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第46回 肩書きがなければ何も始まらない

2005/11/24(木)

今週はJCウイーク。現在、日本でも数多くの国際競走が組まれているが、この週ほど国際色豊かな開催日はないだろう。中でも日本で最古の歴史を誇るのがジャパンC。今年で25回目を迎える。日本の最強馬たちと世界の強豪馬の熱き戦いを占ってみよう。

ジャパンC(以下JC)は近7年で日本馬が6勝。日本競馬のレベルがアップした近年では、ホームの利がある日本馬が圧倒的に優勢だ。まずは、日本馬の取捨を第一に考えたいレースである。一方、外国馬の取捨は難しい。どんな立派な肩書き(実績)があっても、走ってみなければわからない。しかし、過去の実績がまったく関係ないかといえば、そんなことはない。日本の馬場適性も重要だが、弱い馬では通用しないも事実。日本馬、外国馬問わず肩書きがなければ何も始まらないのだ。

ジャパンカップ 優勝馬:タップダンスシチー ジャパンカップ 優勝馬:ゼンノロブイ

そこで、日本馬及び外国馬についても過去の実績をもとに分析していきたい。データは過去10年(02年の中山開催も含む)を参考。調査についてはJRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 過去10年で3着以内に好走した日本馬(ver.1)
人気
着順
馬名
前走
04年
1
1
ゼンノロブロイ 天皇賞(秋)1着
03年
1
3
シンボリクリスエス 天皇賞(秋)1着
02年
1
3
シンボリクリスエス 天皇賞(秋)1着
01年
1
2
テイエムオペラオー 天皇賞(秋)2着
00年
1
1
テイエムオペラオー 天皇賞(秋)1着
00年
5
2
メイショウドトウ 天皇賞(秋)2着
99年
2
1
スペシャルウィーク 天皇賞(秋)1着
97年
2
2
エアグルーヴ 天皇賞(秋)1着
97年
1
3
バブルガムフェロー 天皇賞(秋)2着

 

■表2 過去10年で3着以内に好走した日本馬(ver.2)
人気
着順
馬名
前走
03年
4
1
タップダンスシチー 京都大賞典1着
01年
5
3
ナリタトップロード 京都大賞典中止
95年
2
2
ヒシアマゾン 京都大賞典1着

 

■表3 過去10年で3着以内に好走した日本馬(ver.3)
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着順
馬名
前走
04年
2
2
コスモバルク 菊花賞4着
04年
7
3
デルタブルース 菊花賞1着
03年
5
2
ザッツザプレンティ 菊花賞1着
01年
2
1
ジャングルポケット 菊花賞4着
98年
1
3
スペシャルウィーク 菊花賞2着

 

■表4 過去10年で3着以内に好走した日本馬(ver.4)
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着順
馬名
前走
備考
98年
3
1
エルコンドルパサー 毎日王冠2着 NHKマイルC1着
98年
2
2
エアグルーヴ エリ女杯3着 97年天皇賞(秋)1着
96年
7
2
ファビラスラフィン 秋華賞1着  

【日本馬編】

JCで好走が期待できる日本馬は、大きく4つのタイプに分けられる。注目すべきは前走のレースと着順で、その点だけでもある程度占うことができる。上の表1〜4が、過去10年で3着以内に好走した日本馬。

表1は前走天皇賞(秋)組。秋の中長距離路線の王道であり、同レースでは連対実績がが求められる。厳しい条件だが、前走天皇賞(秋)で凡走した場合、JCで好走を望むのは難しい。古くは92年にトウカイテイオーが前走天皇賞(秋)で7着に敗れて巻き返した例はあるが、近10年では一度もない。

表2は前走京都大賞典組。かつてマル外に天皇賞(秋)の出走権が与えられていなかった時代からの傾向だ。京都大賞典で好走(できれば1着)してJCに直行した馬に注意したい。

表3は前走菊花賞組。菊花賞は、現在では特殊なレースに属する長距離G1。同レースでは5着以内に入っていればJCでチャンスがある。

表4は表1〜3のいずれでもないタイプ。基本的には前走3着以内が条件。なおかつ、過去に芝1600m以上のG1を勝っている馬。

 

■表5 過去10年でKジョージ・凱旋門賞・BCターフのいずれかで連対実績があり来日した欧州所属馬
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着順
馬名
Kジョージ
凱旋門賞
BCターフ
備考
02年
6
7
ゴーラン 02年1着 01年4着 02年6着  
00年
2
3
ファンタスティックライト 00年2着 99年11着 00年5着 馬主:ゴドルフィン
99年
7
3
ハイライズ 98年2着 98年7着 未出走 馬主:ゴドルフィン
99年
1
4
モンジュー 未出走 99年1着 未出走 3歳馬
97年
3
1
ピルサドスキー 97年2着 97、96年2着 96年1着  
96年
4
1
シングスピール 未出走 未出走 96年2着  
96年
1
※3
エリシオ 未出走 99年1着 未出走 3歳馬
96年
2
8
ペンタイア 96年1着 96年10着 未出走  
95年
7
3
エルナンド 未出走 94年2着 95年5着  

【外国馬編】

外国馬については、所属している国(地域)ごとに分けて分析してみたい。まずは、最も出走頭数が多い欧州所属馬。欧州所属馬に関しては、世界最高峰のレベルにある芝2400m(12ハロン)のレースでの連対実績の有無を問いたい。上の表5は過去10年でキングジョージY世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス(以下Kジョージ)・凱旋門賞・ブリーダーズカップターフ(以下BCターフ)のいずれかで連対実績があり来日した欧州所属馬。

表5に該当する馬は過去10年で9頭が出走し、1着2回3着4回という成績。これをどう見るかは個人で意見が分かれるところだが、遠征競馬のハンデがある外国馬にしては悪くない成績ではないだろうか。さすがに芝2400m(12ハロン)路線で世界トップ3の格を誇るレース。同レースで連対実績がある馬は世界でトップクラスの実力があり、JCでも侮れない。

さらに、付け加えるならば欧州所属馬は、特にBCターフの好走実績があるかどうかを注目したい。何故かといえば、海外への長距離遠征の実績として評価できるからだ。過去にKジョージか凱旋門賞で連対実績があり、なおかつBCターフでも5着以内の実績があれば、好走確率が高まる。

表5で4着以下に敗れたゴーランはBCターフで掲示板外。モンジュー、ペンタイアはBCターフの出走経験がなかった。

逆に言えば、97年に優勝したピルサドスキーは、勝たれて当然かもしれない。主要3レースですべて連対という恐るべき実績を持っていたのだ。

 

■表6 表5に該当しなくて好走した欧州所属馬
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着順
馬名
Kジョージ
凱旋門賞
BCターフ
備考
02年
9
1
ファルブラヴ 未出走 02年9着 未出走 共和国大統領賞1着(R1.57.8)
96年
10
※3
ストラテジックチョイス 95年3着 95年14着 未出走  
95年
6
1
ランド 未出走 95年4着 95年12着 ミラノ大賞(2:24:8)

表6は、表5に該当しなくて好走した欧州所属馬。過去3頭好走例があるが、これらの馬の共通点を探すのは難しい。ただ、優勝したファルブラヴとランドは、同年に自国のG1レースを非常に速い時計で勝っていたことは指摘できる。軒並み時計がかかる欧州のレースにしては、出色の走破時計といえよう。

 

■表7 過去10年で欧州以外の所属で好走した外国馬
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着順
馬名
備考
02年
11
2
サラファン 02年アーリントンミリオン2着
99年
12
2
インディジェナス 99年クインエリザベス2世C2着

過去10年で欧州以外の所属で好走した外国馬は2頭(表7参照)しかいない。こうなった背景には、オセアニア勢の不参加が大きく関係している。一昔前は、ニュージーランド・オーストラリア所属馬の好走が目立っていたのだが、検疫・輸送の関係で近年はめっきり出走しなくなってしまったのだ。今年のJCもオセアニア勢の出走はないので、詳しい話は避ける。

ダート競馬が主流のアメリカは、芝路線の地盤沈下が著しい。そのため、ターフ路線はかつてほど強い馬がいないというのが現状。自国のBCターフが欧州馬に上位独占されてしまうことからも明らかだ。それでも、一応アメリカはBCターフとアーリントンミリオンが、JCと関連性が高い注目レース。02年に2着に好走したサラファンは、同年のアーリントンミリオンの2着馬だった。

 

【結論】

JCで好走できる日本馬のタイプは大きくわけて4つ。

(1)前走天皇賞(秋)で連対

(2)前走京都大賞典で1着

(3)前走菊花賞で5着以内

(4)前走上記以外のレースで3着以内で、なおかつ過去に芝1600m以上のG1で1着

 

■表8 今年のJCに出走予定の有力日本馬
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着順
馬名
前走
備考
05年
?
?
ヘヴンリーロマンス 天皇賞(秋)1着  
05年
?
?
ゼンノロブロイ 天皇賞(秋)2着  
05年
?
?
アドマイヤジャパン 菊花賞2着  

さて、そこで今回のJCに出走を予定している日本馬を考えてみよう。今年は日本馬の登録が多いものの、上記に該当する馬がヘヴンリーロマンスゼンノロブロイアドマイヤジャパンとわずか3頭しかいない。天皇賞(秋)は連対馬以外ダメとなると、大半の馬がアウトになってしまう。今年の天皇賞(秋)は極端なスローペースで、レース結果をそのまま鵜呑みにできるかどうかは微妙なところだが、データ的にはこうなる。あとは、前走天皇賞(秋)を休み明けで使った馬の巻き返し(前述した92年のトウカイテイオーの例)があるかどうかだ。

外国馬は所属している国(地域)ごとに考えたい。まず、欧州所属馬については、芝2400m(12ハロン)路線で世界トップ3の格を誇るKジョージ・凱旋門賞・BCターフのいずれかで連対実績があるのが望ましい。また、Kジョージか凱旋門賞で連対経験があり、なおかつBCターフでも5着以内の実績があれば、好走確率が高まる。

 

■表9 今年のJCに出走予定の欧州所属馬
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着順
馬名
Kジョージ
凱旋門賞
BCターフ
備考
05年
?
?
アルカセット 未出走 未出走 未出走  
05年
?
?
ウィジャボード 未出走 04年3着 未出走  
05年
?
?
ウォーサン 05年4着 05年8着 未出走  
05年
?
?
バゴ 05年3着 04年1着 05年4着  

今年出走する欧州所属馬は4頭(表9参照)。英国のアルカセットは、主要3レースに一度も出走したことがない。表6の欧州所属馬も出走経験自体はあったので、これは大きな減点材料ではないだろうか。同じく英国のウィジャボードは、最高成績が昨年の凱旋門賞の3着と惜しい。何かひと押し欲しいところだが、過去に速い時計でG1を勝った経験はない。ウォーサンは昨年も来日しブービーの15着に大敗。昨年以上に強調できる実績もなく、好走を望むのは常識的に厳しい。

フランスのバゴは面白い存在。昨年の凱旋門賞馬で、唯一データに該当する。今年は勝ち切れないレースが続いているが、長距離遠征となった前走のBCターフでも4着と崩れなかった。ピルサドスキーには及ばないが、過去3着に好走した欧州馬とは遜色ない実績を持っている。今回の外国馬の中では最も有力視できそうだ。

 

■表10 今年のJCに出走予定の欧州以外に所属の外国馬
人気
着順
馬名
備考
05年
?
?
キングスドラマ  
05年
?
?
ベタートークナウ 04年BCターフ1着

残りの2頭の外国馬は、アメリカのキングスドラマとベタートークナウ(表10参照)。アメリカ所属馬は、アーリントンミリオンかBCターフでの連対実績が欲しい。キングスドラマはいずれもなく実績不足は否めない。ベタートークナウは昨年のBCターフの勝ち馬。しかし、最低人気の上、いわくつきのレースだったのでまともに評価できるかは微妙なところ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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