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第63回 大混戦の高松宮記念の結末は?

2006/3/22(水)

今週は中京競馬場で高松宮記念(G1)が行われる。確固たる実力馬が不在で、ステップレースは波乱の連続。本番も波乱必至なのか!? 大混戦の高松宮記念の結末はいかに?

今週からいよいよ春のG1が開幕。上半期の古馬スプリント王決定戦・高松宮記念が中京競馬場で行われる。高松宮記念が芝1200mのG1に生まれ変わったのが10年前。ちょうど10年分のデータがあることになるが、現在の1回中京開催に施行時期が移った00年からレースの傾向がガラリと変わっている。

 

■表1 96〜99年の高松宮記念の脚質別成績(Aコース)
脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0%
先行 3-3-1-8/15 20.0% 40.0% 46.7%
中団 1-1-2-24/28 3.6% 7.1% 14.3%
後方 0-0-0-16/16 0.0% 0.0% 0.0%

上の表1は96〜99年の高松宮記念の脚質別成績。高松宮記念が5月に行われていた時期に高松宮記念に出走した全馬成績を脚質別に集計したもの。逃げ馬の連対はゼロだが、先行馬の成績が圧倒的にいい。当時は、開催2日目のAコースで開催。まだ内の馬場がいい状態で行われやすく、必然的に先手を取れる馬の方が好走しやすかった。

 

■表2 00〜05年の高松宮記念の脚質別成績(Bコース)
脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-0-5/6 16.7% 16.7% 16.7%
先行 1-1-2-18/22 4.5% 9.1% 18.2%
中団 4-4-3-44/55 7.3% 14.5% 20.0%
後方 0-1-1-22/24 0.0% 4.2% 8.3%

ところが、現在の3月末に開催が移動してからは、状況が一変。上の表2は00〜05年の高松宮記念の脚質別成績だが、中団からの差し馬が4勝。後方一気の馬でもチャンスが生まれ、逆に逃げ・先行馬が苦しくなっている。現在は、開催最終日のBコースを使用。内の馬場が荒れやすい状況で、いわゆる外差しが決まりやすいレースになっている。
ただし、02年は外有利ではなく、内が有利な馬場状態。そんな場合もあるので、前日あるいは当日の馬場傾向のチェックは不可欠だが、まずはこの点を大前提と考えて、予想を組み立てるのがセオリーだ。

よって、ここでは00年以降のレース結果を参考に分析をしていきたい。データの調査はJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表3 過去6年の主要5レースの連対馬と高松宮記念での結果(00〜05年)
阪急杯 シルクロードS オーシャンS CBC賞 スプリンターズS
05年 キーンランドスワン プレシャスカフェ シルキーラグーン プレシャスカフェ カルストンライトオ
カルストンライトオ ギャラントアロー ドリームカムカム ゴールデンロドリゴ デュランダル
04年 サニングデール キーンランドスワン シルキーラグーン シーイズトウショウ デュランダル
シーイズトウショウ サーガノヴェル トーセンオリオン カフェボストニアン ビリーヴ
03年 ショウナンカンプ テイエムサンデー ネイティヴハート サニングデール ビリーヴ
サニングデール カフェボストニアン ニホンピロハーレー カフェボストニアン アドマイヤコジーン
02年 アドマイヤコジーン ゲイリーフラッシュ ショウナンカンプ リキアイタイカン トロットスター
ダンツキャスト サイキョウサンデー ナムラマイカ ジョンカラノテガミ メジロダーリング
01年 ダイタクヤマト トロットスター キーゴールド トロットスター ダイタクヤマト
ブラックホーク タイキトレジャー ユーワファルコン ブラックホーク アグネスワールド
00年 ブラックホーク ブロードアピール タイキブライドル アグネスワールド ブラックホーク
ディヴァインライト トロットスター タマルファイター マサラッキ アグネスワールド

上の表3は高松宮記念と繋がりが深いと思われるステップレースの連対馬と、その年の高松宮記念の好走馬を示したもの。本番に向けて重要視できるステップレースとは、同年の阪急杯、シルクロードS、オーシャンS。そして、前年のCBC賞、スプリンターズSの計5レースと位置づけた。この5つのレースの連対馬の多くが、本番の高松宮記念でも好走(3着以内)していることがわかる。
表の背景が青色の馬が1着、橙色の馬が2着、緑色の馬が3着。灰色は高松宮記念に不出走だったことを意味している。過去6年で、本番で好走した18頭中13がここに該当。単純ながら前哨戦を含めた主要5レースの連対馬が中心のレースとなっている。
しかし、問題となるのが今年行われた番組改編。周知の通り阪急杯が今年から芝1400mになり、オーシャンSが重賞に昇格した。後者についてはそれほど影響がないとは思うが、問題は阪急杯の距離延長である。阪急杯は主要5レースの中で、過去最も本番と関連性が高かったレース。阪急杯の連対馬のうち必ず1頭は、高松宮記念で連対を果たしていた。
正直、データ分析予想にとって、今回のような番組改編は痛い。しかし、実際どうなるかはわからないので、ひとまずこのまま置いておく。とりあえず阪急杯は連対馬が有力。
次にシルクロードS組だが、こちらは勝ち馬のみが好走。オーシャンS組は出走自体が少ないのだが、こちらも勝ち馬(02年ショウナンカンプ)のみが好走。CBC賞組は、同コースの重賞だけあって連対馬が圏内。スプリンターズS組は、G1という格の関係でこちらも連対馬は当然圏内だ。
ここからさらに絞り込むとすれば、やはりもう一度脚質に注目すべきだろう。主要5レースの連対馬でありながら本番で好走できなかった馬は、逃げ・先行馬が多い。例えば、昨年は3番人気に押されたカルストンライトオが際どいながら4着に敗退。03年は連覇を狙ったショウナンカンプが単勝1.7倍に押されながら7着。01年は2番人気のダイタクヤマトが8着。逃げ・先行で踏ん張るタイプの馬が、苦戦している。

次に表3に該当せずに高松宮記念で好走した馬を見ていこう。

 

■表4 表3に該当せずに過去の高松宮記念で好走した馬
馬名 着順 人気 芝1600mのG1実績 芝1200mのG1実績
05年 アドマイヤマックス 1 4 03年安田記念2着 03年スプリンターズS3着
03年 リキアイタイカン 3 10 02年マイルCS3着 02年高松宮記念4着
02年 スティンガー 3 4 00年安田記念4着  
01年 テネシーガール 3 16    
00年 キングヘイロー 1 4 99年マイルCS2着 99年スプリンターズS3着

過去6年では5頭いるわけだが、主要5レースに不出走、あるいは一度も連対せずに本番で好走するのは至難の業。過去に十分な実績がある実力馬だけが好走できる。注目すべき点は、過去に芝1600mの古馬混合G1で好走実績があったかどうか。01年3着のテネシーガールを除く4頭には、過去に1600mの古馬混合G1で5着以内に入った実績があった。「芝1200mは少し短い」と思われているマイラータイプの馬の差し・追い込みが決まる傾向にある。中でも昨年の勝ち馬アドマイヤマックス、00年の勝ち馬キングヘイローは芝1200mのG1でも3着以内という実績。ハイレベルなG1実績を持つ馬は、より上の着順が狙える。

 

【結論】

今年の高松宮記念は大混戦の様相を呈している。予想は難解極まりない状況。当日、どの馬がどんなオッズをつけるかという人気面までもが不明瞭という雰囲気ではないだろうか。しかしながら、何とか予想は当てたい。まず、高松宮記念と関連性が深い主要5レースの連対馬を見ていこう。下の表5に示した。

 

■表5 今年の主要5レースの連対馬
阪急杯 シルクロードS オーシャンS CBC賞 スプリンターズS
06年 ブルーショットガン タマモホットプレイ ネイティヴハート シンボリグラン サイレントウィットネス
コスモシンドラー マイネルアルビオン コパノフウジン カネツテンビー デュランダル

現在の古馬スプリント路線がこのような状況になった背景には、格となる実力馬の不在が挙げられる。今年は前年のスプリンターズSの連対馬が不在で、過去6年で一度もなかった事態になることが決定している。同レース3着で昨年の高松宮記念の覇者アドマイヤマックスも引退し、実力上位馬がごっそりいなくなってしまった。
もう一つの背景は、トライアルレースが軒並み波乱続きだったこと。特に人気薄の馬が勝利を収めた阪急杯、オーシャンSが象徴的。インパクトを与えたと同時に、現在の古馬スプリント戦線の混迷を物語っていると言えるのではないだろうか。

とりあえず、今年の主要5レースの連対馬で高松宮記念に出走を予定しているのは7頭。過去の傾向から、中でも勝ち馬であるブルーショットガンタマモホットプレイネイティヴハートシンボリグランが有力。CBC賞は2着馬でも好走馬が出ているのでカネツテンビーも走破圏内ということになる。
波乱続きだった一連の前哨戦の結果を、どこまで信用できるかは確かに微妙なところだ。しかし、仮に表5に該当した馬が一頭も馬券に絡むことができなかったとしたら、それはそれで問題だ。ステップレースと位置づけているレースの意味合いがおかしいということになる。表5に該当した馬の本番での好走を願いたい。

 

■表6 表5以外の高松宮記念の出走有力馬
馬名 芝1600mのG1実績 芝1200mのG1実績
ギャラントアロー 03年マイルCS3着 04年高松宮記念4着
プリサイスマシーン 04年マイルCS4着  
ラインクラフト 05年マイルCS3着  

次は表5以外の馬で有力そうな馬を見ていく。主要5レースの連対実績がなくて本番で好走するためには、過去のG1実績が不可欠。過去に芝1600mの古馬混合G1で掲示板に乗った経験が必要だ。上の表6はその実績を持つ馬だ。今年はギャラントアローとプリサイスマシーン、ラインクラフトの3頭が該当する。中でもギャラントアローは04年の高松宮記念でも4着馬で実績は十分。しかし、問題は脚質。逃げ馬だけ厳しそうだ。プリサイスマシーンラインクラフトは、芝1200mの古馬混合G1での好走実績がないので勝つまではどうか。よって基本的にはヒモ候補。加えて、休み明けというハンデも抱えているが、上位に食い込むシーンがあってもおかしくはないだろう。

 

阪急杯 ブルーショットガン
オーシャンステークス ネイティヴハート
シルクロードステークス タマモホットプレイ
CBC賞 シンボリグラン

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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