第50回 史上初の無敗の4冠馬誕生は目前!?|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第50回 史上初の無敗の4冠馬誕生は目前!?

2005/12/21(水)

いよいよ今週は2005年の中央競馬のフィナーレ。グランプリ有馬記念が中山競馬場で行なわれる。この秋に無敗の3冠を達成したディープインパクトが出走することもあって、注目度は最高潮。史上初となる無敗の4冠達成となるか? あるいは昨年の年度代表馬ゼンノロブロイをはじめとする古馬陣が意地を見せるか? 今年最後の大一番の行方を占う。

奇跡の復活、壮絶な一騎打ち─。過去に数々のドラマを産み出した有馬記念。一方で、思わぬ伏兵が激走する波乱の歴史でもある。古馬のトップクラスの馬にとっては、天皇賞(秋)→JCと続く秋のG1ロードの最終戦。3歳馬にとっては、大目標の菊花賞後の仕切り直しのレース。このレースへのモチベーション、余力いったものも重要になってくる。
まずは、過去10年の上記の3レース、そして上半期のグランプリ宝塚記念を加えた4レースの結果をもとに分析をしてみたい。調査はJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 過去10年のJC、天皇賞(秋)、宝塚記念、菊花賞の連対馬の有馬記念での結果
JC
天皇賞(秋)
宝塚記念
菊花賞
04年 1着 ゼンノロブロイ ゼンノロブロイ タップダンスシチー デルタブルース
  2着 コスモバルク ダンスインザムード シルクフェイマス ホオキパウェーブ
03年 1着 タップダンスシチー シンボリクリスエス ヒシミラクル ザッツザプレンティ
  2着 ザッツザプレンティ ツルマルボーイ ツルマルボーイ リンカーン
02年 1着 ファルブラヴ シンボリクリスエス ダンツフレーム ヒシミラクル
  2着 サラファン ナリタトップロード ツルマルボーイ ファストタテヤマ
01年 1着 ジャングルポケット アグネスデジタル メイショウドトウ マンハッタンカフェ
  2着 テイエムオペラオー テイエムオペラオー テイエムオペラオー マイネルデスポット
00年 1着 テイエムオペラオー テイエムオペラオー テイエムオペラオー エアシャカール
  2着 メイショウドトウ メイショウドトウ メイショウドトウ トーホウシデン
99年 1着 スペシャルウィーク スペシャルウィーク グラスワンダー ナリタトップロード
  2着 インディジェナス ステイゴールド スペシャルウィーク テイエムオペラオー
98年 1着 エルコンドルパサー オフサイドトラップ サイレンススズカ セイウンスカイ
  2着 エアグルーヴ ステイゴールド ステイゴールド スペシャルウィーク
97年 1着 ピルサドスキー エアグルーヴ マーベラスサンデー マチカネフクキタル
  2着 エアグルーヴ バブルガムフェロー バブルガムフェロー ダイワオーシュウ
96年 1着 シングスピール バブルガムフェロー マヤノトップガン ダンスインザダーク
  2着 ファビラスラフィン マヤノトップガン サンデーブランチ ロイヤルタッチ
95年 1着 ランド サクラチトセオー ダンツシアトル マヤノトップガン
  2着 ヒシアマゾン ジェニュイン タイキブリザード トウカイパレス

表1は過去10年のJC、天皇賞(秋)、宝塚記念、菊花賞の連対馬の一覧。馬名の背景が青の馬は、有馬記念で1着、黄は2着、緑は3着、そして灰色は不出走だったことを意味している。まず、この表から考えられることは、4つのレースの1着馬と2着馬では大きな違いがあるということ。4つのレースの2着馬からは有馬記念の勝ち馬は出ておらず、4つのレースの勝ち馬からしか有馬記念の勝ち馬は出ていない。よって、その4つのレースの勝ち馬が、今回も好走できるかどうかを考えることが、有馬記念を検討する上での大きなポイントとなるはずだ。

仮に天皇賞(秋)→JCと連勝している馬が出走してくれば話は早い。昨年の勝ち馬ゼンノロブロイ、00年1着のテイエムオペラオー、99年2着のスペシャルウィークと、過去10年で3頭いたがいずれも有馬記念で連対を果たした。激戦続きで疲労は気になるところだが、図抜けた力を持っている馬ならば克服可能というわけだ。天皇賞(秋)、JCのどちから片方しか勝っていない場合は、過去に別のG1レースでの連対実績が重要になる。03年1着のシンボリクリスエスは、前年の有馬記念の覇者。02年の1着のシンボリクリスエスは、同年の日本ダービーで2着の実績があった。一方、G1実績が天皇賞(秋)しかなかった99年のオフサイドトラップは有馬記念で10着に沈んだ。

JCと天皇賞(秋)の勝ち馬が信頼できない、あるいは不在の場合は、宝塚記念と菊花賞の好走馬の出番となる。01年は天皇賞(秋)の勝ち馬アグネスデジタル、JCの勝ち馬ジャングルポケットが不在だったわけだが、勝ったのは同レースで2着続きだったテイエムオペラオーではなかった。菊花賞の勝ち馬であるマンハッタンカフェだった。もっとも、宝塚記念と菊花賞馬の取捨は難しく、01年のようなケースもあれば、98年のように表1の馬以外から勝ち馬が出ることもある。次はそのあたりを見ていこう。

 

■表2 表1に該当せずに有馬記念で好走した馬(1)
人気
着順
馬名
JC
天皇賞(秋)
備考
98年 4 1 グラスワンダー 不出走 不出走 98年朝日杯FS1着
98年 3 2 メジロブライト 不出走 5着 天皇賞(春)1着
97年 4 1 シルクジャスティス 5着 不出走 日本ダービー2着
96年 1 1 サクラローレル 不出走 3着 天皇賞(春)1着
96年 3 2 マーベラスサンデー 不出走 4着  

上の表2は表1に該当せずに有馬記念で好走した馬たち。中でも連対までこぎつけることができた馬を中心にピックアップしてみた。この5頭の共通点は、今秋の天皇賞(秋)とJCの両方に出走していなかったこと。出走は一回以内で、出走している場合は5着以内。そして、96年2着のマーベラスサンデーを除く4頭は過去に芝のG1で連対実績があった。

冒頭に述べたように、有馬記念は消耗戦になりやすく、ここまでどれだけ余力が残っているかが大切。天皇賞(秋)→JCを連勝できるような図抜けた能力の持ち主は別として、適度に能力がある馬がゆったりしたローテーション(97年1着のシルクジャスティスは違う雰囲気だが…)で挑んでくる方が好感を持てる。表2のようなタイプの馬ならば、有馬記念で勝ち負けが期待できそうだ。

 

■表3 表1に該当せずに有馬記念で好走した馬(2)
人気
着順
馬名
JC
天皇賞(秋)
備考
03年 3 3 ゼンノロブロイ 不出走 不出走 日本ダービー2着
02年 13 2 タップダンスシチー 不出走 不出走 日経賞2着
02年 8 2 コイントス 不出走 不出走 ※アルゼンチン共和国杯2着
01年 13 2 アメリカンボス 10着 不出走 AJC杯1着、中山記念1着
01年 6 3 トゥザヴィクトリー 14着 不出走 エリザベス女王杯1着
00年 13 3 ダイワテキサス 5着 9着 中山記念1着
96年 14 3 マイネルブリッジ 不出走 17着  
※02年のアルゼンチン共和国杯は中山芝2500mで施行

表3では表1、表2以外の有馬記念の好走馬を並べてみた。表2と同様にして、天皇賞(秋)とJCの結果を記載してあるが、ここではそこの実績はあまり重要ではない。備考のところに記載した重賞実績から活路を見出したい。10番人気以下の好走が過去10年で4度あるように、波乱傾向が強いのだが、ある程度の共通点は見つかる。96年3着のマイネルブリッジを除く6頭は、同年に芝2200m以上のG1で連対しているか、中山芝1800m以上のG2以上で連対していた。前者は芝中長距離G1での格、後者はコース実績による激走だったと言えるのではないだろうか。

 

【結論】

有馬記念を考える上で重要なレースは、JC、天皇賞(秋)、宝塚記念、そして菊花賞。まずはこの4レースでの連対馬が、今回の有馬記念でも好走できるかどうかを探ることが、予想プロセスの一つ。早速、4レースの結果(表4参照)をもとに、今年の有馬記念を考えてみたい。

■表4 今年のJC、天皇賞(秋)、宝塚記念、菊花賞の連対馬一覧
JC
天皇賞(秋)
宝塚記念
菊花賞
05年 1着 アルカセット ヘヴンリーロマンス スイープトウショウ ディープインパクト
  2着 ハーツクライ ゼンノロブロイ ハーツクライ アドマイヤジャパン

なんといっても史上初となる無敗の4冠を目指すディープインパクトが大注目馬。これまで一度も負けてないのだから、データ的には買い材料が揃っていて当然なのだが、初の古馬との手合わせなど、不安点がないわけではない。しかし、相手関係の面では恵まれたと言っていい。「ディープインパクトが勝つ可能性が濃厚」というか、同馬が有馬記念の勝ち馬にふさわしい状況にある。と言うのも、過去10年で3歳馬が勝ったケースは01年、95年と2度あるが、その年の状況に似ているからだ。

今年はJCの勝ち馬アルカセット、宝塚記念の勝ち馬スイープトウショウがおらず、主要の4つのG1のうち2つレースの勝ち馬が不在。残った天皇賞(秋)の勝ち馬ヘヴンリーロマンスは、過去に天皇賞(秋)以外にG1で連対実績がなく、中心には推せない。勝ち負けどころか3着も危ない。よって、菊花賞馬が主役に躍り出てもいい勢力図なのだ。

JCで2着に好走したハーツクライは、前走勝ちに等しい際どい内容だったが、2着は2着。勝ち切るためにはワンパンチ足りないか。昨年の年度代表馬のゼンノロブロイは、今年は惜敗続き。依然として大崩れしない安定感を見せているものの、データ的には嫌な雰囲気だ。01年に5着に敗れたテイエムオペラオーに似ており、ここで好走できる余力があるかどうか。4着以下に消えても不思議ではない。

そうなってくると、JC、天皇賞(秋)、宝塚記念、菊花賞の連対馬以外でも十分に好走のチャンスが出てくる。好走可能な具体的なポイントとしては、今年の天皇賞(秋)とJCのいずれかに出走し、5着以内(できれば3〜5着)。もしくは、同年に芝2200m以上のG1で連対しているか、中山芝1800m以上のG2以上で連対していること。これに該当する今年の出走有力馬をピックアップ(表5参照)してみた。

 

■表5 今年の有馬記念に出走する有力馬
人気
着順
馬名
JC
天皇賞(秋)
備考
デルタブルース 不出走 不出走 ステイヤーズS1着
エルノヴァ 不出走 不出走 ステイヤーズS2着
オースミハルカ 不出走 不出走 エリザベス女王杯2着
グラスボンバー 不出走 不出走 オールカマー2着
スズカマンボ 9着 13着 天皇賞(春)1着
ビッグゴールド 17着 不出走 天皇賞(春)2着
リンカーン 4着 15着  

まず、勝ち負けまで期待できる表2のようなタイプだが、今年は難しいかもしれない。一応、リンカーンがJCで4着に好走しているが、天皇賞(秋)にも出走し、15着に大敗しているのが痛い。しかも、同馬はこれまでG1未勝利だ。2、3着ならまだしも、勝つまでは?

よって、残りは表3のようなタイプとなるが、実績的に一番期待できそうなのがデルタブルース。JC、天皇賞(秋)は不出走なので、前走のステイヤーズS1着で好走の権利を得たわけだが、言わずと知れた昨年の菊花賞馬。G1での連対実績があるのは強みだ。

今年のG1実績という意味では、スズカマンボ、ビッグゴールド、オースミハルカも該当する。しかし、いずれも中山芝コースでの実績・経験がない点がどうか。それならば、格下馬でもグラスボンバー、エルノヴァ(除外対象なので出られれば)あたりの方が面白いかもしれない。中山芝コースのG2以上で連対実績があるので、一発の可能性を秘めている。

 

菊花賞:ディープインパクト ジャパンカップ:ゼンノロブイ 天皇賞・秋:シンボリクリスエス

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN