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第72回 大本命馬不在の日本ダービーの行方は?

2006/5/24(水)

今週は牡馬クラッシック第2弾の日本ダービーが行われる。数あるG1競走の中でもトップクラスの注目度を集める競馬の祭典。過去15年の結果からレース傾向を占ってみたい。

競馬の祭典・日本ダービーの季節がいよいよやってきた。まさにクラシック中のクラシック。競馬関係者なら誰しもが憧れる特別なレースだ。予想するファンとしても是非とも当てたい思いが強いのではないだろうか。今年は昨年のディープインパクトのような大本命馬が不在。予想は難解だが、馬券的には大変面白そうだ。今回は過去15年の日本ダービーの出走馬及び好走馬を分析。同レースの傾向を探っていきたい。データは、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 1番人気で皐月賞を優勝した馬の日本ダービー成績(過去15年)
人気
馬名
日本ダービー成績
05年
1
ディープインパクト 日本ダービー1着
03年
1
ネオユニヴァース 日本ダービー1着
01年
アグネスタキオン 不出走
94年
1
ナリタブライアン 日本ダービー1着
92年
1
ミホノブルボン 日本ダービー1着
91年
1
トウカイテイオー 日本ダービー1着

まずはその年の日本ダービーの性質について大まかに分類して考えてみたい。冒頭に述べたようにディープインパクトのような大変強い馬がいる年は、本命馬は比較的簡単に決まる。大本命馬の定義というのは、なかなか難しいのだが、ここでは1番人気で皐月賞を優勝した馬に注目してみたい。上の表1で示した通り、91年以降の過去15年、1番人気で皐月賞を優勝した馬は計6頭いる。そのうち、出走できなかった01年のアグネスタキオンを除く5頭は、日本ダービーも勝利し、見事に2冠に輝いている。つまり、1番人気で皐月賞を優勝した馬が出走してくれば、その馬を本命にすればいいというわけだ。

 

■表2 1番人気以外の馬が皐月賞を勝った年の日本ダービー優勝馬(過去15年)
人気
馬名
主な実績
備考
タイプ
04年
1
キングカメハメハ NHKマイルC1着 3連勝中
2
02年
1
タニノギムレット 皐月賞1番人気  
1
00年
3
アグネスフライト 京都新聞杯1着 2連勝中
2
99年
2
アドマイヤベガ 皐月賞1番人気  
1
98年
1
スペシャルウィーク 皐月賞1番人気  
1
97年
6
サニーブライアン 皐月賞1着  
3
96年
7
フサイチコンコルド すみれS1着 2連勝中、無敗
2
95年
1
タヤスツヨシ 皐月賞2着  
3
93年
1
ウイニングチケット 皐月賞1番人気  
1

では、皐月賞で1番人気以外の馬が勝った年の日本ダービーはどうなるのか? 無論、一転して混戦になる。上の表2では1番人気以外の馬が皐月賞を勝った年の日本ダービー優勝馬を並べた。過去15年で9回あるが、皐月賞馬が日本ダービーも制した例は、97年のサニーブライアン1頭しかいない。皐月賞はフロックで勝てるほど甘くはないが、続けて日本ダービーも勝つことは極めて難しい。表1の馬のように1番人気で皐月賞を勝った馬でないと、2冠への道は厳しいことがわかる。1番人気の優勝は5回を数えるが、穴も飛び出している。一見すると、勝ち馬は多彩だが、勝ち馬のタイプは大きく以下の3つに分けられる。

(1)皐月賞で1番人気に推された馬
(2)前走別路線(皐月賞以外のOPクラスの芝1600m以上のレース)で1着の馬(ただし連勝中)
(3)皐月賞の連対馬

(1)は一般的にも良く知られている王道パターン。皐月賞は小回り、多頭数で行われるため実力馬が脚を余したりするケースが少なくない。したがって、広い東京コースに替わっての巻き返しには常に注意しなければならない。02年のタニノギムレットをはじめ、表2の中では4頭が該当する。

(2)は別路線組。現在においては、皐月賞の出走経験は必ずしも要求されるわけでなく、別路線組からでも十分に通用する。04年のキングカメハメハ、00年のアグネスフライト、そしてわずかキャリア2戦で優勝した96年のフサイチコンコルドの3頭が該当。そして、いずれも連勝中であったことも見逃せない。

(3)は皐月賞の連対馬。97年のサニーブライアン、95年のタヤスツヨシが該当。レース条件がかなり違うので、皐月賞と日本ダービーの連続好走は簡単ではないのだが、「終わってみれば強かった」というケースだ。

 

■表3 表2に該当した年の日本ダービー2着馬
人気
馬名
主な実績
備考
タイプ
04年
5
ハーツクライ 京都新聞杯1着  
4
02年
3
シンボリクリスエス 青葉賞1着 2連勝中
2
00年
1
エアシャカール 皐月賞1着  
3
99年
1
ナリタトップロード 皐月賞3着  
5
98年
14
ボールドエンペラー   母父リアルシャダイ
8
97年
3
シルクジャスティス 京都4歳特別1着 2連勝中
2
96年
1
ダンスインザダーク プリンシパルS1着 2連勝中
2
95年
2
ジェニュイン 皐月賞1着  
3
93年
2
ビワハヤヒデ 皐月賞2着  
3

次は2着馬について。上の表3では、表2に該当した年の2着馬を並べてみた。馬名の横に記した主な実績を見ればわかるように、実は表2で示した1着馬のタイプとほとんど変わらない。ここでも(2)の別線組の台頭が顕著。ただし、04年2着のハーツクライの関係で条件は少し緩くなり、連勝中でなくてもOKだ。(3)も条件を緩くして、皐月賞3着まで手を広げたい。問題は98年に14番人気で2着に突っ込み大穴をあけたボールドエンペラー。同馬については、後ほどもう一度触れる。まとめると、2着馬タイプは(1)〜(3)に下の2つが加わる。

(4)前走別路線(皐月賞以外のOPクラスの芝1600m以上のレース)で1着の馬
(5)皐月賞3着以内の馬

 

■表4 表2に該当した年の日本ダービー3着馬
人気
馬名
主な実績
備考
タイプ
04年
3
ハイアーゲーム 青葉賞1着  
4
02年
6
マチカネアカツキ プリンシパルS2着 連対率100%
6
00年
6
アタラクシア 皐月賞4番人気  
7
99年
3
テイエムオペラオー 皐月賞1着  
3
98年
15
ダイワスペリアー プリンシパルS2着 父リアルシャダイ
8
97年
1
メジロブライト 皐月賞1番人気  
1
96年
9
メイショウジェニエ 皐月賞3着  
5
95年
8
オートマチック 皐月賞3着  
5
93年
3
ナリタタイシン 皐月賞1着  
3

最後に3着馬について。上の表4では、同じように表2に該当した年の3着馬を並べた。こちらも引き続き同じようなタイプの馬をマークすればいいが、もう少し可能性を広げる必要がある。00年3着のアタラクシアのように皐月賞で敗れたが上位人気に推されていた馬も入ってくる。そしてプリンシパルSの2着馬が2頭入ってきている。プリンシパルSは03年以降、距離が変わってしまって微妙なところだが、02年3着のマチカネアカツキのような(連対率が100%)特別な強調材料がないと厳しいかもしれない。98年に15番人気で3着に食い込み大穴をあけたダイワスペリアーは、実績的に強く推すのは難しい。しかし、前述した例外のボールドエンペラーとは、ある共通点があった。

それはリアルシャダイの血を持っていたこと。血統のウンチクはここでは割愛させていただくが、リアルシャダイは距離が伸びて本領発揮するステイヤー血脈。もしかしたら98年だけが特殊だったのかもしれないが、92年に16番人気で2着に入ったライスシャワーも父がリアルシャダイだった。これは偶然ではないように思える。まとめると、3着馬タイプは(1)〜(5)に次の項目が加わる。

(6)前走別路線(皐月賞以外のOPクラスの芝1600m以上のレース)の連対した特別(連対率100%など)な馬
(7)皐月賞で5番人気以内に推された馬
(8)父か母父にリアルシャダイを持つ馬

ちなみに、表1に該当した年でも基本的な考え方は同じ。相手は(1)〜(8)の条件に合致したタイプの馬でほとんど決まっている。

 

【結論】

さて、それでは今年の出走馬予定馬をチェックしていこう。

■表5 今年の日本ダービーに出走予定の有力馬(1)

馬名
主な実績
備考
タイプ
アドマイヤムーン 皐月賞1番人気  
1
アドマイヤメイン 青葉賞1着 3連勝中
2
※パッシングマーク ベンジャミンS1着 2連勝中
2
メイショウサムソン 皐月賞1着  
3
ドリームパスポート 皐月賞2着  
3

今年の皐月賞を制したのはメイショウサムソン。当時6番人気の優勝ということで、今年の日本ダービーは混戦であることが、まずはすぐにわかる。したがって、(1)〜(3)に従い、今回の優勝馬の候補は表5に該当した5頭のいずれかであると考えたい。皐月賞で1番人気に推されたアドマイヤムーン、青葉賞の圧勝を含み3連勝中のアドマイヤメイン、皐月賞連対馬のメイショウサムソンドリームパスポートパッシングマーク(抽選対象)はどうかと思うが(苦笑)、データはデータなので一応。この5頭は1着候補に限らず、1〜3着まで含みを残していると考えてもらいたい。

 

皐月賞 一着:メイショウサムソン
テレビ東京杯青葉賞 一着:アドマイヤメイン

 

■表6 今年の日本ダービーに出走予定の有力馬(2)
馬名
主な実績
備考
タイプ
ヴィクトリーラン プリンシパルS1着  
4
トーホウアラン 京都新聞杯1着  
4
ロジック NHKマイルC1着  
4
フサイチジャンク 皐月賞3着  
5

次に2着候補の馬を見ていこう(表6参照)。(4)の前走別路線で1着の馬は、ヴィクトリーラントーホウアランロジックの3頭。いずれも連勝馬でないので確率的には厳しそうだが、走られてもおかしくはない。(5)は1頭のみで、今年はフサイチジャンクが該当。皐月賞でも2番人気に推されていた馬で、巻き返しは十分に考えられる。

 

■表7 今年の日本ダービーに出走予定の有力馬(3)
馬名 主な実績 備考 タイプ
フサイチリシャール 皐月賞3番人気  
7
サクラメガワンダー 皐月賞4番人気  
7
ジャリスコライト 皐月賞5番人気  
7
※インテレット   母父リアルシャダイ
8
※抽選もしくは除外対象(5/24時点)

最後に3着候補の馬を見ていこう(表7参照)。(6)に合致するようなタイプの馬は、今年は不在。前走別路線で2着の馬は何頭かいるが、先週のカワカミプリンセスのような無敗馬や連対率100%の馬はいなかった。(7)は3頭。ただし、フサイチリシャールはローテーションが厳しく、成績も下降気味なのでどうか。むしろ皐月賞で最速上がりをマークしたサクラメガワンダー、東京コースに替わってのジャリスコライトの方が良さそう。データを覆す(?)大穴候補の(8)はインテレット。しかし、同馬は賞金が足らなく、除外対象。収得賞金1750万円の馬が4頭回避しないと出走できないので、現時点では絶望的だ。結果はともかく、走りは見てみたかった。残念!

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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