1着
01年
2
2
エイシンプレストン 毎日王冠1着 米子S1着
99年
1
1
エアジハード 天皇賞(秋)3着 安田記念1着
99年
2
4
キングヘイロー 天皇賞(秋)7着 東京新聞杯1着
98年
1
1
タイキシャトル ジャックルマロワ賞1着 安田記念1着
98年
2
6
ビッグサンデー アイルランドT2着 マイラーズC1着ほか
96年
1
1
ジェニュイン 天皇賞(秋)14着  

次は過去最多の好走馬を輩出している4歳馬。3歳馬と同じように前走成績を記したが、ここでは単純に着順だけでは絞り込めない。前走天皇賞(秋)など、レベルが高いG1での敗戦は仕方ない面もあるので、減点材料にはならない。ここで注目したいのは、同年のOPクラスの芝1600mの実績だ。表3の12頭中9頭は、同年にOPクラスの芝1600mで1度は勝っていた。レース名にふさわしく、マイル戦での実績が問われるというわけだ。また、該当しなかった3頭のうちファインモーション、ジェニュインに関しては前年のG1で連対しており格があった。

 

■表4 マイルCSで好走した5歳馬
着順 人気 馬名 前走成績 マイル実績 G2以上実績 京都芝1600m実績
04年
1
1
デュランダル スプリンターズS2着     03年マイルCS1着
04年
3
5
テレグノシス 天皇賞(秋)11着 安田記念2着 毎日王冠1着  
02年
2
3
エイシンプレストン 天皇賞(秋)8着   毎日王冠2着 01年マイルCS2着
01年
3
10
タイキトレジャー スワンS2着      
00年
3
12
メイショウオウドウ 天皇賞(秋)10着   大阪杯1着  
99年
3
2
ブラックホーク スワンS1着 関屋記念2着    
96年
2
8
ショウリノメガミ アイルランドT1着 京都牝馬S1着   京都牝馬S1着
96年
3
15
エイシンワシントン 阪急杯14着 マイラーズC3着   95年洛陽S1着

次は5歳馬だが(表4参照)、ここからはちょっと絞込みが難しくなる。まず前走成績だが、天皇賞(秋)に出走していた馬に限り着順は不問。スプリンターズSやスワンSといったマイル以下のレースに出走していた場合は、連対していることが望ましい。加えて表4に記したのは、同年のOPクラスのマイル実績同年の芝1800〜2000mのG2以上の実績、そして過去のOPクラスの京都芝1600mの実績だ。01年3着のタイキトレジャーを除いては、いずれかの実績を持っていた。96年に休み明けで逃げて3着に粘ったエイシンワシントンにもコース実績があった。5歳馬に関してはこれらの実績をチェックして総合的に判断したい。

 

■表5 マイルCSで好走した6歳馬
着順 人気 馬名 前走成績 マイル実績 G2以上実績
02年
1
11
トウカイポイント 富士S5着   中山記念1着
98年
3
9
ヒノデクロス スワンS3着 安田記念3着  

最後は6歳馬について。過去10年では表5の2頭しかいない。チェックしたい実績は5歳馬とほぼ同じ。とりあえずは、同年のOPクラスのマイル実績、同年の芝1800〜2000mのG2以上の実績は必要だろう。条件自体はさほど厳しいわけではないが、この年齢が苦戦していることは間違いない。過去に好走したトウカイポイント、ヒロデクロスは人気薄での好走。一方、昨年3連覇を狙ったデュランダル、02年に春秋の古馬マイルG1制覇を狙ったアドマイヤコジーンはともに1番人気で、掲示板にも乗れない惨敗を喫してしまった。配当面で「妙味アリ」と読んだときだけ積極的に買う方がいいのかもしれない。

 

【結論】

それでは今年のマイルCSを展望していこう。今回の出走予定馬は以下の表6の通り。

■表6 今年のマイルCSの出走予定馬
馬名 年齢 前走成績 マイル実績 G2以上実績 京都芝1600m実績
キンシャサノキセキ
3
桂川S1着 ジュニアC1着    
ステキシンスケクン
3
スワンS4着 京成杯AH1着    
スーパーホーネット
3
カシオペアS1着      
マイネルスケルツィ
3
富士S13着 NZT1着    
マルカシェンク
3
菊花賞7着     05年D杯2歳S1着
ロジック
3
カシオペアS8着 NHKマイルC1着    
シンボリグラン
4
スワンS2着      
デアリングハート
4
府中牝馬S1着      
アグネスラズベリ
5
スワンS3着      
ダイワメジャー
5
天皇賞(秋)1着 マイラーズC1着 毎日王冠1着 05年マイルCS2着
ダンスインザムード
5
天皇賞(秋)6着 Vマイル1着 毎日王冠2着 04年マイルCS2着
ハットトリック
5
天皇賞(秋)8着     05年マイルCS1着
コートマスターピース
6
QE2世S3着 クイーンアンS2着 サセックスS1着  
カンファーベスト
7
富士S5着 関屋記念1着    
キネティクス
7
富士S1着 富士S1着    
テレグノシス
7
富士S6着      
プリサイスマシーン
7
スワンS1着      
ニューベリー
8
富士S4着 京都金杯2着   京都金杯2着
※フルゲート18頭。オフィサー、シャドウスケイプ、ハリーズコメット、ロイヤルキャンサー、アルビレオ、フォーカルポイントは除外対象。
アサクサデンエン、アドマイヤムーン、ペールギュント、メイショウボーラーは回避の見込み(11/15午前現在)。

今回のステップレースである富士S、スワンSはそれぞれ7歳馬のキネティクス、プリサイスマシーンが勝った。今年の高松宮記念の時もそうだったが、高齢馬が前哨戦を制するシーンが目立っている。しかし、本番を考えるとあまり繋がらないかもしれない。関屋記念も7歳馬のカンファーベストが勝つなど7歳馬はとても元気だが、ここでは傾向通り全馬ノーマークとする。

そこでまずは3歳馬。今年は6頭が参戦と攻勢をかけてきた。しかし、前走成績を見ると物足りない馬ばかり。重賞で3着以内の馬は不在。キンシャサノキセキ、スーパーホーネットは前走勝っているが、準OPとOP特別。OP特別1着からの好走は97年3着のトーヨーレインボーがいるが、全成績を比べると過去の好走馬に比べてやはりインパクトが弱い。実績的にはNHKマイルCを勝ったロジックだが、前走カシオペアSで大敗しているのがどうか。マルカシェンクにも同じようなことが言える。

次に最大の狙い目となる4歳馬だが、ここも悩ましい。わずか2頭と寂しい上、実績的に強力にプッシュできる馬がいない。デアリングハートは重賞連勝中で勢いは十分だが、いずれも芝1800mでの実績。マイル重賞の勝ち鞍ではない。3歳時にNHKマイルCで2着の実績はあるのだが……。シンボリグランも同様で、OPクラスのマイル実績がない。ただ、前走スワンS2着ということで、02年3着のリキアイタイカンに似ている。ともに押さえならば、という感じか。

したがって、結局は5歳馬に目を移さざるを得なくなる。結論から言うと、前走天皇賞(秋)に出走した3頭。ダイワメジャーダンスインザムードハットトリック。いずれもすでに過去のマイルCSで好走しているので当たり前と言えば当たり前。あまり面白くない結論だが、仕方がない。3〜4歳勢がイマイチなので今年も無視はできないだろう。

最後に6歳馬は英国から遠征のコートマスターピース1頭。本来ならば強く推せる年齢ではないのだが、ここは注目してみたい。馬場適性などの問題はあるが、2走前にマイルG1のサセックスSを制覇。昨年、ハットトリックが制した香港マイルでは5着。今年の安田記念を勝ったブリッシュラックとはクビ差だった。単純なモノ差しでは、ここでも通用していい。配当的にも(デットーリ騎手騎乗でも)それほど人気にならない(?)ようなので面白そう。冒頭に述べたように、今年はすでに安田記念とスプリンターズSを外国馬に持っていかれている。この事実は重く受け止めた方がいいのではないだろうか。

 

2006/6/4 東京11R 安田記念(G1) 2005/11/20京都11R マイルチャンピオンシップ(G1)
2006/6/4 東京11R
安田記念(G1)
2005/11/20 京都11R
マイルチャンピオンシップ(G1)

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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