第77回 ハンデ戦になったラジオNIKKEI賞の狙い方|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第77回 ハンデ戦になったラジオNIKKEI賞の狙い方

2006/6/29(木)

先週の宝塚記念で春のG1シリーズは終了。今週は福島でラジオNIKKEI賞、函館では函館スプリントSが行われる。このうち、ラジオNIKKEI賞(旧ラジオたんぱ賞)はレース名に加え、負担重量も別定からハンデへと変更された。3歳馬限定のハンデ戦は珍しいが、古馬のハンデ戦となにか違う特徴があるのか分析してみよう。

今週の重賞はラジオNIKKEI賞と函館スプリントS。今年から始まったサマースプリントシリーズの開幕戦に位置づけられた函館スプリントSは、レース条件こそ変更はないものの、3週前に同距離のCBC賞が行われるようになり、過去の傾向分析は少々難しい。一方のラジオNIKKEI賞(旧ラジオたんぱ賞)も今年からハンデ戦に。データ派にはなんとも悩ましい週である。今回は、このうちラジオNIKKEI賞について分析を進めてみたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

今年のラジオNIKKEI賞のポイントは、別定戦からハンデ戦になったこと。これまでの別定戦では収得賞金によって斤量が増量されるため、2歳時の実績や、条件の大きく異なるレースで残した実績だけでも他馬より重い斤量を背負わされていた。しかしハンデ戦となると、近走の実績や近い条件での実績に重みが置かれるため、より多くの馬にチャンスがあるように思える。
ところがその印象とは逆に、第43回「ハンデ重賞の狙い方」で触れた通り、ハンデ重賞では重ハンデを背負わされた馬ほど成績が良いというデータが出ている。特に、上位人気に推された重ハンデ馬はかなりの好成績だった。まず、この傾向が果たして3歳馬限定のハンデ戦にも当てはまるのか調べてみたい。

 

■表1 3歳ハンデ戦の斤量別成績(牡・セン馬のみ)
斤量
出走
1着
2着
3着
勝率
連対率
〜51キロ 19 0 1 1 0.0% 5.3%
51.5〜53キロ 141 9 5 11 6.4% 9.9%
53.5〜55キロ 126 14 15 11 11.1% 23.0%
55.5キロ〜 22 4 4 3 18.2% 36.4%
52キロ 61 3 3 6 4.9% 9.8%
53キロ 80 6 2 5 7.5% 10.0%
54キロ 80 9 7 7 11.3% 20.0%
55キロ 46 5 8 4 10.9% 28.3%

3歳馬限定のハンデ戦はJRA-VAN Data Lab.にデータがある86年以降で計34レース。02年以降は行われていないが、01年以前は春競馬後半に900万(現1000万)条件の芝1600mから中距離を中心として毎年ほぼ2レースずつ行われていた。表1は、これらのレースについて斤量別の成績を調べたもので、性別差(牝馬2キロ減)を考慮しなくて済むよう牡・セン馬のみに限定している。また、出走数の多い52〜55キロについては個別のデータも算出した。
この表からわかる通り、3歳馬限定のハンデ戦でも古馬重賞のハンデ戦と同様に斤量の重い馬ほど成績が良く、特に55.5キロ以上は群を抜いた好成績だ。また、54キロと55キロの比較では、勝率こそ変わらないものの、連対率では55キロの方が上位である。53キロになると連対率10%と苦しく、軸は54キロ以上の馬から選ぶのが妥当だろう

 

■表2 3歳戦の人気別成績
 
ハンデ戦
ハンデ戦以外
 
出走
1着
2着
3着
勝率
連対率
勝率
連対率
1番人気 34 8 6 7 23.5% 41.2% 27.6% 56.6%
2番人気 34 9 3 4 26.5% 35.3% 18.4% 38.2%
3番人気 34 5 4 1 14.7% 26.5% 18.4% 35.5%
4番人気 34 2 7 2 5.9% 26.5% 6.6% 19.7%
5番人気 34 1 3 3 2.9% 11.8% 9.2% 18.4%
6〜10番人気 160 6 9 14 3.8% 9.4% 4.7% 6.9%
11番人気〜 92 3 2 3 3.3% 5.4% 0.0% 1.4%
※「ハンデ戦以外」は芝、6〜7月の1000万、オープン特別を抽出

表2は、牝馬も含めた出走馬について人気別成績を調べたものである。第43回「ハンデ重賞の狙い方」で掲載した表(表3)では、1〜3番人気の合計で重賞のハンデ戦が勝率20.0%、連対率32.4%、ハンデ戦以外では勝率19.7%、連対率36.6%と、双方の成績にさほど大きな違いはなかった。しかし、3歳馬限定のハンデ戦では1番人気や3番人気の成績が、ハンデ戦以外に比べ明らかに低い。第43回では、ハンデ戦が荒れる原因は人気薄の好走よりも、上位人気が割れることの影響の方が大きいとしたが、3歳限定のハンデ戦については上位人気馬の信頼性自体も低くなっているのだ。
ただ、別途斤量・人気別のデータを調べると、ハンデ55.5キロ以上に限定すれば1〜2番人気は【4436】で勝率23.5%、連対率47.1%と上々で、55キロも1〜2番人気は【2425】で連対率46.2%をマークしている。重ハンデ馬については古馬重賞と同様、ハンデ戦だからといって上位人気の信頼性を疑う必要はない。

 

■表3 ラジオたんぱ賞の1〜3着馬(過去5年)
馬名
人気
着順
勝利数
前走
前々走
重賞
芝1700m〜
01 トラストファイヤー 6 1 3 ダービー・10着 スプリングS・7着 × ×
02 カッツミー 8 1 2 500万特・1着 500万・4着
03 ヴィータローザ 2 1 2 OP特・4着 500万・1着
04 ケイアイガード 1 1 3 1000万特・1着 OP特・4着
05 コンラッド 1 1 2 500万・1着 500万特・3着
01 マイネルバンガード 8 2 2 500万特・1着 500万・2着
02 レニングラード 4 2 2 500万・1着 未勝利・1着
03 クレンデスターン 10 2 2 NHKマイルC・15着 皐月賞・14着 × ×
04 カンパニー 3 2 3 OP特・1着 500万特・1着 ×
05 トーセンロッキー 9 2 2 500万・1着 未勝利・1着
01 メジロキルデア 7 3 2 900万特・5着 NHKマイルC・5着 × ×
02 ソウゴン 13 3 2 1000万特・6着 OP特・10着
03 サウスポール 3 3 2 1000万特・2着 京都新聞杯・6着 ×
04 リスティアエーデル 15 3 2 OP特・10着 OP特・15着 ×
05 エイシンサリヴァン 7 3 2 OP特・5着 青葉賞・6着 ×

◎:優勝 ○:連対 ×:経験のみ −:経験なし

続いて、昨年までのラジオたんぱ賞の傾向についても分析しておこう。表3は、着順ごとに過去5年の上位馬をまとめたものである。1〜3着馬の多くに共通するのは芝1700m以上での優勝経験があった点で、15頭中11頭がこれに該当する。一昨年3着のリスティアエーデルは地方出身のため例外で、残る3頭にはすべてG1出走経験があった。芝1600m以下やダートで条件戦を勝ち上がった馬なら、G1経験が必須だ。逆に、芝1700m以上の優勝実績さえあればG1や重賞経験は必要ない。
もうひとつ1〜3着馬に共通するのは、全15頭が2勝以上を挙げていたことである。重賞で賞金を加算していた1勝馬でも、シンザン記念2着のあったビッグゴールドが01年に4番人気で8着に敗れるなど、馬券には絡んでいない。
1〜2着馬と3着馬で大きく分かれるのは、前走、前々走成績である。1〜2着馬は、前走、前々走のいずれかがG1でない限りはそのどちらかで優勝していることが必須条件。また、2走ともG1以外ならそれぞれ5着以内だったことで共通している。一方の3着馬は2走続けて大敗していてもまったく問題なく、5頭中4頭までが7番人気以下である。前走、前々走優勝馬が1頭もいないのは偶然だろうが、近走に「1着」があって上位人気になる馬より、凡走が続いて人気を落としている馬の方が3連単の3着候補として妙味があるのは確かだ。また、表には記していないが、前走でダート戦や芝1400m以下に出走していた馬が3着以内に入った例は、過去5年では1度もない

 

【結論】

3歳馬限定のハンデ戦でも、古馬ハンデ重賞と同様に重ハンデ馬ほど好成績を残している。過去5年の傾向からは、芝1700m以上の優勝実績かG1経験が必須。また、近2走に勝ち鞍のある馬、または2走のいずれかでG1に出走している馬が優勢だ。

ハンデを視点として今年の出走馬を分析すると、まず57キロのトップハンデを科せられたエムエスワールドは回避の見込み。上位は56キロのトウショウシロッコ、55キロのトップオブツヨシ、ニシノアンサーとなる。このうち、トウショウシロッコは1勝馬のため減点が必要で、ニシノアンサーはオープン特別で連続して着外という点が気に掛かる。よって、この3頭ではトップオブツヨシが最有力だ。もし1〜2番人気に推されるようなら、軸としての信頼性は高いと考えていいだろう。
54キロの中では前走優勝のソングオブウインドが筆頭格で、続いて前々走優勝、前走3着のアサクサゼットキ。また、表3のデータを「近2走のいずれかがG1」ではなく「近2走がともに重賞」と読めばタマモサポートも圏内になる。53キロ以下の各馬は表1のデータにある通り、軸馬とするには信頼性に疑問が残り、相手候補の一角と考えるのが妥当だ。
なお、旧ラジオたんぱ賞は02年に3連複19万馬券、昨年は3連単11万馬券が出るなど波乱傾向が続いており、特に3連単の3着候補や3連複では、各条件を満たす人気薄馬を絡めた馬券を是非とも押さえておきたい。

 

2006年プリンシパルステークス 2着 トップオブツヨシ
2006年夏木立賞 優勝馬 ソングオブウインド

 

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN