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第55回 斤量56キロが強い根岸S

2006/1/25(水)

東京競馬場の改装前を含め、根岸Sが東京ダ1400mで行なわれたのは、過去4回。過去4頭の勝ち馬に共通するのが、当時の負担斤量。いずれも56キロを背負って勝利を収めた。負担斤量から考えられる根岸Sの攻略方とは?

今週は東京競馬場で根岸Sが行なわれる。年明け最初のG1フェブラリーSへ向けての重要なステップレースで、01年から東京ダート1400mで行なわれるようになった。途中、東京競馬場の改装工事があったため、現行の条件でレースが実施されたのは、過去4回。わずか4回のデータが、同レースの勝ち馬に共通するのは負担斤量。昨年の勝ち馬メイショウボーラー、04年のシャドウスケイプ、02年のサウスヴィグラス、01年のノボトゥルー。いずれも斤量56キロを背負って1着となった。そこで、斤量面から根岸Sを考えてみたい。データの調査はJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 01年以降の根岸Sの斤量別成績(中山開催の03年除く)
斤量
着別度数
勝率
連対率
複勝率
54kg
0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0%
55kg
0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2%
56kg
4-1-0-16/21 19.0% 23.8% 23.8%
57kg
0-1-2-14/17 0.0% 5.9% 17.6%
58kg
0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0%
59kg
0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3%

上の表1は01年以降の根岸Sに出走した全馬の斤量別成績だ(中山開催の03年は除く)。前述したように過去4回の勝ち馬はすべて56キロ。2、3着馬はバラツキがあるものの、56キロの馬以外勝てていないのは事実。特に56キロとほぼ同じぐらい出走例がある57キロの馬の不振は無視できない。この点を元に詳しく調べていきたいが、その前に同レースの負担斤量の規定について述べておこう。根岸Sの負担斤量の規定は以下の通りである。

4歳55キロ、5歳以上56キロ、牝馬は2キロ減。G1勝ち馬3キロ増、G2勝ち馬2キロ増、G3勝ち馬1キロ増(ただし、2歳時の成績は除く)

JRAの重賞における斤量規定はいくつかあるが、今回の根岸Sはグレード別定だ。今回のケースを簡単に説明すると、まずはベースとなる斤量がある。4歳馬が55キロ、5歳以上が56キロ(ただし牝馬は2キロ減)。そこに過去の重賞実績に応じて、斤量が加算される。つまり、根岸Sで過去4勝を挙げている56キロの馬とは、3歳以降にG3を勝った4歳馬(牝馬除く)、もしくは3歳以降重賞未勝利の5歳以上の馬(同)のいずれかということになる。

今回のグレード別定、その他の賞金別定の意味・位置づけなどついての説明は、ここでは割愛させていただくが、一般的には前者のグレード別定は、G1のステップレースで組まれやすい。グレード別定では、重賞の勝利数は不問なので、過去にいくつもG1、G2G3を勝っていても背負う斤量は一定。したがって、実績があるOP馬が出走しやすく、同時に好走もしやすい。

例えば、阪神大賞典や京都大賞典、最近では阪急杯では、重い斤量を背負う実績馬がよく走っている。そこには芝とダート違い、距離の違いによる斤量差の影響の大小はあるかもしれないが、グレード別定のレースでこれほど56キロの馬が勝ちまくるのはめずらしい。一つの特徴と言えるのではないだろうか。

 

■表2 01年以降の根岸Sで斤量56キロで好走した馬(03年除く)
馬名
性齢
人気
着順
東京ダートの主な実績
05年
メイショウボーラー
牡4
1 1 未経験
05年
ハードクリスタル
牡5
9 2 赤富士S1着
04年
シャドウスケイプ
牡5
7 1 霜月S2着
02年
サウスヴィグラス
牡6
6 1 霜月S1着
01年
ノボトゥルー
牡5
8 1 欅S2着

上の表2は過去の根岸Sで斤量56キロを背負って好走した馬の一覧。過去5頭が該当し、そのうち4頭が3歳以降重賞未勝利の5歳以上の馬。残り1頭が前走G3のガーネットSを勝った4歳馬メイショウボーラーだ。単に56キロということだけで拾っていてはキリがないので、もう少し取捨判断の材料を加えたい。そこで注目したいのが、コース実績。メイショウボーラーを除く4頭は、過去に準OPクラス以上の東京ダートで連対実績があった。このレースで好走するためには、コース実績は非常に重要で、この後も同じ観点から取捨判断が可能になる。

 

■表3 01年以降の根岸Sで斤量59キロで好走した馬(03年除く)
馬名
性齢
人気
着順
東京ダートの主な実績
04年
ノボトゥルー
牡8
3 3 01年フェブラリーS1着
02年
ノボトゥルー
牡6
5 2 01年フェブラリーS1着

 

■表4 01年以降の根岸Sで斤量57キロ(牝馬は-2)で好走した馬(03年除く)
馬名
性齢
人気
着順
東京ダートの主な実績
05年
エコルプレイス
牡5
5 3 04年欅S1着
02年
ワシントンカラー
牡8
7 3 98年根岸S1着
01年
サンフォードシチー
牡6
3 2 00年武蔵野S1着
01年
ブロードアピール
牝7
1 3 00年根岸S1着

 

■表5 01年以降の根岸Sで斤量55キロで好走した馬(03年除く)
馬名
性齢
人気
着順
東京ダートの主な実績
04年
ヒューマ
牡4
10 2 未経験

次に56キロ以外の斤量を背負って過去に好走した馬たちを、斤量別に見ていこう(表3〜5参照)。まず、最も重い斤量59キロだが、ノボトゥルーが過去に2回好走している。厳しい斤量だが、出走頭数が少ない中、複勝率が33.3%なのでそれほど悪くないのかもしれない。ただし、人気で敗れたトーシンブリザード(04年5番人気14着)、スターリングローズ(同年2番人気11着)、ノボジャック(02年3番人気8着)は東京以外、つまり地方競馬場で行なわれた交流G1の勝ち馬。東京のG1フェブラリーSを勝っていたノボトゥルーとは、この点が決定的に違っていた。

次に57キロを背負って好走した馬は、これまですべて5歳以上の馬。01年3着のブロードアピールは55キロだったが、牡馬換算では57キロとなるので、表4にカウントしている。ここでもコース実績が重要。過去に勝っているG3はどの競馬場でもOKだが、それに加えて過去にOPクラスの東京ダートでも好走している必要がある。表4に該当する4頭は、いずれも過去にOPクラスの東京ダートで勝ち星があった。

斤量55キロは難しい。過去に好走したのは04年2着のヒューマ1頭だけで判断が難しいが、とりあえず同馬は東京ダートの実績どころか、ダートそのもので好走経験がなかった。ただし、同馬は3歳末まで芝でしか走ったことがなくダートのキャリアはわずか2戦しかなかった。55キロを背負う重賞未勝利の4歳馬に関しては、ダートの経験が浅い、もしくはダート適性が未知である場合に注意したい。

それ以外の斤量58キロは、まだ好走例がなく、出走例も少ないので傾向・結論は出しにくい。ただ、考え方としてはその他と同じでいいのではないだろうか。やはり東京ダートコースでの実績が問われる気がする。

 

2005根岸ステークス 優勝馬:メイショウボーラー
2004根岸ステークス 優勝馬:シャドウスケイプ

【結論】

根岸SがフェブラリーSのステップレースとなったのが01年から。そして、東京ダート1400mのグレード別定で行なわれたのは過去4回あるが、すべて斤量56キロの馬が勝利を収めている。しかも、そのうち3頭が3歳以降重賞未勝利の5歳以上の馬だ。この条件になって歴史が浅いので偶然かもしれないが、グレード別定重賞の性質を考えると、めずらしい事実とも言える。そこで各馬の負担斤量に注目して、今年の根岸Sを占ってみたい。

 

■表6 斤量56キロ(牝馬2キロ減)の根岸S出走有力馬
馬名
性齢
斤量
東京ダートの主な実績
サイモンセッズ
牡7
56
神無月S1着
サンライズバッカス
牡4
56
05年武蔵野S1着
タイキエニグマ
牡5
56
ブラジルC1着
ダイワバンディット
牡5
56
04年ユニコーンS2着
テイエムアクション
牡5
56
欅S1着
トウショウギア
牡6
56
霜月S1着

まずは注目の斤量56キロの馬。「過去に準OPクラス以上の東京ダートで連対」という条件を付け加えると、表6の馬がピックアップできる。今回の根岸Sの出走登録は30頭と多く、どの馬が出走してくるかは現時点ではわからないが、一応6頭の候補が出た。そのうちサンライズバッカスのみが4歳馬。G1のダービーGPで2着の実績がありながら、重賞勝ちはG3の武蔵野Sのみなので56キロに留まった形だ。残りは3歳以降重賞未勝利の5歳以上の馬。ここまでの傾向を鑑み、この6頭を単勝の有力候補として注目したい。

 

■表7 斤量56(牝馬2キロ減)キロ以外の根岸S出走有力馬
馬名
性齢
斤量
東京ダートの主な実績
メイショウボーラー
牡5
59
05年フェブラリーS1着
トップオブワールド
牡5
57
04年ユニコーンS1着
ダイワキングコン
牡4
55
カトレア賞1着
マイティスプリング
牡4
55
1000万1着
アンブロワーズ
牝4
53
未経験

次に斤量56キロ以外の馬をまとめて調べてみた。斤量59キロの場合は、過去に東京ダートのG1での勝ち星。斤量57キロの場合は、過去に東京ダートのOPクラスでの勝ち星。斤量55キロ以下は、東京ダートを経験していればクラスを問わず勝ち星を条件に有力馬をピックアップした(表7参照)。

メンバー中最も重い斤量59キロを背負うのはメイショウボーラー。昨年の根岸Sの勝ち馬であり、次走のフェブラリーSもレコード勝ちしたのは記憶に新しい。厳しい斤量だが、東京ダートの実績は群を抜いており、今年も有力候補の一頭。ただし、好走できても勝つのは厳しく、2〜3着までというのが当コーナーの結論。

斤量57キロは、東京ダートのOP1着を条件とするとトップオブワールドのみ。55キロ以下の馬に関しては、未知な部分が多いが、3頭をピックアップしておく。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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